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防音室にリフォームする費用相場【ピアノやゲームなどに必要な性能の注意点も解説】

この人に聞きました菊地重信

一級建築士、一級建築施工管理技士他様々な建築系資格を取得。ゼネコンで様々な業務を経験しながら一級建築士試験で苦労した経験を活かし、一級建築士試験を攻略するブログを運営。建設を学ぶ専門サイトの立ち上げ経験もあり。サッカーとお笑いが好き。フットサルとギターを嗜む。著書「学び直しの一級建築士」

ピアノやゲームなど音の出る趣味を楽しみたい方にとって、防音室は夢のような空間です。しかし、費用や防音性能などリフォームには様々な注意点があります。

この記事では、防音室リフォームの費用相場と、ピアノやゲームなど用途別に必要な防音性能、そしてリフォーム前に知っておきたい注意点について解説します。

防音室リフォームで思いっきり趣味を楽しめる空間を手に入れましょう!

 

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防音室にリフォームする費用相場

防音室は楽器演奏やカラオケ、映画鑑賞などさまざまな用途で利用されています。しかし、防音室の費用は用途や広さ、遮音性能などによって大きく異なります。

ここでは、用途別に見積もりの目安をご紹介します。

楽器の練習用【ピアノやドラム】

画像:ナサホーム

ピアノやドラムなどの楽器練習用防音室は、高い遮音性能が必要です。特にピアノやドラムなどの低音域の音は、遮音性能の高い素材を使用しないと外部に漏れてしまいます。

そのため、費用は高くなります。楽器練習用防音室の相場の広さと費用は以下の通りです。

  • 広さ: 3畳~4畳
  • 相場費用: 100万円~300万円

ピアノの場合、防音性能だけでなく、床の強度も重要です。ピアノの重量に耐えられるように、床を補強する必要があります。

画像の事例では寝室をピアノの演奏室と兼用して遮音をしており、遮音等級もD-65として性能を高めました。

カラオケ・音楽鑑賞用

画像:ナサホーム

カラオケや音楽鑑賞を楽しむための防音室は、楽器練習用ほど高い遮音性能は必要ありません。しかし、音漏れを防ぐためにはある程度の遮音性能が必要です。音楽鑑賞用の相場の広さと費用は以下の通りです。

  • 広さ: 2畳~3畳
  • 相場費用: 100万円~200万円

カラオケの場合は、防音性能だけでなく室内の音響環境も重要です。吸音材を使って音の響きを整える必要があります。吸音性能が低いと、音が室内に反射して音が聞き取りにくくなったり、音が混ざり合って聞きづらくなったりします。

画像の事例では1室をそのままオーディオルームとしているので、広さが6畳ほどの部屋を防音室にリフォームしました。

映画を見るホームシアター用

映画を臨場感あふれる音響で楽しむための防音室は、音漏れを防ぐだけでなく室内の音響環境を整える必要があります。ホームシアター用防音室での広さ費用の相場は以下の通りです。

  • 広さ: 3畳~4畳
  • 費用: 100万円~300万円

ホームシアターの場合は、防音性能と音響環境の両方を考慮する必要があります。防音材と吸音材を適切に組み合わせることで、最適な音響環境を作れます。

映画鑑賞用の防音室では、遮音性能と吸音性能に加えて、残響時間も重要です。残響時間が短すぎると雰囲気がなくなり、長すぎると映画のセリフや効果音が聞き取りにくくなります。

ゲームを楽しむ用

ゲームを楽しむための防音室は、音漏れを防ぐだけでなく周囲の音を遮断する必要があります。ゲーム用の防音室の相場の広さ、費用は以下の通りです。

  • 広さ: 2畳~3畳
  • 費用: 100万円~200万円

ゲームの場合は、防音性能だけでなく室内の環境も重要です。照明やエアコンなどを用途に合わせて設置して、快適な環境を作りましょう。

寝室用

寝室を防音室にすることで、外の騒音を遮断して静かな睡眠環境を作れます。寝室を防音室にする場合の相場の広さと費用は以下の通りです。

  • 広さ: 6畳~8畳
  • 費用: 200万円~400万円

寝室の場合は、防音性能だけでなく換気も重要です。防音性能の高い換気扇を設置することで、室内の空気を常に新鮮に保つことができます。

 

