憧れのアイランドキッチンにリフォーム!必要な通路幅と奥行き・シンクのみの事例も大公開


この人に聞きましたHarmony Life

英国認定(ARB)建築士 インテリア、建築、都市デザインを学びながら現地企業で10年修行し、培った主婦目線のきめ細やかな提案を心がけています。自身のYouTubeチャンネル 「London Harmony Life」では、古い佇まいのある建物やアンティークマーケット、英国のガーデンショー、手作りで楽しむ暮らしといったワクワクする情報を配信中。

「アイランドキッチンに憧れるけど、使いやすいのかな…」と、疑問を持つ方もいますよね。そこで今回は、アイランドキッチンのメリットや選ぶときのポイントを紹介します!また、快適なキッチンにする方法も解説するので、リフォームを検討している方は参考にしてみてください!

目次

アイランドキッチンとは

アイランドキッチンとは、島のように独立しているキッチンを指します。対面キッチンの一つですが、ペニンシュラキッチンやU型、L型キッチンと違って四方に空間があります。上部に吊戸棚を設けないケースが多いため、開放感がありインテリア的な要素もあるキッチンです。

アイランドキッチンの魅力

筆者はイギリス在住で、これまでに何件かのアイランドキッチンに携わってきましたが、アイランドキッチンは暮らしの中心になることが多い魅力的なキッチンです。

きちんと整理整頓されたアイランドキッチンはインテリアとして美しく、キッチンに立つ人やゲストをワクワクさせてくれます。しかし、キッチンのリフォームは大掛かりで、選び方を間違えると費用や時間を無駄にしてしまう可能性もあります。

そこでここからは、アイランドキッチンのメリットやデメリットのポイントを紹介していきます。アイランドキッチンの魅力や選び方をおさえて、ストレスからの解法やホームパーティーを楽しみましょう。

 

 

アイランドキッチンのメリットとは

メリット①:デザイン性が高い

アイランドキッチンの魅力は、デザイン性が高いことが挙げられます。独立したアイランドユニットが部屋全体の魅せ場となり、おしゃれな空間になることがポイントでしょう。

メリット②:開放感がある

アイランドキッチンは、開放感があることもポイントの一つになります。リビングダイニングと一体感が生まれ、家族間のコミュニケーションもとりやすいですよ。また、友達を呼んで料理をふるまったりパーティーをしたりすることも可能で、開放的な楽しい空間になります。

メリット③:複数人で調理可能

アイランドキッチンは、四方向から使えるキッチンでもあります。そのため、複数人で料理をすることも可能です。ホームパーティや自宅でのパン作り、お菓子教室やお料理教室などにも向いています。

キッチンの選び方で悩んでいる場合、普段の生活や将来的にどのようなキッチンの使い方をしたいか考えると良いでしょう。

メリット④:作業動線が両脇にあるため動線がぶつからない

アイランドキッチンは、キッチンの両脇から入れることもポイントだといわれています。家族で料理する際にも動線がぶつからず、効率よく調理できますよ。動線が確保されることでキッチンでのストレスからも解放されるでしょう。

 

 

アイランドキッチンのデメリットとは

デメリット①:広いスペースが必要

アイランドキッチンとは、キッチンの四方を通路にする必要があるとされています。そのため、キッチンにある程度の広さがないとアイランドキッチンにできないことが欠点です。

キッチンの選び方のポイントとして、アイランドキッチンは広いスペースが必要なことを事前におさえておきましょう。

デメリット②:調理中の水はね、油はね

アイランドキッチンとは、キッチン自体が独立している設計になっています。そのため、油はねや水はね対策をしっかりと行う必要があり、掃除の面ではデメリットといえるでしょう。

この対策として、コンロ前にオイルガードを付けたり、周辺の床の塗装を油や水に強いものにしたりすると良いでしょう。アイランドキッチンにする場合は、このような欠点も理解しておく必要があります。

デメリット③:調理中の臭いや煙

アイランドキッチンは、調理中の臭いや煙が気になることが多い点もデメリットだといわれています。そのため、キッチン掃除のストレスから解放されたい場合は、アイランドキッチンは向いていないでしょう。

こちらの対策としては、コンロと換気フードの位置を変更したり、部屋の消臭対策をしっかりすると良いでしょう。

デメリット④:キッチン全体が丸見え

アイランドキッチンとは、開放的という利点がある反面、キッチンがリビングから丸見えというデメリットもあります。キッチンが散らかっていたり汚れていたりすると目立つので、デメリットといえるでしょう。

そのため、友達を家に呼ぶ際は掃除を入念にし、常に整理整頓を心がける必要があります。

デメリット⑤:収納スペースが限られる

アイランドキッチンは、床面に設置する扉や引き出しを組み合わせたフロアユニットのみで構成されるため、収納が限られる点もデメリットです。収納スペースを確保したい場合は、周りの壁をうまく利用した背面収納にすると良いでしょう。

デメリット⑥:費用の相場が他のタイプのキッチンと比べて高い

アイランドキッチンは、他のキッチンタイプと比べて費用が高くなる傾向があります。これは、キッチンが独立しており、ユニットの四面に化粧パネルが必要になるためです。

また、アイランドキッチンにガスコンロを入れたい場合、天井に取り付けるレンジフードも必要です。こちらのレンジフードも費用が高額なので、価格を抑えたい方にとっては欠点といえます。

このあと解説する「アイランドキッチンの費用の相場」では、キッチンリフォームの基本的な費用をまとめています。こちらも併せてチェックしてみましょう。

 

 

アイランドキッチンを選ぶ時のポイント

アイランドキッチンの快適な通路幅とは?

