トングは菜箸ではつかみにくい重量のある食材をつかんだり、パスタのような柔らかい料理を盛り付けたりするのに便利なキッチンツールです。トングには種類があるため、用途に合わせて購入しましょう。選び方や8点のおすすめ商品も紹介します。
目次
用途に合わせてトングの素材を選ぼう
トングに使われる主な素材としてはステンレス・シリコン・ナイロン・木が挙げられます。それぞれメリットやデメリットが異なり、向き不向きな用途があるので、使いたいシーンに合わせて選びましょう。
直火には耐熱性の高いステンレス製
アウトドアでのバーベキューや焼肉などに使うためにトングを探しているなら、ステンレス製がおすすめです。
熱に強く、高温に熱せられた鉄板や直火に触れても溶けたり変形したりする心配がありません。重いものもつかみやすいので、ローストビーフなどお肉をまるごと調理するときに活躍するでしょう。
また、丈夫で耐久性に優れるのもステンレスの特徴です。汚れてもお手入れがしやすいので、長くきれいに使えるでしょう。その反面、硬く丈夫な素材であるがゆえフライパンなどを傷つけることがあるのはデメリットといえるかもしれません。
軟らかいものをつかむならシリコン製
パスタなどの軟らかい食材をつかみたいならシリコン製のトングがおすすめです。シリコン製といってもすべてがシリコンでできているわけではなく、本体はステンレス製でトングの先端がシリコンゴムで覆われている商品をいいます。
トングの先がシリコンで柔らかいため、フライパンの中の食材を炒めたりかき回したりしても傷つける心配がありません。フッ素コーティングされたフライパンでも安心して使えるでしょう。
また、見た目がかわいいものも多く、キッチンのちょっとしたアクセントになる点も魅力です。しかし、耐久性に優れているるわけではなく、使っているうちにシリコン部分が傷みやすい点はデメリットといえるでしょう。
サラダや盛り付け用ならナイロン製
サラダなど冷たい料理を盛り付けるのに使うならナイロン製がおすすめです。
ナイロンも比較的柔らかい素材であるため、調理器具をこすっても傷つけにくいことがメリットです。また、表面が滑らかなので汚れても洗いやすく、ほかの素材と比べてお手入れがしやすいでしょう。
ただ、耐熱性には劣るため高温のフライパンなどに触れさせると溶けることがあります。耐熱加工されたものなら高温の料理にもある程度対応できますが、それでもあまり向くとはいえないでしょう。
食卓に置いてもおしゃれな木製
ナチュラルで優しい雰囲気がすてきな木製トングは、料理の取り分け用に食卓に置くとおしゃれ度をアップしてくれます。材質によって価格や耐久性に幅がありますが、手になじみやすく使いやすい商品が多いでしょう。
また、コーティングの仕方も商品によってさまざまです。中には長時間水に浸けたままにしているとひび割れる可能性があるものなど、お手入れに気を使う必要のあるものもあるので選ぶ際は注意しましょう。
また、カレー粉などの色の濃い調味料を使用した料理に使うと、色移りしてしまう場合がある点にも注意が必要です。
長さや先端の形も使いやすいものを選ぶ
(出典) pexels.com
トングには長さや先端の形によっても種類があります。ともにつかみやすさに影響するポイントなので、何をつかみたいかに応じて適したものを選ぶことが大切です。
長さはつかみやすさに影響する
使いやすいトングを選ぶためには、『長さ』をチェックすることが大切です。何をつかみたいかによって使いやすい長さが違うので、用途に合わせて選びましょう。
バーベキューや焼肉、揚げ物など高温の火や油を使った料理に使いたいなら30cm~40cmほどの長めの商品がおすすめです。
盛り付けやしゃぶしゃぶ用の薄いスライス肉などを取るなど繊細な作業に用いたいなら、15cm前後のミニサイズのトングが使いやすいでしょう。
また、幅広く使いたいなら一般的なサイズである20~25cmのものが重宝します。想定する用途に最も適すると思われる長さのものをチョイスしましょう。
主にどんな食材をつかむかで形状を選ぶ
先端の形状もつかみやすさに影響します。トングの先端部分の主な形状はギザギザタイプ、スプーンタイプ、穴開きタイプ、ピンセットタイプの4種類です。何をつかみたいかで使いやすいタイプが異なります。
ギザギザタイプは肉やパスタなど重量のある食材をつかむのに便利です。力を加えやすくしっかりつかめるでしょう。
サラダやケーキなど柔らかいものをつかみたいならスプーン型がおすすめです。料理との接地面が広い分ふんわりつかむことができ、食材をつぶさずに取れるでしょう。
穴が開いたタイプはゆで卵や煮込み料理など、水分を切りながら食材を取り出したいときに便利です。揚げ物を油の中から取り出すのにも向くでしょう。