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防音室を設置するには

防音室を設置するには、大きく2つの方法があります。

  • 部屋を防音室にリフォームする
  • 部屋に防音ユニットを置く

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあります。

部屋を防音室にリフォームする

部屋を防音室にリフォームする方法では、防音性能の高い壁や天井、床を作ることで、部屋全体を防音室にすることができます。

メリット

防音室にリフォームするメリットは主に3つあります。

  • 高い遮音性能が得られる
  • 部屋のサイズや形状に合わせて自由に設計できる
  • デザインや内装を自由に選べる

防音室リフォームは、一般的な壁や天井よりも高い遮音性能を持つ材料を使用するため、外部への音漏れや外部騒音を大幅に軽減できます。楽器演奏や歌の練習、深夜の映画鑑賞など、周囲への音漏れを気にせず思いっきり楽しめます。

防音室は、既存の部屋をリフォームして作るだけでなく、新たに部屋を設けて作ることも可能です。新たに部屋を設ける場合は、部屋のサイズや形状を比較的自由に設計できます。広々とした空間で楽器演奏を楽しんだり、集中できる個室を作ったり、理想の防音空間を実現できます。

防音室だからといってデザインや内装が制限されることはありません。壁紙や床材、照明など、自分の好みや用途に合わせて自由に選べます。おしゃれな空間で音楽を楽しんだり、リラックスできる空間で映画鑑賞を楽しんだり、自分だけの特別な空間を作り上げられます。

デメリット

防音室にリフォームするデメリットは主に3つです。

  • 費用が高くなる
  • 工事期間が長くなる
  • 部屋の広さが狭くなる

防音室リフォームは、通常の部屋のリフォームよりも高価な材料を使用するため、費用が高くなります。防音性能や部屋の広さ、使用する材料によって費用は大きく変動しますが、一般的なリフォームよりも数百万円程度高くなる可能性があります。

また、防音室リフォームは、遮音性能の高い壁や天井を作るために特殊な材料や工法が必要です。そのため、通常の部屋のリフォームよりも工期が長くなり、数週間から数ヶ月程度かかる場合もあります。

さらに、防音性能を高めるためには、壁や天井、床に厚みのある防音材を設置する必要があります。そのため、防音材の厚み分だけ部屋が狭くなります。特に、広さが限られている部屋の場合、防音室リフォームによって部屋が極端に狭くなる可能性もあるでしょう。

部屋に防音ユニットを置く

部屋に防音ユニットを置く方法では、防音性能の高いユニットを部屋の中に設置して、防音室にすることができます。

メリット

防音ユニットは、手軽に防音対策を始められる便利なアイテムです。費用が安く、工事期間も短いため、気軽に導入できます。また、部屋の広さを変えずに設置できるため、スペースの制約がある方にもおすすめです。

デメリット

防音ユニットは手軽に設置できる一方で、いくつかのデメリットも存在します。まず、リフォームに比べて遮音性能が低いため、高い遮音性能を求める場合は不向きです。また、デザインや内装の選択肢が少ないため、部屋の雰囲気に合わない可能性もあります。さらに、設置場所によっては圧迫感を感じてしまうことも考えられます。

どちらの方法を選ぶべきか

どちらの方法を選ぶべきかは、予算、防音性能、設置スペースなどの条件によって異なります。

高い遮音性能を求めていて予算と時間に余裕がある場合は、部屋を防音室にリフォームするのがおすすめです。

費用を抑えて手軽に防音室を設置したい場合は、部屋に防音ユニットを置くのがおすすめです。

 

