キャニスターは、コーヒーや紅茶を保管する容器です。しかし、コーヒーや紅茶の保管にとどまらず、その用途は多岐に渡ります。ガラスやホーローなど、素材もさまざまにあるので、ご自身のニーズに合うキャニスターを見つけましょう。
目次
キャニスターとは?
キャニスターとは、保管容器の一つです。どのようなシーンで使われることが多いのか、まずは概要を押さえていきましょう。
ここでは、キャニスターによく使われている素材と、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。使いたいシーンを思い浮かべながら、どのタイプの商品が自分に合っているのかをイメージしてみましょう。
キャニスターの特徴
キャニスターとは『ヤナギ細工のカゴ』という意味のギリシャ語に由来する言葉で、『蓋付きの保存容器』を指します。しっかりと密閉でき、防湿機能に優れている容器です。
元々はコーヒー豆や茶葉などを、鮮度を保ちながら保管するために使われていました。しかしそれだけではなく、砂糖・塩などの調味料、小麦粉・パン粉などの粉類、ピクルスなどの液体が入っているものなど、応用範囲は多岐に渡ります。
キャニスターは、インテリアショップや100円ショップなどで見つけることができます。さまざまな種類の商品が販売されていますので、デザインや価格帯などを検討しながら選びましょう。
キャニスターにはいろいろな素材がある
キャニスターに使用されている素材はさまざまです。具体的には、『ガラス』『ホーロー』『陶器』『金属』『プラスチック』などがあり、それぞれに特徴があります。
素材ごとのメリットやデメリットを踏まえて、自宅の保管環境や保管したいものに合わせて選ぶとよいでしょう。代表的な素材をピックアップして紹介します。
ガラス、ホーロー
『ガラス』と『ホーロー』は、素材のにおいが中身に移ることはありません。例えば、コーヒー豆の香りを損ないたくないというニーズに適しています。
ホーローとは、金属をガラスコーティングした素材であり、遮光性が高く、見た目のツヤも美しいです。また、レトロな雰囲気もあるため、インテリアとしても人気があります。ただし、やや重量があるので、持ち運ぶときには注意しましょう。
ガラスは、特に密閉性に優れています。また、透明なので外から中身の残量を確認しやすいというメリットもあります。しかし、透明であるがゆえに遮光性は低いので、なるべく光が当たらない暗所に保管するようにしましょう。
金属
ステンレスなどの金属製のキャニスターは、丈夫かつ遮光性と密封性に優れています。
また、軽量なので持ち運びも楽です。デザインもシンプルなものが多く、あまり好みを選ばないでしょう。
一番のデメリットは、金属特有のにおいが中身に移ってしまう点です。このデメリットを許容できるのであれば、使いやすさでは申し分のない素材でしょう。
キャニスターの効果
キャニスターの代表的な効果は『防湿効果』と『密閉性』です。なおかつ、キャニスターには、見た目もおしゃれな商品が多いため、インテリアとしても人気があります。
キャニスターの魅力を、機能性の面から押さえていきましょう。
防湿効果
キャニスターの効果としてまず挙げられるのが『防湿効果』です。蓋の作りがしっかりしているため、湿気から防いでくれます。
コーヒー豆や茶葉などの袋の口を、輪ゴムで止めただけで保管してしまう人も多いのではないでしょうか?これは風味が損なわれてしまう原因になりますが、キャニスターに入れておけばその心配は無用です。
またキッチンなどの多湿になりがちな場所でも、しっかりと湿度から守ってくれるので安心です。
密閉性がある
キャニスターにはしっかりとした蓋が付いており、『密閉性』に優れています。
蓋にシリコンパッキンが付いているタイプを選べば、より密閉性を高めることが可能です。さらにシリコンパッキンの取り外しができるタイプであれば、数年に一度くらいを目安に取り換えると、密閉効果をキープできます。
また、より密閉性を高めたい場合には、蓋にバルブが付いているものを選びましょう。バルブが付いているものは、キャニスターの中を真空状態にすることが可能です。中身のにおいが外に漏れることもなく、香りもしっかりとキープできます。
インテリアとしておしゃれに使える
キャニスターは、置いておくだけでおしゃれに見える商品が多いのもポイントです。
素材がガラスの場合、ゴマやハーブ、出汁の素などどのような調味料でも、入れるだけで素敵な見栄えになるでしょう。
ホーローや陶器タイプのものは中身は見えませんが、素材そのものに雰囲気があるので、一つ置いておくだけでもインテリアになります。
また、スタイリッシュなイメージを演出したい場合は、金属性のものがよいでしょう。
キャニスターの基本の使い方
キャニスターの基本的な使用方法を、具体的に紹介します。まずはコーヒー豆や茶葉など、基本的なものから押さえていきましょう。
