白く丸い根の部分から、長い緑の葉が伸びているかぶ。意識して食べることは少ないものの、クセのない味とシャキッとした歯応えで他の食材をアシストしてくれます。
どんな料理にも合うかぶには、実はカリウムやマグネシウムをはじめとした栄養素も豊富に含まれています。かぶの旨みを味わいつつ身体も健康になって、まさに一石二鳥。
そこで今回は、初心者でも簡単に作れるかぶレシピ25選をお届けします。シャキシャキ感を活かした冷菜から、ホッと一息つける温かい料理まで、いろいろチャレンジしてみてくださいね。
目次
かぶの下ごしらえ方法
まずは、かぶの部位ごとのポイントと下ごしらえの方法について解説します。かぶは、根・葉・葉の根本の3箇所に分かれていて、それぞれ味や食感が異なります。かぶを楽しむために、それぞれの部位の特徴や、正しい下ごしらえの方法をおさえておきましょう。
かぶの部位による、栄養素・味の違い・下ごしらえ方法
かぶは根・葉・葉の根本の部位によって、含まれる栄養素や向いている調理方法が違います。かぶ全体を余さず消費するために、それぞれの特徴を見ていきましょう。
かぶの根
白かぶ、赤かぶなど、色で表現される部分がかぶの根です。かぶと聞くと、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは根の部分でしょう。球体の先が少し尖ったような形が特徴的で、しっかりとした歯応えがあります。
かぶの根に含まれる主な栄養素
根の部分には、ビタミンCや分解酵素アミラーゼが多く含まれています。これらには食べ物の吸収を助ける作用があり、食べ過ぎによる胃のもたれを防ぐ効果があります。揚げ物などの油が多い食事をとるときは、かぶを一緒に食べると胃がもたれにくくなります。
かぶの根を活かす調理法
根の部分の特徴といえば、やはりシャキッとした歯応えでしょう。サラダやピクルスのように、かぶをそのまま使う料理によく合います。反対に、かぶをよく加熱すると、食べ応えを残しつつトロッとした食感に早変わり。冬場にいただくときは、煮物などにして楽しむのも良いでしょう。
かぶの根の下ごしらえ
かぶの皮の内側には太い繊維質があるので、皮を厚めにむくと良いでしょう。かぶはアクが少なく、サラダのような生食をする料理ならそのまま使用することができます。煮物など、アクが気になる調理法のときは10分ほど水につけてアク抜きしましょう。
かぶの葉
根の次に目につくのは、大きく長く伸びた葉の部分でしょう。もし捨ててしまっているとしたら、それはとてももったいないことです。根だけでなく、葉の部分にもたくさんの栄養素が詰まっています。
かぶの葉に含まれる主な栄養素
葉の部分には、鉄、カルシウム、カリウムといった基本の栄養素や、食物繊維がたっぷり含まれています。その他にもたんぱく質やビタミンEまで含まれていて、まさに万能食材と呼べるでしょう。
かぶの葉を活かす調理法
葉を食べるときには、スープや味噌汁などの汁物に使うのがおすすめです。もしくは煮汁ごと楽しめる煮物が良いでしょう。かぶに含まれる栄養素を余さず体に取り込むことができます。
栄養素には水溶性のものが多く、調理法によっては栄養が逃げてしまうことがあります。何度も洗ったり湯通ししたりするのは避けたほうが良いでしょう。かといって、生で食べるとエグみが気になるかもしれません。加熱してから飲み干すような料理に使うのがベターです。
かぶの葉の下ごしらえ
根の部分と比べると多少アクが出ます。気になる場合は軽く湯通ししておきましょう。栄養素を逃さないためにも、短時間でささっと終わらせるのがコツです。
かぶの葉の根本
土がついていることが多く、切り落としてしまう人も多いかもしれませんが、かぶの葉の根本にも栄養素がたくさん含まれています。汚れを洗い落とせば食べることができるので、根本の部分も料理に使ってみましょう。
かぶの葉の根本に含まれる主な栄養素
かぶの葉の根本に近い部分には、葉の部分と同様の栄養素が含まれています。根や葉の部分と一緒に楽しみたいですね。
かぶの葉の根本を活かす調理法
葉先と比べると、旨みが強く感じられる点と、根とはまた少し違ったシャキシャキ感がある点が特徴です。歯と同様に汁物や煮物にしても美味しくいただけますが、ナムルや浅漬けにして素材そのままを味わうのもまた一興です。
かぶの葉の根本の下ごしらえ
土や泥などの汚れをしっかりと落とすことが必要です。細かく切り分けて、汚れを洗い流しましょう。内側についた汚れが取りにくい場合は、数分水につけておくと汚れが溶け出しやすくなります。