アイランドキッチンは複数で作業できる利点を生かすため、通路幅は100~120cmにすると良いでしょう。また、車椅子利用を視野に入れる場合は120cm以上あると余裕を持って通れます。

しかし、主に一人で料理をする家庭やリビング空間を圧迫したくない場合は、90cmでも快適な通路幅といえます。この幅であると、背面収納へサッと手が届くのも利点です。あなたに合った快適な通路幅を決めることで、キッチンでのストレスから解放されますよ。

アイランドキッチンの快適な高さとは?

キッチンは使う人の身長に合わせることも大切です。キッチンの高さは日本工業規格(JIS)により、「80cm・85cm・90cm・95cm」と定められています。そのため、キッチンの選び方のポイントとして、自分の身長に合った使いやすい高さを選ぶことも大切ですよ。

快適な高さのワークトップを選び、調理や掃除のストレスを軽減しましょう。

理想的なキッチンの高さの求め方

理想的なキッチンの高さは【身長(cm)÷2+5cm】 で求められます。

例えば、身長160cmの人は高さ85cmが目安となります。高さが自分に合っているかわからない場合、ショールームで現物を見て確かめましょう。

アイランドキッチンの素材の選び方

使うたびに汚れるキッチンでお手入れの面倒さから解放されたい場合、素材選びがポイントになります。価格やデザインはもちろんのこと、掃除をしやすい素材がおすすめです。キッチンの選び方で悩んでいる方は、素材にもしっかりと目を通しましょう。

ワークトップの素材はなにが良いの?

ワークトップやシンクはステンレスや人工大理石が一般的ですが、セラミックや天然石、タイルなどもあります。

ステンレスや人工大理石が選ばれやすいのは、他の素材と比べてお手入れしやすいためです。ステンレスは、鏡面仕上げよりエンボス加工かヘアライン加工など、キズが目立たない素材が良く選ばれています。

ガスコンロよりもIHコンロ

お掃除がしやすい、綺麗を保ち易いキッチンの代表格ともいえるのがIHコンロです。ガスコンロの方が炒め物に向いているから好き、といった意見もありますが、五徳の掃除が面倒で汚れがこびりついてしまう欠点があります。

そのため、コンロの選び方で迷っている方は、IHコンロにすることをおすすめします。また、素材の選び方に関しては、ショールームでサンプルを見ながらアドバイザーと一緒に検討すると良いでしょう。

 

 

アイランドキッチンで後悔しないためのポイント

アイランドキッチンをショールームで体感する

アイランドキッチンは他のキッチンに比べ、計画段階で部屋全体の大きさが把握しづらいといえます。それはキッチンをデザインするだけでなく、ダイニングやリビングとのバランスも考えてデザインする必要があるためです。例えばアイランドキッチンが欲しいと思っても、小さな空間であればリビングダイニングが圧縮されてしまいますよね。

ショールームでアイランドキッチンと共に、リビングダイニング空間を見ながら、全体にどれくらいの空間が必要なのかを体感してみましょう。

数年先を見越した計画をする

キッチンの選び方として、家族構成やライフステージの変化などもふまえて考えることが大切です。キッチンの寿命は20年、設備機器の寿命は10年といわれているので、20年程度の将来を見越して計画を立てると良いでしょう。

 

 

アイランドキッチンを快適に使うためのポイント

アイランドキッチンで快適に収納するポイント

隠す収納をつける

アイランドキッチンは散らかりやすいため、背面収納の一部に隠す収納をつけると、急な来客でもキッチンを快適に保つことができます。

引き出し収納を活用

アイランドキッチンの収納は、引き出しがおすすめです。また、引き出しの中に仕切りをつけることによって、取り出しの際に探す時間を省けて効率も良くなるでしょう。

ダイニング側からも使える収納を活用

一般的なキッチンの奥行きは65cmですが、アイランドキッチンは、奥行が90~100cmと深くなります。そのため、ダイニング側からも使える収納をつけると、食器やカトラリーが快適に収納できて配膳の時短にもなりますよ。

アイランドキッチンを快適にお掃除するためのポイント

カウンター上にはできるだけ物を置かない

快適に掃除するためには、キッチンツールをしまう場所を決めて必要以上に物を置かないことがポイントです。特に、アイランドカウンター上に物がないとスッキリ見えて、快適に掃除ができますよ。

