歴史の面影を辿る旅。伊勢神宮や海の絶景を巡る「オトナのんびり伊勢参り」

『DAIGOも台所~きょうの献立 何にする?』にて、2月17日から1週間に渡って放送中の三重県特集。この記事では、番組のロケ地にもなっている「伊勢神宮」や「おかげ横丁」など、伊勢周辺の定番観光スポットについてご紹介します。

三重県の観光地は、”急がずゆっくりと”自分のペースで回れるのが魅力のひとつ。古来からの信仰や逸話を継承する、伊勢の神秘をのぞきに出かけましょう!

伊勢参りの前に、まずは「二見興玉神社」と「夫婦岩」にご挨拶

古くからの景勝地として名高い、三重県伊勢市の二見浦(ふたみがうら)。海岸線には、二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)夫婦岩といった厳かなスポットと、海水浴場や水族館といった活気の溢れるスポットが並び合っています。

「無垢鹽草」で身を清め、心を整える

伊勢神宮に赴く前には、二見浦に属する「立石浜」で禊(みそぎ/身を清めること)をするのが古来からの慣わしです。とはいっても現代では、夏以外の季節に海に入るのは大変危険です。

海で禊をする代わりに、二見興玉神社の社務所では「無垢鹽草(むくしおくさ)」を賜ることができます。無垢鹽草をカバンや財布などに入れることで身を清め、お伊勢さん参り前の禊としましょう。

無垢鹽草には人の身体のお清め以外にも、悪いものを周りに寄せ付けない効果もあります。旅から無事帰ったら、玄関に飾ったりお庭に立てたりしておきましょう。きっと、さまざまな災いから家を守ってくれることでしょう。

歌川広重も眺めていた「二見浦」に広がる雄大な景色

二見浦といえば、海岸線のはるか先にそびえるダイヤモンド富士が有名です。よく晴れた日であれば、荘厳な富士山の姿を夫婦岩の間から眺めることができるでしょう。朝方には富士山とご来光が重なる場面が拝めることも。

二見浦から眺める富士山の様相は、歌川広重の『富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)』にも描かれています。広重は夫婦岩が重なって見える場所から縦長に構図をとっています。同じ構図での撮影を狙ってみるのも面白いかもしれませんね。

ご利益が身に返ってくる!二見興玉神社の「無事カエル」

水辺に近いお社と、水難を鎮める「龍神崇拝」には、切っても切り離せない縁があります。二見興玉神社もその例に漏れず、興玉神石に澳魂(おきたま/海中の神霊)が宿るとし、これを信仰しました。

今はほとんどが海中に埋まっている興玉神石を守るのは、どっしりとした出立の「無事カエル」。龍神は雨を喜ぶことから、雨を呼ぶ蛙が縁起物として奉献されてきました。この慣わしから、神社の至るところで蛙のモチーフを目にすることができます。

「無事に帰る」「貸したものやお金が返る」といった言葉遊びから、パワースポットとしても人気の「無事カエル」。蛙の像に触れながら、あなたはどんな幸せを願いますか?

日本人の原点に立ち戻る、”お伊勢さん”参り

二見浦でのお清めを終えたら、次はいよいよ本番。数多なる神々の坐す伊勢神宮へ向かいましょう。二見浦から伊勢神宮までは車で20分ほどです。

125もの社を雍し、2000年以上の歴史を宿す「伊勢神宮」

「お伊勢さん」の愛称で親しまれる、⽇本⼈の⼼のふるさと「伊勢神宮」。境内は内宮(ないくう)と外宮(げくう)に分かれていて、なんと125もの社が祀られています。

内宮の御祭神(ごさいじん)は全ての始まりである天照大御神(あまてらすおおみかみ)さま。外宮の御祭神は、天照大御神さまのお食事を司られる豊受大御神(とようけのおおみかみ)さまです。

内宮の歴史は古く、約2000年前から成立していたことが『日本書紀』に神話として記述されています。外宮については、奈良〜平安時代ごろの書物にて、1500年前ごろに伊勢の地に移されたという記述があります。日本における歴史の原点であることから、”日本人の心のふるさと”として多くの人に信仰されてきました。

