玄関ドアのリフォーム費用は?選び方や利用できる補助金等を詳しく解説

この人に聞きました吉本えり

二級建築士・整理収納アドバイザー1級資格保有。大学院まで建築学を専攻し、ハウスメーカーでの勤務を経てWebライターとして独立。建築、不動産、インテリアなど住まいに関する記事を執筆しています。ストレス解消法は家中の整理整頓と掃除をすること。おうち時間を快適に楽しく過ごすためのコンテンツをお届けします。

玄関ドアのリフォームを検討している方のなかには、工事の費用が気になる方も多いのではないでしょうか。できることなら、費用をおさえつつ理想の玄関にしたいですよね。

そこで、本記事では玄関ドアのリフォーム費用の相場を詳しく紹介します。費用をおさえたリフォーム方法や玄関ドアの選び方、リフォームに利用できる補助金等の制度も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

玄関ドアのリフォーム費用の相場を紹介

玄関ドアのリフォーム費用の相場を紹介

玄関ドアのリフォーム費用の相場は、工事方法により異なります。

  • ドアの扉のみ交換する場合のリフォーム費用
  • 新しいドア枠をかぶせる場合のリフォーム費用
  • ドア枠を丸ごと交換する場合のリフォーム費用

上記の3つのパターンに分けて費用の相場を見ていきましょう。

ドアの扉のみ交換する場合のリフォーム費用

玄関ドアのリフォームにできるだけ費用をかけたくない方には、扉のみ交換する方法がおすすめです。例えば、扉に傷が付いてしまった場合やドアの色だけを変更したい場合などは、ドア枠から扉部分を取り外して新しく交換するだけで、大きく印象が変わります。

玄関ドアの扉のみを交換する場合のリフォーム費用の相場は、以下のとおりです。

作業の内容 費用の相場
新しいドアの本体費用 15万円〜50万円 ※詳しくは次章で解説します
取り付け費用 3万円〜10万円
合計 18万円〜60万円

玄関ドア本体をグレードの高い商品にすると60万円近くかかるケースもありますが、手ごろな商品を選べば総額20万円〜30万円ほどでリフォームできます。また、扉のみ交換する場合は、一般的に数時間で工事が完了します。工事の日程調整などの負担が少ない点がメリットです。

なお、新しく取り付ける扉は古い玄関ドアの枠に合うものに限られるため、基本的に古いドアと同じメーカーの同じシリーズの商品から選ぶ必要があります。

新しいドア枠をかぶせる場合のリフォーム費用

費用をおさえつつ新しい玄関ドアに取り替えたい方には、ドア枠をかぶせる工法(カバー工法)を使ったリフォームがおすすめです。

【カバー工法の工事の流れ】

  1. 古いドアの扉を取り外す
  2. 古いドア枠の不要な部分を取り除く
  3. 新しいドア枠を取り付ける
  4. 新しいドアの扉を取り付ける
  5. ドア枠にカバー(額縁)をかぶせて整える

カバー工法では古いドア枠を残せるため、玄関ドアの周辺の壁や床を壊す必要がありません。そのため、費用をおさえてリフォームできます。カバー工法のリフォーム費用の相場は、以下のとおりです。

作業の内容 費用の相場
新しいドアの本体費用 15万円〜50万円 ※詳しくは次章で解説します
取り付け費用 5万円〜20万円
合計 20万円〜70万円

扉のみを交換する場合よりやや取り付け費用が高くなりますが、20万円〜40万円ほどを想定しておくと良いでしょう。扉のみを交換する場合と異なり、カバー工法では新しいドアの枠と扉をセットで設置します。そのため、古いドアと異なるメーカーやシリーズの商品を選べる点がメリットです。

また、解体作業が少ないため工事の騒音が発生しにくく、基本的に1日でリフォームが完了します。ただし、古い枠と新しい枠を二重に設置した状態になるため、小さな段差ができたりドアの開口部のサイズがひと回り小さくなる点には注意しましょう。

