一級建築士 住まいや暮らしをもっと楽しく快適に!アイデアや情報をお届けする建築ライター。建築業界で意匠設計を担当し、アメリカではジュエリー制作やグラフィックデザインなどを学びました。独立後、住宅兼カフェの設計・家具・装飾品のデザインを手掛け、現在は執筆中心に活動しています。
中古マンションをリフォームして、理想の住まいづくりを叶えたい方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、選りすぐりのリフォーム事例を10選紹介します。また、リフォームの平均費用や物件選びの注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
マンションのリビング・ダイニングのリフォーム事例
マンションをリフォームする際は、デザインや平均的な値段など気になることが多いですよね。当記事では、実例と共に値段や注意点を紹介していきます。マンションのリビングとダイニングのおしゃれなリフォーム事例をまとめているので、ぜひ参考にしてみましょう。
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【事例1】広さを2倍に大改造!ゆったりとしたLDKに、約500万円
Before
After
施工会社:アートリフォーム
実例URL:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=248
こちらは、築18年のマンションのLDKを大幅に拡張したリフォーム事例です。キッチンに隣接する和室を取り払うことで、既存の約2倍の25畳という広々としたLDKを実現しています。また、リフォームで空間に余裕が生まれ、憧れのオープンキッチンを導入できました。
さらに、ダイニングとリビングもゆったりとした空間になり、来客時に食事や会話をゆっくり楽しめるようになりました。
【事例2】中古マンションを南フランスの雰囲気にリフォーム、600万円
Before
After
施工会社:河原工房
実例URL:http://www.omoiokatachini.jp/200/200060/20006020/index.html
こちらは、内装が古くカビや結露も酷かった中古マンションを購入し、南フランスの住宅を思わせる優雅な雰囲気にリフォームした事例です。古い和室を撤去し、自然素材の漆喰壁や無垢材のフローリングなどを取り入れて、広々としたLDKが実現しました。
また、リビングの天井にはエイジング加工を施した化粧梁やシャンデリアを取り付け、アンティーク感を演出しています。好みのイメージを詰め込み、中古物件とは思えないほど素敵な住まいに仕上がりました。
しかし、無垢材のフローリングは一般的なフローリングと比較すると平均的に値段は上がります。そのため、値段を抑えたい方は注意です。木の種類やグレードなどによって値段の安いものもあるため、費用を安く抑えたい場合はリフォーム会社に値段を相談することもおすすめです。
【事例3】愛猫と楽しく暮らせる空間づくりへ、1175万円
Before
After
施工会社:アートリフォーム
実例URL:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=212
こちらは、内装のあちこちに傷みがあり、暗い印象を与えていた築22年の中古マンションをリフォームした事例です。和室を撤去して内装を一新しました。さらに、天井をコンクリートで仕上げて壁は左官仕上げの塗り壁にしています。
リフォーム前とはガラッと雰囲気が変わり、シンプルでスタイリッシュなリビングに変身しました。また、猫と楽しく暮らせる住まいを目指していたため、リビングにはキャットタワーや造作したキャットスルーを設置しています。
猫にとっては快適に遊べるスペースに、飼い主にとってはリビングから猫の姿をゆっくりと眺められる楽しい空間になっていますね。
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マンションの水回りのリフォーム事例
これまでは、リフォーム事例と併せて平均的な値段や注意点を紹介してきました。ここからは、築年数の古いマンションのキッチン・浴室・洗面脱衣室を、リフォームでグレードアップした事例を紹介します。こちらも注意点と共にまとめているので、参考にしてみてください!
