レシピ通りに料理を作ろうとしたとき「調味料が揃っていないと作れない」と思っている人は多いのではないでしょうか。しかし、はちみつを使った料理やデザートを作ろうとしている場合であれば、問題ありません。
はちみつの代用として使える調味料はたくさんあります。調味料の特徴や使う分量を抑えておけば、はちみつを使った料理の味を再現できますよ。
今回は、はちみつの代用として使える調味料を12種類紹介します。さらに、はちみつの代用を使って作るホットケーキやスペアリブなどのレシピも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
家にあるものではちみつを代用できる!使い分けや分量を紹介
はちみつは家にある調味料で代用できるため、メニューを変更する必要はありません。
今回は、はちみつ代用を料理に合わせて使い分ける方法や、使用する分量について紹介します。
- そもそもはちみつを料理に使うメリットとは
- はちみつ代用の使い分け
- はちみつの代用として他の調味料を使う場合の分量は?
はちみつの代用12種類は、後ほど詳しく紹介します。
そもそもはちみつを料理に使うメリットとは
はちみつの主成分は果糖とブドウ糖です。これらの成分は、すぐにエネルギーとして利用できる特徴があります。その他にも、たんぱく質・ビタミン・ミネラル・ポリフェノールなどの栄養素が豊富に含まれています。
はちみつ本来の味を楽しみたいなら、そのままパンに付けたりヨーグルトに入れたりする食べ方がおすすめです。一方、料理に入れれば味わい深くなり、さらに以下のようなメリットも得られるといわれています。
はちみつを料理に使うメリット
- はちみつ特有の風味によって奥深い味になる
- 砂糖よりもカロリーが低い
- 肉や魚を柔らかくする
- 肉や魚の臭みを抑える
- ツヤと焼き色をつける
肉や魚の下処理の際にはちみつを使用することで、臭みを抑えたり身を柔らかくしたりすることが期待できます。はちみつには殺菌効果があり、使い方次第であらゆる効果を得られる万能調味料ともいえます。
はちみつ代用の使い分け
はちみつは、大きく分けて「甘みを出す」「照りやコクを出す」といった目的で使われます。はちみつ代用を使用する際も、目的に沿って調味料を選んでくださいね。
甘みを出したいときの代用
- 砂糖
- ガムシロップ
- メープルシロップ
- ケーキシロップ
- オリゴ糖
- アガベシロップ
照りやコクを出したいときの代用
- 三温糖
- 黒蜜
- みりん
- 水飴
- ココナッツシュガー
- デーツシロップ
- ジャム
それぞれ調味料の特徴は後ほど解説するので、記事の後半も参考にしてくださいね。
はちみつの代用として他の調味料を使う場合の分量は?
はちみつの代わりにどんな調味料を使うのかだけでなく、代用品をどのくらい使うのかも重要です。
はちみつは甘みが強く、砂糖と比較した場合、砂糖の約1.3倍の甘みがあるといわれています。
ただ、はちみつよりも甘みの強い調味料もいくつかあります。使用する前に味見をして、はちみつより甘いのか甘くないのかを基準に、使用する量を調整してみてくださいね。
家にあるものでOK!はちみつの代用品12選!
はちみつの代用となる調味料を12種類紹介します。全て揃える必要はないので、あなたがよく常備している調味料で代用すると良いですよ。
- 砂糖
- 黒糖
- メープルシロップ
- 水あめ
- オリゴ糖
- ガムシロップ
- ケーキシロップ
- ココナッツシュガー
- アガベシロップ
- デーツシロップ
- ジャム
- みりん
それぞれ順に紹介します。
砂糖
多くの人が、料理に甘みをつける時に砂糖を使用しているのではないでしょうか。比較的安価で手に入り、独特の風味がないので使いやすいのが特徴です。
砂糖といってもさまざまな種類がありますが、上白糖やグラニュー糖などもはちみつの代用として使用できます。はちみつよりも甘さが弱いため、少し多めに料理に入れるのがポイントですよ。
黒糖
黒糖とは、サトウキビの絞り汁を煮詰めて作る砂糖のことで、独特の風味やコクが特徴です。はちみつが持つ甘さだけでなく、照りやコクを再現してくれます。
こってりとした料理を作りたいときに、はちみつの代用として使ってみてください。
メープルシロップ
メープルシロップとは、楓の樹液から作られる甘味料のことです。はちみつと同様、ミネラルやビタミンも豊富に含まれています。
はちみつと比べると、メープルシロップはややあっさりしていてサラサラしているのが特徴です。パンケーキやワッフルなどのデザート類で使用することをおすすめします。
水あめ