ドア枠を丸ごと交換する場合のリフォーム費用

玄関ドアの位置を変更したり、開き戸から引き戸に変えるなどドアのサイズが大きく変わる場合は、古いドアを枠から撤去して丸ごと交換する必要があります。ドア枠から丸ごと交換する場合のリフォーム費用の相場は、以下のとおりです。

作業の内容 費用の相場
新しいドアの本体費用 15万円〜50万円 ※詳しくは次章で解説します
取り付け費用(解体費用も含む) 15万円〜30万円
合計 30万円〜80万円

ドアの設置費用以外に、ドア周辺の壁や土間などを解体・処分する費用がかかるため、他のリフォーム方法より比較的工事費用は高いです。リフォームには総額で30万円〜50万円ほどかかると想定しておきましょう

また、新しいドアを設置したあとに、解体した部分の壁や土間、タイルなどを復旧する作業が必要で、工事期間は5日ほどかかるのが一般的です。

リフォームする際の玄関ドアの選び方を5ステップで解説

リフォームする際の玄関ドアの選び方を5ステップで解説

玄関ドアには多くの種類があり、リフォームする際にどのように選べば良いか迷う方も多いでしょう。そこで、玄関ドアの選び方を5つのステップで分かりやすく解説します。

  1. 玄関ドアのサイズを選ぶ
  2. 玄関ドアの種類を選ぶ
  3. 玄関ドアの素材を選ぶ
  4. 玄関ドアの機能を選ぶ
  5. 玄関ドアのオプションを選ぶ

以下、詳しく見ていきましょう。

【ステップ1】玄関ドアのサイズを選ぶ

まずは、玄関ドアのサイズを選びましょう。リフォームをきっかけに玄関ドアを広くしたいと考えている場合は、必要な広さや玄関のスペースにおさまるかを確認しておく必要があります。

玄関ドアには、日本サッシ協会により標準規格寸法が定められています。実際のサイズはメーカーにより多少の差がありますが、以下を参考にしてください。

玄関ドアの幅

玄関ドアの幅は、約75cm〜190cmが標準です。幅の大きさは以下のようにイメージすると分かりやすいでしょう。

  • 75cm〜90cm:人が1人通れる標準的な幅
  • 90cm〜120cm:車いすで余裕を持って通れる幅
  • 120cm〜190cm:人が2人すれ違える幅

例えば、車いすやベビーカーを利用する方がいる場合は、90cm以上の幅のドアを選ぶと使いやすいです。

玄関ドアの高さ

玄関ドアの標準的な高さは、約200cm〜240cmです。ドアの高さは基本的にメーカーごとに統一されていますが、なかにはハイドアと呼ばれる270cmほどの高い扉もあります。

扉が高いと外観がすっきりスタイリッシュに見えるメリットがあり、玄関に入ってすぐに吹き抜けがある家では開放感がさらに高まります。玄関ドアのリフォームで外観をおしゃれにしたい方は、ぜひ検討してみてください。

参考:日本サッシ協会「標準規格寸法」

【ステップ2】玄関ドアの種類を選ぶ

玄関ドアのサイズに応じて、選べるドアの種類が決まります。玄関ドアは大きく開き戸と引き戸に分けられ、メリット・デメリットは次のとおりです。

開き戸 引き戸
メリット
  • 断熱性が高い
  • 防犯性が高い
  • 省スペースに設置できる
  • 車いすでも開閉しやすい
  • 開口部分を広く確保できる
デメリット
  • 扉が開く分のスペースが必要
  • 車いすでは開閉しにくい
  • 強風時にあおられる
  • 断熱性は開き戸に劣る
  • 防犯性は開き戸に劣る

以下、リフォームの際によく選ばれる玄関ドアの種類やサイズ、本体価格の相場を紹介します。実際に使うシーンをイメージし、生活スタイルに合うドアを見つけてみてください。

開き戸|片開きドア

片開きドア

サイズ 幅約75cm×高さ約200cm〜240cm
本体価格の相場 約15万円〜35万円
概要
  • 扉が1枚の開き戸
  • 広く使われているスタンダードな玄関ドア

