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マンションのリフォームで子供部屋を増やすなら!間取りリフォームの費用や実例とは

この人に聞きました神谷三理砂

一級建築士 住まいや暮らしをもっと楽しく快適に!アイデアや情報をお届けする建築ライター。建築業界で意匠設計を担当し、アメリカではジュエリー制作やグラフィックデザインなどを学びました。独立後、住宅兼カフェの設計・家具・装飾品のデザインを手掛け、現在は執筆中心に活動しています。

 

マンションで子供部屋を増やすリフォームをしたいけれど、どのようにすればよいかわからないという方は多いでしょう。そこでこの記事では、子供部屋をリフォームする際の間取りのポイントや注意点、費用相場などを解説します。あわせて子供部屋のリフォーム事例もご紹介します。

マンションのリフォームで間取り変更できるの?

子どもの成長やライフスタイルが変化すると、既存のマンションの間取りでは使いづらく感じてしまいますよね。では、マンションの間取りは変更できるのでしょうか?

間取り変更は可能

リフォームでマンションの間取り変更は可能です。収納スペースを増やす、和室を洋室に変更する、間仕切りで部屋を分ける、というように、より暮らしやすい住まいづくりができます。

マンションの管理規約の範囲内で間取り変更する

マンションの管理規約によって、リフォーム内容に制限が設けられていたり、マンションの構造に関わるような大掛かりなリフォームは難しい場合があります。そこで、間仕切りや家具などを使った間取り変更がおすすめです。間取り変更の詳しい方法は、以下で解説していきますので、ぜひ参考にしてください。


「子供が大きくなってきて独立した部屋を欲しがっている」「プライベートを確保してあげるためにも部屋を増やしたい」ライフステージに応じた住居の悩みはつきません。そんな悩みを解決するために、マンションのリフォームで子供部屋を増やす方法やアイデアについて解説します。

子供部屋をリビングに隣接させる

マンションのリフォームで子供部屋を作る場合、まずどの場所に子供部屋を設けるかを考えましょう。リビングの隣に子供部屋を設ければ、子供に目が届きやすく、何をして過ごしているかを把握できます。

しかし、リビングから遠い場所に設けてしまうと、子供が何をしているかわからなくなり、コミュニケーションも減ってしまうので注意が必要です。子供に片付けや勉強などを教えやすくするためにも、子供部屋はできるだけ家族が集まる場所の近くに設けることが重要です。リビングを通って子供部屋に行くような間取りになればベストでしょう。

マンションのリフォームで子供部屋をリビングに隣接できない場合は、リビング内に子供スペースを作る方法をとってもよいでしょう。限られたスペースをうまく活用することが大切です。

収納棚を子供の背丈に合わせる

部屋の改築に伴って収納を増やす必要がある場合もありますよね。そんなマンションのリフォームで収納棚を新設する場合には、子供が自主的に片付けられるような環境づくりが大切です。できるだけ親の手を借りず、積極的に自分で必要なものをとり、収納できる習慣を身につけられるように促します。

その際、収納棚は子供の背の高さに合わせましょう。子供の背丈を無視して収納を設けると、子供は手が届かずに片付ける気力をなくしてしまうことも考えられますよね。

収納棚を子供部屋の中に作れない場合は、リビングやキッチン近くに設置しましょう。料理や作業をしながら子供が片付けているところを見守りやすくなります。

学習スペースを子供の成長に合わせて移動させる

子供部屋を作るリフォームは難しいけれど、より勉強に集中できる環境を作りたいという場合には、食事をするテーブルで勉強させるのではなく、勉強専用のミニデスクを用意する方法もあります。折りたたみ式のテーブルを活用するのもよいでしょう。

小学校高学年、もしくは中学生からは、可能であれば学習スペースを独立した部屋へ移動させましょう。個室が難しい場合には、リビングの一角をパネル式の間仕切りなどで仕切る方法も、集中しやすい空間が作れて効果的です。

学習スペースを設ける際は、できるだけテレビが視界に入らないよう工夫すると、勉強に集中できる空間づくりができるでしょう。

独立した子供部屋を作る

多くの家庭では、子供が小学校に入学するタイミングで独立した部屋を作るためにマンションをリフォームする傾向があります。小学校に入学すると、ランドセルや教科書、体操着、絵具セットなど、さまざまな学用品を使うようになるからです。

この時期になると、子供は、自分のことは自分でしたいという自立心が芽生えてきます。そのため、独立した部屋を作るのに適しているのです。マンションに子供部屋をリフォームするのは費用がかかりますが、子供部屋があることで、自分で身の回りのものを整理整頓できるようになります。自分の持ち物を管理する能力も身につけられるようになるでしょう。

では具体的にどのような点を意識してリフォームする必要があるのでしょうか?