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防音リフォームを理解するための用語

防音リフォームを検討する際には、いくつかの専門用語を理解しておくと役立ちます。ここでは、防音リフォームに関連する主な用語について解説します。

防音とは

防音とは、音を外部に漏らさないようにすることです。防音性能は、遮音等級という指標で表されます。遮音等級は数字が大きくなるほど、防音性能が高くなります。

遮音等級はT値というサッシやドアに用いられるJISで定められた基準で表現することがあり、4つに分類されています。

T2~T4の等級別の用途は以下の通りです。

遮音等級 用途
T-4 レコーディングスタジオ
T-3 ピアノ教室・映画館
T-2 カラオケルーム

遮音とは

遮音とは、音の透過を防ぐことです。壁や天井、床などの素材に、音を透過させにくい性質を持たせることで、音漏れを防ぎます。100デシベルの音が発生して、隣の部屋に40デシベル聞こえたら、60デシベルを遮音したということです。

遮音性能はDr値と呼ばれる数値で表現され、何デシベルの音を遮れるかを示します。Dr-60なら60デシベル程度の音を遮ります。

なお、床に用いられる遮音性能は衝撃音を示すL値を用います。床は衝撃音が下の階でどの程度聞こえるかで分類されています。LH値が重量床衝撃音、LL値が軽量床衝撃音です。

吸音とは

吸音とは、音の反射を抑えることです。吸音材を用いることで、音のエネルギーを吸収し、反射音を減らします。

防振とは

防振とは、振動を伝達させないようにすることです。振動は音の原因となるため、防振対策を行うことで、音の発生を抑えることができます。

制振とは

制振とは、振動を抑制することです。制振材を用いることで、振動エネルギーを吸収し、振動を抑えることができます。

 

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防音室に必要な性能

防音室は音を外部に漏らさないようにするだけでなく、外部の音を遮断する必要があります。そのためには、以下の3つの性能が重要です。

  • 遮音性能
  • 床衝撃音
  • 吸音と残響

遮音性能

遮音性能とは音の透過を防ぐ性能です。壁、天井、床などの素材に音を透過させにくい性質を持たせることで、音漏れを防ぎます。

遮音性能の指標

遮音性能は、遮音等級という指標で表されます。遮音等級は数字が大きくなるほど、防音性能が高くなります。

遮音等級と用途

日本建築学会の「建築物の遮音性能基準と設計指針」によると、Dr値の聞こえ方は次の通りです。

遮音等級 ピアノ等の大きな音 用途
D-65 通常では聞こえない ドラム練習用
D-60 ほとんど聞こえない 録音スタジオ
D-55 かすかに聞こえる カラオケルーム
D-50 小さく聞こえる ピアノの練習室
D-45 かなり聞こえる 集合住宅の壁・天井、ゲーム用

遮音性能を高める方法

遮音性能を高めるためには、以下の方法があります。

  • 性能の高い材料を使う
  • 隙間を塞ぐ
  • 二重にする
  • 防音テープ・防音シートを使う

壁、天井、床などの素材に、遮音性能の高い材料を使用することで、音の透過を抑制できます。壁や天井、床などの隙間を塞ぐことで、隙間からの音漏れを防げるでしょう。

壁や天井を二重にすると、音の透過を大きく抑制できます。壁や天井に防音シートや防音テープを貼れば、さらに音漏れを防げます。

遮音性能を測定する

遮音性能は、専門業者により測定できます。防音リフォームを行う前に遮音性能を測定して、必要な遮音等級を確認することをおすすめします。

床衝撃音

床衝撃音とは、床の上で人が歩いたり物を落としたりした時に発生する音です。防音室では、床衝撃音を軽減するために、遮音性能の高い床材を使用したり、防振マットを敷いたりする必要があります。

