インテリアコーディネーター インテリア商社勤務中にインテリアコーディネーター、カラーコーディネーター3級、福祉住環境コーディネーター2級を取得し、ショールームでの接客やセミナー講師などを経験。主婦の立場から、簡単に取り入れやすいインテリアのコツをご提案していきます。
寒い季節になると、こたつから出られないという方も多いですよね。しかし、床に長時間座っていると腰が痛くなったり、姿勢が悪くなったりする恐れがあります。当記事ではこたつとソファを組み合わせる方法について紹介するので、ぜひレイアウトの参考にしてみてください!
目次
こたつに合うソファとは?
冬が近づいてくると「そろそろこたつのシーズンかな」と、冬支度を始められる方も多いのではないでしょうか。エアコンの暖房では足元がなかなか温まりませんが、こたつは体の芯から冷えた体を温めてくれます。
また、電気代やガス代が高騰する中、こたつは省エネにも適しています。こたつをリビングに置くことで自然と家族が集まり、寒い季節を暖かく過ごせる効果もありますよ。
こたつを使用するときは、大きいマットを敷いた上に直接座る方も多いでしょう。しかし、長時間床に座っていると、腰が痛くなったり姿勢が悪くなったりする恐れがあります。
このような体への負担を減らせるとして、最近ではこたつにソファを合わせるという提案をしているお店が増えています。そこで当記事では、こたつに合わせる快適でおしゃれなソファの選び方をご紹介。一人暮らしから家庭におすすめな、こたつとソファのセットを解説していきます。
こたつ用ソファを購入するときの選び方のコツ
まず、こたつを囲むソファを購入する際の注意点や、選び方のコツについてご紹介します。一人暮らしや大家族などによって選び方は異なるので、家族の人数や生活スタイルを考えながら参考にしてください。
こたつ用ソファの選び方のコツ①何人でこたつを囲む?
こたつを同時に囲む家族がいる場合、最大何人で囲むかを考えてみましょう。こたつのサイズにもよりますが、正方形のこたつであれば4人、長方形であれば4~6人、円形であれば3~5人で囲むことが多くなります。
1人で使う座椅子タイプのソファを置く場合は、簡単に場所を移動できたり、それぞれが好きな角度でリクライニングできたりするメリットがありますが、人数分購入しなければなりません。そのため、複数人でこたつを囲む場合は、2人がけ以上のローソファなど大きいサイズがおすすめです。
また、2人がけ以上のソファをテレビ前に設置する場合には、ソファの設置場所が限られます。基本的には、テレビの正面+両サイドのコの字型にソファを囲む形が自然です。家族の人数だけでなく、こたつでどのような時間を過ごすかを考えて、ソファの形やサイズを決めましょう。
こたつ用ソファの選び方のコツ②動線の確保
こたつは居心地がよくてすぐに暖かくなれる便利なアイテムですが、「サイズが大きくて部屋が狭くなりそう」と購入を迷っている方も多いです。
一般的なこたつのサイズは、正方形のものであれば75~90cm角サイズです。このサイズにプラスして、掛け布団は100~120cm角サイズ、敷布団は200cm角サイズの場所をとります。そのため、レイアウトの際には動線を考える必要があるでしょう。
部屋に対して大きいサイズのこたつを購入すると、こたつへの出入りやリビングの中の移動がしにくくなります。1人がゆったりと通るのに必要な幅は約60cmのため、こたつの周りに空間を60cmずつ確保できるようなレイアウトがおすすめですよ。
また、テレビ前にレイアウトする場合はテレビとの距離にも注意が必要です。液晶テレビの最適な視聴距離の目安は「テレビ画面の高さの約3倍」です。正面の位置は距離を取りやすいですが、左右から適度な距離を取れるか確認してください。
こたつ用ソファの選び方のコツ③デザイン性
以前は、和室にこたつを置き、掛けカバーも和風デザインのものが中心でした。しかし、最近ではリビングにも馴染みやすいシンプルなデザインや、かわいらしいデザインのものまであり、インテリアスタイルに合わせて購入できます。
また、こたつ用にソファを購入する場合は、こたつの掛けカバーなどの色合いやデザインに合わせて購入すると、統一感を出せます。素材も意識しながら、掛けカバーが無地であれば同系色のソファに、掛けカバーが柄物であればその中の1色を取り入れると、部屋全体がまとまりますよ。
こたつ用ソファを購入するときの最適なサイズとは?