のんびりとした歩調でゆったり巡る、伊勢神宮おすすめルート

125社が集合しているとあって、境内の広さは一般的な神社の比ではありません。お社以外にも催し物が開かれる立派な神楽殿、よく手入れされた見事な庭園、伊勢神宮の歴史や由緒を伝えるミュージアムなど、見るべき場所に困りません。

とはいえ、時間の制約や体力との兼ね合いもあるかと思います。そこでここからは、伊勢神宮のおすすめルートを、長めのルートと短めのルートに分けてご紹介します。

先人たちも通った道を!外宮を回ってから内宮へ入るのが慣わし

伊勢神宮には「まずは外宮を参拝してから内宮に参る」という慣わしがあります。ここで紹介する長いコースも短いコースも、参拝順は崩さないようになっていますので、ご安心ください。

<お散歩感覚でゆっくり回る2〜3時間コース>

表参道火除橋(おもてさんどうひよけばし)から外宮に入り、手水舎でお清めをします。その後、豊受大御神さまのいらっしゃる御正宮(ごしょうぐう)に赴き、次に多賀宮(たかのみや)へ向かいます。

その後は自らに縁のある社を順々に周り、神楽殿でお守りを受けたり勾玉池の散策を楽しんだり。さらに余裕があれば、せんぐう館に立ち寄って、神宮の由緒や歴史を学ぶのも良いでしょう。

  • 「御正宮」メインのお宮。必ずここから参拝しましょう。
  • 「多賀宮」何かを新しく始めるときにご利益があるとされています。
  • 「土宮」土地の守り神を祀っています。
  • 「風宮」農作物の守り神を祀っています。
  • 「神楽殿」ご祈祷の申込や御朱印をいただくことができます。
  • 「勾玉池」勾玉の形をした風流な御池です。
  • 「せんぐう館」神宮の由緒や遷宮の歴史を学べるミュージアムです。

外宮を周り終えたら、次は宇治橋(うじばし)から内宮へ進みましょう。渡るとすぐに神苑(しんえん)という立派な御庭が広がります。時間に余裕があれば少し散策してみるのも良いでしょう。その後、手水舎や五十鈴川御手洗場(いすずがわみたらし)にてお清めをします。

身を清めたら、天照大御神さまが祀られている御正宮に赴きましょう。その後、荒祭宮(あらまつりのみや)を参拝します。

この後は外宮と同じく、自らに縁のある社をご自身のペースで巡りましょう。疲れたときには参集殿(さんしゅうでん)の休憩所がおすすめです。

  • 「御正宮」メインのお宮。必ずここから参拝しましょう。
  • 「荒祭宮」内宮の中で最も格式が高い別宮。
  • 「風日祈宮」蒙古襲来の際に神風を吹かせたとされる神様が祀られています。
  • 「神楽殿」ご祈祷の申込や御朱印をいただくことができます。
  • 「参集殿」休憩所があります。
  • 「子安神社」子授け・安産にご利益があります。

ここでご紹介したものは、数多くあるお社や建物のうちのごく一部です。ご参考にしていただきつつも、ぜひご自身ならではのコースを開拓してみてくださいね。

<要所を効率的に回る1〜2時間コース>

時間に余裕がないときや、足腰に不安のある方向けの短いモデルコースです。無理なくご自身のペースで参拝しましょう。

表参道火除橋(おもてさんどうひよけばし)から外宮に入り、手水舎でお清めをします。その後、豊受大御神さまのいらっしゃる御正宮(ごしょうぐう)に赴き、次に多賀宮(たかのみや)へ向かいます。

次は宇治橋(うじばし)から内宮へ進みましょう。内宮に入ったら、手水舎や五十鈴川御手洗場(いすずがわみたらし)にてお清めをします。

身を清めたら、天照大御神さまが祀られている御正宮に赴きましょう。その後、荒祭宮(あらまつりのみや)を参拝します。御朱印を集めている方は、神楽殿(かぐらでん)に寄っておきましょう。疲れたときには参集殿(さんしゅうでん)の休憩所がおすすめです。