床衝撃音を軽減する方法

床衝撃音を軽減するには、振動を床に伝えないためにどうするかを考えてください。主に使われる方法は2つです。

  • 遮音性能の高い床材を使用する
  • 防振マットを敷く

遮音性の高い床材を使用すれば、床衝撃音は軽減できます。コンクリートスラブの厚みを増やす、遮音性能の高いフローリング材を使用する、二重床構造にするなどの方法があります。

床に防振マットを敷くことでも振動は軽減できるでしょう。振動を吸収し、床衝撃音を軽減することができます。

床衝撃音の測定

床衝撃音も遮音性能と同様に、専門業者によって測定できます。防音リフォームを行う前に床衝撃音を測定しておくと、必要な対策を事前に検討できるでしょう。

吸音と残響

吸音とは音の反射を抑えることです。吸音材を用いることで、音のエネルギーを吸収し、反射音を減らします。吸音することで遮音の性能を上げるとともに、室内の音環境をコントロールします。

吸音性能

吸音性能は、吸音率という指標で表されます。吸音率は数字が大きくなるほど、吸音性能が高くなります。

吸音材の種類

吸音材には様々な種類があります。一般的に使われる材料は下記の通りです。

  • グラスウール
  • ロックウール
  • ウレタンフォーム
  • フェルト
  • カーペット

残響とは

残響とは、音源が停止した後も音が室内に残る時間のことです。残響が長いと音が聞き取りにくくなったり、音が混ざり合って聞きづらくなったりします。防音室では、適切な吸音材を使用することで残響時間を調整する必要があります。

残響時間

残響時間は、室容積、平均吸音率、室内表面積などによって決まります。防音室が大きくなるほど残響時間が長くなるので、吸音材の重要度が増します。残響時間を調整するには、吸音材の量や種類を変えることが必要です。

吸音と残響の関係

吸音性能と残響時間は密接な関係があります。吸音性能が低いと残響時間が長くなります。逆に吸音性能が高いと、残響時間が短くなります。

用途に合わせた吸音と残響

楽器演奏用の防音室では、残響時間を短くする必要があります。そのため、吸音性能の高い吸音材を使用します。

カラオケや音楽鑑賞用の防音室では、残響時間を適度にコントロールする必要があります。そのため、吸音性能と反射音のバランスを考慮することが大切です。

 

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防音室にリフォームする注意点

防音室は、快適な音楽環境や静かな作業空間を実現するために有効な手段です。しかし、防音リフォームにはいくつかの注意点があります。

用途に合わせたサイズにする

防音室のサイズは用途によって異なります。楽器演奏や音楽鑑賞の場合は、楽器やスピーカーの設置スペースを考慮する必要があります。また、複数人で利用する場合は十分な広さを確保しましょう。

防音室のサイズを決める際には、防音性能も考慮する必要があります。求める防音性能が高いと、遮音するために素材の厚みが必要です。材料の厚みを考慮した広さが必要になります。

楽器演奏用

楽器演奏用の防音室では、楽器やスピーカーの設置スペースを考慮しましょう。

グランドピアノを設置する場合は、奥行き2.5m、幅1.5m以上のスペースが必要です。ドラムセットであれば奥行き3m、幅2m以上、スピーカーであればスピーカーの大きさや設置位置を考慮してください。

楽器のサイズによって防音室に必要な寸法は変わります。大きめの楽器の演奏用防音室を検討している場合は、まずは楽器の寸法を計って専門業者に相談してみましょう。

音楽鑑賞用

音楽鑑賞用の防音室では、スピーカーの設置スペースとリスニングポイントを考慮しましょう。

スピーカーは、音楽を聞くポイントから前方左右対称に設置する必要があります。リスニングポイントは、スピーカーからスピーカーまでの距離の1/3の位置に設置するのが理想です。

ホームシアター

スクリーンのサイズや視聴距離を考慮してください。5.1chサラウンドシステムを導入する場合は、スピーカーの設置場所も考慮する必要があります。ソファーや座椅子の設置スペースも確保しましょう。

