インテリアコーディネーター歴8年です。家づくりに携わる中で学んだポイントやコツを、分かりやすく紹介していきます。
アジアンリゾートのような部屋は、非日常的な空気感があって素敵ですよね。一見コーディネートが難しそうですが、適したカラーやインテリアを選ぶことで、リラックスできる空間にすることが可能です。この記事では作り方のコツなどを紹介していきます。是非、お役立てください。
目次
まるでリゾートにいるようなアジアンテイストインテリア
アジアンインテリアは、バリ島にあるリゾートのようなインテリアコーディネートのことを指します。涼しげな素材やオリエンタル感のある家具など、魅力的なポイントがたくさんありますよね。自然素材をたくさん使っているので、リラックスした安らぎも感じられます。
最近では感染症対策により、旅行に行く機会が減ってしまったという方も多いでしょう。その影響を受けて全体的に「おうち時間」が増えている傾向にあり、リビングや寝室といった部屋を好きなインテリアコーディネートにしたいという方も多くいらっしゃいます。
アジアンリゾートのインテリアコーディネートは、日本の昔ながらの様式となじみやすいという特徴もあります。畳や障子といった自然素材のテイストは、アジアンテイストの家具とぴったりです。そのため、誰にでも簡単に挑戦しやすいコーディネートといえるのです。
当記事では、アジアンリゾート風のインテリアコーディネートにする作り方やコツを紹介していきます。実例も交えて紹介していきますので、アジアン系の部屋にしたいという方は是非、雰囲気を参考にしてみてください。
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アジアンテイストな部屋にするコーディネートのコツ!バリ風にするには?
自然素材のテイストを取り入れる
アジアンテイストの部屋には、自然の素材を生かしたインテリアを取り入れるとおしゃれにまとまります。木目の手触り、ごつごつした網目など、ナチュラルな素材感をそのまま生かすテイストが好まれるのが特徴です。
ヨーロッパやアメリカのモダンなインテリアだと、直線のラインを多用されたすっきりしたデザインが多いですよね。それに対してアジアンテイストは、あえてキレイに作りこみ過ぎず自然な質感をそのまま残しています。
ツル化の植物を使って作られるラタン素材の家具は、手作りの網目模様が一つひとつ異なり、個性があります。バリ風のアジアンのインテリアを象徴するような素材で、こちらを使った家具を置けば簡単にアジアンの雰囲気がコーディネートできますね。
また、フローリングや大型家具に用いられるチーク材は、熱帯原産ならではの赤褐色の色味が素敵です。耐朽性があるため、古くは軍艦の甲板にも使われていました。 長持ちするので、一生もののインテリアをレイアウトするのも良いでしょう。
ダークブラウンの家具でコーディネートする
アジアンテイストのインテリアの作り方としては、ダークブラウン系のカラーをベースに選ぶのがコツです。暗めで落ち着いた雰囲気のカラーで、年齢層を問わずおしゃれなテイストにできますね。
アジアン系のテイストにダークブラウンが多いのは、東南アジアやオセアニア諸国原産の植物に由来しています。自生するラタン、ウォーターヒヤシンスなどを使った家具がレイアウトされることが多いため、アジアン系の代表色となっているのです。
しかし、リビング等をすべてダークブラウン系でコーディネートしてしまうと、パッと見たときに雰囲気の暗い部屋に見えてしまうため注意が必要です。上手なアジアン系部屋の作り方としては、家具のフレームをダークブラウン、壁面は白など、ポイント的にレイアウトするのがおすすめです。
写真の実例のように壁面は爽やかなホワイト、大型のキャビネットや収納扉はダークブラウンにコーディネートしましょう。そうすることで、部屋が重苦しいテイストにならずにコーディネートできますね。
印象的なデザインや小物を取り入れる
アジアンインテリアは、独特のテイストが良い雰囲気を演出していますよね。写真のように細いラインが多用されたデザインは、涼しげな印象を醸し出すのにぴったりでしょう。
ほかにも、平行なラインが繰り返すルーバーデザイン、タテヨコにラインが伸びた格子状のデザインなど、アジアンテイストの部屋に合うデザインを取り入れると上手に雰囲気がまとまりますよ。
写真の実例では、バリ島の海に沈む夕日のような温かみのある色合いのランプがレイアウトされています。オレンジや黄色、レッド系のカラーは太陽を連想させ、リビングに居ながらにして豊かな自然の雰囲気が感じられますね。
インテリア小物をレイアウトする際は、実際に現地でも使われている置物を選ぶのもおすすめです。バリ島ではヒンドゥー教の神様の置物を飾ることが多いので、縁起の良いインテリアとして部屋に取り入れてみても良いでしょう。
屋外にレイアウトしてリゾート感を演出
アジアンリゾートのヴィラ等では、屋外にチェアを置いてリラックスするのもぜいたくな時間ですよね。プールや海の近くでのんびりと寝そべると、日頃の疲れもリフレッシュできるでしょう。部屋の中だけでなく屋外も使うのが、南国ならではのコツです。
アジアンテイストの空間の作り方では、思い切って屋外空間も活用してみましょう。テラスや庭、ウッドデッキがあれば、イスやテーブルを置いてオープンエアの空気感を楽しむのがおすすめですよ。
昼間は太陽の光をたっぷりと感じながら読書や昼寝をしたり、夕暮れ時はアロマキャンドルで大人の雰囲気を演出したりと、アジアン系ならではのラグジュアリーな使い方をするのがコツですよ。
最近では、感染症対策の観点からも「アウトドアリビング」として屋外空間の上手な作り方に注目が集まっています。旅行に出かけなくても非日常的なテイストが楽しめるため、是非屋外を部屋の延長として活用してみるのはいかがでしょうか?