換気扇のお掃除ポイント

掃除の中で一番厄介なのが、換気扇です。主流のシロッコファンタイプのものは、全パーツを外してつけおき洗いする必要があります。このときに、粉末の重曹をたっぷりかけて3時間程放置すると、重曹が油汚れに染み込んで落ちやすくなりますよ。

また、最近はお手入れが簡単なレンジフードが出ています。ボタン1つでフィルターとファンを自動洗浄してくれる高機能のレンジフードは、掃除の手間が大幅に省けますよ。掃除が嫌いな方は、このようなタイプを検討してみるのも良いでしょう。

 

 

アイランドキッチン費用の相場

アイランドキッチンが高額な理由

先述したように、アイランドキッチンは本体が高額になりがちというデメリットがあります。これは、キッチンが独立しており、ユニットの四面に化粧パネルが必要になることや、天井付けレンジフードが高価なこともあるからです。しかし、工事側でも費用がかかるという点も把握しておきましょう。

既存キッチンを撤去してから補強工事が必要になるケースや、既存のキッチンから場所を大きく変える場合は配管の移設にも費用がかかります。

また、アイランドキッチンのサイズを大きくしてカウンタートップを広げたり、ダイニングテーブルを一体化させて食事ができるようにしたりと、アイランド部分は特注または造作家具になるケースが多いことも、費用がかさむ原因です。

アイランドキッチンリフォームの費用の相場(間口255cm)

キッチンユニットは、各メーカーの商品グレード、オプション品、追加工事の費用などによって異なります。例えば、主要メーカーが取り扱うアイランドキッチンで、キッチンの間口サイズが255cmの場合、費用の相場は以下の通りです。この場合、背面収納は含まれていません。

シンプル

ハイグレード

キッチン本体

80~150万円

100~200万円

キッチン取付費

15万円~

15万円~

既存解体処分費

5~10万円

5~10万円

給配水電気工事費

15万円~

15万円~

内装工事

5万円~

5万円~

合計

120~165万円

140~245万円

 

 

アイランドキッチンリフォーム事例|シンクのみの事例も

【事例1】独立キッチンから明るく開放的なアイランドキッチンへ(シンク+ガスコンロ)

Before

After

施工会社:株式会社ナサホーム

事例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_kitchen/20180311Island-kitchen

こちらは、暗くて閉鎖的な独立キッチンから、明るく開放的なアイランドキッチンへ生まれ変わった成功事例です。

3間続きの和室をリフォームし、アイランドキッチンの為に大空間を確保したのは良いアイデアといえそうです。背面収納も充実させて、調理中はご夫婦で会話が生まれる楽しいキッチン空間となりました。

 

【事例2】ブリックタイルで彩る開放的なアイランドキッチン(シンク+IHコンロ)

Before

After

施工会社:株式会社ナサホーム

事例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_kitchen/20201212Island-kitchen

こちらは、閉鎖的なL字型キッチンから、LDKをワンルームにして快適なアイランドキッチンを実現させた成功事例です。使いにくかったL字部分の収納の代わりに、背面収納に引き出しを多用して収納量をうまく確保していますね。

また、車椅子のお母さまのために120cmの通路を取っているため、キッチンの選び方で通路の幅について悩んでいる方は参考にしてみましょう。

【事例3】家族が集う明るいアイランドキッチン(シンクのみ)

Before

After

施工会社:株式会社ナサホーム

事例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_kitchen/20200206M

リフォーム前は動線がうまく確保できず、使いにくいキッチンでした。そこで、アイランドキッチンを導入したことにより、多様な引き出しで収納量も確保した成功事例です。

アイランドキッチンがLDKの中心的な要素になったため、洗い物をしながらソファに座っている家族と会話ができたり一緒に料理をしたりと、アイランドキッチンを囲んで楽しい生活が生まれました。

【事例4】アイランド部分には多様性に富んだカップボードを(調理台のみ)

Before

After

施工会社:株式会社ナサホーム

事例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_kitchen/20201027mart-kitchen

こちらは、収納量を補うために導入したアイランドカウンターが、キッチンの目隠しにもなるという優れた事例です。

普通のカウンターなので配管工事もかからず、安価にリフォームできることも大きな利点ですね。アイランドカウンターにして、とても効率が良くなったキッチンの成功事例です。

こだわりのアイランドキッチンを作りましょう!

意外にデメリットが多いアイランドキッチンですが、素材の選び方や、快適に使うポイントをおさえることで、ご希望に合ったアイランドキッチンのリフォームができます。

もし、アイランドキッチンのリノベーションでお悩みの際は、専門家が揃っているショールームに訪れてみましょう。経験豊富なプロの視点で、あなたのプランをサポートしてくれますよ。当記事で紹介したキッチンの選び方や事例、利点を参考に、素敵なキッチンを手入れましょう! 

 

 

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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