作業・録音

机や椅子、資料などを置くスペースを確保します。録音の場合は、マイクの設置場所や反射音を考慮して吸音にも注意を払いましょう。

天井の高さを確保する

天井の高さは、音響性能に大きく影響を与えます。以下のポイントを考慮し、最適な天井高を確保してください。

音響的な理由

天井が高い方が音の反射が少なく、音響的に有利です。特に、楽器演奏や音楽鑑賞用の防音室では天井の高さが重要です。

圧迫感の軽減

防音室は壁や天井、床などの素材が厚いため、どうしても狭く感じられます。天井の高さを確保することで、圧迫感を軽減することができます。

設置する機器の高さ

防音室に設置する機器によっては、高さを考慮する必要があります。たとえば、グランドピアノを設置する場合は、2.4m以上の天井高が必要です。天井高が低すぎる場合はグランドピアノの天板を完全に上げることができません。

換気設備の設置

防音室は密閉空間となるため、換気設備を設置する必要があります。換気設備を設置する天井や壁のスペースも考慮が必要です。

天井高さを確保するためのヒント

既存の部屋の天井が低い場合も、リフォームをすることで防音室に対応できる場合があります。

たとえば、既存の部屋の天井が低い場合は、床を下げることで天井高さを確保するという方法もあります。屋外に防音室を設置することだって可能です。

防音室にリフォームしたいけれど、天井高さが確保できていないという場合は、JR神戸駅前のHDC神戸に相談に行ってみるのもよいでしょう。専門の工事業者がテナントとして複数入居しているので、施工可能か判断してくれるでしょう。

 

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床の強度を確認する

防音性能の高い材料は重量があるため、床の強度を確認する必要があります。特に、木造2階以上の部屋やマンションの場合は、事前に専門家に確認しましょう。

床の強度不足のリスク

床の強度が不足していると、防音室の重量に耐えられず、床が沈んだり、破損したりする可能性があります。

強度を確認する方法

床の強度を確認するには、以下の方法があります。

  • 専門業者に調査を依頼する
  • 図面などで床の構造を確認する
  • 建物の構造計算書を確認する

基本的には専門家に調査を依頼して、補強が必要なのか判断してもらいます。

強度不足の場合の対策

床の強度が不足している場合は、以下の対策が必要です。

  • 床を補強する
  • 軽量な防音材を使用する
  • 防音室の設置場所を変更する

木造2階以上の部屋

木造2階以上の部屋は、1階よりも床の強度が低くなります。防音室を設置する場合は、特に注意が必要です。

管理規約を確認する(マンションの場合)

マンションの場合は、防音工事に関する管理規約を確認してください。無断で防音工事を行うと、規約違反となる可能性があります。

確認すべき項目

管理規約で確認すべき項目は以下の通りです。

  • 防音工事の可否
  • 工事時間帯の制限
  • 使用できる材料の制限
  • 工事の届出方法
  • 原状回復義務

防音工事の可否

多くのマンションでは、専有部分の床・壁・天井に手を加える工事は、管理組合の許可が必要です。防音室はこれらの部分に手を加える工事となるため、事前に許可を得る必要があります。

工事時間帯の制限

多くのマンションでは、騒音が発生する工事は夜間の時間帯には工事を行うことができません。防音工事は騒音が発生するため、事前に確認が必要です。

使用できる材料の制限

重量のある材料や、振動が発生しやすい材料の使用が制限されている場合があります。防音性能の高い材料は重量が重いため、事前に確認が必要です。

工事の届出方法

工事を行う前に、管理組合に工事内容や日程を届け出る必要があります。何日前までに届け出が必要なのか確認をしておきましょう。

原状回復義務

賃貸の場合など、退去時に原状回復義務が発生する場合があります。防音室は、壁や天井に穴を開けたり床を補強したりする必要があるため、原状回復に費用がかかる場合があります。