水あめは、穀物や芋類に含まれるデンプンが主原料の甘味料です。とろりとした性質がはちみつと似ており、デザートにも料理にも使えます。
クセが少ないため、はちみつ独特の風味やコクを求める場合は、その他の代用品と合わせて使うと良いでしょう。
オリゴ糖
オリゴ糖は、野菜や果物から作られるフラクトオリゴ糖、てんさい(砂糖大根)からつくられるラフィノース、その他にもガラクトオリゴ糖やイソマルトオリゴ糖など、たくさんの種類があります。
どのオリゴ糖もあっさりしていて、はちみつよりもカロリーが低いのが特徴です。はちみつの代わりに使用すると物足りなさを感じることもありますが、料理・デザート・飲み物など幅広く活用できるメリットがあります。家に常備しておくと便利ですよ。
ガムシロップ
コーヒーや紅茶に入れて甘みを出すガムシロップも、はちみつの代用として使えます。クセがなくあっさりしているので、はちみつのコクや風味にこだわらない料理に使用してみてください。
ケーキシロップ
ケーキシロップとは、糖類に香料や色素を加えてメープルシロップに似せたシロップのことです。
メープルシロップよりも甘さが控えめなので、はちみつの代用として使用する場合はたっぷり使うと良いですよ。料理に使用するのではなく、パンケーキやワッフルにかけて食べるのがおすすめです。
ココナッツシュガー
ヤシの木の花蜜に含まれる糖分や成分を、凝縮し乾燥させて作るココナッツシュガー。砂糖や水あめにはないまろやかな甘みは、はちみつに似た味わいがあります。
さらに、ココナッツシュガーは茶色がかった色をしているため、料理やデザートにほんのり色を付けたいときにぴったりです。
アガベシロップ
アガベシロップとは、アロエやサボテンに似た竜舌蘭(リュウゼツラン)という多肉植物の茎部分から抽出されたエキスを煮詰めて作られた甘味料です。
はちみつよりも甘さが強いため、料理に使う際は入れすぎないように注意しましょう。サラサラした液状なので、軽量スプーンを使いながら入れる量を調節するといいですよ。
デーツシロップ
デーツシロップとは、デーツ(ナツメヤシ)の実をギュッと凝縮して抽出した天然の甘味料のことを指します。メープルシロップに似た風味があり、はちみつよりもとろみが強く、さらに色が濃いのも特徴です。
はちみつよりも甘いため、デザートや料理に使用する際は、レシピに記載のはちみつの量よりも少なめに入れましょう。
ジャム
ヨーグルトに入れたりパンに付けたりして食べるフルーツジャムは、はちみつの代用として使用できます。特にマーマレードやアプリコットジャムは、料理との相性も抜群です。
味や風味が独特なフルーツを使用すると、料理やデザートの味に影響する可能性があります。下記のようなジャムをはちみつの代わりに使用すると良いですよ。
はちみつの代用になるジャム
- マーマレード
- アプリコットジャム
- ブルーベリージャム
- リンゴジャム
- イチゴジャム
みりん
はちみつには魚や肉の照りや臭み消しなどの効果があるといわれており、みりんにも同様の効果が期待できます。
ただ、みりんは、はちみつの約1/7の甘さしかありません。砂糖やメープルシロップなどと一緒に使用することをおすすめします。
はちみつの代用で注意すべき2つのポイント!
はちみつの代わりになる調味料はたくさんありますが、それぞれ「甘みを出す」「照りやコクを出す」といった目的でのみ使用することができます。
今回紹介した代用品とはちみつは成分や特徴が異なるため、その違いを把握して使用してくださいね。
- はちみつ効果は望めない
- 出来上がった料理やお菓子の色が変化する
上記を順に紹介します。
はちみつ効果は望めない
はちみつを摂取することで、以下のような効果が期待できるといわれています。
- 腸内環境を整える
- 保湿
- 風邪予防
- 殺菌作用
- エネルギー源
これらの効果は、はちみつに含まれる成分の働きによって得られる効果です。そのため、レモンのはちみつ漬けや生姜とはちみつのホットドリンクなどをはちみつ以外の調味料で作っても、はちみつで作った場合と同様の効果は得られません。
あくまで甘みや照りを目的として、はちみつの代用を使うことを覚えておきましょう。
出来上がった料理やお菓子の色が変化する
はちみつは、熱を加えることで色が変化するメイラード反応が起こりやすい甘味料です。茶色っぽい色味を付けたい料理やデザートに砂糖やジャムなどを使用すると、焼き色がうまくつかないことがあります。
反対に、元々色のあるデーツシロップや黒糖をはちみつの代わりに使用すると、色が濃くなることがあります。料理の色味にこだわりたいときは、いくつかの調味料を合わせて使用すると良いでしょう。
