一級建築士、一級建築施工管理技士他様々な建築系資格を取得。ゼネコンで様々な業務を経験しながら一級建築士試験で苦労した経験を活かし、一級建築士試験を攻略するブログを運営。建設を学ぶ専門サイトの立ち上げ経験もあり。サッカーとお笑いが好き。フットサルとギターを嗜む。著書「学び直しの一級建築士」
土壁は日本の伝統的な素材で、自然の力を活かした調湿効果や断熱性が魅力ですが、経年劣化によってひび割れや汚れが気になる場合もあります。
そんな時、土壁のリフォームはどんな方法があるのか、費用はいくらくらいかかるのか、といった情報が気になりますよね。
この記事では、塗り直しや漆喰、ペンキ、壁紙を使ったリフォーム方法や、その際にかかる費用、さらにDIYのリスクについても紹介しています。リフォームを成功させるために、適切な方法を選びましょう。
土壁とは
土壁のリフォームを考える際には、まず土壁について理解が必要です。また、砂壁と勘違いするとリフォームがうまくいきません。まずは土壁の理解を深めましょう。
土壁とはどんな壁か?
土壁は日本の伝統的な建材で、主に土を使って作られる壁です。土壁の構造は、まず木や竹などで骨組みを作り、その上に土やワラ、砂を混ぜた粘土を塗って作られます。このような作り方をすることで、壁が乾燥して固まり、強度が出てくるのが特徴です。
日本の古い家屋やお寺などで広く使われており、見た目がやわらかく、自然素材ならではの温かみがあるため、和の風合いを感じさせる建物には欠かせない要素です。
土壁と砂壁の違い
土壁と砂壁は一見すると似ているように見えますが、使用する材料や機能、仕上がりにいくつかの違いがあります。土壁と砂壁の違いを、成分、質感、工期の順に説明します。
成分
土壁はその名の通り、土を主成分として作られています。一方、砂壁は砂を主成分とし、石灰やセメントを混ぜて作られる場合が多いです。これにより、砂壁はザラザラとした手触りになり、土壁に比べて硬い仕上がりが特徴です。
質感
土壁はしっとりとした質感があり、触ると柔らかい印象を受けます。また、湿度の調整が得意で、自然な風合いを感じさせるのが土壁の特徴です。一方で、砂壁は触るとザラザラとしており、見た目も少し無機質で硬い印象を与えます。また、砂壁は耐久性が高く、外部からの衝撃にも強いという特徴があります。そのため、砂壁は摩耗しにくく、より長期間にわたって壁の状態を維持できるケースが多いです。
工期
砂壁は土壁に比べて乾燥が早く、施工後すぐに使えるのが利点です。一方で、土壁は乾燥に時間がかかり、その間は手を加えられないため、工事期間が長くなる可能性があります。
リフォームや新築の際にどちらを選ぶかは、用途やデザイン、機能性を考慮して決めると良いでしょう。
土壁のメリット・デメリット
昔から使われている土壁はメリットもたくさんありますが、古い材料なのでデメリットもあります。リフォームを考える際には、どちらも把握しておくことが大切です。
土壁のメリット
土壁の最大のメリットは、自然素材を使っていることです。土やワラ、砂などの自然素材を使用して作られるため、化学物質がほとんど含まれておらず、体に優しい建材といえます。特に、アレルギーのある人や、小さな子どもがいる家庭にとっては安心して使える建材です。
また、土壁は呼吸する壁とも言われており、湿気を吸収したり放出したりする調湿効果があります。この調湿効果のおかげで、梅雨の時期でも部屋がジメジメしにくく、快適に過ごせます。
さらに、土壁には断熱効果もあります。土が持つ自然の断熱性により、外の暑さや寒さを遮断して、部屋の中を快適な温度に保つことが可能です。夏は涼しく、冬は暖かい空間を作れるため、エアコンや暖房の使用を控えられるので、エネルギー効率の高い生活が実現します。
土壁は音を吸収する能力もあり、外部の騒音をシャットアウトする効果があります。これにより、静かな住環境を保てるので、リラックスした空間を作ることが可能です。
また、土壁はその見た目にも魅力があります。自然素材ならではのやわらかい風合いは、和風建築にぴったりです。家の中に落ち着いた雰囲気をもたらします。特に、日本の伝統的な美意識を感じさせるデザインを好む人には、土壁の魅力は非常に大きいでしょう。
土壁のデメリット