マンションのリフォームで子供部屋を作る際の注意点

マンションのリフォームで子供部屋を作る場合の、3つの注意点について解説します。

子供が孤立しないように配慮する

マンションリフォームで子供部屋を作る際には、子供のプライバシーを確保しつつ、家族とのコミュニケーションが取りやすい環境を作ることが大切です。子供が在室しているかどうかがわからない、何をしているかわからない、部屋を出入りしても家族に気づかれない、といった状態を作らないようにしましょう。部屋の間取り次第で、子供が孤立する可能性が高まるので注意が必要です。

マンションのリフォームでは、お互いの存在を感じられ、家族とのコミュニケーションが自然に生まれるような子供部屋を作る方法を考えましょう。たとえば、子供部屋の壁や扉にガラスを入れる方法はおすすめです。プライバシーを尊重してカーテンを設置すれば、子供も親も安心して過ごせるでしょう。

増築はできない

マンションは面積が限られているため。増築ができません。そのため、子供部屋を増やすリフォームをする場合には、間仕切り壁やカーテンなどで分割する方法を考えましょう。

マンションのリフォームは管理組合へ工事申請が必要

リフォームする際には、マンションの管理組合へ工事申請する必要があります。あらかじめマンションで工事ができない時期や、工事車両の駐車をどうするかといった相談をしておくことが大切です。

また、間取りや壁紙の貼り替えといったリフォーム内容が、マンションの管理規約に沿っていることを確認しておきましょう。規約によっては、間取りを大幅に変更できない場合があるため、注意が必要です。


限られたスペースに子供部屋を作る方法

マンションの限られたスペースをリフォームして子供部屋を作る方法を解説します。

間仕切り壁を設置する

マンションのリフォームをする際、間仕切り壁を利用すれば、さまざまに部屋を区切ることができます。手軽にできるのは、部屋の一部にパネル式の間仕切りを設置する方法です。しっかり区切りたい場合には、可動式の間仕切り壁やアコーディオンカーテンを設置して部屋を分割しましょう。子供が独り立ちしたタイミングで壁を撤去すれば、一つの空間として使えます。

棚を造作してスペースを分ける

マンションのリフォームをする際、壁を設置する代わりに、空間に合わせて棚を造作するのも効果的です。高さを抑えた棚を作れば、空間を圧迫することもなく、収納スペースが増えて快適に過ごせるでしょう。棚を設けることで窓からの光が遮られないように計画すると、より快適性が向上します。

また、可動式の棚を造作しておけば、子供の成長や家族のライフスタイルに合わせてフレキシブルに利用できるので便利です。

2段ベッドで空間を仕切る

子供が2人いる場合、部屋の中央に2段ベッドを置けば、1つの部屋を2つの空間に分けられます。壁を作らない方法は、部屋の圧迫感が少なく、空間に採光が行きわたりやすいのがメリットです。

ロフトを設置する

天井高が高い部屋の場合は、ロフトを設置すれば、ベッドを置いたり、学習スペースや収納スペースを確保できたりと多目的に使えます。子供にとっても、秘密基地のような雰囲気のロフトはうれしいスペースになるでしょう。ロフトを収納や遊び場にして、下で勉強するというように、使い分けることもできます。

子供部屋に必要な機能性

マンションをリフォームする際は、子供がより快適に過ごせるように、機能的な壁紙や防音対策をして、子供部屋の機能性を高めましょう。

機能的な壁紙を選ぶ

子供部屋の壁は、比較的汚れやすく、汗の匂いがこもりやすいものです。そのため、マンションをリフォームする際には、機能性の高い壁紙を選ぶのがおすすめです。汚れが落としやすいタイプ、消臭タイプ、調湿タイプ、抗アレルギータイプなど、さまざまな種類から選ぶとよいでしょう。