かぶの煮物レシピ5選|まずはここからチャレンジしてみよう
栄養素がたっぷり含まれているかぶですが、調理の仕方によってはせっかくの栄養素が抜けてしまうことも。特に、野菜に含まれる旨み成分や栄養素には水溶性のものが多く、茹でたり水にさらしたりすることで抜けてしまいがちです。
そこでまずは、かぶの旨みや栄養素を煮汁ごと閉じ込めた、煮物レシピをご紹介します。普段あまり料理に慣れていない人は、まず煮物からチャレンジしてみましょう。
【オススメ!】鶏とかぶのうま煮
出典:DAIGOも台所
DAIGOも台所でも紹介された、「鶏とかぶのうま煮」。
鶏肉とかぶから染み出た旨み成分を活かしたシンプルな煮物レシピです。かぶの根だけでなく葉の部分も一緒に使いましょう。
思わず飲み干したくなるような煮汁を作るために、鶏の下味はしっかりめに付けておくのがポイントです。ほっと一息つけるやさしい味に仕上がりますよ。
かぶと豚肉の生姜とろみ煮【カブの美味しさがぎゅっと♪】
出典:Nadia
フライパンに食材を入れて煮込むだけの簡単レシピです。バラ肉を使えば火も通りやすく、初心者でも失敗なし。
豚肉の疲労回復効果、かぶの消化促進効果で体にもやさしい一品です。疲れた日の晩ご飯や、気合いを入れたい時の昼ごはんにうってつけです。
ほっこり和食『かぶとがんもどきの煮物』(かぶの葉使用)
出典:Nadia
和食の基本をしっかりとおさえた、やさしい味の煮物レシピです。がんもどきを主食がわりにすれば低カロリー&ヘルシーに。
かぶは根の部分と葉の部分を一緒に使います。旨みや栄養が染み出した煮汁も余さず召し上がれ♪
ひき肉とかぶのにんにく味噌煮
出典:Nadia
ニンニク味噌でスタミナ抜群!かぶのシャキッとした歯ごたえが際立ち、食べ応えも十分です。
こってりめの味付けなので、白米のお供にも、お酒のアテにも大活躍。大人も子どもも楽しめる定番レシピです。
かぶのとろとろ煮
出典:週末の作り置きレシピ
かぶだけをクタクタに煮込んだシンプルな野菜料理です。根の部分はもちろん、葉や葉の付け根部分も丸ごと使っています。
味付けは、出汁としょうゆの和風ベースに、砂糖を加えてやさしい甘さに♪付け合わせにも、ご飯のお供にも、いろいろな場面で活躍しますよ。
かぶの漬物レシピ5選|あともう一品におすすめ
シャキッとした食感のかぶは、素材本来の食感やおいしさを楽しむ漬物レシピと相性抜群です。寝かしておくほど調味料の味が馴染んで、自然なおいしさを楽しむことができます。
また、漬物にしておくことで食材が日持ちしやすくなる効果もあります。おかずの量が物足りないときや、揚げ物の箸休めがほしいときなど、あと一品ほしくなったときの常備菜として活躍します。
材料2つ!15分で完成!柚子香る♡かぶの白だし漬け
出典:Nadia
味付けは白だしと塩とオリーブオイルだけ!サッと和えるだけで簡単に仕上がる漬物レシピです。
ゆずをたっぷり加えて香りも華やかに。出来立ても美味しいですが、しばらく漬けておくと味が馴染んでさらに美味しくなりますよ。
鮮やか!赤かぶの甘酢漬け
出典:Nadia
赤かぶの彩りが美しい、シンプルな甘酢漬けレシピです。甘味料にはアガベシロップを使用しています。
酸味と甘さがちょうどよく馴染むように、漬けてから半日以上は寝かせておくのがポイント。あと一品ほしいときにすぐに使える便利な常備菜です。
にんじんとかぶとパプリカのカラフルお星さま浅漬け
出典:Nadia
さまざまな色の野菜の重なりがかわいらしい、野菜の浅漬けレシピです。かぶの白色が、にんじんやパプリカの鮮やかさを引き立てます。
型抜きでくり抜くと、子どもが喜ぶポップな見映えに。野菜デビューや、野菜嫌いの克服にもぴったりな副菜です。
かぶのナムル
出典:週末の作り置きレシピ
かぶのシャキシャキ感を楽しむならこれ!根の部分だけでなく、葉の部分まで余すことなく使い切ることができます。
ごま油の香りが食欲をかき立てます。冷蔵で4日ほど日持ちするので、お弁当のおかずとしても役立てたいですね。
かぶの三五八漬け
出典:榎本美沙の季節料理
クセの少ないかぶを、東北地方の郷土料理「三五八漬け」で発酵させた小鉢レシピです。三五八漬けの素を使って調理時間も時短しちゃいましょう♪
レシピの中では、浅漬けにしなかったかぶの葉の部分を使ったスープの作り方も紹介されています。漬物と合わせて挑戦してみてくださいね。
かぶの絶品スープレシピ5選|体が温まる!
