中古マンションは買うなと言われる理由とは?デメリット・メリットを徹底解説!

この人に聞きました高槻翔太

宅地建物取引士、FP2級保有 不動産・建設会社の土地有効活用のコンサルティング営業を6年担当。現在は不動産や建設業界の知見を活かした不動産や金融ジャンルのライターとして活動しています。

「中古マンションってなんで買うなと言われるの?」「中古マンションのメリットとデメリットは?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、

  • 中古マンションは買うなと言われる理由
  • 中古マンションの購入におけるメリット
  • 中古マンションを購入するのがおすすめの人の特徴
  • 中古マンションを購入する際の注意点

を紹介します。

中古マンションのデメリット・メリットを正しく理解し、購入時の注意点を把握することで、後悔のない物件選びができるようになるでしょう。

目次

中古マンションは後悔する?買うなと言われる理由とデメリット

中古マンションを購入する際に「リフォーム費用が予想以上にかかる」や「管理状態が悪い」といった後悔の声を耳にすることもあるでしょう。確かに、築年数が経った物件には、新築にはない独特の注意点やリスクが存在します。

ここでは、「中古マンションは買うな」と言われる具体的な理由と、購入時に注意すべきデメリットについて詳しく解説します。しかし、これらのデメリットの多くは、事前の調査や適切なリフォームによって解決できる問題です。

デメリットを正しく理解し、対策を講じることで、後悔のない中古マンション選びができるようになるでしょう。

新築マンションの購入金額を上回る

中古マンションは新築と比べて購入費用を抑えられると言われていますが、リフォーム費用を含めると予想以上の出費になることがあります。

特に築年数が古い物件の場合、設備の老朽化が進んでいるため、快適に暮らすためには大規模なリフォームが必要になるかもしれません

このような追加費用が予想以上にかさむと、結果的に新築マンションを購入するよりも総額が高くなってしまう可能性があります。

理想のリノベーションが実現できない

「中古マンションを自分好みにリノベーションすれば良い」と考える方も多いですが、実際にはマンションの管理規約によって工事内容が制限される場合があります。例えば、フローリングの使用が禁止されていたり、特定の防音床材の使用が義務付けられていたりすることもあります。

また、構造上の制約により、間取りの変更が思うようにできないこともあります。「広々としたLDKにしたい」と考えても、取り除けない柱や間仕切り壁が残ってしまう可能性があります。

劣化や性能レベルを確認しにくい部分がある

中古マンションの場合、目に見えない部分の劣化状態や性能レベルを確認するのが難しいというデメリットがあります。新築マンションであれば、図面や仕様書などの建築図書で詳細を確認でき、現行の建築基準法に則った性能が保証されています。

しかし、中古マンションでは、配管の状態や壁の中の断熱材の劣化など、一般の方が目視で確認することが困難な部分が多いです。このような不安を解消するためには、専門家による調査が重要です。

JR神戸駅前のHDC神戸には豊富な経験を持つリフォーム会社が複数入居しているため、物件の状態チェックや改修プランの相談ができます。中古マンションの購入を検討している方は、足を運んでみるのもいいでしょう。

耐震性への不安が払拭できない

マンションの耐震性は建築時期によって基準が異なります。1981年5月31日以前に建てられた旧耐震基準のマンションは、震度5程度の地震には耐えられる設計になっていますが、それ以上の地震に対する安全性は確保されていません。

一方、1981年6月1日以降の新耐震基準では、震度6強〜7程度の地震でも建物が倒壊・崩壊しない設計が求められています。ただし、旧耐震基準の物件でも、その後の耐震補強工事や耐震診断により安全性が確認されているケースもあります。購入を検討する際は、耐震性に関する資料を慎重に確認することが大切です。

共用部分の管理が不十分である可能性がある

中古マンションを購入する際、室内の状態ばかりに目が行きがちですが、共用部分の管理状態も重要なチェックポイントです。玄関ポーチやバルコニー、廊下の壁や天井のひび割れなど、共用部分の経年劣化が進んでいると、将来的な修繕費用の負担が大きくなる可能性があります。

購入前には、共用部分の管理状態を細かくチェックすることをおすすめします。

修繕積立金が大幅に上昇する可能性がある

中古マンションの修繕積立金は、築年数が経つにつれて増額される傾向にあります。REINSが公表している「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金」によると、2023年の首都圏における中古マンションの平均修繕積立金は11,907円です。