消臭タイプの壁紙を貼れば、匂いが気にならずに快適な空間が保てます。また、子供がアレルギー体質の場合は、花粉やダニ、ハウスダストといったアレルギーに対応している抗アレルギータイプの壁紙を使いましょう。調湿タイプは、カビの発生を抑える効果があるので、北向きなどの湿気がこもりやすい部屋におすすめです。アレルギーの原因を抑制する効果も期待できます。

防音対策

マンションは戸建ての住宅と違い、音や振動が騒音問題になる場合があるため、注意が必要です。費用は高額になる傾向がありますが、ピアノやバイオリンなどの楽器を演奏する機会が多い場合は、防音対策するのがおすすめです。

壁や床には、遮音や吸音、防振対策を施しましょう。楽器によって必要な防音対策は変わってくるため、リフォーム会社に最適な対策方法を相談するとよいでしょう。

マンションの子供部屋のリフォーム費用相場と期間の目安

マンションの子供部屋リフォームにかかる費用相場や期間の目安について解説します。

子供部屋リフォームの費用相場

マンションの子供部屋リフォームの費用相場は、どの程度手を加えるか、どのくらいのグレードの内装に仕上げるかによって金額が大きく変わります。また、1室を2室に分ける場合、区切り方によって費用が変わります。

壁紙やフローリングの貼り替え相場

約20万円

間仕切り壁の設置費用相場

約10万から50万円

間仕切り壁に壁紙を貼る費用相場

約3万円

和室を洋室に変更する費用相場

約50万から100万円

子供部屋リフォームにかかる期間の目安

マンションの子供部屋のリフォームは、依頼してから完成までに約2ヶ月みておきましょう。意外に忘れがちなのが、現地調査の期間です。手配から調査するまでに約2週間かかります。それ以外にも、見積もりを作成してもらい、比較検討して契約するまでに約3週間かかるでしょう。

新生活が始まる3月から4月にかけては、リフォームを依頼する人が増える傾向があり、希望通りの日にマンションのリフォームを開始できない場合があります。マンションリフォームは、できるだけ余裕をもって計画を立てましょう。

マンションの子供部屋リフォーム事例

事例1:ガラス入りの引き戸にマンションをリフォームしてゆるやかに部屋を仕切る事例

施工会社:アートリフォーム

実例URL:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=225

マンションリフォームで、部屋を引き戸で仕切り、子供部屋にした事例。戸を全て開けると、広々としたキッズスペースとして使用できます。戸にはすりガラスと透明ガラスを併用して、プライベートを保ちながらも採光をしっかり取り込むように工夫されています。

廊下の奥には多目的スペースとウォークインクローゼットを造作しています。子供が成長して持ち物が増えても安心な点もポイントです。

事例2:マンションのリフォームでリビングの隣に学習スペースを設置した事例

施工会社:河原工房

実例URL:http://www.omoiokatachini.jp/200/200080/20008100natural/index.html

マンションのリフォームで、リビングのすぐ隣に子供用の学習スペースを設置した事例です。キッチンから子供の様子がわかるように配慮して計画されています。

室内窓を設けて明るさをしっかり確保し、可愛い3連窓とグレイッシュブルーな壁紙で北欧風のおしゃれな空間になっているのもポイントです。時間を忘れて勉強に集中できるようなスペースに仕上がりました。

事例3:マンションのリフォームでダイニングの隣に学習スペースを設置した事例

施工会社:ナサホーム

実例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_apartment/20200329wood-westcoastt

マンションのリフォームで、ダイニング横の空いているスペースにデスクと棚を設置した事例です。このように、部屋のコーナーにある小さなスペースをうまく活用すれば、学習スペースを作ることも可能です。

既存のスペースを活用することで小規模かつ費用を抑えたリフォームに仕上がっています。大規模なリフォームを避けたい場合はこのような形を取るのも良いかもしれません。

こういったスペースを親子で共有して使用するのもよいものですよね。その際は、使用する時間帯を明確に分けるようにし、子供の学習の邪魔にならないように配慮しましょう。

マンションの間取りリフォームで、子供の成長に対応できる子供部屋を作ろう!

子供はあっという間に成長していきます。そのため、マンションをリフォームする際は、子供のライフスタイルが変わったときに対応できるような、将来を見通したプランを考えることが大切です。

新たに子供部屋を作るのが難しい場合には、リビングの一部に学習スペースを設けたり、1つの部屋を間仕切りなどで分けたりして工夫すれば、素敵なマンションリフォームができるでしょう。 


※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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