スライス肉やハムなどを剥がしたり、繊細な盛り付けをしたりしたいときにはピンセットタイプが使いやすいはずです。細かい作業がしやすく、ほかのタイプでは上手くいかない作業もきれいにできるでしょう。
より使いやすいトングを選ぶためのポイント
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トングを選ぶ際には、食材や料理のつかみやすさが大切ですが、使わないときの利便性も重要です。お手入れのしやすさ、収納性などにもこだわって選べば、より使いやすいものが選べるでしょう。
また、ちょっとしたポイントではありますが、先端部分が下につかないように工夫されたものも使い勝手がよくおすすめです。
お手入れのしやすさ
食材をつかむトングは衛生面にも気を付けたいものです。お手入れのしやすさも考慮して選んだ方がよいでしょう。
特に先端部分は、形状や素材によっては洗いにくいものもあります。ギザギザタイプや内側がくぼんだスプーンタイプのトングは、汚れが残りやすく適当にさっと洗うだけではきれいにならないこともあるでしょう。
また、シリコン製は洗いやすく汚れが残りにくい形状でも、油は落ちにくいことがあります。どんな用途で使うかに合わせて、お手入れのしやすいタイプを選ぶことが大切です。
また、食洗機で洗うことを考えている場合は、食洗機対応かどうかをチェックしましょう。耐熱性に劣るナイロン製の場合は、食洗機に対応していないこともあります。
トングは意外にかさばる!収納性も重要
トングは先が開いて幅を取る上、高さもあるので意外と上手く収納できないものです。
フックにかけるなどして見せる収納をするのも一つの方法ですが、引き出しに入れてしまいたい場合はストッパー付きのものを選ぶのがおすすめです。
ストッパーが付いていれば、先を閉じたまましまえて場所を取りません。収納場所に限りがある場合はストッパーの有無もチェックしながら選ぶとよいでしょう。
アウトドアで使うなら置きやすいものを
調理や食事の途中でちょっとトングを置きたいとき、先端部分がテーブルなどに接してしまうことが気になるという人もいるでしょう。
特に置き場所が常に清潔とも限らないアウトドアシーンでは、食材に触れる先端部分は下に触れさせたくないものです。そんな場合には先端部分が浮くように工夫された商品を選ぶのがよいでしょう。
持ち手部分にスタンドが付いていたり、先端部分が下につかないようにデザインされたりしたものなら衛生的に使えます。何気なく置いても先端が下につく心配がなくなるのでいつでも安心して使えるでしょう。
BBQや焼肉で使いやすいトング
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BBQや焼肉用なら、やはり熱に強いステンレス製のトングがおすすめです。置いても先端部分が下につかないタイプのものなら、どこで使っても使い勝手がよく便利でしょう。
また、グリップ部分が握りやすく力を込めやすい工夫がされていれば、重量のある食材でもつかみやすく使いやすいはずです。
トーダイ 18-0 クレバートング エコノミータイプ
大手焼肉店でも使われているというステンレス製のトングです。先端は細く薄くなっているのでお肉が重なり合っていても、ストレスなく剥がせるでしょう。
どの方向に置いても自立する形状になっており先端部分が下につかないので、衛生的に使用できます。従来製品よりも軽量化されており、女性や子どもでも扱いやすいでしょう。
長さは24cmといろいろな用途に使いやすいサイズで、細かい盛り付け作業にも活躍します。
トーダイ 18-0 クレバートング エコノミータイプ
キャプテンスタッグ バーベキュー用マルチトング 30cm
アウトドア・レジャーブランド『キャプテンスタッグ』のバーベキュー用のトングです。ステンレス製で、さびにくく丈夫な上、汚れも落としやすいので長く使えるでしょう。
カラフルでおしゃれなグリップ部分は樹脂で加工されており持ちやすく力が入れやすいのも特徴です。
さらにストッパーも付いているので収納にも便利でしょう。長さは30cmのほかに、23cmと40cmのものがあります。
キャプテンスタッグ バーベキュー用マルチトング 30cm
家での調理に活躍するトング
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先端部分に穴の開いたタイプのトングなら、食材の余分な水分や油分を落としながらつかめるので料理をよりおいしくしてくれます。幅広い用途に対応するものなら、さまざまなシーンで使えて便利でしょう。
オークス レイエ あげものトング