一方で、土壁にはデメリットもあります。まず、経年劣化が避けられない点です。時間が経つにつれて、土壁にはひび割れが生じる場合があり、これが放置されると壁全体の強度が低下してしまう可能性があります。また、湿気や乾燥の影響を受けやすいため、ひび割れが起こりやすく、定期的な補修が必要です。
さらに、土壁は現代の建材に比べて強度が低いという問題もあります。土という素材自体が柔らかいため、強い衝撃が加わると崩れてしまう危険性があります。特に、地震が多い日本では、土壁の強度不足が懸念されるかもしれません。そのため、耐震性を考えると、現代の建材に比べてやや劣る部分があります。
また、土壁のリフォームや修理には高額な費用がかかる場合が多いです。土壁を扱う職人の数が減ってきている点や、作業に時間がかかる点から、リフォーム費用が現代の建材に比べて高くなる傾向があります。さらに、リフォーム後も定期的にメンテナンスを行わなければならないため、維持費用も考慮する必要があります。
土壁をリフォームする方法
土壁にはリフォームする方法がたくさんあります。土壁をそのまま使って補修したり、表面の仕上げだけ塗り直したり、はたまた別の壁に変えたりと多種多様です。良いリフォームを実現するために、リフォームの方法を把握しましょう。
土壁の塗り直しリフォーム
土壁がひび割れたり、表面が汚れたりしてきた場合には、土壁を塗り直すリフォームが効果的です。塗り直しリフォームでは、既存の土壁に新しい土を塗り重ねてひび割れを補修し、見た目をきれいに保てます。この方法では、土壁の調湿効果や断熱効果をそのまま維持しながら、表面のリフレッシュが可能です。
ただし、土壁の塗り直しは、非常に専門的な技術が必要です。土の質感や硬さ、配合を適切に管理しないと、リフォーム後に再びひび割れや崩れが発生する可能性があります。そのため、このリフォームは専門の職人に依頼するのが一般的です。職人による作業は、時間がかかる場合が多く、また工事費用も他のリフォーム方法に比べて高額になる傾向があります。
工期は壁の状態や家の規模によって異なりますが、通常は数日から1週間程度かかるケースが多いです。リフォーム後は、土が乾燥するまで時間がかかるため、工事完了後もすぐには壁に触れないようにする必要があります。
土壁に漆喰や珪藻土を塗ってリフォーム
土壁の上に漆喰や珪藻土を塗ってリフォームする方法もあります。漆喰は、白く美しい仕上がりが特徴で、耐久性が高く、湿気やカビに強いというメリットがあります。また、漆喰は抗菌効果もあるため、衛生面でも優れた建材です。
珪藻土は、さらに優れた調湿効果を持っており、湿気の多い季節でも室内の湿度を適切に保てます。また、自然素材でありながら断熱効果も高く、エコなリフォームを考えている人にとっては理想的な選択肢です。
このリフォーム方法では、土壁の上に直接漆喰や珪藻土を塗るため、既存の壁を大きく壊す必要はありません。しかし、下地処理や仕上げに専門の技術が必要であり、費用が高くなる可能性がある点には注意が必要です。漆喰や珪藻土は美しい仕上がりを期待できる一方で、その見た目や質感を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。
この方法でのリフォームは、職人の技術や仕上がりに大きく左右されるため、信頼できる業者に依頼することが重要です。また、リフォーム後は、しばらくの間乾燥が必要となるため、壁に触れたり、家具を設置したりする際には注意が必要です。
土壁にペンキを塗ってリフォーム
土壁にペンキを塗るリフォームは、比較的手軽で短期間でできる方法の一つです。ペンキを塗れば部屋全体の雰囲気を一新し、カラフルな空間に変えることが可能です。特に、壁の色を自由に選べる点がこのリフォームの大きな魅力です。モダンな色合いや個性的なデザインを楽しみたい人には、ペンキを使ったリフォームは非常に向いています。
ただし、土壁にペンキを塗る際にはいくつかの注意点があります。まず、土壁の特徴である調湿効果が損なわれる可能性があります。ペンキは壁の表面を密閉してしまうため、湿気を吸収・放出する土壁本来の性能が失われてしまう場合があります。これにより、部屋の湿度が安定しなくなり、季節によっては快適さが損なわれるかもしれません。
また、土壁は表面が凹凸しているため、ペンキがうまく塗れずにムラができる可能性があります。特に古い土壁の場合、ひび割れや汚れがあると、そのままではペンキがきれいに塗れません。