コーヒー豆を入れる
コーヒー豆は、焙煎すると表面に小さな穴がたくさん空きます。そのため、空気に触れると穴から湿気や水分を吸収してしまい、酸化しやすくなります。
加えて、焙煎したコーヒー豆は、他のもののにおいなども吸収してしまうため、風味も損なわれやすいです。コーヒー豆の鮮度と風味を保つには、光を通しづらく、中身が見えないホーローや金属などの素材を使ったキャニスターがおすすめです。
またキャニスターの中に豆を保管する際は、直に豆だけ入れるのではなく、購入時の袋ごと入れておきましょう。こうすることで風味をより逃しにくくなります。
コーヒーショップにも、おしゃれなキャニスターが販売されていることもあるので、豆と一緒に検討するのも楽しいでしょう。
日本茶や紅茶の茶葉を入れる
日本茶や紅茶などの茶葉は、袋から出して直接キャニスターに入れるもよし、袋ごと保管するもよし、いずれの方法もおすすめです。
そもそも販売時に茶葉が入れられている袋は、長期の保管を想定して作られてはいません。そのため一度開封してしまうと、その袋だけで風味を損なわずに保管するのは難しいでしょう。
キャニスターを使って湿気を上手に避け、開封時の美味しいままの風味をキープして飲み切りたいものです。
また、茶葉は光が当たると風味や質に影響が出てしまうので、光を通しづらいホーローや金属などで作られたキャニスターを選びましょう。
おしゃれなキャニスターの使い方
インテリアとしての観点を意識した、キャニスターの使い方の紹介です。植物を入れてインテリアにする方法や、お菓子を入れて実用とインテリアを兼ねる方法など、参考にしながら取り入れてみましょう。
植物を入れる
ガラス製キャニスターの中に植物を入れれば、おしゃれなインテリアグッズを簡単に作ることができます。
またお手入れを手軽に済ませたい人は、ドライフラワーやハーバリウムを入れるとよいでしょう。果肉植物を入れても可愛らしい印象に仕上がります。
ポプリを入れて香りを楽しみたい場合は、購入時に付属しているコルクなどの蓋を取り外し、ガーゼなどの布を蓋代わりに使ってみましょう。
お菓子を入れる
クッキーやキャンディなどの保管にも、キャニスターがおすすめです。お菓子もコーヒーや紅茶などと同様に、一度袋を開けてしまうと乾燥して味が落ちてしまいます。
食べかけの袋を輪ゴムなどで止めてキャニスターの中に保管しておけば、湿気などを防ぐことができ、美味しさをキープすることができるでしょう。
また、キャニスターとしても使える缶などに入って販売されているお菓子もあります。もしも入手した場合は缶を捨てず、次のお菓子を開封したときに再利用しましょう。
食品の保存もできるキャニスターの使い方
キャニスターはその特性から、食品の保存にも最適です。ここではどのような食品を保存できるのか紹介していきます。キッチンでキャニスターを活用する際の参考にしましょう。
ジャムを保存する
キャニスターでは、手作りジャムなどを保管することができます。冷蔵庫に入るサイズのキャニスターを選び、直にジャムを入れて冷蔵庫で冷やしましょう。
このときのポイントは、熱々の手作りジャムをキャニスターに入れ、蓋で密閉してから煮沸することです。その後、煮沸したジャム入りの容器をゆっくりと冷ますことで、内部に溜まった空気を抜くことができます。内部に空気が入ったまま保存してしまうと、ジャムが傷みやすくなるので注意が必要です。
使うときにも、キャニスターならおしゃれなので、お皿や他の容器に移さずそのまま出せば食卓を彩ることができるでしょう。
パスタを保存する
一度に使いきれなかったパスタの保管にも、キャニスターは有効です。パスタはつい、袋の先を輪ゴムなどで止めて保管しがちですが、袋の開け口にはどうしても隙間ができてしまいます。
この隙間から空気が入って傷んでしまったり、虫が入ってしまったりすることもあります。しかし、キャニスターに入れておけばその心配はありません。
ただし、キャニスターに入れても、置き場所には注意しましょう。インテリアとして素敵だという理由で、直射日光が当たる場所に置いてしまうと、また別の傷みの原因となってしまいます。風通しのよい日陰で保管するようにしましょう。
キャニスターでおしゃれに収納しよう
キャニスターは、機能性とおしゃれさの両方を兼ね備えた収納グッズです。物が多く収納場所に困りがちなキッチンでも、キャニスターを使えば『見せる収納』ができます。
高い防湿効果と密閉性ゆえに、元々の使い方であるコーヒー豆や紅茶などの収納に限らず、ジャムやパスタの保存などキッチンのあらゆる場所で大活躍するでしょう。
またキャニスターには、ガラス・ホーロー・金属などさまざまな素材のものがあります。好みだけではなく、それぞれの素材の強みを押さえた上で、適切なキャニスターを選びましょう。