確認方法

管理規約は管理組合の事務所で閲覧することができます。また、管理会社のホームページで公開されている場合もあります。管理しているところによって閲覧方法は様々ですので、まずはご自身のお住いの管理組合に確認をしてください。

音が漏れやすい開口部を少なくする

防音性能を高めるためには、音漏れしやすい開口部を少なくする必要があります。窓やドアは遮音性能の高いものを選びましょう。

開口部の種類

防音室において、音漏れしやすい開口部は以下のようなものがあります。

  • ドア
  • 換気扇・給気口
  • エアコンのダクト
  • 電気配線・配管の穴

開口部の対策

それぞれの開口部に対して、以下のような対策が有効です。

窓の場合は二重窓にする、防音性能の高い窓ガラスにする、窓枠の隙間を塞ぐといった対策をしましょう。

ドアの場合は防音性能の高いドアにする、ドア枠の隙間を塞ぐパッキンを入れるといった対策をしてください。

換気扇の場合は防音性能の高い換気扇にしたり、換気扇のダクトに防音材を巻くと防音効果が高いです。エアコンのダクトも同様ですが、防音ダンパーを設置すると良いでしょう。

電気配線・配管の穴は穴を塞ぎ隙間をなくすことが基本です。できてしまった隙間には防音パテを使用して隙間を埋めるのがおすすめです。

開口部の数を減らす

開口部の数を減らすことは、音漏れのリスクを減らす最も効果的な方法です。

防音室のサイズを小さくすることや、収納などの開口部を設けないことで、開口部の数を減らせます。

その他の対策

その他の対策として、開口部に遮音カーテンや防音マットを設置する方法も有効です。開口部を小さくしたり減らしたりできない場合は、そういった方法も検討しましょう。

床や壁に振動が伝わりにくいようにする

防音室は、音を遮断するだけでなく振動も遮断することが重要です。床や壁に振動が伝ってしまうと、音漏れや騒音の原因となります。防振材を用いるなど振動対策を施しましょう。

振動の種類と対策

振動には、以下の2種類があります。

  • 空気伝播音:空気を通して伝わる音
  • 固体伝播音:物体を伝わって伝わる音

床や壁に伝わる振動は、主に固体伝播音です。

固体伝播音の対策1:防振材を使用する

床や壁に防振材を設置することで、振動を吸収できます。

固体伝播音の対策2:遮音シートを使用する

遮音シートは、振動エネルギーを熱エネルギーに変換することで、振動を抑えられます。

固体伝播音の対策3:浮き床・浮き壁構造にする

床や壁を二重構造にし、間に隙間を設けることで、振動の伝達を抑制できます。

固体伝播音の対策4:防振ゴムを使用する

機器の足元に防振ゴムを設置することで、振動を抑制できます。

振動が発生しやすい場所

振動が発生しやすい場所は、具体的には以下です。

  • スピーカーや楽器を設置する場所
  • ドアや窓の周辺
  • 換気口
  • 配管

これらの場所には、特に注意が必要です。

換気も考慮する

防音室を設置する場合は、換気扇などの換気設備を設置する必要があります。防音室は密閉空間となるため、換気を考慮することは非常に重要です。換気不足は、室内の空気が淀み、カビやダニの発生原因となります。

換気量の目安

防音室の換気量は、室内の空気量を1時間に1回程度入れ替えるのが目安です。住宅の居室であれば1時間に0.5回以上の換気量が必要ですので注意してください。

換気方法

換気方法は、以下の2種類があります。

  • 自然換気:窓や換気口を開けて換気する方法です。防音性能が低下する可能性があります。
  • 機械換気:換気扇やエアコンを使用して換気する方法です。防音性能を維持しながら換気することができます。