開き戸|親子ドア

親子ドア

サイズ 幅約120cm×高さ約200cm〜240cm
本体価格の相場 約20万円〜40万円
概要
  • 片開きドア(親)に細い小さな扉(子)がついたタイプの扉
  • 車いすで出入りする際などに開口部分を広げられる

開き戸|両開きドア

両開きドア

サイズ 幅約170cm×高さ約200cm〜240cm
本体価格の相場 約20万円〜50万円
概要
  • 左右対称に2枚の扉を組み合わせた開き戸
  • 開口部分が大きく、開放感がある

引き戸|片引き戸

片引き戸

サイズ 幅約75cm×高さ約200cm〜240cm
本体価格の相場 約20万円〜40万円
概要
  • 扉が1枚の引き戸
  • 自由な位置で開けたまま止められる

引き戸|引き違い戸

引き違い戸

サイズ 幅約170cm×高さ約200cm〜240cm
本体価格の相場 約20万円〜40万円
概要
  • 2枚の扉を互い違いにスライドさせて開閉する引き戸
  • 扉の両側から出入りできる

【ステップ3】玄関ドアの素材を選ぶ

玄関ドアの種類が決まれば、ドアの素材を選んでいきましょう。玄関ドアの素材には以下の種類があります。

アルミドア
  • 加工しやすくデザインバリエーションが豊富
  • 軽量で丈夫
  • 比較的安価
  • 断熱性が低い
スチールドア
  • 防火性や防犯性が高い
  • アルミドアや木製ドアより重い
  • デザインバリエーションが少ない
  • 断熱性が低い
木製ドア
  • ナチュラルテイストの外観に似合う
  • 断熱性が高い
  • 風雨などで劣化しやすい
  • 価格が高い

住宅の玄関ドアには、主にアルミドアが用いられています。軽量で使いやすくデザインも豊富にあり、外観に合わせてコーディネートしやすいです。リフォームをきっかけに重厚感のある外観にしたい場合はスチールドア、自然素材の外観にこだわりたい場合は木製ドアにすることも可能です。

ただし、天然木を使用した木製ドアは取り扱っているメーカーが多くありません。高価でメンテナンスの手間もかかるため、木の見た目を求める場合はアルミドアの木目調デザインがおすすめです。

【ステップ4】玄関ドアの機能を選ぶ

ステップ1〜3で玄関ドアのデザインがほぼ決まりますが、リフォームの際は玄関ドアの機能も重視しましょう。玄関を快適な空間にするためには、断熱・採風・採光の3つの機能に注目してみてください。

断熱性

玄関は、家のなかでも外気の影響を受けやすい場所です。特に、外壁と比べて薄い玄関ドアは、冬の冷気や夏の熱気を通しやすくなっています。そのため、扉のなかに断熱材を入れるなどして断熱性能を高めた玄関ドア(断熱ドア)を選ぶと、玄関の快適さや省エネ効果が高まります

断熱ドアは、断熱対策をしていないドアに比べると5万円〜10万円ほど本体価格が高いですが、長く使い続けることを考えるとコストパフォーマンスは悪くありません。

採風

玄関は、湿気や臭いがこもりやすい場所でもあります。来客時に不快な思いをさせないためにも、玄関周りを定期的に換気することが大切です。また、過ごしやすい季節に自然の風を取り入れればエアコンを使わず快適に過ごせます。

玄関ドアの風通しを良くするには、ドアを閉めたまま風を通せる「採風ドア」がおすすめです。ドアに網戸も設置されているため、虫を気にせず自然な風を取り込めます。片開きの採風ドアの本体価格は、30万円〜40万円ほどが相場です。

採光

玄関スペースには窓がない家が多いため、採光窓の付いたデザインの玄関ドアを選ぶのがおすすめです。日の光を取り入れられ、玄関が明るくおしゃれな印象になります。

また、細長いスリットタイプの窓や小さな窓など、デザインバリエーションが多くオリジナリティのある外観にできる点もメリットです。採光窓の有無で玄関ドアの本体価格は大きく変わらないため、ぜひ検討してみてください。

