多肉植物の増やし方を徹底解説!基本のやり方から失敗しにくい方法まで

多肉植物を育てていくと、「そろそろ増やして飾りたいな」と思い始めてくる方も多いと思います。多肉植物をたくさん育てたい場合、新たに購入するのではなく、増やすという方法があります。多肉植物は初心者でも育てやすい植物のため、増やし方もコツを押さえていれば、簡単に増やすことができるのです。

この記事では、多肉植物の基本的な4つの増やし方や増やすために大切なポイント、適した時期などについて詳しく解説していきます。そのほか、多肉植物を増やすのが初めての方でも失敗しにくい方法についてもお伝えしていますので、参考にしてみてくださいね。

 

【多肉植物の増やし方】基本の方法はこの4つ!

ここからは、多肉植物の基本的な増やし方である以下の4つの方法について詳しく解説していきます。多肉植物の状態によっても適した増やし方が異なりますので、確認してみてくださいね。また、どの多肉植物にも共通していますが、増やすのに適した時期は「生育期」となりますので確認してみてくださいね。

  • 葉挿し
  • 挿し木
  • 株分け
  • 水挿し

【増やし方①】葉挿し

葉挿しとは、優しくもぎった葉から発根させ、子株から増やしていく方法のことをいいます。葉挿しは多肉植物ならではの増やし方となるため、他の植物では使えない増やし方となりますので注意してくださいね。基本的な葉挿しの手順と準備するものは以下の通りです。

<準備するもの>

  • 葉挿しするための多肉植物の葉(取れてしまった葉を使っても
  • 乾いた土(葉挿し用の土でOK
  • 平たい器(バットやお皿

<手順>

  1. 多肉植物の葉を用意します。取れてしまっている葉があればそのまま使っても大丈夫です。元気な葉をもぎる際には、葉を持ち左右に動かして優しく取ってください。
  2. 土を平たい器にひろげてならします。
  3. 土の上に①で用意した葉を並べます。この時葉の状態は仰向けの状態でおいてください。
  4. 葉から根や子供が出てくるまで寝かせます。この間は直射日光に当てたり、水やりをしないでください。
  5. 数日後、葉から根が出てきたらお水をあげ始めてください。このとき、出て来た根に軽く土をかけて埋めてあげます。この後どんどん成長しますんで、大きくなってきたらお好みの器に植え替えてあげてくださいね。

【増やし方②】挿し木

挿し木とは、伸びた茎をカットする増やし方です。カットした部分からも発根しますし、残った親株からも再び子供が出てきます。そのため伸びすぎてしまっている茎をもつ多肉植物などに対して行われることが多い方法でもあります。そのため、育てている多肉植物が少し伸びて来てしまっているな、と感じたら挿し木で増やしてみるのもいいですよ。基本的な手順と準備するものは以下の通りです。

<準備するもの>

  • 多肉植物
  • 乾いた土(葉挿し用の土でOK

<手順>

  1. 株元の少し下あたりから茎をカットします。茎全体に葉が付いているタイプの場合は、下の歯を2〜3枚残してカットしてください。
  2. 残した親株からは数日後、子供が出てきます。
  3. カットした方の下の葉を取ります。取っておかないと土に埋もれてしまって葉が腐ってしまうためです。
  4. カットした上部分の切り口を乾燥させます。この時小さな入れ物に立てて置いておくことで、植物の体が歪みにくくなります。数日後発根します。
  5. カットした上部分が発根したら、鉢に植えて完成です。親株からも子供が出て来るので、2つの鉢に入った多肉植物を楽しめますよ。

【増やし方③】株分け

株分けとは、生育中に出てくる子株を分けて増やす方法です。ただし株分けをする子株が小さすぎると育ちにくいため、ある程度の大きさまで育つのを待ってから株分けをすることをおすすめします。手順と準備するものは以下の通りです。