煮物と同じく、かぶの旨みと栄養素を余すことなく飲み干したいなら、スープレシピもおすすめです。加熱した後もかぶの歯応えが残るので、食べ応えも十分です。
かぶには、体を芯から温め、消化器官などの内臓のはたらきを活発にする効果があります。胃が疲れているときや、便秘に悩んでいるときには、かぶを使ったスープを食卓に取り入れてみましょう。
【オススメ!】かぶとホタテのとろみスープ
出典:DAIGOも台所
DAIGOも台所でも紹介された、「かぶとホタテのとろみスープ」。
冷え症の方必見!体が内側からポカポカしてくるような、栄養満点のとろとろスープレシピです。
かぶはカットではなく、すりおろすのが調理のポイント。やわらかい食材だけを使用し、疲れた胃に負担をかけないやさしいスープです。
【オススメ!】鶏とかぶのポトフ
出典:DAIGOも台所
DAIGOも台所でも紹介された、「鶏とかぶのポトフ」。
鶏の旨みがたっぷりとスープに染み込んだ、出汁を楽しむスープレシピです。かぶのシャキッとした食感を加えて、食べ応えもアップ♪
かぶの根の部分も葉の部分も、どちらも使い切ることができます。雑味が残らないよう、鶏のアクはしっかりと取り除いておきましょう。
究極の味!おなかデトックス『ささみとかぶの梅ポンスープ』
出典:Nadia
ささみ×梅干し×ポン酢の鉄板組み合わせに、食感の良いかぶを加えて♪低糖質なのに食べ応え抜群な、ダイエット中にぴったりのスープレシピです。
かぶの葉に豊富に含まれるカルシウムを取り入れて、筋トレの効果もアップ。梅干しには疲労回復の効果もありますよ。
かぶとじゃがいもの豆乳クリームスープ
出典:Nadia
体が芯からホッと温まるクリームスープ。生クリームや牛乳の代わりに豆乳を使って、ヘルシーな味わいに仕上げました。
粗熱をとって冷蔵庫に入れておけば1〜2日ほど日持ちします。忙しい朝のエネルギーチャージにも最適です♪
旬の素材が最高!!【アスパラとかぶの冷製スープ】
出典:Nadia
かぶとアスパラをたっぷり入れた冷製スープのレシピです。素材そのままの旨さが引き立ちます。
牛乳の代わりに生クリームを使うと濃厚さがさらにアップ!かぶやアスパラの食感と、マイルドなスープとのハーモニーがたまりません。
かぶのあんかけレシピ5選|ボリュームたっぷりメインおかずに
かぶは味のクセが少なく、肉や魚介と合わせやすい食材です。あんかけソースにかぶを追加すると、本来のあんかけの味を邪魔することなく、不足しがちな栄養素や食べた後の満足感を手軽に補うことができます。
いちょう切りにしたり、すりおろしたりと、かぶの調理方法はお好みで。かぶの食感が好きな人なら、大きな薄切りにするのがおすすめです。逆に、野菜が苦手な家族がいる場合は、細切れにしたりすりおろしたりして、かぶの食感をできる限り消しておくと良いでしょう。
【オススメ!】かぶのカニあんかけ
出典:DAIGOも台所
DAIGOも台所でも紹介された、「かぶのカニあんかけ」。
とろとろのカニあんかけと、シャキシャキっとしたかぶの食感が楽しいあんかけレシピです。ご飯や卵にたっぷりかけて召し上がれ♪
調味料用の酒には紹興酒を使うと中華らしいコクがアップ。しょうがとこしょうを上手に使ってくどすぎない味に仕上げましょう。
【食感!!とろとろ!!】餡掛けかぶきのこ
出典:Nadia
かぶのほんのりとした甘さが引き立つあんかけレシピです。余っているきのこを使い切りたいときにもおすすめ。
きのこのやわらかい食感と、かぶのしっかりした歯ごたえのおかげで、食べていても飽きがきません。野菜嫌いの子どもにも勧めやすい一品です。