こたつ用ソファ①座面の高さ
一人暮らしでも家族がいる場合でも、昔から使われているロータイプの高さのこたつが最も人気です。
ロータイプのこたつの高さは、40cm前後のものが主流です。一般的に差尺(机の天板上部から椅子の座面までの高さ)は、25~30cm程度あると快適に食事や勉強ができるので、ソファの座面の高さは10~15cm程度がおすすめですよ。
また、こたつは机の天板の裏に熱源となるヒーターが取り付けられているため、こたつ内の高さについても考える必要があります。最近のこたつは薄型のヒーターが取り付けられていることも多いですが、昔のこたつはヒーター部分に厚みがあります。
こたつの熱源部分に直接肌が触れないためには、ソファの座面の高さを10cm以内にするとよいでしょう。ローソファでは、こたつ向けに作られた座面が10cm前後のタイプも販売されています。底付き感がなくこたつ内の空間に余裕を持たせたい場合は、5~10cm程度がおすすめです。
こたつ用ソファ②横幅
こたつのサイズにもよりますが、一番売れている80cm角サイズのこたつの場合は、敷布団のサイズが200cm角サイズを使うことが多いです。2人がけ以上のソファを置く場合、横幅は敷布団の200cm以内にするとバランスよく収まります。
また、ソファに腰掛けるときの1人分の幅は約60cmのため、横幅が200cmであれば横並びで3人座れます。座椅子タイプのソファであれば、横幅70cmまでにすると1辺に収まりやすく、圧迫感を抑えられますよ。
80cm角サイズよりも大きいこたつに2人がけ以上のソファを合わせる場合は、敷き布団のサイズに収まるサイズのソファにすると、敷布団と床の段差を気にすることなく利用できます。
あるとうれしいソファの機能
おすすめの機能①リクライニング
1人がけソファをこたつに置きたい場合、椅子やベッドとして使用できるリクライニングソファがおすすめです。
リクライニングソファは使うシーンに合わせて背もたれの角度を変えられるので、こたつと合わせるとよりリラックスできますよ。
ただし、リクライニングソファは比較的サイズが大きいものが多いため、あらかじめサイズの確認をしっかりする必要があります。また、リクライニングタイプのソファを使用する場合は、部屋にリクライニングできるスペースがあるかどうかも併せて確認しましょう。
おすすめの機能②ハイバック
ゆったりとリラックスしたい方は、頭を支えられるハイバックタイプのソファがおすすめです。
リクライニングもできる座椅子タイプのハイバックソファや、ロータイプの大きいソファでもハイバックタイプが販売されているので、気になる方は探してみてくださいね。
理想的なこたつとソファのレイアウト
実例①「こたつ+2人がけ以上のローソファ」
こちらの実例は、「ロータイプのこたつ+2人がけ以上のローソファ」のセットです。グレーで統一されたモノトーンの空間に、ウォールナットの落ち着いた木目のこたつで、シックな雰囲気にまとめられています。
ロータイプソファの背もたれは傾斜がついているため、リラックスしながらテレビを観られますよ。また、全ての家具がロータイプなので、ソファが部屋に圧迫感を与えることなく、すっきりとした空間にまとまっています。
実例②「ローソファでこたつをコの字にかこむ」
投稿者:suneonew
こちらの実例は、「こたつ+ローソファ」をコの字に囲んでレイアウトしています。
多くの家族がソファを利用できると同時に、一角として区切ってしまうことで居心地の良い空間を演出しています。家族団欒の場として活用できるのが嬉しいポイントです。
全体的に濃いブルーがこたつやソファのアクセントカラーになっており、床のダークトーンのフリーリングとも雰囲気がマッチしています。
実例③「こたつ+ビーズソファ」セット
投稿者:korenankore72
こちらの実例は、「こたつ+ビーズソファ」のセットを採用しています。ホワイトが多めのモノトーンインテリアでまとまっているため、こたつを出していてもシンプルモダンスタイルがキープされています。おしゃれなこたつを使ったインテリアスタイルは、参考にしたい実例ですね。
こたつを使わないオフシーズンは、I型ソファをテレビの正面にレイアウトしていますが、こたつの時期にはソファをサイドにレイアウトして、ビーズソファを利用することも可能です。
2人がけ以上の大きいソファとこたつの高さが合わない場合や、一人暮らしの場合でもフレキシブルに使用できるビーズソファはおすすめです。
こたつに合うソファを買って、寒い冬を快適に!
こたつとソファの組み合わせは、一人暮らしの場合や家族でこたつを囲む場合など、それぞれの形態に合わせておすすめのスタイルが異なります。
省エネで心も体も温まるこたつと、快適でリラックスできるソファの組み合わせは寒い時期にぴったりですよ。今回ご紹介したこたつとソファの選び方やコツをおさえて、寒い冬も快適に過ごしましょう!