  • 「御正宮(外宮)」メインのお宮。豊受大御神さまが祀られています。
  • 「多賀宮」何かを新しく始めるときにご利益があるとされています。
  • 「御正宮(内宮)」メインのお宮。天照大御神さまが祀られています。
  • 「荒祭宮」内宮の中で最も格式が高い別宮。
  • 「神楽殿(内宮)」ご祈祷の申込や御朱印をいただくことができます。
  • 「参集殿」休憩所があります。

もちろん、途中に気になるお社や建物がある場合、積極的に立ち寄って構いません。時間や体力と相談しながら、自由にアレンジしていきましょう。

参拝はどの季節がおすすめ?年間の混雑度・気温・雨量について

年間の混雑度としては、新年が明けた後の1〜2月が最も混雑している時期です。観光がてらのんびり参拝したい場合は、年明けの時期は避けたほうが良いでしょう。

4〜5月や11月あたりは、混雑もそこそこで、雨が少なく気候が安定している季節です。連休付近を外して、春や晩秋ごろに参拝の計画を立てるのがおすすめです。

黒毛和牛!伊勢うどん!参拝後は「おかげ横丁」で遅めのまったりランチ

境内は1時間では回れないほど広く、参拝後はおそらく良い感じにお腹が空いてきている時間でしょう。参拝の後は、空腹も興味も満たしてくれる「おかげ横丁」で決まり。

江戸にタイムスリップ!?情緒たっぷりの横丁に迷い込もう

「おかげ横丁」は内宮を出てすぐにあり、 50余りの店が軒を連ねる横丁街です。塀の囲いもなく、開放的な気分で自由に散策できます。

伊勢路の建物の趣きや、こだわって選び抜いた特産品・土産・郷土料理など、江戸時代の風情が楽しめます。参拝客の多さも、横丁の活気づくりに一役買ってくれています。

どれにするか決められない!おかげ横丁でほおばる絶品グルメ

お昼どきのおかげ横丁は、絶品ご当地グルメの激戦区。ここぞとばかりに、三重県の有名フードが軒をつらねています。代表的な食材やグルメは以下の通りです。

  • 「国産黒毛和牛」牛鍋、すき焼きなど
  • 「真牡蠣・岩牡蠣」生牡蠣、蒸し牡蠣、牡蠣フライなど
  • 「伊勢うどん」もっちり極太麺をたまり醤油タレで
  • 「てこね寿し」カツオやマグロの漬けを寿司飯の上へ豪快に
  • 「伊勢かまぼこ」ふわふわ食感を満喫
  • 「赤福」歩き回った後はおかげ横丁前の”赤福”でひと休み
  • 「クラフトビール」宿での晩酌用にもおすすめ

胃が4つあれば良いのに!と思ってしまうほど、どれも惹かれてしまうラインナップですね。ご自身の胃腸とよ〜く相談しながら、今日のランチを決めてください。

食べ物の他にも、地元の工芸品を取り扱うお土産屋さんも充実しています。気になるお店があれば気軽に覗いてみてくださいね。

県内最大級のホットスポット「VISON」でお風呂やショッピングを満喫

伊勢神宮のエリアから車で20分ほどの場所にある、リゾート施設「VISON(ヴィソン)」。三重県の新たな観光スポットとして、今注目を集めています。

リラクゼーションやお土産処としての日帰りの観光はもちろん、ホテルや車中泊エリアなどの宿泊施設としても利用できます。伊勢エリアを観光するときには、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

心身ともに整う♪参拝で心を清め、お風呂で身体を休めよう

三重大学とロート製薬株式会社が共同開発した薬草湯を楽しめる温浴施設「本草湯」。参拝で疲れた身体を温かにやさしく癒してくれます。季節ごとに湯の種類が変わるのも、また伊勢に行きたくなってしまう理由のひとつになるかもしれません。