ごま油と柚子こしょう香る♩かぶの旨塩そぼろあんかけ
出典:Nadia
さっぱりした味付けに、柚子こしょうとごま油の風味を添えて♪ちょっとお上品なあんかけレシピをお試しあれ。
食材の下茹では電子レンジだけで完結します。見た目のスマートさとは対照に、ささっと用意しやすいお手軽レシピです。
一工夫でふわふわに!焼きかぶのふわふわあんかけ
出典:Nadia
胃が疲れているときはこれ!くどすぎない味付けとフワッとしたやさしい食感がポイントです。
かぶは消化に良く、栄養も満点です。体を内側からしっかり温め、日々の疲れを癒してくれる一品です。
かぶと豚のあんかけごはん
出典:榎本美沙の季節料理
フライパンだけでできる、お手軽あんかけレシピです。かぶを細かくカットすることで、野菜嫌いな子どもでも食べやすく♪
材料を切って炒めるだけなので、仕事や用事で疲れてしまったときのお手軽ご飯として役立ちます。白米の上にたっぷり乗せていただきましょう。
かぶを使った変わり種アレンジ料理5選
かぶに似た大根に無限の使い道があるように、かぶにもさまざまな調理方法があります。どんな食材にも合わせやすいのがかぶの強みです。かぶの扱いに慣れてきたらいろいろなアレンジに挑戦してみましょう。
かぶには特別な下ごしらえが必要なく、生でも焼きでも煮物でも美味しくいただける点がポイント。最後に、ちょっと変わったかぶレシピを5つご紹介します。
【オススメ!】ハマチのかぶパッチョ
出典:DAIGOも台所
DAIGOも台所でも紹介された、「ハマチのかぶパッチョ」。
魚のカルパッチョにもう一工夫!かぶをすりおろして、カルパッチョソースに爽やかさをプラスしました。
かぶの味や食感が苦手な人でも、これなら気にならないかも?お魚からお肉まで、ぜひ試してみてほしいソースレシピです。
【12kgやせた管理栄養士考案】具だくさん!キムチみそ汁
出典:Nadia
スープというよりもはや主食!かぶをはじめとした、栄養たっぷりの具材をふんだんに詰め込んだヘルシー味噌汁レシピです。
豚肉とキムチを入れてボリュームも確保。これ一つで大満足な食べ応え満点のレシピです。
晩酌におすすめ!ちくわとそら豆の明太子和え♪
出典:Nadia
ちくわ、そら豆、明太子といったクセの強い食材が大集合!クセの少ないかぶが、それぞれの食材の箸休めとして大活躍の一品です。
晩酌のアテとして申し分ないのはもちろん、実は作り置きもできる便利レシピです。余った分は次の日の副菜として活用しましょう。
かぶの葉のツナマヨサラダ
出典:週末の作り置きレシピ
かぶの葉の部分を使ったサラダレシピです。葉だけが余ってしまったときは、ツナと混ぜて副菜に変身!
かぶの葉の茹でと冷やしはサッと手早く。葉に含まれる栄養素を逃すことなく体に取り込みましょう。
とろとろ甘い、丸ごとかぶのグリル
出典:榎本美沙の季節料理
ゴロッとしたかぶをそのままグリルした贅沢レシピです。オーブンでじっくりと焼くことによって、中身の食感がとろとろに。
かぶの皮をむかず、味付けも塩のみのシンプルな一品です。オーブンに入れておくだけなので、他の家事や仕事の片手間に作れるのも魅力ですね。
まとめ
かぶにはさまざまな栄養素が豊富に含まれています。根から葉先まですべて使って、余すことなく楽しみたいですね。
どんな料理にでも気軽に使えるのもかぶの便利なところです。今回ご紹介したレシピを参考に、栄養満点のかぶを上から下まで美味しくいただいちゃいましょう。