インテリアコーディネーター インテリア商社勤務中にインテリアコーディネーター、カラーコーディネーター3級、福祉住環境コーディネーター2級を取得し、ショールームでの接客やセミナー講師などを経験。主婦の立場から、簡単に取り入れやすいインテリアのコツをご提案していきます。
戸建てやマンションで和室を取り入れず、リビングに畳スペースを設ける家が増えてきていますよね。他の方がどのように畳スペースを活用しているのか、知りたくありませんか?そこで今回は、実例を参考に畳スペースの使い道やメリットについてご紹介していきます。
目次
リビングの畳スペースとは?
以前は、戸建て・マンション共に、和室のある間取りが多い傾向にありました。しかし、和室は机やベッドなどの大型家具が置きにくい、洋風インテリアに馴染みにくい、使い道がはっきりしないなどのデメリットもあります。
そのため、最近では和室を持たず、全ての空間を洋室にするという間取りが増えてきました。
投稿者:chay__ttt
その中でこちらの画像のように、リビングに隣接した小上がりの畳スペースを設けたり、リビングの一部分におしゃれな置き畳を設けたりする間取りが増えてきました。注文住宅の場合、フローリングの一部分に畳を埋め込むタイプや、小上がりの段差を利用した掘りごたつタイプも設置可能です。
また、リビングを広くするために、和室とLDKを一つの空間にするリフォームをして畳コーナーに変更される方も多いようです。ここからは、和室の代わりにレイアウトする畳スペースはどのような使い道があるのか、実例を交えながらご紹介していきます。
リビングの畳スペースを設置するメリット!小上がりや仕切りはどうする?
投稿者:mimikoko611925
メリット①クッション性のある素材
リビングの畳スペースのいいところとして一番に挙げられるのは、お子さんの遊び場やお昼寝スペースとして使えることです。最初から畳スペースが設けられている間取りの他、置き畳を購入してフローリングの上に敷き、畳コーナーを作ることもできます。
転倒する危険性の高い小さなお子さんは、クッション性のある畳であればフローリングより安全です。転倒したときの衝撃も少なく、リビングで家事をしながらお子さんの様子を見守ることができます。
メリット②リラックス効果
畳はフローリングに比べて床部分が冷たくないため、座ったり寝転んだりしやすい点もいいところです。お子さんだけでなく、大人も少し横になりたいときなどにも利用できます。また、フローリングと比べて、いぐさの香りにはリラックス効果があるので安眠効果も期待できますよ。
メリット③収納スペースの確保
小上がりの畳スペースは、下の部分を収納空間として活用できる点もいいところです。普段なかなか使わない季節用品や、お客さんが来たときにだけ使用するような座布団や布団などの収納に適していますよ。畳スペースの下はかなりの収納力になります。
メリット④フレキシブルな用途に対応
畳スペースに、天井からロールスクリーンなどで間仕切りを設けると、個室のように使うこともできます。従来のように、客間がある家庭が減ってきているので、間仕切りを設けることで来客時に寝室として使うことができます。
メリット⑤小上がり部分を利用して座ることができる
小上がりタイプの畳スペースは、腰を掛けることができるため便利です。大人が腰掛けると、畳スペースに立っている小さなお子さんと目の高さが合うため、お話をするときや一緒に腰を掛けて絵本を読んであげたりすることもできます。
リビングの畳スペースを設置するデメリット
投稿者:yu_mi_ho
デメリット①小上がりの畳スペースの圧迫感
小上がりの畳スペースは、リビングと段差を設けることでリビング側に圧迫感を与えてしまう点がデメリットです。新築やリフォームなどでリビング側に十分な広さを取れない場合は、置き畳や埋め込みタイプのフラットな畳コーナーの方が適しているでしょう。
デメリット②落下や転倒の危険性
また、小上がりの畳スペースの場合には、小さなお子さんの段差からの落下や転倒に注意を払わなければならない点もデメリットでしょう。寝返りをし始めた時期、ハイハイする時期、歩き始めの時期は特に注意が必要です。
デメリット③大型家具を置けない
段差がないフラットタイプの畳コーナーの場合は、それほどデメリットはありません。しかし、畳全体のデメリットとして、凹みや跡がついてしまうことを避けるため重量のある大きな家具などを置くことが難しくなります。そのため、リビング空間の模様替えの際にレイアウトの制限が出てくることもデメリットです。