ペンキを塗る前には、下地処理を丁寧に行うことが必要です。この処理が不十分だと、仕上がりが悪くなるだけでなく、ペンキがすぐに剥がれてしまう場合もあります。
また、ペンキを塗る際には、健康に配慮した低VOC(揮発性有機化合物)や無臭タイプのペンキを選ぶことが推奨されます。特に、家族にアレルギーがある場合や、長時間過ごす空間では、健康に影響が少ないペンキを選ぶことが大切です。こうした材料を使うことで、室内の空気環境を清潔に保てます。
土壁に壁紙・クロスを張ってリフォーム
土壁に壁紙やクロスを張ってリフォームする方法は、手軽に部屋の雰囲気を大きく変えられる選択肢です。壁紙やクロスはデザインや色が豊富に揃っているため、自分の好みに合わせて部屋をコーディネートできます。
特に、和風の土壁の雰囲気からモダンでスタイリッシュな洋風のインテリアに変えたい場合には、壁紙を張ると劇的に部屋の印象が変わります。
しかし、土壁に壁紙を張る際には、いくつかの問題があります。まず、土壁は表面が凹凸しているため、そのまま壁紙を張ると、しわや浮きができる可能性があります。そのため、下地処理が重要です。
一般的には、土壁の凹凸を平らにするために石膏パテなどで埋め、平滑な表面を作ってから壁紙を張ります。この下地処理が不十分だと、壁紙がうまく密着せず、すぐに剥がれてしまうかもしれません。
さらに、土壁は湿気を吸収する性質があるため、湿気が多いと壁紙が浮いたり剥がれたりするリスクがあります。特に、湿度が高い季節には、壁紙が剥がれてしまうケースが多いため、施工前にしっかりとした湿気対策が必要です。防湿シートを使用したり、通気性の良い壁紙を選んだりすることで、この問題を軽減できます。
また、壁紙やクロスを張る際には、素材の選択も重要です。ビニールクロスは価格が手頃でメンテナンスがしやすい一方、通気性が悪いため、湿気のこもりやすい場所ではおすすめできません。
通気性が良く、自然素材で作られた壁紙を使うことで、土壁の特性を損なわずにリフォームを行えます。施工後のメンテナンスも考慮して、長持ちする素材を選ぶことが大切です。
土壁から石膏ボードを使い洋室へリフォーム
土壁をそのまま残すのではなく、石膏ボードを使って洋室にリフォームする方法は、部屋全体の雰囲気を大きく変えられる選択肢です。土壁の持つ和風の雰囲気を完全に一新でき、洋風のインテリアにぴったりな部屋を作ることができます。
石膏ボードは、建築に使われる非常に一般的な材料で、石膏を主成分とし、その両面を厚紙で覆ったパネル状のボードです。石膏ボードを使うことで、部屋の強度や耐久性を向上させるだけでなく、防音性も高まります。
たとえば、モダンな家具や白を基調としたインテリアを取り入れたい場合には、石膏ボードを張ると、洗練された空間を作り出せます。また、石膏ボードは壁紙や塗装が容易にできるため、後からのメンテナンスやリフォームも簡単です。
石膏ボードは比較的安価で手に入りやすく、施工も迅速に行えるため、コストパフォーマンスが高いのが魅力です。耐火性や断熱性にも優れているため、安全性の面でも安心して使えます。
特に、土壁のメンテナンスが難しい場合や、土壁が劣化してしまった場合には、石膏ボードを使ったリフォームは有効な解決策となります。
ただし、石膏ボードを使うことで、土壁の持つ調湿効果や自然素材ならではの風合いが失われる可能性があります。土壁の特徴を活かしたい場合には、この点に注意が必要です。
また、石膏ボードを張る作業はプロに依頼するのが一般的ですが、施工が雑だと後からひび割れや歪みが発生する可能性があるため、信頼できる業者にお願いしましょう。
DIYではリスクが高い
土壁のリフォームをDIYで行うことは可能ですが、リスクが非常に高いです。特に土壁は特殊な技術や知識が必要なため、プロの職人による施工が推奨されます。土壁は自然素材で作られているため、材料の扱い方や施工方法を誤ると、壁全体のバランスが崩れたり、ひび割れや崩れが発生したりする可能性が高いです。
たとえば、土壁のひび割れを補修する際には、ただ単にひびを埋めるだけでは不十分です。土壁はその性質上、湿気や乾燥によって伸縮するため、補修方法にもそれに合わせた技術が必要です。適切な材料や道具を使わずに修理を行うと、補修部分がすぐに再びひび割れてしまう可能性があります。