防音室にリフォームする場合は機械換気が基本です。

機械換気の場合の注意点

機械換気の場合は以下の4つに注意してください。

  • 防音性能の高い換気扇を使用する:通常の換気扇を使用すると、音漏れが発生する可能性があります。
  • ダクトの防音対策:ダクトから音漏れが発生しないよう、防音材で覆うなどの対策が必要です。
  • 換気扇の設置場所:換気扇は、振動が発生しにくい場所に設置する必要があります。
  • 利用人数:利用する人数が多い場合は換気量を増やす必要があります。

専門業者に相談する

防音室のリフォームは、専門業者に相談することをおすすめします。専門業者は、防音性能に関する知識や経験が豊富で、最適なプランを提案することができます。

JR神戸駅前のHDC神戸ではリフォーム会社が多数出店していますので、気になる場合は相談に行ってみてください。

 

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防音性能の確認

防音室には、遮音性能を示す等級があります。希望する防音性能を伝え、それに対応した防音材や施工方法を提案してもらいましょう。

費用

防音室の費用は、防音性能、広さ、使用する材料などによって大きく異なります。複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。

施工実績

防音室のリフォームの実績豊富な業者を選びましょう。施工事例などを参考に、業者を選ぶと良いでしょう。

アフターサービス

防音室は性能を満たしていたとしても、音の感じ方は人によって異なるため、施工後に不具合が発生する可能性があります。アフターサービスが充実している業者を選びましょう。

相談内容

相談する際には、以下の情報を伝えるとスムーズです。

  • 防音室の用途
  • 希望する防音性能
  • 防音室の広さ
  • 予算
  • 希望する工期
  • 設置場所
  • 周辺環境

業者選びのポイント

業者を選ぶ際は以下の点に注意してください。

  • 防音工事の専門業者であること
  • 防音性能の測定・評価ができること
  • 施工実績が豊富であること
  • アフターサービスが充実していること
  • 担当者が親切で丁寧であること

見積もり

複数の業者から見積もりを取り、比較検討しましょう。見積もりには、以下の項目が含まれていることを確認してください。

  • 工事内容
  • 使用する材料
  • 費用
  • 工期
  • 支払い方法
  • アフターサービス

契約

契約前に見積もり内容や工期、支払い方法などをしっかりと確認しましょう。契約書の内容をよく理解してから署名捺印しましょう。

専門業者に相談するメリット

専門業者に相談することで、防音性能の高い防音室を作ることができます。費用に不安がある場合は、費用を抑えたプランを提案してもらうこともできるでしょう。

専門業者に相談することで、施工後のトラブルを未然に防ぎ、安心してリフォームを進めることができます。

防音室にリフォームして楽しもう!

防音室リフォーム費用は、広さや防音性能、使用する材料によって大きく異なります。この記事では、ピアノやゲームなど用途別に必要な防音性能と、費用相場、注意点をご紹介しました。

防音室リフォーム費用相場

  • 広さ
    • 1畳:50万円~100万円
    • 2畳:100万円~200万円
    • 3畳:150万円~300万円
  • 防音性能
    • 遮音等級 D-40:100万円~
    • 遮音等級 D-50:200万円~
    • 遮音等級 D-60:300万円~
  • 使用する材料
    • 遮音シート:比較的安価
    • 遮音パネル:高価だが、高い防音性能
    • 防音ドア・窓:高価だが、音漏れを防ぐ

ピアノ用防音室の注意点

  • 遮音等級は最低でもD-40が必要
  • 低音域の遮音対策が重要
  • 防音室の床は、ピアノの重量に耐えられる強度が必要
  • 防音室の広さは、ピアノの大きさ+演奏スペースを考慮

ゲーム用防音室の注意点

  • 遮音等級はD-40程度で十分。こだわるならD-50も視野に
  • 壁や天井に吸音材を設置することで、音の反射を抑え、音響環境を整える
  • 防音室の広さは、ゲーム機や机、椅子などを設置するスペースを考慮

防音室リフォームは、費用がかかるため、事前にしっかりと計画を立てることが大切です。

この記事を参考に、素敵な防音室リフォームを実現してください。

 

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※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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