冬の大三角を探してみよう!星の名前や色、覚え方などを知って楽しく星空を観測しよう

星がきれいに見える冬。

南東の空を見ると、冬の大三角が輝き出す時期でもあります。冬の大三角は、肉眼でも比較的見やすく、近所の公園や家の庭からでも確認することができます。

この記事では、冬の大三角を構成する星の名前や色、星の名前の覚え方について紹介していきます。冬の大三角にまつわる神話についても解説しますので、冬の大三角を見たい、冬の大三角について知りたいという方は、ぜひチェックしてみてください。

冬の大三角とは

冬の大三角は、1等星であるべテルギウス、プロキオン、シリウスから構成されています。

ベテルギウスは、冬の代表的な星座でもある、オリオン座にある星のひとつです。ベテルギウスは、オリオン座の左上に位置する星で、赤く輝いているのが特徴です。

プロキオンは、こいぬ座にある星のひとつで、白色にぴかっと光っているのが特徴です。シリウスは、おおいぬ座のひとつで、全天一の明るさを誇る星です。ひときわ目をひく明るさのため、ギリシャ語で「焼き焦がすもの」という語源で名付けられたといわれています。

この3つの星座を結ぶと、大きな正三角形になることから、冬の大三角と呼ばれるようになりました。

冬は日没が早いこともあり、19時くらいから星が輝き出します。晴れた日の夜は、ぜひ南東の夜空を見上げて、冬の大三角を探してみてくださいね。

春の大三角とは

3月〜5月頃になると、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラを結ぶ春の大三角を見ることができます。

アークトゥルスは、ほんのりとしたオレンジ色の0等星です。0等星は、1等星よりも明るい星です。3つの星の中でも、比較的見つけやすいでしょう。

アークトゥルスより低い位置にあるのが、おとめ座のスピカです。青白く輝くのが特徴で、おとめ座の1等星でもあります。

しし座のひとつであるデネボラは、アラビア語で「獅子の尾」という意味です。デネボラはしし座の中にある2等星で、黄色っぽい色が目をひく星です。

春は、空気中の水蒸気が増え、花粉や黄砂などで空がかすみやすい季節です。春の大三角を観察するなら、花粉や黄砂が流される、雨上がりの晴れた夜がおすすめですよ。少しずつ暖かくなってくる時期ですので、公園や広場など、空がひらけた場所でゆっくり星空観察もいいですね。

夏の大三角とは

こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んでできるのが、夏の大三角です。夏の大三角は、6月〜9月頃に東の空で見ることができます。もっとも見やすいのは、8月上旬の20時〜22時頃と言われています。

夏の大三角の間には、天の川がありますので、夏の大三角と一緒に楽しんでみてくださいね。

夏の大三角を見つけるには、東の空でもっとも明るい星である、こと座のベガを目印に探しましょう。ベガが見つかったら、その斜め右下にわし座のアルタイル、斜め左下に、はくちょう座のデネブが見つかりますよ。

夏の大三角が見える時期には、七夕があります。天の川にまつわる織姫と彦星の話は、ご存知の方も多いのではないでしょうか。夏の大三角を構成している、こと座のベガは別名「織姫星」、わし座のアルタイルは「彦星」と呼ばれています。

夏の大三角を見つけたら、織姫と彦星の話を思い出しながら観測するのも素敵ですよね。

秋は大三角はないが「秋の大四辺形」がある

秋は唯一、大三角を構成する星座がありません。しかし、秋には「秋の大四辺形」があります。秋の大四辺形を構成しているのは、アンドロメダ座のアルフェラッツ、ペガスス座のマルカブ・シェアト・アルゲニブです。

秋の大四辺形を構成する4つの星のうち、3つはペガスス座の星です。そのことから、別名ペガスス四辺形とも呼ばれています。

秋の大四辺形は、10月〜11月に南の天頂を見上げると、見つけることができます。秋は明るい星が少ない時期でもあるため、比較的見つけやすいでしょう。

冬の大三角|見える時期・方角・星の色

冬の大三角は、冬を代表的する3つの星座で構成されています。3つの星座は全て1等星のため比較的見つけやすいのが特徴です。

ここでは、冬の大三角が見える時期や方角、星の色について詳しく解説していきます。

見える時期

冬の代表的な星座である、オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座の1等星で構成される冬の大三角。もっともきれいな冬の大三角を肉眼で観察できる時期は、12月〜2月頃です。それ以外の時期は肉眼では見えない場合が多いですが、空気が澄んだ寒い日なら確認できることもありますよ。

冬の大三角を構成している星は、1等星の中でも、明るい等級の星です。わざわざ天体観測に行かなくても、自宅のベランダやお庭などから気軽に探せるのも特徴です。

方角

冬の大三角が見える方角は、住んでいる地域や見る時期によって多少異なります。一般的には、12月〜2月の間、19時以降に南東の夜空を探すと、冬の大三角を見つけられることが多いでしょう。