アクセントカラーを配置する
アジアン系の部屋の作り方において、ベースのカラーはダークブラウンにすることが一般的です。床材やテーブル、チェア、テレビ台など大型の家具がこれに当たります。部屋の中でも大きな面積を占める部分で、全体的に落ち着いた雰囲気にするのがコツです。
全体をダークブラウン系でまとめた上で、更にアクセントカラーを上手に使うのがワンランクアップするコツです。バリ島の豊かな自然をインスパイアさせるような、鮮やかで元気の出るカラーを使うと部屋のアジアン感がぐんと増して素敵になるでしょう。
写真の実例では、ビタミンカラーのイエローのハンモックチェアが取り入れられています。マガジンラックのブラウンと植物のグリーンが落ち着いたカラーなので、ビビッドなイエローの色味が際立って見えますね。
代表的なアジアン系テイストのカラーとしては、夕日のカラーを連想させるオレンジやレッド、プルメリアの花のような紫がかったピンクやホワイト、豊かに生い茂る青々としたグリーンなどが挙げられます。
一般的な部屋のカラーコーディネートでは、アクセントカラーは多くても2色が原則です。しかし、アジアン系のテイストの作り方ではあえて3色以上を同時に使う「多色使い」もおすすめです。このコツで南国特有のオリエンタルな部屋を演出することができます。
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アジアンテイストなインテリアコーディネートの実例【リビングダイニング編】
アジアンテイストの家具が素敵でおしゃれな部屋
大きな観葉植物が目をひく、エキゾチックでアジアンテイストの部屋です。鉢植えにはラタン編みのバスケットが使われており、涼しげで豪華な雰囲気になっていますね。アジアンテイストの植物としては、ココヤシ、フェニックスロベレニー、クワズイモなどがおすすめです。
アジアンテイストの部屋には、南国リゾートらしい大きな葉を持つ植物を選ぶのがコツです。ヤシ系やイモ科の植物など、熱帯地方にルーツがあるタイプだとインテリアにもしっくりなじみますよ。濃いグリーンは、ダークブラウンの部屋にぴったりです。
部屋の奥の壁面にレイアウトされている大型家具は、重厚感のあるダークブラウンでインテリアにマッチしています。格子状の模様がアジアンの雰囲気で、部屋全体に居心地の良さも感じられますね。
また、こちらの実例は小物の使い方も上手なのがポイントです。手前にはゾウのオブジェがレイアウトされており、遊び心がありつつ大人っぽさも感じられます。奥の壁面には、太陽と鳥のモチーフが飾ってあります。どこかぬくもりがあり、素朴な見た目に癒やされますね。
モダン系アジアン家具の部屋
こちらは直線的でモダンな雰囲気の部屋ですが、アジアンテイストがベースになっている実例です。ソファやローテーブル、チェストなどをすべてダークブラウン系にそろえる作り方になっていますね。
部屋の面積はそれほど広くありませんが、広く見せるコツを使うことで実際以上に広く見せています。まず、家具類の高さが全体的に低く、天井を高く見せているコツが挙げられるでしょう。目線が低くなることで、部屋が広く見えます。
次に、大きな窓を作るのもコツです。光がたっぷりと入ることにより、明るく開放的な雰囲気になって部屋が広く見えますよ。部屋の外には植物のグリーンや明るい太陽光が感じられ、自然の雰囲気を大切にするアジアンテイストの要素が満載です。
照明が印象的なシンプルアジアンコーディネート
こちらの実例はモダン寄りの部屋のコーディネートですが、照明や小物の使い方にアジアンの雰囲気が感じられます。
全体的にグレーやベージュといった落ち着いたカラーが使われており、大人っぽいホテルライクでラグジュアリーな実例です。部屋をリゾートのように、非日常的な空間にしたいという方におすすめといえます。
ソファの前には丸いペンダントライトがつるされており、まるで満月のように部屋をぼんやりと照らしています。リゾートホテルでよく見られる照明のコツですが、オレンジ色の光色で低い位置から照らすことで、あえて非日常的な空間に演出しているのです。