<準備するもの>

  • 株分けしたい多肉植物
  • 多肉植物用の土

<手順>

  1. 子株がついている親株を鉢から土ごと抜き取ります。
  2. 根鉢をほぐし、根のまわりの土を7割ほど落とします。
  3. 子株と親株を引き離します。分けづらいときには、ハサミで根ごと切っても大丈夫です。
  4. 引き離した子株を新しい鉢に植えて終了です。水やりは株分け後、1〜2週間ほどしてから開始してくださいね。

【増やし方④】水挿し

多肉植物の増やし方の中で唯一土を使わない増やし方が「水挿し」です。土を用意しなくてもいいので簡単にできるのがメリットですが、水挿し後は頻繁に水をかえる必要があるため、手入れが毎日できる方に向いている方法です。水挿しは多肉植物を増やしたいとき以外に、茎が折れてしまった場合でも出来る対処法でもあります。万一茎が折れてしまったときには、水挿しをしてみてくださいね。基本的なやり方と準備するものは以下の通りです。

<準備するもの>

  • 多肉植物
  • クリアケース
  • サランラップ
  • ピンセットなど先の尖ったもの
  • スポイト

<手順>

  1. クリアケースにラップをたるまないように貼ります。
  2. ラップに先の尖ったもので穴を開けていきます。
  3. 開けた穴に多肉植物の葉を軽く挿していきます。
  4. 挿した穴のひとつからスポイトで水を入れていきます。この時根本が水に浸からないギリギリのところまで入れます。
  5. 数週間後に芽が出てきたら、鉢に植え替えて終了です。

多肉植物を増やすには「植え替えタイミング」「土選び」も大切!

ここからは、多肉植物の植え替えをする上で大切なポイントについて解説していきます。失敗しにくくなるポイントをまとめましたので、多肉植物の植え替えが初めての方は確認しておいてくださいね。

  • 植え替えのタイミング(サイン)6つ
  • 多肉植物に合った土選び

多肉植物の植え替えのタイミング6つ

多肉植物は他の植物と比べると細やかな手入れが少なくて済むため、初心者の方でも育てやすい植物です。そのため購入後お手入れをほとんどせず「気がつけば放置状態になっていた」という方も多いかもしれません。しかし、多肉植物を長く楽しむためには、適したタイミングでの植え替えが必要です。多肉植物を植え替えるタイミングは、以下の6つのポイントから判断できます。いずれかの症状が現れたときは、放置せず植え替えをしてあげてくださいね。

  • 鉢底から根が出てきた
  • 鉢いっぱいに生育している
  • 下葉が落ちて、その茎から根が出て来た
  • 蒸れていないのに、外側の葉が数枚枯れている
  • 一年以上植え替えをしていない
  • 異なった性質同士の寄せ植えをしている

多肉植物に合った「土」選びのポイント 

多肉植物を育てる上では、土選びもとても大切なポイントになってきます。土を選ぶ際には、下記のポイントを参考にしてみてくださいね。

  • 通気性・排水性が良い土
  • 保水性・保肥性が良い土
  • 粒が均等な土

3つのポイントの中でももっとも外せないポイントは、「水はけの良い土を選ぶこと」です。オリジナルの土作りをおすすめしている本などもありますが、土をブレンドして一から作るのは植物を育てるのに慣れてからでも大丈夫です。最初は市販の多肉植物専用の土を使用するだけで十分ですよ。

【種類別】増やすのに最適な時期とは?

多肉植物を増やすのに最適な時期は、生育型により異なります。増えやすい時期は各型の生育期の少し前か、休眠から目覚めるあたりとなっています。増やす時期が遅くなってタイミングを逃してしまった場合は、未熟なまま生長が止まってしまったり、腐って枯れてしまう可能性があります。その際には、次の機会が訪れるまで待つしかありません。

また多肉植物は湿気にとても弱い植物となっています。そのため株への負担を考えると梅雨時期や真夏は避けることをおすすめします。

 夏型の多肉植物

夏型の多肉植物の生育期は4〜10月頃になります。そのため増やしたい場合には3〜5月くらいまでがベストな時期です。夏型にはサボテンやアロエ、アガベ、ユーフォルア、クラッスラ、アデニウムなどがあります。