【事例1】部屋の配色をコーディネートして統一感のある空間へ、230万円
Before
After
施工会社:みずらぼ
実例URL:https://mizulabo.co.jp/works/w_kitchen/20210930zakurassoar
こちらは、閉鎖的で暗い印象を与えていたキッチンの壁と、吊戸棚を撤去したマンションのリフォーム事例です。既存のキッチンとは雰囲気を変えるため、明るめのグレーを選んでいます。また、ダイニングには同じ色調のブロック柄の壁紙を取り入れてコーディネートしています。
さらに、キッチンカウンターには、すりガラスのような光を取り込む仕上げを採用して明るい印象になっていますね。リフォーム前と比較しても、おしゃれなキッチンになっています。
マンションのリフォームでオープンキッチンにする場合は、このように素材や配色でダイニングとリンクする要素を取り入れると、空間全体に統一感が生まれます。
【事例2】石目調のアクセントパネルを取り入れて明るい浴室に
Before
After
施工会社:ナサホーム
実例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_bath/2021819tvbathroomm
こちらは、築18年の中古マンションを購入して浴室をリフォームした事例です。既存の浴室は暗いグレーの色調も相まって実際よりも狭い印象を与えていました。
リフォームの際に、正面に石目調のアクセントパネルを取り入れて色を統一することで、既存の浴室とは印象を変えた高級感を演出しています。また、リフォームの際に浴室には導入できるオプションがあり、テレビ以外に音響システムの設置も可能です。
設置費用はメーカーや設備機器などによって異なるため、機能や値段に応じて好みのものを選びましょう。値段はさまざまなメーカーと比較して平均的な価格を割り出す方法がおすすめです。
【事例3】洗面台にサイドキャビネットを付けて収納力アップ
Before
After
施工会社:ナサホーム
実例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_lavatory/20210605syunout
こちらは、築24年のマンションの水回り設備をリフォームした事例です。洗面化粧台は、既存の埋め込み収納を取り払い、サイドキャビネットを設置して収納力を上げました。また、収納スペースが増えたことでストックも置けるようになっています。
洗面化粧台はメイクをしたり髪を乾かしたりと、使用頻度が高くて汚れやすい場所です。こまめに掃除をしても限界があるため、中古マンションを購入した場合は自身が想定している平均費用を多少上回っても、思い切ってリフォームすることがおすすめです。
リフォームする際は、既存の雰囲気とはイメージを変えて好みの洗面化粧台に交換することで、鏡の前で身支度する楽しみが増えますよ。平均的な値段をネットで調べたり専門的な人に相談したりと、しっかりと注意点をおさえてからリフォームを行いましょう。
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マンションの玄関のリフォーム事例
ここからは、マンションの玄関をリフォームした事例を紹介します。玄関は家の第一印象にもなるため、以下の事例のデザインや平均的な値段をチェックしておきましょう。
【事例1】玄関をリフォームしてアウトドア用品をしまえる空間に
Before
After
施工会社:ナサホーム
実例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_entrance/20210718domak
こちらは、最近マンションで需要が増えている土間収納のリフォーム事例です。既存の玄関には、一般的なマンションに設けられている平均的なサイズの収納棚しかありませんでした。
リフォームで大容量の土間収納をつくったことで、趣味のアウトドア用品の収納が可能になりました。また、帰宅した際に靴のまま荷物をしまえて、濡れた服を土間スペースで乾かせるようにもなりました。以前とは比べものにならないくらい使い勝手が向上しています。
土間収納は3畳ほどで平均30~60万円ほどの費用がかかります。しかし、値段以上にメリットの多い収納場所にもなるので、ぜひ参考にしてみましょう。
【事例2】室内窓を設けて明るくスッキリとした玄関に、380万円(部屋の全体リフォーム費用)
Before
After
施工会社:河原工房
実例URL:http://www.omoiokatachini.jp/200/200080/200080030h/index.html
こちらは、全体的に古くなり劣化が目立っていたマンションを、スタイリッシュな空間にリフォームした事例です。幅の狭い玄関は閉鎖的な印象を与えますが、白を基調とした内装と室内窓を数か所設けたリフォームにすることで、明るさや広がりが感じられるようになりました。
また、玄関収納をフロートタイプにして下に間接照明を仕込むことで、空間に軽やかな印象を与えています。しかし、リフォームで室内窓をあまり多く設置すると費用がかかるため、予算に応じて必要な場所に取り入れましょう。
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マンションの個室のリフォーム事例
ここからは、マンションの子ども部屋や和室のリフォーム事例を紹介します。子どもが成長して部屋を広くしたい場合や、趣味の部屋を設けたいときにおすすめなので、ぜひ参考にしてみましょう。