【ステップ5】玄関ドアのオプションを選ぶ

最後に、玄関ドアのオプションを選びます。リフォームの際によく選ばれるオプションは以下のとおりです。

スマートキー
  • 鍵を差し込む必要がなく、スマホやリモコンで開閉できる
  • オートロックの設定が可能で、鍵のかけ忘れを防げる
  • オプション費用の相場:6万円〜7万円
防犯フィルム
  • 専門の技術者しか施工できないCPマーク付きのフィルムなら、強い衝撃でもガラスが割れない
  • 万が一ガラスが割られても破片が室内に飛び散らない
  • オプション費用の相場:2万円〜3万円

特に、スマートキーは人気のオプションで、リフォームをきっかけに取り入れる方が多いです。また、採光窓のある玄関ドアはガラス部分を割って鍵をこじ開けられるリスクがあるため、防犯フィルムを付けておくと安心です。

玄関ドアのリフォーム費用に利用できる補助金等制度

玄関ドアのリフォーム費用に利用できる補助金等制度

玄関ドアをリフォームする際は、以下の制度を利用して費用の負担をおさえられる場合があります。

  • 補助金
  • 介護保険
  • 火災保険
  • リフォーム減税制度

順番に詳しく解説します。

補助金

国が実施する補助金事業のなかで玄関ドアのリフォームに利用できるのは、こどもエコすまい支援事業です。こどもエコすまい支援事業とは、子育て世帯や若者夫婦世帯が省エネ住宅に住みやすくするよう支援する事業です。子育て世帯や若者夫婦世帯以外は補助の上限額が低くなりますが、補助金そのものは利用できます。

【こどもエコすまい支援事業の概要】

補助の内容 玄関ドアを断熱性の高いものにリフォームする場合、1箇所につき30,000円〜45,0000円を支給する(補助額は玄関ドアの断熱性能のレベルによる)
補助の上限 最大30万円/戸 ※一定の条件を満たした子育て世帯や若者夫婦世帯は最大60万円/戸
補助の条件
  • 補助額が合計5万円以上となること
  • 2022年11月8日〜2023年12月31日までに工事に着手すること

玄関ドアに関する補助額は最大でも45,000円のため、玄関ドアのリフォームだけでは補助金を申請できません。こどもエコすまい支援事業は他に外壁や床の断熱改修、バリアフリー改修なども補助の対象としているため、玄関ドアとまとめてリフォームすることも検討してみてください。

なお、補助金の予算の上限額に達した時点で受付終了になります。利用する方は早めに申請手続きを進めましょう。

参考:国土交通省「こどもエコすまい支援事業」

介護保険

玄関ドアのリフォームには介護保険を適用できるケースがあります。介護保険は、介護が必要と認定された場合に日常生活を送るために必要な給付がされる制度です。バリアフリー化を目的とした玄関ドアのリフォーム工事は、介護保険の給付の対象となります。

【介護保険の概要】

補助の内容 段差を解消したり引き戸へ取り替えたりする住宅改修を行う場合、工事費用の7〜9割を支給する(支給割合は介護保険の自己負担額による)
補助の上限 工事費用20万円(支給額14〜18万円)
補助の条件
  • 65歳以上で要支援、要介護の認定を受けていること
  • 要支援・要介護者の自宅のリフォームであること
申請期間 随時

介護保険の支給を受けるためには、工事を始める前に申請しておく必要があります。申請の手続きは担当のケアマネージャーが行うため、リフォームを予定している方は早めに相談しておきましょう。

参考:厚生労働省「福祉用具・住宅改修」

火災保険

故障が原因で玄関ドアをリフォームする場合には、火災保険を使える可能性があります。火災保険の補償の対象となるのは、以下のようなケースです。

  • 強風により玄関ドアが外れた、ゆがんだ
  • 強風で飛んできた物が当たり壊れた
  • 空き巣により玄関ドアを壊された
  • 自動車やバイクが玄関ドアにぶつかる事故が起こった