冬の大三角を見つけるには、初めにオリオン座のベテルギウスを探すのがおすすめです。オリオン座は、明るい星が多く特徴的な形をしていて、南東の星座の中でも見つけやすい星座です。オリオン座を見つけたら、左上に赤く光るベテルギウスを探しましょう。

ベテルギウスの真下に光るひときわ明るい星が、おおいぬ座のシリウスです。ベテルギウスとシリウスを線で結び、左側に正三角形の頂点を取るように視線を動かすと、こいぬ座のプロキオンが見つかるでしょう。

星の色

冬の大三角を構成する3つの1等星は、それぞれ異なる色をしています。

冬の代表的な星座のひとつ、オリオン座にあるベテルギウスは、赤く輝く星(赤色巨星)です。ベテルギウスはいずれ寿命を迎える星と言われており、減光したり増光したりを繰り返している不思議な星でもあります。

プロキオンは、こいぬ座の中にある星で、白色に光っているのが特徴です。プロキオンはオリオン座のベテルギウスと同等の明るさがあります。こいぬ座は小さな星座ですが、プロキオンの明るさのおかげで見つけやすくなっています。

おおいぬ座のシリウスは青白く光っている星です。シリウスは、地球から見える星の中で、もっとも明るいと言われている星です。

冬の大三角を構成する3つの星は、それぞれ少しずつ色が異なります。探す際には、ぜひ色の違いも楽しんでみてくださいね。

冬・春・夏の大三角|星座と星の名前の覚え方

星座や星の名前は、普段聞きなれない名前も多く、なかなか覚えられないという方も多いでしょう。

各大三角の星座と星の名前の覚え方は、語呂合わせがもっともわかりやすく、おすすめです。ここでは、各大三角を構成している星座と星の名前の覚え方や、語呂合わせを紹介していきます。語呂合わせは一度覚えれば記憶に長く残りやすいので、これを機に覚えてみてくださいね。

冬の大三角|星座と星の名前の覚え方

語呂合わせには、色々な種類があります。下記で紹介する語呂合わせは、もっとも一般的で覚えやすく、おすすめです。

冬の大三角の星座はこいぬ座、おおいぬ座、オリオン座です。また、構成する星は、プロキオン、シリウス、ベテルギウスで、全て1等星です。中でも、おおいぬ座のシリウスは全天一の明るさを誇る星ですので、あわせて覚えておくとよいでしょう。

<星座>
コイ!(こいぬ座)オオイヌ(おおいぬ座)よりオリ(オリオン座)へ

<星の名前>
冬にプロ(プロキオン)は(シリウス)らベテル(ベテルギウス)

春の大三角|星座と星の名前の覚え方

春の大三角の星座は、うしかい座、しし座、おとめ座です。構成する星は、アークトゥルス、デネボラ、スピカです。うしかい座のアークトゥルスは0等星のため、1等星よりも明るく見つけやすい星です。乙女座のデネボラは2等星、しし座のデネボラは1等星となります。

語呂合わせの中でも、春の大三角の星座は比較的短く、覚えやすいでしょう。

<星座>
ウシシシ(うしかい座、しし座)オトメ!(おとめ座)

<星の名前>
春は三角にアル(アークトゥルス)くの(デネボラ)(スピカ)

夏の大三角|星座と星の名前の覚え方

夏の大三角には、わし座、はくちょう座、こと座の3つの星座があります。構成する星は、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブ、こと座のベガです。夏の大三角はすべて1等星のため、夏の夜空を見上げると、比較的簡単に3つの星を見つけられるでしょう。

<星座>
ワシ(わし座)はハクチョウ(はくちょう座)の(こと座)だ

<星の名前>
夏にアル(アルタイル)、三角(デネブ)(ベガ)そ

冬の大三角にまつわる神話

星座にまつわる神話は、いくつもあります。ここでは、一般的によく知られている、冬の大三角の神話を紹介します。

代表的な冬の星座でもある、オリオン(座)は、とても力が強い狩人だったと言われています。オリオンが狩りの時にいつも連れていたのが、2匹の犬おおいぬ(座)と、こいぬ(座)です。

ある日、オリオンは天の川の向こうにある獲物を仕留めに行こうとします。しかし、天の川はとても大きく、こいぬには渡ることができません。仕方なく、オリオンはおおいぬだけを連れて、天の川を渡って狩りをしました。こいぬはその様子を天の川の手前で、寂しく見つめていた、というお話です。

そのため、おおいぬ座とこいぬ座の間には、天の川が流れていると言われています。少しせつないですが、かわいらしいお話でもありますよね。

まとめ|冬の星座の目印「冬の大三角」を見つけて、星の観測を楽しもう!

冬の大三角は、オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座の1等星で構成されています。12月〜2月頃に南東の空を見上げると、見つけることができます。特に、おおいぬ座のシリウスは全天一明るい星です。冬の大三角を探す際には、シリウスから探すのがおすすめです。

また、冬は1等星の数が多い季節です。空気も澄んでいるため、他の季節よりも星がきれいに見える日が多いのも特徴。肉眼でも十分に見えるので、天気のいい日は、家のベランダや近くの公園で星空観察するのもおすすめですよ。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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