また、下地処理や表面の仕上げも細心の注意が必要で、自己流の作業では満足のいく仕上がりにならない場合が多いです。
さらに、土壁に漆喰やペンキを塗る場合にも、下地処理や材料の選定が非常に重要です。適切な準備ができていないと、塗料がうまく乗らなかったり、仕上がりが不均一になったりします。
特に、ペンキの場合は、土壁の調湿効果を損なわないように、慎重な選択が必要です。また、壁紙を貼る際にも、土壁の凹凸を平らにする作業が求められますが、この作業はプロでも難しい場合があり、DIYでは非常に高い技術が求められます。
DIYでリフォームを試みると、最初はコストを抑えるつもりでも、結局は失敗してプロに依頼することになり、余計な費用がかかるケースも少なくありません。土壁リフォームには専門的な知識と経験が必要なため、安心して長く住める住環境を作るためにも、プロに依頼することを強くおすすめします。
JR神戸駅前のHDC神戸には土壁のリフォームについて相談できるリフォーム会社の窓口が複数あり、一度に様々な会社に相談ができて便利です。土壁のリフォームをお考えの方はリフォーム事例などの話を聞くと、リフォーム後が現実的に想像できるのでおすすめです。
土壁リフォームの費用相場と工期
土壁をリフォームする際、気になるのが費用と工事期間でしょう。ここではリフォーム方法によって異なる費用相場と工期について説明します。
土壁リフォームの費用相場
土壁リフォームの費用は、施工内容や使用する材料、施工する壁の面積によって大きく異なります。
たとえば、土壁をそのまま塗り直す場合、1平方メートルあたり1万円から3万円程度が相場です。この費用には、下地処理や表面の仕上げ作業も含まれる場合が多く、特にひび割れや劣化が進んでいる場合には、補修作業が追加されるため、費用が高くなる可能性があります。
漆喰や珪藻土を塗るリフォームの場合は、使用する材料の質や仕上げのデザインによって、費用が異なります。漆喰は高級感があり、長持ちする素材であるため、1平方メートルあたり2万円から5万円程度が目安です。
珪藻土の場合も同様で、調湿効果や耐久性に優れているため、やや高額になることが一般的です。デザイン性を追求した場合や、特別な仕上げを希望する場合には、さらに費用がかかる可能性があります。
一方、壁紙やクロスを使ったリフォームは、比較的手頃な価格で行うことができます。1平方メートルあたり5000円から1万円程度が相場で、下地処理や壁紙の素材によっては費用が変わる場合があります。
また、石膏ボードを使ったリフォームの場合は、1平方メートルあたり1万円から3万円が目安ですが、壁全体を洋室に改装する場合には、追加で工事費用が発生することもあります。
土壁リフォームにかかる工期
土壁リフォームの工期は、リフォームの規模や施工方法によって異なります。
たとえば、単純に土壁を塗り直す場合、施工面積が小さい場合は1日から2日程度で完了する場合がありますが、壁全体のリフォームを行う場合は、数日から1週間程度の工期が必要となるケースが多いです。
特に、土を塗り重ねる作業では、土が完全に乾燥するまでに時間がかかるため、乾燥期間も含めて余裕を持った工期を設定する必要があります。
漆喰や珪藻土を使ったリフォームの場合も、施工後の乾燥時間が重要です。漆喰は比較的早く乾燥しますが、珪藻土は厚く塗ると乾燥に時間がかかるため、状況によっては施工後1週間ほどの乾燥期間が必要な場合もあります。
壁紙やクロスを使ったリフォームは、下地処理が必要な場合は1週間ほどかかる可能性もありますが、スムーズに進めば数日で完了するケースが多いです。
石膏ボードを使ったリフォームは、比較的短期間で行える場合が多く、1週間から2週間程度で完了することが一般的です。しかし、大規模な改装や部屋全体をリフォームする場合には、3週間から1か月程度の工期がかかるかもしれません。
工期を短縮するためには、事前の準備や計画が重要で、特に下地処理や乾燥期間をしっかりと見込んでおくことが大切です。
施工後は、土壁や塗料などの材料が完全に乾燥するまでの期間を確保することが必要で、リフォーム直後に家具を設置したり、壁に触れることは避けましょう。
土壁のリフォーム事例