加入している火災保険により補償内容は異なるため、契約書を確認しておきましょう。火災保険を請求する際には、故障した状況が分かる写真や修理の見積書の提出が求められます。先に修理が完了してしまうと火災保険が使えなくなる恐れがあるため注意してください。

  1. 火災保険の請求方法
  2. 保険会社へ損害を受けたことを連絡する
  3. 指定の保険金請求書に必要事項を記入し、写真や見積書を添付して送付する
  4. 保険会社が書類審査を行う(現地調査を実施する場合もある)
  5. 保険金が支払われる

なお、玄関ドアの不具合の原因が経年劣化によるものと判断されれば、火災保険は適用できません。

リフォーム減税制度

玄関ドアのリフォーム工事を実施すると、リフォーム減税制度により所得税と固定資産税の負担が減る場合があります。

【リフォーム減税制度による所得税の軽減】

軽減の内容 工事を実施した年の翌年1年間の固定資産税について、3分の1を軽減
適用条件
  • 段差の解消や出入口の扉の改修などのバリアフリーリフォームを行うこと
  • 補助金を除いた工事費用が50万円を超えること
  • 65歳以上、要介護・要支援の認定を受けた者、障害の認定を受けた者、のいずれかに該当すること
  • 新築から10年以上経過した住宅であること など
必要な手続き 翌年度に確定申告を行う

【リフォーム減税制度による固定資産税の軽減】

軽減の内容 工事を実施した年の所得税について、工事費用の10%相当の金額を控除(最大60万円まで)
適用条件
  • 段差の解消や出入口の扉の改修などのバリアフリーリフォームを行うこと
  • 補助金を除いた工事費用相当額が50万円を超えること
  • 50歳以上、要介護・要支援の認定を受けた者、障害の認定を受けた者、65歳上の親族または要介護・要支援や障害の認定を受けた者と同居する者、のいずれかに該当すること など
必要な手続き 工事が完了してから3ヵ月以内に市区町村へ申請する

補助金を除いた工事費用が50万円を超える必要があるため、玄関ドアだけではなく玄関周りをまとめてリフォームした場合に利用できるイメージです。

参考:住宅リフォーム推進協議会「リフォーム減税制度」

玄関ドアのリフォーム費用に関するよくある質問

玄関ドアのリフォーム費用に関するよくある質問

ここで、玄関ドアのリフォーム費用に関するよくある質問を紹介します。

  1. 玄関ドアのリフォームはどこに頼むと費用が安い?
  2. 玄関ドアを自分でリフォームする場合の費用は?
  3. マンションの玄関ドアのリフォーム費用は?

理想の玄関にリフォームするためにも、事前に疑問を解決しておきましょう。

Q1|玄関ドアのリフォームはどこに頼むと費用が安い?

玄関ドアをリフォームする際は、主に以下のような依頼先が考えられます。

  • 建具屋
  • リフォーム会社
  • 工務店
  • ハウスメーカー
  • ホームセンター
  • その他便利屋など

費用面だけで考えると、建具屋に依頼するのが安いでしょう。建具屋は、ドアや窓などの建具の制作や取り付けを専門に請け負っており、メーカーの規格商品からオリジナルで制作した建具まで豊富に取りそろえている点が特徴です。ドア本体を安く仕入れられるため、リフォーム会社やハウスメーカーより費用をおさえてリフォームできる場合が多いです。

ただし、建具屋は壁を解体する作業が必要なリフォームは対応できないことがあります。その場合は、幅広く対応できるリフォーム会社やハウスメーカーに相談してみましょう。

なお、費用をおさえるには複数の会社に見積もりを依頼して比較することをおすすめします。

Q2|玄関ドアを自分でリフォームする場合の費用は?

