インテリア家具コンシェルジュ 最適な家具を提案する家具コンシェルジュでさまざまな媒体にインテリア・ライフスタイル記事を寄稿するライター。ブログ「北欧ミッドセンチュリーの家づくり」ではデザインの小話や家づくり・暮らしに役立つ情報を発信中。椅子コレクターで、現在26脚の椅子とともに楽しく暮らす。最近空き家付きの山林を購入し、セルフリノベーションやアウトドアも満喫中。
壁面収納はスペースを有効活用できる便利な収納方法ですが、インテリアに大きな影響を与えるため、設置の仕方に悩む方も多いのではないでしょうか。今回は、壁面収納の基本からおしゃれに見せるコツまでを解説しますので、ぜひアイデアを取り入れてみてください。
目次
壁面収納とはどのような収納?
壁面収納とは、壁を収納スペースとして活用する方法です。狭義では天井から床まである大型造作収納のことですが、多くの場合は壁を使った収納であればどのようなものも壁面収納に含まれます。では、壁面収納には具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
壁面収納のメリット
壁面収納のメリットは収納のタイプによって異なりますが、ここでは主に2つのメリットを紹介します。
部屋のスペースを有効活用して収納容量を増やせる
投稿者:okudaira.m
部屋の広さが限られていると収納を増やすのが困難ですが、壁面収納にすると場所をとらずにスペースを有効活用しながら収納容量を増やせます。「壁に設置すること」が壁面収納の基本ですが、画像のように窓際を活用した方法も壁面収納に含まれますよ。
「見せる壁面収納」はインテリアのアクセントになる
投稿者:ko_yumi26
そもそも、壁は部屋の広い面積を占めるため、その色やデザインはインテリアに大きな影響を与えます。何もない白い壁は殺風景ですが、壁にオブジェを飾るなどの「見せる壁面収納」を加えることで、インテリアにメリハリがついておしゃれな空間に変わるのがメリットです。
部屋別に見る壁面収納のメリット
壁面収納は、広さに関係なくどのような部屋にも設置できますが、場所によって得られるメリットが変わります。ここでは、リビング・キッチン・洗面所の壁面収納のメリットを紹介していきます。
リビングに壁面収納を設置するメリット
投稿者:mika.re12
人が集まるリビングには、必然的にモノが多くなります。壁面収納を活用するとスペースを取らずににスッキリと片付き、落ち着いてくつろげる空間になるでしょう。飾り棚の壁面収納もおすすめで、記念品や家族の写真、お気に入りのオブジェなどをディスプレイできます。
キッチンに壁面収納を設置するメリット
投稿者:yukaaaaa0515
道具が豊富なキッチンに壁面収納を設置すると、限られた空間を効率的に使えるようになり、作業スペースを確保できるのがメリットです。特に、動線を考えた壁面収納がおすすめで、道具の出し入れや使い分けがスムーズになると家事時短につながります。
洗面所に壁面収納を設置するメリット
投稿者:slow.life.works
洗面所は、家の中で収納が難しい空間の1つです。脱衣所や通路、家事をする場所を確保しながら、タオルや洗剤などのアイテムを収納する必要があります。そこで、壁面収納を活用すると、作業スペースを残しながら日用品をスッキリと片付けられますよ。
壁面収納のデメリット
壁面収納は、収納スペースを上手に増やせてインテリアの見た目としても魅力的ですが、設置や活用の仕方によってはデメリットもあります。
収納のサイズやレイアウトによっては圧迫感が出る
壁一面の大型収納は収納容量を増やすのに便利ですが、狭い部屋に設置すると圧迫感が出てしまいます。例えば、大型本棚のある海外のリビングを真似ても、雑誌に掲載される海外の家とリアルな日本の家は広さが違うため、期待通りの空間にならない場合があるでしょう。
「見せる収納」は飾り方次第で雑然とした印象を与える
「見せる収納」は、上手に活用すればおしゃれなアクセントになりますが、とりあえずモノを置くだけの収納や物量が多すぎる収納にすると雑然とした印象を与えます。特に、リビングはモノを多く飾りすぎると家族がくつろげない空間になるため注意しましょう。
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豊富にある壁面収納の種類
壁面収納は種類が豊富にあり、設置方法や用途などで分類できます。リビングやキッチンなど、壁面収納を設置したい場所を思い浮かべながら収納タイプを理解すると、自宅のインテリアに合う壁面収納を選びやすくなりますよ。