また、長期的な修繕計画が適切に立てられていない場合、突然の修繕積立金の値上げや、必要な修繕が実施できないといった問題が発生する可能性があります。修繕積立金の管理状況や将来的な修繕計画については、購入前に確認することが重要です。

予定していたスケジュールどおりに入居できない

中古マンションは、引き渡し後にリフォームを行う必要があるため、すぐには入居できないケースが多いです。特に、進学や転勤などの時期に合わせて入居を予定している場合は注意が必要です。

工事の規模や内容によっては、予想以上に時間がかかることもあり、一時的に仮住まいが必要になる可能性もあります

住人同士の交友関係が既にできあがっている

中古マンションでは、既存の住民コミュニティに後から参加することになります。新築マンションのように、全員が新しく入居して関係を築いていく状況とは異なり、既に形成されている人間関係の中に入っていく必要があります

これは、コミュニティ活動への参加や日常的なコミュニケーションにおいて、プレッシャーを感じる方もいるかもしれません。ただし、これは物件や住民の性格によって大きく異なるため、事前に管理組合や不動産会社に住民コミュニティの雰囲気を確認することをおすすめします

新築への憧れが残る

新築への憧れが強い方にとって、中古マンションの購入は妥協のように感じられることがあります。誰も住んでいない真新しい空間で新生活をスタートさせたいという願望は理解できます。新築ならではの清潔感や新品の設備に魅力を感じるのは自然なことです。

しかし、中古マンションでは、リフォームによって自分だけの理想の住まいを作り上げられることが大きな魅力となります。例えば、壁紙や床材の選択、システムキッチンのグレードアップ、収納スペースの工夫など、自分のライフスタイルに合わせた空間づくりが可能です。新築では変更できない間取りも、リフォームなら自由にアレンジできます。

中古マンションの購入におけるメリット

中古マンションを避ける理由として挙げられるデメリットの多くは、実は適切な対策で解決できる問題です。むしろ、中古マンションだからこそ得られるメリットも数多くあります。

ここでは、中古マンションを購入する際の具体的なメリットについて詳しく解説します。新築より安価な価格設定、豊富な物件の選択肢、資産価値の安定性など、中古マンションならではのメリットを理解することで、より賢明な物件選びが可能になるでしょう。

新築マンションよりも安く購入できる

中古マンションの最大のメリットは、新築マンションと比べて購入費用を抑えられる点です。築年数が経つにつれて減価償却が進むため、物件価格は新築時よりも低くなります。築20年や30年の物件であれば、さらに価格が下がっていることが多いでしょう。

しっかりと管理されている物件であれば、リフォームやリノベーションを行うことで新築同様の住み心地を実現できます。購入費用を抑えられた分を、理想の住まいづくりのための改修費用に充てることも可能です。

JR神戸駅前のHDC神戸には、リフォームのプロが多数在籍するリフォーム会社が複数入居しています。中古マンションのリフォーム実績が豊富なリフォーム会社に相談すれば、物件の状態に応じた最適なリノベーション提案を受けることができます。お近くの方は足を運んでみるのもいいでしょう。

資産としての価値が下がりにくい

新築マンションは引き渡しを受けた瞬間から資産価値が下がり始めますが、中古マンションは既にある程度価格が落ち着いているため、今後の価格下落が比較的小さくなります

また、駅や商業施設から近い好立地の物件であれば、さらに資産価値が維持されやすくなります。将来的な売却や住み替えを考えている方にとって、これは大きなメリットとなるでしょう。

物件の選択肢が豊富である

中古マンションは、新築マンションと比べて圧倒的に選択肢が豊富です。特に人気エリアでは、新築マンションを建てられる土地が少なく、選択肢が限られがちです。

一方、中古マンションは数十年にわたって建てられた物件から選べるため、立地や間取り、広さなど、希望の条件に合う物件を見つけやすくなります。

理想の立地に住みたい、希望の間取りにこだわりたいという方にとって、中古マンションは魅力的な選択肢となるでしょう。

リノベーションで理想に叶う内装や空間を実現できる

中古マンションは、管理規約の制限内であれば自由にリノベーションができます。新築マンションの場合、購入直後のリノベーションは費用面でもったいないと感じる方も多いでしょう。

しかし、中古マンションなら物件価格を抑えてリノベーション費用に回すことで、理想の住まいを実現できます。

隣人や周辺環境を事前にチェックできる

中古マンションは、購入前に実際の住環境を確認できる点も大きなメリットです。内見時に他の住人の様子や共用部の使用状況を確認したり、掲示板の内容からマンションの雰囲気を把握したりすることができます