【事例1】マンションの個室に室内窓を設けて自然光を取り入れる、395万円
Before
After
施工会社:アートリフォーム
実例URL:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=237&c1=2
こちらは、マンションの各個室の壁に窓を設けたリフォーム事例です。リフォーム前と比べて格段に明るく開放的になり、通風も確保できるようになりました。
また、子どもが部屋にいても気配を感じられる点は、室内窓のメリットの一つです。さらに、黒い窓枠で部屋全体がおしゃれになりましたね。
マンションに室内窓を設けると、住まい全体が明るくなるだけではなく室内にいながらも屋外にいるような雰囲気を味わえます。「中古マンションを購入したけど、日当たりが悪くて室内の印象が暗い…」と悩んでいる方におすすめのリフォームです。
【事例2】自宅マンションの一室を茶道を楽しむ空間にリフォーム、181万円
Before
After
施工会社:アートリフォーム
実例URL:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=171&c1=2
こちらは、茶道の講師をされているお施主様が、自宅でも茶道をできるようにとマンションの和室をリフォームした事例です。既存の和室は床の間がなく、畳敷きに押し入れというマンション物件によくある平均的な仕様でした。
茶道を嗜む空間づくりのため、床の間を設けて掛け軸をかけられるようにデザインし、壁は珪藻土に変えました。また、仏間と布団を収納するための押入れも設置していますね。
空間をやわらかな光で包む間接照明を取り入れて、マンションの一室とは思えないモダンな雰囲気の漂う和室にリフォームできました。
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マンションのリフォーム費用相場と物件選びの注意点とは
ここからは、マンションをリフォームする際の費用相場や物件を選ぶ際の注意点について解説します。平均的な費用や注意点をしっかりおさえて、リフォームする際に役立てましょう。
マンションのリフォーム費用の目安とは
マンションのリフォームの費用は、広さや使用する材料、内装・設備機器のグレードなどによって大きく変わります。リフォームの場所別の平均的な費用相場は以下のとおりです。
マンションのリフォームの平均的な費用相場
リフォーム場所 |
平均の費用相場 |
---|---|
リビング・ダイニング |
約150~450万円 |
キッチン |
約80~150万円 |
浴室 |
約80~150万円 |
トイレ |
約15~40万円 |
洗面室 |
約20~40万円 |
和室から洋室へ |
約50~100万円 |
フルリフォーム |
約1,000万円~ |
中古マンション選びの注意点その1:築年数を確認する
中古マンション選びの注意点とは、まず築年数を確認することがとても大切です。1981年の6月以降の建物であれば、新耐震基準が採用されているため安心です。築年数が古い場合には、耐震補強が行われているかどうかを確認しておきましょう。
また、マンションは築年数が浅いほど、ユニットバスやキッチン、浴室暖房乾燥機といった水回りや、ウォークインクローゼットなど新しい設備が整っている物件が多くなります。
中古マンション選びの注意点その2:マンションの管理規約を確認する
マンションの管理規約とは共用部分などについて定められているルールで、リフォームできる範囲が決められています。大きな間取り変更や水回りの移動ができない場合があるため、リフォームに関わる注意点を事前に確認しておきましょう。
中古マンション選びの注意点その3:マンションの構造を確認する
マンションの構造には大きく分けてラーメン構造と壁式構造の2種類あります。ラーメン構造とは建物を柱と梁で支える構造形式で、間仕切り壁を移動して自由に間取りを変えられます。
一方、壁式構造とは一般的に5階建て以下の中低層マンションに採用され、構造を壁で支えている構造形式です。こちらの構造は壁の撤去が難しく、間取りの自由度が低くなってしまうので注意点として覚えておきましょう。
壁式構造の中古マンションを選ぶ場合は、好みの間取りにできるかを購入前にリフォーム会社に相談することで、失敗を抑えられます。
中古マンション選びの注意点その4:配管スペースを確認する
築年数の古い中古マンションの中には、キッチンや浴室などの水回り配管を床スラブと呼ばれるコンクリートの下を通し、共有の配管につなげている場合があります。
このような構造のマンションでは、リフォームで水回り設備を元の位置から離れた場所へ移動することが難しい場合があります。そのため、大幅に間取り変更をしたい場合は、あらかじめ配管スペースの位置を確認しておきましょう。
また、水回りを移動するリフォームをする場合には、追加の施工費用がかかることも覚えておきましょう。
マンションをリフォームして素敵な住まいを手に入れよう
理想の住まいづくりを実現させるには、リフォームに適した中古物件を選ぶことが重要です。今回紹介したマンション選びのポイントや注意点をしっかりおさえて、好みの間取りやイメージを盛り込んだ素敵な住まいを手に入れましょう。
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