設置方法で分ける壁面収納のタイプ
壁面収納の設置方法は5タイプに分類されます。それぞれの収納方法を紹介していきますので、タイプに合った収納をしていきましょう。
置き型家具タイプの壁面収納
こちらは、背の高いシェルフや本棚などを壁際に設置するタイプの壁面収納です。後述の造作タイプと違って完全固定ではないため、模様替えや後付けにも適しています。扉や引き出しの有無など、家具の種類によって「隠す収納」と「見せる収納」を使い分けできることがメリットです。
大型造作タイプの壁面収納
リビングの大型壁面テレビボードなど、新築やリフォーム時に建物に合わせてオーダーメイドで設置する固定型の壁面収納です。スペースに合ったサイズやインテリアにマッチするデザインを依頼でき、統一感のあるおしゃれな壁面収納を実現したい方におすすめですよ。
ウォールシェルフタイプの壁面収納
ウォールシェルフとは、壁に直接取り付ける壁面収納のことです。ブラケット金具などを使用してビス留めで固定するのが基本ですが、壁に大きな穴をあけない便利グッズを活用すると、賃貸のリビングやキッチンにも原状回復可能なウォールシェルフを設置できます。
突っ張りタイプの壁面収納
投稿者:mecchi555666
こちらは、DIYパーツなどを使用して天井と床に突っ張るように柱を立てて固定し、そこに棚板を取り付けることで壁面収納にするタイプです。壁を傷つけないため、賃貸のリビングにも大型壁面収納を設置できます。また、デザインやサイズを自由にカスタマイズできる点もメリットです。
フックタイプの壁面収納
投稿者:slow.life.works
こちらは、壁にフックやフック付き壁掛けグッズを直接取り付けて、掛ける収納や吊るす収納にするタイプです。固定方法を工夫すると、賃貸のリビングの壁や洗面所の壁にも穴をあけずに取り付けられます。他の壁面収納よりも小型のため、掃除道具やバッグなどの収納におすすめです。
用途で分ける壁面収納のタイプ
収納の用途に着目すると、壁面収納は2つのタイプに分類できます。
実用性重視の「隠す収納」
「日々使うアイテムをしまう」という実用性重視の収納にする場合、扉や引き出しの中にしまう「隠す収納」がおすすめです。隠すことで、スッキリとしたインテリアになる点がメリットです。ただし、隠す量が多いと、欲しいアイテムをすぐに取り出せなくなるデメリットもあります。
デザイン性重視の「見せる収納」
アイテムをおしゃれに飾ってインテリアのアクセントにしたい場合、扉や引き出しのない壁面収納を活用した「見せる収納」がおすすめです。空間のデザイン性を高め、モノの位置をひと目で把握できるメリットがあります。ただし、ホコリが積もりやすいことが欠点です。
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壁面収納の作り方の基本
壁面収納がどのようなものかイメージできたら、設置に向けて収納の作り方の基本を押さえましょう。壁面収納を設置したい洗面所やリビングなどの具体的な場所と、理想の収納スタイルをイメージながらチェックしてみてくださいね。
基本①目的に合ったタイプの壁面収納を選ぶ
家具タイプや突っ張りタイプは後付け・撤去が可能ですが、造作タイプや壁に穴をあけるタイプは簡単に移動できません。そのため、「なんとなくおしゃれそう」という理由で決めるのではなく、「テレビ周りに統一感を出したいから造作にする」など設置目的を明確にしましょう。
家具タイプは導入前に転倒防止対策を考えるのがおすすめ
背の高い置き型家具タイプの壁面収納は、重心が低くても建物の構造や部屋の階数によっては地震で転倒する可能性があります。背の高い家具は容量が大きい分便利ですが、突っ張りポールの導入を検討するなど転倒防止対策を考えた上での選択をおすすめします。
基本②部屋の広さや物量に合わせて収納のサイズを決める
大型壁面収納は容量が大きくて便利ですが、狭いリビングにレイアウトすると圧迫感を与えてしまいます。そのため、必ずしも大型収納がベストな選択とは限りません。部屋の広さや中に収納するモノの量を踏まえた上で、壁面収納の大きさを選択するのがおすすめです。
デッドスペースを活用できるサイズの壁面収納もおすすめ
投稿者:slow.life.works
どこに設置するかを決めてから壁面収納を作ると、収まりがよくなって生活動線が便利になります。上記の実例は、カウンター下にちょうどよいサイズの壁面収納を置いたダイニングです。圧迫感がなく、カウンター下のデッドスペースの活用にもなっていますよ。
