コーヒー豆は、実はとてもデリケートな食品です。コーヒー豆は「コーヒーノキ」という植物の種子からつくられていて、コーヒーノキの種子に含まれる油脂成分が酸化することで、鮮度と風味が落ちていきます。おいしいコーヒー豆を購入して、しばらく経ってから飲んでみると「あまり美味しく感じなかった」という理由は酸化によるものです。本記事では、コーヒー豆の正しい保存方法や注意点について解説しつつ、おすすめの保存容器を紹介していきます。コーヒー好きな方や、自宅でおいしいコーヒーを飲みたい方はぜひチェックしてみてくださいね。
目次
コーヒー豆の保存期間の目安は?
ここでは、コーヒー豆の状態に合わせた保存期間の目安について解説していきます。
未開封の豆
未開封のコーヒー豆であれば、最長で1年間保存ができます。しかし、あくまでもアルミバッグに密閉された状態で保存されている場合に限りますので、注意が必要です。アルミバッグ以外の保存方法の場合には、半年以内には飲むのがベターです。いずれにしても、コーヒー豆は購入後すぐの状態が一番鮮度が高く美味しく飲めるので、早く飲むに越したことはありません。
開封済みの豆
保存する環境にもよりますが、開封済みの豆の場合は、1ヶ月以内に飲みきるのがおすすめです。一度開封してしまうと、豆が酸素に触れ、酸化のスピードが増していくからです。開封後は、湿度と日当たりに注意し、飲む分だけ挽くようにしてくださいね。
豆を挽いた後(粉の状態)
豆を挽いた後の粉の状態であれば、2週間以内に飲み切りましょう。粉の状態で購入してきた場合には、すぐにキャニスターなどの保存容器に移し替え、高温多湿を避けられる場所に保存してください。そのため、コーヒーの粉を購入する場合には、2週間以内に飲み切れる分だけを購入するようにしてくださいね。
コーヒー豆を保存するときの注意点
コーヒー豆は、保存する際に少し注意するだけで、豆の鮮度を保つことができるので、飲んだ時の味わいが格段によくなります。ここでは、コーヒー豆を保存する上で注意点を4つ解説していきます。
紫外線に当てない
コーヒー豆は生鮮食品と同じです。コーヒー豆の温度が上がると、劣化が進みやすくなります。日当たりの良い場所や、室温が高い場所での保存は避けましょう。紫外線とは、太陽の光だけでなく蛍光灯の光にも含まれています。そのため、光自体を遮断できる場所や容器で保管することが大切です。
高い湿度に注意
湿度が高いと、コーヒー豆の酸化が進み劣化の原因となります。そのため、コーヒー豆は湿度が低い場所に保存しましょう。また、コーヒ豆を挽いた状態で保存すると、湿気を吸いやすくなるため、豆の状態で保存するのがおすすめです。湿気を吸ったコーヒーは、おいしさが半減してしまうため、十分注意してくださいね。
冷凍庫保存は温度変化に注意
1ヶ月以上の長期間コーヒー豆を保存する場合などに、冷凍庫を利用する方もいると思います。冷凍庫保存は紫外線も避けられ、湿度を低く保てる点では、悪くありません。しかし冷凍庫から頻繁にコーヒー豆を取り出したり戻したりを繰り返すことで、温度変化による結露がたびたび生じます。結露から発生した湿気によって、コーヒー豆の鮮度が落ちやすくなってしまいます。出し入れを繰り返さないためにも、1回分ずつ小分けにして保存するのがおすすめです。
おすすめの保存方法3選
コーヒー豆の酸化や劣化を防ぐためには、「空気に触れないこと」「遮光性」「低温」であることが大切です。ここでは、それらの3つの条件に当てはまる保存方法を紹介していきますので、参考にしてみてください。
冷蔵庫や冷凍庫で保管する
冷蔵庫や冷凍庫は、「低温」「遮光性」という条件を満たしているため、コーヒー豆の保存場所としておすすめです。それぞれの使い分けとしては、1ヶ月以上保存する場合には「冷凍庫」、1ヶ月以内であれば「冷蔵庫」が良いでしょう。いずれの場合も、頻繁に豆を出したり入れすることで発生するコーヒー豆の劣化には注意が必要です。冷蔵庫でも冷凍庫でも、保存する場合には豆を小分けにして保存しておきましょう。
瓶
コーヒー豆の酸化を防ぐためにも、瓶に入れて保存するのはおすすめです。ただし、瓶の形状は、ふたを回して開けるタイプより、ゴムパッキンがついている瓶がおすすめです。「密閉容器」や「密封容器」と記載されているものは、気密性が高いのでコーヒー豆の保存に向いていますよ。
コーヒーキャニスター
コーヒー専用の保存容器である「コーヒーキャニスター」がおすすめです。コーヒーキャニスターは、高い密閉性をもった容器のため、豆や粉の鮮度を保ち劣化を遅らせてくれます。ガラス製をはじめとして、ステンレス製やプラスチック製など、素材の幅広さがポイントです。おしゃれなデザインのものもたくさんあり、好みに合わせて選ぶことができます。
コーヒー豆の保存に最適なアイテム5選
ここからは、コーヒー豆の保存におすすめのアイテムを紹介していきます。おしゃれな瓶やキャニスター、コスパの良い100均グッズもありますので、お好みのものを選んでみてくださいね。