デメリット④リビングのフローリングとの段差
フローリングの上に置き畳がある畳コーナーの場合、リビングのフローリングと段差ができることもデメリットでしょう。わずかな段差であっても、乳幼児や高齢者には危険な部分になります。
リビング空間は家族が毎日のように使う場所です。リビング空間に置き畳を直接敷く場合は、レイアウトで失敗しないように動線部分などをよく考えたうえで検討しましょう。
デメリット⑤ダニ・カビの発生
また、畳はフローリングに比べて、ダニやカビが発生しやすい点もデメリットとして挙げられます。お昼寝スペースや来客時の寝室などに使う場合、特に念入りに掃除をしましょう。 置き畳の場合は、風通しのいい日陰に干すこともダニ・カビの発生を抑制します。
デメリット⑥耐用年数
使用頻度や扱い方にもよりますが、一般的に畳の耐用年数は6~10年ほどと言われています。対して、フローリングの耐用年数は10~20年と言われているので、畳の方が寿命が短いというデメリットがあります。
置き畳は簡単に買い替えもできますが、埋め込み式の畳コーナーや小上がりの畳コーナーの場合は、リビングのフローリング部分よりも先にリフォームが必要となるかもしれません。
リビングの畳スペースの使い道
リビングの畳スペースの使い道①子どもスペースとして
投稿者:yu_mi_ho
畳スペースの使い道として、実例の中で最も多いのは小さなお子さんの遊び場としての活用です。学童期に入ると、ベッドや学習デスクを置いた洋室を使うケースも考えられます。しかし、就学前のお子さんの場合は、お絵かきやおもちゃ遊びの空間として適しているでしょう。
実例では、畳コーナーの一部分に簡易の収納ケースを設け、おもちゃや小さめの机をレイアウトしていますね。リビング横にあるので、少し落ち着いたインテリアコーディネートとなっています。
いぐさ保護のためにも、プレイマットを敷くなどの工夫をしておしゃれでかわいい雰囲気を出す点もポイントです。小さな子どもであっても、自分専用のスペースがあるということは嬉しいものです。家事をしながらお子さんの様子を見守れることも畳スペースのいいところですね。
畳スペースがない方でも、リビングの一角に置き畳を敷いて子どもスペースにされている方もいますよ。フローリングに比べて置き畳はある程度の防音効果があります。そのため、マンションなどで階下の方への影響が気になる方にも置き畳はおすすめです。
リビングの畳スペースの使い道②家事スペースとして
投稿者:yu_mi_ho
リビングにある畳コーナーで洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたりする場所として活用されている方も多いようです。畳の場合、フローリングと違って下に座り、広い床を使って家事作業ができることもメリットの一つです。
リビングの畳スペースの使い道③寝室として
投稿者:simple0120____
使い道で次に多かったことが、来客時や両親が訪れる際の寝室としての活用です。フローリングと違い、畳スペースはベッドも不要で、布団さえしまえば普段は何もない状態にしておけることもメリットといえそうです。
普段は、子どもの遊び場やお昼寝する場所として活用し、来客時のみ寝室として使うなど用途に合わせて使い道を変えられます。畳コーナーは大きな家具を置かなければ、変幻自在に用途を変えられることがメリットですよ。
リビングの畳スペースの使い道④ワークスペースとして
投稿者:simple0120____
ここ数年、テレワークで自宅に急きょ仕事部屋が必要になった方も多いのではないでしょうか。洋室の部屋は子ども部屋や寝室などで占領されている方も、リビング空間の一部分に置き畳を敷いてワークスペースにするという手があります。
仕切りがない場合は、ロールスクリーンなどで仕切りをつけたり、リビング側に間仕切りとなるような家具をレイアウトしたりすると、より集中しやすい空間となるでしょう。実例のように、おしゃれな和モダンコーディネートは落ち着けて作業効率が上がりそうですね。
リビングの畳スペースの使い道⑤客間として
投稿者:mini5597214
来客が多い家では、畳スペースを客間として利用されている方もいます。リビングでのティータイムと違って、少し落ち着いた話を座ってゆっくりとできます。いつもとは違ったおしゃれな時間を過ごせるでしょう。