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インテリアとしておしゃれな「見せる壁面収納」を作るコツ
投稿者:luv.white___
壁面収納の作り方の基本を理解したら、さらにステップアップしましょう。壁面収納をインテリアとしておしゃれに見せるコツを押さえると、くつろげるリビングや家事が楽しくなるキッチン・洗面所が手に入ります。
コツ①インテリアに合った素材・デザインの壁面収納を選ぶ
投稿者:ko_yumi26
調和のとれたおしゃれなインテリアを目指す場合、インテリアのテイストに合った素材・デザインの壁面収納にするのがおすすめです。例えば、北欧インテリアは自然素材を豊富に使う特徴があるため、温もりを感じる木製の壁面収納棚にすると空間全体が調和します。
カラーの選び方は壁面収納の役割に合わせて決める
投稿者:luv.white___
白い壁に白い壁面収納を合わせると、壁と同化して圧迫感がなくなります。一方、白い壁に木目の壁面収納を設置すると、収納の色が強調されてアクセントになります。つまり、壁面収納を活用してインテリアをどのように見せたいのかを考えながら、色を選ぶのがおすすめです。
コツ②「見せる収納」と「隠す収納」にメリハリをつける
あれもこれも棚に並べて「見せる収納」にすると、雑然とした印象を与えます。スッキリとしておしゃれなインテリアにするためには、見せるモノを厳選して生活感のあるモノを隠しましょう。「見せる」と「隠す」にメリハリをつけ、両者を使い分けるのがコツです。
「見せる収納」と「隠す収納」が1つになった家具もおすすめ
投稿者:abouthome_yuhe
こちらのリビングにある置き型壁面収納家具は、上部が「見せる収納」で下部が扉のついた「隠す収納」になっています。このような機能的家具は1台で「見せる」と「隠す」を両立できるため、中に収納するアイテムに合わせて使い分けられますよ。
生活感のあるアイテムは飾り方とインテリア次第で変わる
投稿者:mayukamu18
文房具やおもちゃなどは生活感が出るアイテムですが、このリビングのようにオブジェや植物などの装飾アイテムとミックスすると違和感のない「見せる収納」になります。この実例がおしゃれに見えるのは、程よい生活感が味になるヴィンテージ風インテリアであるためです。
ボックスを活用した「隠す収納」では統一感を意識しよう
投稿者:nabeka2016
扉のないシェルフでも、棚の上にボックスを設置すると「見せる収納」から「隠す収納」に変更可能です。この場合、統一感を意識するのがおすすめで、実例のリビングダイニングのようにボックスのデザインに規則性や共通点をもたせると、調和のとれたスペースになります。
コツ③テーマを決めてディスプレイする
投稿者:chie_iga
「レトロなキッチン道具コーナー」「モノトーンのオブジェたち」などテーマを決めて飾ると、まとまりがあっておしゃれな「見せる収納」コーナーができます。その際、部屋のインテリアのテイストに合うテーマを選んで空間全体を調和させましょう。
装飾アイテムは高低差をつけるとおしゃれに見える
投稿者:himayuralico
壁面収納にモノを飾る際、同じ高さのモノだけで揃えると平坦でつまらないディスプレイになってしまいます。そこで、高低差をつけるようにディスプレイをすると、立体感が出ておしゃれに見えますよ。テーマだけでなく並べ方にもこだわり、こなれ感のあるおしゃれな壁面収納を目指しましょう。
コツ④スペースに余白を設けてディスプレイを綺麗に見せる
投稿者:ki_mi.555
壁面収納と飾るアイテムのデザインがマッチしても、モノを隙間なく並べて収納すると雑然として落ち着かない印象を与えます。スッキリと見せるためにモノとモノの間に程よい余白を設け、スペースに余裕があるディスプレイすると素敵になりますよ。
仕切り棚はマス目のスペースに合わせて飾るのがおすすめ
画像のような仕切りが多い壁面収納棚の場合、マス目のスペースに合わせてモノを飾ると収まりがよくなります。マス目の大きさに合うアイテムを選び、余白ができるように収納しましょう。各マス目の収まりがよいと、離れた場所から見た時にディスプレイとして綺麗です。
コツを押さえておしゃれで便利な壁面収納を設置しよう
壁面収納を上手に取り入れると、スペースを有効活用できてインテリアとしてもおしゃれな収納を実現できます。今回紹介したコツを押さえた上で「見せる壁面収納」と「隠す壁面収納」を使い分け、見た目と機能の両方を満たす魅力的な収納スペースを目指しましょう。
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