また、周辺環境も実際に確認できます。スーパーマーケットや公園などの場所、通勤・通学のしやすさ、日当たりの良さなど、実生活に関わる重要な要素を事前にチェックできるため、将来的なミスマッチを防ぎやすいでしょう。

すぐに入居できる可能性が高い

中古マンションは、物件の状態次第ですぐに入居できるのも魅力です。新築マンションの場合、契約から入居まで1年以上かかることも珍しくありませんが、中古マンションは売主の退去後、速やかに引き渡しが行われるケースが多いです。

もちろん、リフォームを予定している場合は工事期間を考慮する必要がありますが、転勤や進学など期限が決まっている場合でも、柔軟に対応できる可能性が高いでしょう。

新築マンションよりも固定資産税が安い

固定資産税は建物の評価額に応じて課税されるため、築年数が経過して評価額が下がった中古マンションは、新築マンションと比べて税負担が軽くなります。新築マンションは最初の数年間、固定資産税が高めに設定されますが、中古マンションは築年数による減価償却が進んでいるため、毎年の支払額を抑えることができます

中古マンションを購入するのがおすすめの人の特徴

「中古マンション」と一言で言っても、その選択が適している人と適していない人がいます。それは、個人の価値観やライフスタイル、経済状況によって住まい選びのポイントが大きく異なるためです。

ここでは、中古マンションがおすすめの人の特徴を具体的に解説します。予算を抑えて物件を購入したい人、自分らしい住空間にこだわりたい人、特定のエリアでの暮らしを希望する人など、それぞれの特徴と中古マンション選択のメリットを理解することで、ご自身に合った選択ができるようになるでしょう。

できるだけ費用を抑えて購入したい

新築マンションと比べて中古マンションは、築年数が経つほど価格が下がる傾向にあります。特に、上層階と比べて需要が落ち着いている低層階の物件であれば、さらに価格を抑えて購入できる可能性があります。

ただし、近年では建築コストを抑えた新築マンションも増えているため、価格だけで判断するのではなく、物件の品質や立地なども含めて総合的に検討することが大切です。リフォーム費用も考慮に入れながら、トータルでの予算計画を立てることをおすすめします。

自分の好みの部屋にしたい

一般的にマンションは流通性を重視するため、間取りが画一的になりがちです。しかし、中古マンションなら購入価格を抑えられた分をリフォーム費用に回すことができ、間取りや設備、内装を自分好みに変えられる余裕が生まれます。

JR神戸駅前のHDC神戸に入居しているリフォーム会社では、構造上の制約を考慮しながら、理想に近づけるリフォームプランを提案することができます。新築では実現できない、自分だけのオリジナルな空間づくりを楽しみたい方におすすめです。お近くの方は足を運んでみるのもいいでしょう。

住みたい地域が決まっている

新築マンションは、希望のエリアで必ずしも物件が供給されるとは限りません。一方、中古マンションは既に建っている物件から選べるため、住みたいエリアが明確に決まっている方にとって大きなメリットとなります。

特に人気エリアでは新築物件の供給が限られていますが、中古マンションであれば選択肢が豊富です。通勤・通学の利便性や、好きな街並みでの暮らしにこだわりたい方は、中古マンションを検討してみるとよいでしょう。

立地と価格のバランスを大事にしたい

中古マンションは物件数が多いため、自分のこだわりや要望に合わせて、理想の立地と予算のバランスを取りやすいという特徴があります。

例えば、新築では予算的に難しい駅近の物件でも、中古であれば購入できる可能性があります。立地にこだわりながらも予算内で物件を探したい方には、中古マンションがおすすめです。

中古マンションを購入する際の注意点

中古マンションを購入する際には、いくつかの重要なポイントがあります。新築マンションと異なり、建物の状態や管理状況、将来的な修繕計画など、確認すべき項目が多いのが中古マンションの特徴です。

ここでは、中古マンション購入時の具体的な注意点を詳しく解説します。資金計画の立て方から管理規約の確認方法、修繕履歴のチェックポイントまで、購入前に把握しておくべき重要事項を理解することで、将来の不安やトラブルを未然に防ぎ、より良い物件選びができるようになるでしょう。

資金計画を作り込む

中古マンションの購入では、物件価格以外にもさまざまな費用が発生します。登記費用や印紙代、仲介手数料などの諸経費に加え、リフォーム費用も考慮に入れる必要があります。