飲食店でも、座敷の席に座るとテーブル席よりもリラックスできて、いつもより話が弾んで長居してしまいませんか?和風インテリアや照明などをおしゃれに飾って、茶房のような雰囲気のコーディネートにすると、お店に来たようなおしゃれな雰囲気を味わえるでしょう。
リビングの畳スペースの使い道⑥趣味の部屋として
投稿者:_____mariagram
おうち時間の増加で、趣味の時間を持つようになった方も多いでしょう。久しぶりにミシンでマスクを作ってみたら洋裁にはまった方や、読書量が以前よりも増えたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。畳スペースは、リラックスして籠りたいときにピッタリのスペースといえます。
情報過多で慌ただしい今の時代、時間を忘れて自分の趣味に没頭する時間はとても貴重ですよね。毎日のエネルギーの充電場所としておしゃれな畳スペースを活用すると、きっと素敵なおうち時間につながりますよ。
リビングの畳スペースの実例集
リビングの畳スペースの実例①
投稿者:mimikoko611925
こちらの実例は、お子さんのおもちゃ収納スペースとして活用されています。シンプルなホワイトの収納の中に入れることで、カラフルなおもちゃなどが悪目立ちすることなくスッキリと収まります。
リビングから見える畳コーナーは、このように全て隠せるような収納法がおすすめです。モノトーンのインテリアコーディネートのため、情報量が少なくてスッキリとおしゃれに見えます。リビング横の空間をゴチャゴチャさせたくない方にはとても参考になる収納術です。
また、アクセントウォールは和室でも人気の施工です。新築やリフォームで日本に古くからある和の色を部分的に貼ったり、実例のようにグレーの壁を主にモノトーンインテリアにしたりすると、スタイリッシュでおしゃれな畳コーナーが出来上がります。
リビングの畳スペースの実例②
投稿者:paramegu
こちらは、学童期の子ども部屋として活用されている実例です。リビングの一角に学習机をレイアウトされている方も増えてきていますが、リビングに机を置く空間がない場合には畳スペースを学習スペースにする使い道もおすすめです。
リビング横の空間は、家事をしながら子どもの様子を見守ることができ、子どもも安心して勉強できるというメリットがあります。また、リビングのテレビやゲームが集中力の妨げになるというお子さんも、壁に向かって集中して勉強できますよ。
リビングの畳スペースの実例③
投稿者:ya_ma3638
こちらの実例では、五月人形が飾られています。子どもが小さいうちは五月人形や雛人形をきちんと飾りたいですよね。スペースがなかなか確保できない方は、畳スペースの一部に飾れるというのもいいところでしょう。
リビング横の空間は、子どもたちも目にする機会が増えて大人になった時にもいい思い出になるはずです。畳スペースがない場合もリビングの一部分に置き畳を敷いて、和風コーナーとしてコーディネートするのもおしゃれです。
最近では、へりのない正方形の琉球畳を市松にレイアウトした和モダンが人気で、置き畳も琉球タイプが増えています。従来のへりのある畳から琉球畳へのリフォームは、空間全体がすっきりとしておしゃれな雰囲気に仕上がります。
リビングの畳スペースの実例④
投稿者:mini5597214
こちらの実例の方は、おうち時間を充実するため畳スペースを活用されています。こだわりのおしゃれな和風インテリアを飾ったり、食の充実を図ったりしながら自分好みのテンションが上がるコーナースペースになっていますね。
おしゃれで大好きなものに囲まれた空間でおうち時間が充実すると、きっと心身共にリフレッシュできます。これからの時代、このような時間が大切な時間となってくるでしょう。
おしゃれで便利なリビングの畳スペースを使いこなそう!
和室が家になくても、畳スペースがあるだけでなんとなくホッとできます。純和風の畳スペースも素敵ですが、リビング横の畳スペースで少し和風テイストを抑えながら、リビング空間との調和を考えたスペースも素敵です。
家具を固定してしまうフローリング空間と違い、日によって使い道を変えられることも畳スペースのメリットです。畳スペースがない方は、置き畳を使って和の空間を作ってみてはいかがですか?是非、おしゃれで便利なリビングの畳スペースを使いこなしてみてくださいね。
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