アジアンな部屋の照明では、実例のような和紙素材のほか、竹、藤といった東南アジア地域原産の素材を使った器具がおすすめですよ。実例ではオレンジ色の暖色系の光が使われていますが、白い光よりも癒やし効果が高く気持ちを落ち着かせるのにぴったりです。
また、「ペンダントライトは天井からつり下げるため、移動の邪魔になってしまうのでは?」という心配もよく聞かれます。しかし、リビングの場合はローテーブルの上に設置するなど、動線の邪魔にならない場所につるせば問題なく使えますよ。
植物が涼しげなアジアンテイストの部屋
植物のグリーンと、アジアン家具のダークブラウンがマッチした心地良い部屋ですね。2人掛けのコンパクトなテーブルセットで、一人暮らしの部屋にも取り入れたい部屋の作り方となっています。
壁面にはアジアン模様のタペストリーがあり、エキゾチックで印象的です。「壁飾りやインテリア小物は、センスがないと選ぶのが難しそう…」というイメージもありますよね。コツはテーマカラーやアクセントカラーと同系色を選ぶとうまくまとまりますよ。
リゾート感あふれるアジアンテイストの部屋
こちらは、リゾート感の強いゆったりしたコーディネートの実例です。出窓から差し込む光が心地よく、日頃の疲れが癒やせそうな空間ですね。
部屋には大小のスタンドライトが設置されており、どちらも同じ系統のデザインでまとめられています。この実例のように、同じモチーフを繰り返し登場させると部屋全体にまとまりが生まれます。
アジアンテイストなインテリアコーディネートの実例【寝室・アウトドア編】
ダークブラウンの家具がおしゃれなコーディネート
寝室は寝るための部屋ですが、読書したりスキンケアをしたりと、プライベート感の強いリラックス空間でもありますよね。寝室をアジアンテイストにコーディネートすれば、毎日の生活でリゾートのような癒やしを感じられておすすめです。
こちらの実例では、ベッドやサイドテーブルにダークブラウンを選ぶコツが使われており、アジアンの雰囲気を上手にコーディネートしています。
家具やインテリア小物すべてをダークブラウンにすると、暗い印象になってしまいます。しかし、こちらはベッドリネンにはホワイトを取り入れ、照明器具で明るさも確保するといった作り方をしているため上品にまとまっています。
アウトドアリビングでリゾート気分の空間
部屋の中だけでなく、アウトドア空間も活用するのがアジアンなコーディネートの特徴です。こちらは中庭にテーブルセットを置くという空間の作り方で、南国らしい開放的な雰囲気となっていますね。
作り方のコツとしては、屋外用のガーデンテーブルやソファセットを置くのがおすすめです。部屋の中ではなく外だと風雨にさらされますが、専用の防水仕様なら置いたままにしておけますよ。
外で食事を楽しんだり仕事をしたりと、アウトドアリビングとして活用するのもトレンドの使い方です。部屋の延長として外を活用すれば、より暮らしが豊かになっておすすめですよ。
ベランダをアジアンテイストにコーディネート
住宅のタイプは様々であり、庭や広いバルコニーがない場合も多いですよね。そんなときは、ベランダを活用してアジアンなアウトドア空間にする作り方もおすすめですよ。
ベランダは部屋から直接見えるため、部屋を彩る装飾としての役割も持たせられます。好きな植物をレイアウトして、おしゃれなアジアンスタイルにコーディネートしてみましょう。
ただし、お手入れの手間が掛かること、虫が発生する可能性があることには注意しましょう。まずは少しずつ始めてみて、ライフスタイルにマッチしていたら数を増やしていくと良いでしょう。
アジアンテイストなインテリアコーディネートで部屋をリゾートに
アジアンテイストの部屋は、涼しげでおしゃれなので幅広く人気があります。コーディネートの作り方が難しそうというイメージがありますが、基本的な作り方を守れば簡単に部屋をアジアンな雰囲気にできますよ。
是非アジアンスタイルにコーディネートして生活の質をワンランクアップしてみましょう。
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