水鏡の外湯(露天)の先には水盤が設置されていて、青い空や木々の緑を鏡のように水面に映し出します。大きなガラス張りになっている内湯からは、外湯の水盤・外湯そのもの・内湯といった3つの水鏡を覗き込むことができ、時間を忘れてしまうような幻想的な世界を堪能できるでしょう。

店舗数約70棟!マルシェやショップで名産品を発掘

おかげ横丁に負けず劣らず、VISONのマルシェやショップでも名産品・お土産品のショッピングを楽しむことができます。万が一、横丁でお昼を食べ損ねてしまったときはVISONに寄ってみましょう。

食材以外にも、木をテーマにした体験施設があるのもVISONの特徴です。木からオリジナルのスプーンを彫り起こしたり、木彫りのブローチを作ってみたり。本草湯で使用されている薬草湯の入浴剤やシャンプーなどを持ち帰ることができます。とってもおしゃれなパッケージなので、友だちへのお土産にもおすすめですよ。

リゾートホテルや車中泊エリアも完備

商業エリアの真ん中にメインホテルがあり、やわらかな自然に囲まれながら静かなホテルステイを楽しむことができます。ホテル、旅籠、離れのヴィラなど、旅行のコンセプトやシーンに合わせた宿泊スタイルをご用意しています。どう泊まるかはあなた次第♪

今人気の車中泊に対応した、RVパークも完備されています。24時間利用可能なトイレ、ダンプステーション、電源設備、フリーWi-Fiが設置されていて、道の駅や大型駐車場よりも快適な車中泊を楽しむことができるでしょう。熊野古道エリアに抜けるときの拠点としても役立ちます。

伊勢から三重を縦断し、東南の佳景「英虞湾」へ

伊勢参り旅の最後は、独特で複雑な地形が美しい「英虞湾(あごわん)」へ向かいましょう。伊勢神宮やVISONからは車で約1時間。内陸の道中には森の地形を活かしたテーマパークが点在しています。

少し時間をかけて東から回り込めば、キラキラと光る海岸線を横目にオトナのドライブを楽しむことができるでしょう。

英虞湾の美しいまだら模様を、遊覧船や展望台のカフェから優雅に観光

複雑な地形が特徴のリアス海岸の代名詞にもなっている英虞湾。小島がポコポコと浮かび、独特なまだら模様を造り出しています。英虞湾の観光は、湾の中を巡る遊覧船か、高台から景色を見下す横山展望台がおすすめです。

近鉄志摩線賢島駅付近には、各種遊覧船の乗船スポットが密集しています。それぞれコースや趣きが異なるので、残り時間と相談しながらお好きな遊覧船を選んでみてください。

横山展望台は、167号線沿いに南下し、近鉄志摩線志摩横山駅付近で西に向かうと程なくして麓のビジターセンターに到着します。ビジターセンター近くの駐車場から伸びる遊歩道を20分ほど歩くと、天空カフェテラスから英虞湾の美しい姿を臨むことができるでしょう。その先の見晴らし展望台まで登ると、中腹とはまた違った英虞湾の姿を楽しめます。

伊勢〜英虞湾の道中には、アクティブに遊べるテーマパークも充実

静かな伊勢参りや、自然散策がメインとなる伊勢・志摩巡りですが、「もっとアクティブに遊びたい!」という人は、志摩エリアのテーマパークスポットに立ち寄ってみましょう。志摩スペイン村志摩グリーンアドベンチャーは、大人も子どもも楽しめる志摩の二大テーマパークです。

思ったより時間に余裕ができてしまったときの代案としてもおすすめ。のんびり旅もアクティブ旅も満喫しちゃいましょう♪

まとめ|神さまも人も大満足♪神宮から伊勢・志摩の魅力とパワーを感じる旅へ

人生で一度は訪れてみたい場所としても人気の「伊勢神宮」。その神宮を取り囲むように、自然・食・癒し・遊びのスポットがエリア内にギュッと詰まっています。

由緒や歴史の重みを感じ、ときには自分を律する旅に。名産品や自然に囲まれ、ときには自分を甘やかす旅に。のんびりだけど忙しいオトナの伊勢旅を、心ゆくまでお楽しみください!

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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