【KINTO】BOTTLITキャニスター
コーヒー豆の保存には、KINTOから販売されているストックボトルがおすすめです。容器を片手で傾けるだけで、中身を簡単に出せるのがポイント。見た目もおしゃれなので、キッチンスペースや保存場所をおしゃれに見せてくれる容器です。
BOTTLITキャニスター
【カルディ】オリジナルキャニスター缶
カルディのオリジナルキャニスター缶は、コーヒー豆の保存専用に作られたアイテムです。シンプルなデザインとマットな質感が特徴です。缶タイプの容器としては珍しく、ふたの部分にシリコン製のゴムパッキンがついているので、気密性も問題ありません。
オリジナルキャニスター缶
【ダイソー】ワンプッシュで開閉できる保存容器
ワンプッシュで開閉できて、中身の出し入れがしやすい便利な保存容器です。ふたには取り外し可能なパッキンがついています。プラスチック製で軽いので、持ち運びも楽にできますよ。また、サイズ展開も4種類あり、入れる容量によってサイズが選べるのも嬉しいですね。透明容器なので、残量の確認がしやすいところも魅力的です。
ダイソーで見つけた「ワンプッシュで開閉できる保存容器」めちゃくちゃ便利そうだから3つも買ってしまった。
帰って来てからググッたらカインズとかのホムセンで500円くらいで売ってるらしく100均でジェネリック出したんやなと。
ペコペコプラスチック☆とりあえずミックスナッツを仕舞えるよね。pic.twitter.com/39cbmw4lzD
— 上原麦ヾ(+麦+)ノ゛ (@mugi69next) July 6, 2020
【セリア】アルミ保存袋
ジッパー付きのアルミ保存袋がコーヒー豆の保存におすすめです。アルミ素材でできているので、劣化の原因となる酸化や臭い移り、湿気に強いのが特徴です。購入後にそのまま保存袋に移し替えて、冷蔵庫や冷凍庫などに入れておくだけでOKです。サイズが選べるのもポイントですね。
セリアかダイソー、明日行ってみよう。
100均・アルミ保存袋チャック付きの使い方。収納アイデアをブログレポート! https://t.co/ubZv60sFZ5
— まゆ (@mayumis0119) May 24, 2022
お店でコーヒー豆の鮮度をチェックするポイント
お店に行ってコーヒー豆を選ぶのって楽しいですよね。そして購入するときには、出来るだけ鮮度のいい豆を選びたいと思う方が多いのではないでしょうか。ここからは、お店でコーヒー豆の鮮度をチェックするときの4つのポイントについて、解説していきます。
ポイント1 コーヒー豆の入ったショーケース
鮮度をチェックする際、コーヒー豆の入ったショーケースが綺麗に保たれているかどうかを確認しましょう。コーヒー豆には油脂が含まれており、それが酸化を促します。ケースにベッタリと油脂がついている場合には、その油脂によって、ケース内の豆の酸化が進んでいる可能性があります。
ポイント2 ケース内の豆が日光に当たっていないか
コーヒー豆は紫外線が苦手です。日光が当たっているケースの豆は、日中高温になり、豆の劣化が進んでしまいます。陽の光がたくさん入るコーヒーショップの雰囲気は素敵ですが、ショーケースに日光が当たっていないかどうか、チェックしてみましょう。
ポイント3 豆がよく売れているお店か
豆がよく売れているお店かどうか、というのもチェックポイントです。単純にコーヒー豆を購入するお客さん多い人気店かどうか、ということよりも、コーヒー豆の回転率が大切です。よく売れているお店は、当然ですが常に新鮮な豆がケース内に入っています。お客さんがあまり来ないようなお店で購入するコーヒー豆よりも、よく売れているお店の豆の方が新鮮だといえます。
ポイント4 焙煎日
そもそも、コーヒーの飲み頃は焙煎の3日後から14日後くらいまでとされています。コーヒー豆は、焙煎したあとに香りが定着するまで3日ほどかかります。そのため焙煎後すぐのコーヒー豆よりも、3日目以降の豆のほうが美味しく飲めるのです。専門店で豆を購入する場合には、袋に焙煎日が明記されていることが多いです。コーヒーショップなどで購入する際には、焙煎日の記載がないことも多いと思います。そのときは、店員さんに聞くと教えてくれますので、確認してみましょう。
まとめ|コーヒー豆は挽かずに保存が正解!密閉できる容器で紫外線を避けよう
コーヒーの鮮度を保ちながら保存するには、豆のまま保存するのがおすすめです。保存する際には、紫外線や高温、湿度を避けられる冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。ただし冷蔵庫や冷凍庫は、室内との温度変化による結露が起きやすく、それによって豆が劣化する可能性があります。保存する場合には、小分けにして使う分だけ取り出せるようにしておきましょう。