先端に穴が開いているので揚げ油から食材を引き上げるときに、余分な油をしっかり切れます。長さは23cmと使いやすいサイズなので、とんかつなどの少々重い食材を揚げる際にもつかみやすいでしょう。
また、バネが柔らかく力の加減がしやすいので、クリームコロッケなどの軟らかいものを揚げるときでも、つぶすことなくつかめます。
穴が開いている分食材との接地面が少なくて済むので、ポテトサラダなどくっつきやすい料理を取り分けるのにも便利です。ひっくり返して置けば、先端部分が浮くようにデザインされているので、衛生的に使えます。
オークス レイエ あげものトング
柳宗理 ステンレス トング 穴あき
シンプルで飽きないデザインが人気の柳宗理のステンレス製トングです。
つかみやすさにこだわり、パスタや魚の煮つけなど柔らかい料理からソテーや焼肉、サラダや揚げ物などあらゆる料理に対応するようにデザインされています。
弱い力でもつかみやすく、誰でも上手に使いこなせるでしょう。先端部分にはたくさんの穴が開いているので、パスタや天ぷらなどを余分な水や油を切りながらつかめます。さまざまな料理を作る際に活躍すること間違いなしのトングです。
柳宗理 ステンレス トング 穴あき
パスタなどの盛り付けにおすすめのトング
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柔らかくてつかみにくいパスタの盛り付けには、先端部分がシリコンで覆われたタイプのトングやギザギザした形状のものが使いやすいでしょう。おしゃれなものならより料理を楽しめそうです。
ブランシェ・アソシエ SO シリコントング ミニ
先端部分がシリコンで覆われ、長さは約21cmとパスタやサラダの盛り付けに使いやすいタイプのトングです。
2006年にグッドデザイン賞を受賞した『SO(ソウ)』シリーズの商品でもあり、デザイン性が高くシンプルで無駄のないツールとして設計されています。耐熱温度は260℃と熱に強いので、フライパンで炒め物をする際などにも活躍するでしょう。
先端のカラーはホワイト・レッド・ブラックの3種類があります。
ブランシェ・アソシエ SO シリコントング ミニ
サンクラフト ナイロンスパゲッティトング
黒を多く用い、落ち着いたデザインが特徴的なトングです。先端部分はギザギザしているのでパスタをつかみやすいでしょう。
軟らかいナイロン素材でできているので、盛り付けるときも音を立てたり調理器具やお皿を傷つけたりする心配がありません。
また、ナイロンの中でも耐熱性に優れた素材を採用しているので、熱したフライパンで調理する際にも使えます。内側がくぼんでいるのでチャーハンや麻婆豆腐を調理する際にも便利です。
サンクラフト ナイロンスパゲッティトング
食卓に置いてもおしゃれなトング
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食卓に置いて使うなら、ほかの食器に合わせたデザインのトングを選びたいものです。
スタイリッシュな雰囲気の食卓にしたいなら、落ち着いた色味やデザインのものを、温かみのある食卓や北欧風の食器に合わせたいなら、木製のトングを選ぶとよいでしょう。
FD STYLE テーブルトング 万能タイプ/パスタタイプ
独特な形状をしたおしゃれなデザインのトングです。盛り付けだけでなく食卓での料理の取り分けにも便利な万能タイプとパスタ専用タイプがセットになっています。
どちらのタイプも長さは17cmと短めで、どんなものもつかみやすいでしょう。また、先端部分が下につかないように自立するので、テーブルを汚しにくい点も食卓用にぴったりです。
ステンレス製でフッ素加工がされているので、お手入れも簡単にできます。専用パッケージ付きなのでギフトにもよいでしょう。
FD STYLE テーブルトング 万能タイプ/パスタタイプ
藤芸 マルチトング
優しくナチュラルな雰囲気が魅力の木製のトングです。長さは23.5cmと何でもつかみやすいサイズなので、食卓の取り分け用に活用するのがよいでしょう。
素材は木肌の美しいメープルときめ細かい木目が特徴のピーチの2種類から選べます。どちらも優しい質感で手になじみやすく使いやすいでしょう。
木のぬくもりによって温かみのある食卓を演出できそうなトングです。
藤芸 マルチトング
用途に合わせたトングで料理を楽しもう
(出典) pexels.com
トングを選ぶ際には『用途』を意識することが大切です。焼肉用ならステンレス製、パスタの盛り付けならシリコン製、というように素材や形状によって便利な使い方が異なります。
メインの用途に合わないトングを買ってしまうと、結局使わなくなってしまうことも考えられるため、素材や形状ごとの特徴をしっかり把握してから購入するのがポイントです。用途に合ったトングを使って、より楽しく料理をしましょう。