気になる物件が見つかった場合、まずは住宅ローンの借入可能額を確認しましょう。購入希望の物件価格が予算オーバーだとわかってから諦めるのは時間の無駄になってしまいます。

管理規約を読み込む

管理規約は、マンションでの快適な暮らしを実現するための重要なルールブックです。国土交通省の「マンション標準管理規約」を基に作られており、共用部分の範囲や使い方、管理組合の運営などが定められています。

特に注意が必要なのは、リフォームに関する制限です。例えば、フローリングの使用制限や防音材の指定など、思わぬ制約がかかっているケースもあります

過去の修繕履歴と長期的な修繕計画をチェックする

マンションは一般的に12~15年に1度の大規模修繕が必要とされています。長期修繕計画を確認することで、将来的な修繕費用の発生時期や金額を把握できます。また、過去の修繕履歴からは、管理組合がどれだけ建物の維持管理に力を入れているかがわかるため、事前に確認しておきましょう

修繕積立金の残高も重要なチェックポイントです。残高が少ないと、将来的に追加の費用負担が必要になる可能性があります。不安な点があれば、ホームインスペクションを実施して、建物の状態を診断してみるとよいでしょう。

住宅ローンを組んだ場合の完済時の年齢や収入状況を把握する

住宅ローンを検討する際、完済時の年齢制限は重要なポイントです。多くの金融機関では、完済時の年齢を70〜80歳までと定めています。そのため、35歳で35年ローンを組む場合は完済時70歳となり問題ありません。しかし、55歳で同じ35年ローンを組むと完済時90歳となり、審査が通りにくくなります。

年齢制限をクリアするには返済期間を短くする必要がありますが、その分、月々の返済額は増加します。また、返済額は年収の25%以下が望ましいです。そのため、住宅ローンの検討時は、年齢と収入の両面から慎重に計画を立てることが大切です。

中古マンションの買い時を見極める

中古マンションを検討する際、築年数と価格の関係は重要なポイントとなります。一般的に、築年数が経過するにつれて価格は下落しますが、一定の年数を超えると下落率は緩やかになる傾向にあります。

近年ではリフォームという選択肢が一般的になり、中古物件を手頃な価格で購入し、自分好みにリフォームする方が増えています。ただし、建物の基礎部分や配管などのインフラ面での老朽化には注意が必要です。

専門家による建物状態の詳細な調査や、修繕履歴の確認を行うことで、より安全な購入判断が可能になります。リフォーム費用も含めた総額で検討しましょう。

住宅ローン控除にこだわりすぎない

住宅ローン控除は確かに魅力的な制度ですが、これにこだわりすぎて物件選びの幅を狭めてしまうのは得策ではありません。特に中古物件の場合、住宅ローン控除が適用されなくても、物件の資産価値や住み心地を考えれば十分に価値のある選択となることもあります

重要なのは、その物件がニーズに合っているかどうかです。税制上の優遇措置は、物件選びの判断材料の一つとして考えるべきでしょう。

気になる物件は細かい点までチェックする

中古マンションは、実際に建物を見て確認できることが大きな特徴です。日当たりや風通し、共用部分の管理状態、近隣環境など、細かなポイントまでチェックすることができます。

内見の際は、室内の状態だけではなく、建物全体の雰囲気や住民の様子なども観察しましょう。気になる点があれば、不動産会社に相談することで、プロの視点からのアドバイスを得ることができます。

まとめ|中古マンションを購入する際のデメリット・メリットを理解しよう

中古マンションには、劣化や修繕費用の増加、リノベーションの制限など、いくつかのデメリットがあります。しかし、これらは適切な事前調査とリノベーションによって、多くの場合解決できる問題です。

一方で、新築よりも安価に購入できる、物件の選択肢が豊富、立地の良い物件が見つけやすいなど、中古マンションならではのメリットもたくさんあります。特に、リフォームやリノベーションによって自分好みの住空間を作り出せる点は、大きな魅力と言えるでしょう。

JR神戸駅前のHDC神戸では、住まいのお悩みの無料相談サービスを行っています。さまざまな資格を持ったアドバイザーが、あなたの状況に合わせて最適なアドバイスをしてくれるので、お近くの方は、足を運んでみるのもおすすめです。専門家のサポートを受けながら、あなたに最適な家を買うタイミングを見極めましょう。

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※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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