玄関ドアをDIYでリフォームする場合は、以下の費用がかかります。

  • 玄関ドア本体の費用:約15万円〜50万円
  • 古い玄関ドアの撤去費用(不用品回収に依頼する費用など):5,000円〜2万円
  • 工具の購入費用(ドライバーや塗料など):工具の所有状況による

リフォーム会社などに依頼する場合に比べて工事費用を節約できる可能性がありますが、玄関ドアをDIYでリフォームするのはおすすめできません。玄関ドアは間仕切りドアなどに比べて重く、取り外す際に倒れるなど事故が起こる可能性が高いためです。

また、スムーズに開閉できるようにするには職人の技術が必要で、無理に取り付けると玄関ドア本体や枠を傷付ける恐れがあります。DIYに慣れている方でも、玄関ドアのリフォームは専門業者へ依頼することをおすすめします。

Q3|マンションの玄関ドアのリフォーム費用は?

マンションの玄関ドアのリフォーム費用は、30万円〜50万円ほどが相場です。

ただし、マンションの玄関ドアは個人で自由にリフォームできません。玄関ドアはマンションの共用部(マンションの住人が共同で管理する部分)であり、分譲マンションであっても変更を加えてはいけないためです。

経年劣化により玄関ドアの状態が悪いなどの事情がある場合は、管理会社に相談してみましょう。1つの部屋のドアが傷んでいると他の部屋も同様の状態であることが多いため、一般的にはフロアごとなどでまとめて改修工事を計画することになります。

玄関ドアのおしゃれなリフォーム事例を紹介

玄関ドアのおしゃれなリフォーム事例を紹介

最後に、玄関ドアをリフォームした施工事例を紹介します。おしゃれに使いやすく生まれ変わった家ばかりなので、ぜひ参考にしてください。

【事例1】玄関ドアを引き戸に変えたバリアフリーリフォーム

【事例1】玄関ドアを引き戸に変えたバリアフリーリフォーム
出典:河原工房

1階だけで生活できるバリアフリーな住宅を目指してリフォームした事例です。将来車いすを利用することを想定し、玄関ドアには開閉しやすい引き戸を採用しています。車椅子に座ったままでも届きやすいように、玄関ドアの取っ手を低い位置に設置している点がポイントです。

光が差し込む明るい玄関にするために、扉はガラスを多く使ったデザインを選んでいます。この家のようにくもりガラスにすれば、プライバシーも守られます。

【事例2】玄関ドアをリフォームして二世帯住宅へ

【事例2】玄関ドアをリフォームして二世帯住宅へ
出典:ナサホーム

二世帯住宅にするため、玄関スペースをリフォームした施工事例です。引き戸から親子タイプの玄関ドアへ取替えています。

木目調のあたたかみのあるデザインに変更したことで、玄関の印象が大きく変わりました。縦に長いスリットガラスが入っている点もスタイリッシュでおしゃれです。

【事例3】内装に合わせたおしゃれな玄関ドアへリフォーム

【事例3】内装に合わせたおしゃれな玄関ドアへリフォーム
出典:ナサホーム

ホテルライクでおしゃれなインテリアに合わせて玄関ドアをリフォームした事例です。土間の光沢のあるブラックタイルと玄関ドアが調和しています。

玄関ドアはスリットガラスの入ったデザインで、繊細なモチーフがさらにエレガントな雰囲気を高めています。玄関周りをまとめてリフォームする場合は、この家のように色や質感も意識してコーディネートすると良いでしょう。

賢く費用を抑えて理想の玄関ドアへリフォームしよう

賢く費用を抑えて理想の玄関ドアへリフォームしよう

玄関ドアのリフォーム費用は、工事の方法やドアの選び方により異なります。扉だけを交換するなら20万円ほどでリフォームできる一方で、壁を壊してドア枠から取り替えると50万円以上かかる場合もあります。

費用の負担をおさえるためにも、補助金、介護保険、火災保険、リフォーム減税制度などを活用しましょう。各制度には補助を受けるための条件や申請期限があるので、リフォームを計画している方は早めに確認して準備を進めておくことをお勧めします。

本記事を参考にして、ぜひ理想の玄関ドアへリフォームしてくださいね。

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※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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