冬型の多肉植物

冬型の多肉植物の生育期は9月〜翌年6月頃になり、5月には休眠に入ります。そのため、株を増やす場合には9〜11月くらいまでが良いです。冬型にはアエオニウムやメセン、セネキオ、フォーカリアなどがあります。

 春秋型の多肉植物

春秋型の多肉植物の場合は、3〜5月と9〜11月が生育期となっています。そのため増やす場合には、生育期前の2〜4月、9〜10月頃がおすすめの時期となります。春秋型にはハオルチア(硬葉・軟葉)、エケベリア、セダム、アドロミスクス、ガステリア、セキネオなどがあります。

ペットボトルを使用した「葉挿し」の方法

ここでは、多肉植物ならではの増やし方である「葉挿し」を、身近なペットボトルを使って簡単にできる方法についてご紹介します。バットやお皿を準備せず、使用後の洗ったペットボトル1本でできますので、ぜひ試してみてくださいね。

 準備するもの

  • カッター
  • セロパンテープやガムテープ(やすりでも可)
  • 空のペットボトル

 手順

  1. 空のペットボトルにカッターで凸型の穴を葉の枚数分に切っていきます。
  2. 切った穴にテープを貼り、切り口で葉が傷つかないように養生しておきます。
  3. 凸型の穴に葉挿しする多肉植物の葉を差し込んでいきます。
  4. ペットボトルの底に少しだけ水を入れて完成です。

ペットボトルで葉挿しをする際のポイントは、カッターの切り口をテープで養生するか、やすりで削ってなめらかにしておくことです。そうすることで、葉を挿し込む際に傷付けずに挿し込むことができますよ。もしご自宅に「はんだごて」がある場合、はんだごてで穴を開けると切り口が鋭利になりません。テープで養生したりやすりをかける必要がなくなりますので、楽に作業ができますよ。

グリーンネックレスの増やし方とコツ

真珠のネックレスのような見た目が可愛らしいグリーンネックレス。多肉植物の寄せ植えを作る時に隙間を隠してくれたり、鉢から垂らして見映えをプラスしてくれたり、たくさんの用途を持った多肉植物です。ここではグリーンネックレスの基本的な増やし方と、カットせずに簡単にできる増やし方をご紹介していきます。

 基本の増やし方

グリーンネックレスは茎から発根し増えます。そのため茎をカットして土に刺す方法が基本的な増やし方となります。増やし方の手順は下記の通りです。

<手順>

  1. 張りがあって若々しい緑色の葉がついている枝をカットします。
  2. カットした切り口部分を新しい土に挿します。
  3. 2〜5週間ほど風通しの良い日陰で管理をします。この間は水やりをしないようにしてくださいね。
  4. 5週間ほど経つと、カットした部分から発根し、新しい株として成長し始めます。

 簡単に出来る増やし方

次にグリーンネックレスをカットすることなく、簡単に増やす方法について解説していきます。この方法は根付くまでの期間が短縮されるだけでなく、枯れる確率が低いので失敗する可能性も低くなりますよ。初心者の方にこそおすすめの方法です。

<手順>

  1. 親株のグリーンネックレスの枝を新しい鉢の上に乗せます。
  2. 上に乗せた枝の上に茎が隠れるくらいの土を被せます。
  3. 他の鉢と同様に管理をし続けます。
  4. 3週間ほど経つと発根が確認できます。

まとめ|多肉植物を増やすには種類に合った方法と植え替え時期の見極めが大切

多肉植物には基本的な増やし方である「葉挿し」「挿し木」「株分け」「水挿し」の4つの方法がありますが、多肉植物の種類や状態によって適した方法が異なります。特に水挿しは、土を使わずにできるので作業自体は簡単ですが、毎日お水を取り替える必要があります。他の3つの方法のように、植え替え後に数週間放置するだけでは発根しません。

そのため、植え替えはライフスタイルに合わせた方法にすることが大切ですよ。また多肉植物によって植え替えに適したタイミングなども異なるため、それぞれに合った時期に植え替えをしてあげてくださいね。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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