【お菓子】はちみつ代用を使ったレシピを紹介
はちみつの代用を使ったお菓子のレシピを2つ紹介します。簡単に作れるデザートなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- ホットケーキ
- カステラ
順に紹介します。
ホットケーキ
ホットケーキにかけるはちみつが家にないときは、砂糖を使ってシロップを作りましょう。水と混ぜて温めるだけなので、簡単に作れますよ。
材料
- 砂糖:大さじ1
- 水:大さじ2
作り方
- 耐熱容器に材料を全て入れる
- 電子レンジで600w30秒加熱する
- ②をスプーンで混ぜ、砂糖が溶け切っていなかったら追加加熱する
- ③をホットケーキにかけて完成
材料は砂糖と水だけなので、余ったシロップは料理に使えます。捨てずに取っておきましょう。
カステラ
卵をふんだんに使ったカステラは、はちみつの代用としてガムシロップやオリゴ糖を使って作ってみましょう。甘めの味付けが好きな人は、少し多めに入れても良いですね。
材料(直径丸型15センチ1台分)
- 薄力粉:100g
- 卵:3個
- 砂糖:大さじ3
- サラダ油 大さじ3
- ガムシロップ(またはオリゴ糖):大さじ3
作り方
- ケーキ型にクッキングシートを敷く
- オーブンを180度に予熱する
- 薄力粉をふるいにかける
- ボウルに卵と砂糖を入れてよくかき混ぜる
- ④にサラダ油とガムシロップも加えてしっかり混ぜる
- ⑤に③を入れてさっくり混ぜる
- 型に⑥を流し入れる
- ②の予熱が完了したら約40分焼く
- 粗熱が取れたら型から外す
いろいろな味付けを楽しみたい人は、ジャムを入れてみてはいかがですか。はちみつの代用としてはもちろんのこと、ほんのりフルーツの味を楽しめるカステラが出来上がりますよ。
【料理】はちみつ代用を使ったレシピを紹介
はちみつの代用を使ったレシピを2つ紹介します。これまではちみつを使用して作っていた人もそうでない人も、ぜひ参考にしてくださいね。
- スペアリブ
- カレー
コクやうまみを出すのがポイントです。
スペアリブ
肉料理にマーマレードジャムを使うと、肉が柔らかくなるといわれています。特に骨付き肉は身が硬く食べにくいので、マーマレードジャムと相性の良い食材です。
また、マーマレードジャムは果実の皮が入っているので、脂っこくなくさっぱりとした味付けに仕上がりますよ。
材料
- スペアリブ :900g(8本~10本)
- ☆醤油 :大さじ1.5
- ☆オイスターソース:大さじ1.5
- ☆ごま油:大さじ1.5
- ☆マーマレードジャム:大さじ1.5
- ☆すりおろし生姜:小さじ1
- ☆すりおろしにんにく:小さじ1
- 乾燥ローズマリー:適量
作り方
- ☆印の材料を合わせる
- ジップロックのような保存袋にスペアリブと①を入れて冷蔵庫で約30分漬け込む
- ②が終わったらオーブンを200度で予熱する
- 鉄板の上にクッキングシートを敷く
- ⑤にスペアリブを並べてローズマリーを散らす
- ⑥をオーブンで約20分焼いて完成
子供が食べる場合は、ローズマリー抜きで作ったほうが食べやすいでしょう。
カレー
カレーの隠し味にはちみつを入れる人は、多いのではないでしょうか。
はちみつを切らしていた場合は、メープルシロップやガムシロップ、オリゴ糖を代わりに入れてみましょう。はちみつを使ったときと同様、まろやかでコクのある味に仕上がります。
材料(2~3人分)
- 牛肉:200g
- じゃがいも:3個
- にんじん:1本
- 玉ねぎ:1個
- サラダ油:適量
- カレールー:1/2箱
- 水:700ml
- はちみつの代用:適量
作り方
- じゃがいも・にんじん・玉ねぎを食べやすいサイズにカットする
- 鍋にサラダ油を入れて火をつける
- 牛肉を炒め火が通ったら①を入れて軽く炒める
- ③に水を入れる
- 野菜が柔らかくなったらカレールーを入れる
- はちみつの代用を入れて味を見ながら量を調整して完成
いつも通りカレーを作り、最後にはちみつの代用を入れるだけなので簡単です。入れすぎると甘さだけが際立ってしまうため、少しずつ足し、その都度味見してくださいね。
まとめ|はちみつの代わりになる調味料はたくさんある
はちみつが家にないときは、砂糖やメープルシロップ、ジャムなどをはちみつの代用として使ってみてください。甘さや風味は若干異なりますが、量を調節すれば、はちみつを使った料理の味を再現できます。
ただ、代用品ではちみつ本来の栄養を摂取することはできません。甘みやコクを出す目的で使用してくださいね。
今回紹介したはちみつの代用になる調味料を使ったレシピも、ぜひ参考にしてみてくださいね。