ここでは土壁の様々なリフォーム事例を紹介します。築年数や費用も記載するので、ご自身の場合を想像しながらご覧ください。
昔ながらの土壁の和室をリフォームした事例
ビフォー
アフター
施工会社 | ナサホーム |
築年数 | 50年 |
全面リフォームに伴って、老朽化していた土壁を一新して美しく仕上げました。造作による可動間仕切り収納も設け、おしゃれな和室に変身しています。
古民家の魅力である土壁を活かしながらリフォームした事例
ビフォー
アフター
施工会社 | 住友不動産のリフォーム |
費用 | 2000万円以上(全面リフォーム) |
築年数 | 81年 |
古くなり土壁の断熱不足やサッシの隙間風が気になるようになり、リフォームをした事例です。せっかくの古民家なので、土壁を残しつつも耐震性や断熱性などをリフォームし、おしゃれで快適な空間に生まれ変わりました。
キッチンの土壁から壁を新設しクロス仕上げにした事例
ビフォー
アフター
施工会社 | ナサホーム |
築年数 | 35年 |
キッチン周りの壁が土壁で、掃除が大変だったためリフォームした事例です。柱を隠して壁を新設し、汚れが拭き取れるクロス仕上げに変更したことで、お掃除しやすくなりました。清掃性を向上させるため、窓も少し小さくしています。
和室をリビングにして土壁はペンキで塗装した事例
ビフォー
アフター
施工会社 | Art Reform |
費用 | 1033万円(リノベーション) |
築年数 | 28年 |
土壁の状態がそこまで悪くないので、既存のものを活用して塗装仕上げをした事例です。窓を広げたことで開放的で明るいリビングを実現しました。
断熱材付き石膏ボードを土壁に張ってリフォームした事例
アフター
施工会社 | r-cove*home by N-Basic |
費用 | 940万円(全面リフォーム) |
築年数 | 22年 |
土壁の家で断熱性が不足し、とにかく寒いことが悩みでした。そのため、断熱改修を施すことで暖かな家を実現。
コストを抑えるために、内側から土壁に断熱材付きの石膏ボードを張り付けることで断熱性能をアップ。土壁の和の雰囲気から洋室に変更することにも成功しました。
まとめ
土壁のリフォームを検討している方にとって、どの方法が良いのか、費用はどのくらいかかるのかが気になるポイントです。土壁は日本の伝統的な建材で、湿度調整や断熱性に優れていますが、経年劣化によってひび割れや汚れが発生しやすい特徴があります。そのため、リフォームを行うことで、見た目や機能を回復できます。
リフォーム方法には、土壁をそのまま塗り直す方法や、漆喰や珪藻土を塗って表面を新しくする方法があります。これらは自然素材を使って土壁の良さを活かしたリフォームができるため、環境に優しく、室内の空気環境を快適に保つ効果があります。
また、ペンキや壁紙を使ったリフォームもありますが、これらは比較的手軽に行える反面、土壁の湿度調整機能が損なわれる可能性があるので注意が必要です。さらに、洋室風にしたい場合は、石膏ボードを使用するリフォームも人気があります。
費用相場は、リフォーム方法や使用する材料によって異なります。たとえば、土壁の塗り直しは1平方メートルあたり1万円から3万円程度が一般的で、漆喰や珪藻土を使う場合はやや高額になることが多いです。
壁紙やクロスは比較的安価で、石膏ボードを使ったリフォームはやや高めです。リフォームの規模や工事内容によって工期も異なりますが、数日から数週間かかる場合があります。
土壁リフォームは専門的な技術が必要で、DIYではリスクが高い場合があります。特に、ひび割れや表面の補修は、適切な材料と技術を使わないと長持ちしない可能性があります。そのため、信頼できるプロに依頼することで、長く快適に使える住まいを実現できます。
JR神戸駅前のHDC神戸には、土壁のリフォームについて相談できるリフォーム会社が複数あり、一度に様々な会社に相談し、各社から提案を貰うことができて便利です。
また、同じくHDC神戸や、グランフロント大阪のHDC大阪には住宅設備のショールームが多く出店しています。最新のキッチンや洗面台などの住宅設備を見て、土壁のリフォームとともに理想の生活、住まいを想像してみるのも楽しいでしょう。
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