ウォークインクローゼットの魅力とは?使いやすい間取りや上手な収納方法も注目!

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インテリア家具コンシェルジュ 最適な家具を提案する家具コンシェルジュでさまざまな媒体にインテリア・ライフスタイル記事を寄稿するライター。ブログ「北欧ミッドセンチュリーの家づくり」ではデザインの小話や家づくり・暮らしに役立つ情報を発信中。椅子コレクターで、現在26脚の椅子とともに楽しく暮らす。最近空き家付きの山林を購入し、セルフリノベーションやアウトドアも満喫中。

ウォークインクローゼットは、収納の中で特に人気があります。ただ、憧れだけで選ぶと「思ったより収納できない」「寝室が狭くなった」というケースも。そこで今回はウォークインクローゼットの魅力に迫り、使いやすいレイアウトや収納方法について深堀りします。

ウォークインクローゼットとは?

ウォークインクローゼットとはどんなもの?

ウォークインクローゼットとは人が歩けるスペースがある収納のことです。間取り図では「WIC」と表記されます。サイズやレイアウト、設置方法によって施工相場が異なります。

ウォークスルークローゼットとの違いとは?

違いは構造で、ウォークスルークローゼットはウォークインクローゼットと同じように中を歩けますが、ウォークスルークローゼットには入り口が2箇所あるので通り抜けできます。例えば寝室から入って別の部屋に抜けることが可能です。

普通の「クローゼット」との違いは?

人が入って歩けるかどうかの違いです。人が入れないタイプを一般的に「壁面クローゼット」と呼び、入って歩けるタイプを「ウォークインクローゼット」として区別します。ウォークインクローゼットの方が大容量で、物をたくさん収納するのに便利です。


タイプ別に見るウォークインクローゼットの種類

ウォークインクローゼットは収納方法、レイアウト、扉の形によってタイプ分けできます。ここではそれぞれの違いについて紹介します。

収納方法の違いで分けるウォークインクローゼットのタイプ

ウォークインクローゼットを収納方法の違いで分けるとハンガータイプと収納棚タイプの2つで、収納棚タイプはさらに造作収納棚とユニット棚に分けられます。相場は使われる材料や施工時の手間によって違います。

ハンガータイプのウォークインクローゼットとは?

ハンガータイプは、壁にハンガーを掛けるためのパイプを設置し、その上に棚を取り付けるウォークインクローゼットです。狭い間取りでも施工可能なことや、少ないパーツで施工できて設置相場が控えめなことから、一般的な住宅で選ばれやすいタイプです。

造作収納棚タイプのウォークインクローゼットとは?

造作収納棚タイプは、壁一面を造作で収納棚にするウォークインクローゼットです。室内に馴染む色や素材を選べて、間取りにぴったりなサイズになることが魅力ですが、ある程度の広さが必要となります。また、相場は他のタイプよりも高めです。

ユニット棚タイプのウォークインクローゼットとは?

ユニット棚タイプは、市販のユニット棚を設置するウォークインクローゼットです。カスタマイズの自由度が高く、造作収納棚タイプよりも施工が早くて相場は控えめなことが魅力です。ただし、プロに設置してもらう場合は工賃が必要で、DIYの場合は手間がかかります。


レイアウトの違いで分けるウォークインクローゼットのタイプ

レイアウトは、ウォークインクローゼットに隣接する部屋の広さや収納する物量に左右されます。また、基本的に広いスペースを必要とするレイアウトの場合は相場が高くなります。

I字型のウォークインクローゼットとは?

I字型は、壁の片側一面にハンガーパイプや棚を取り付けて収納にしたレイアウトです。他のレイアウトよりも少ないスペースで設置できて、設置相場も控えめなことが魅力です。物の出し入れはスムーズにできますが、収納スペースは少なくなります。

Ⅱ字型のウォークインクローゼットとは?

Ⅱ字型は左右の壁に収納スペースを設け、中央を通路にしたレイアウトです。I字型よりも収納が増えることが魅力ですが、広いスペースを必要とします。相場は収納方法によって異なり、左右の壁を全て造作収納棚にすると相場が高くなります。

コの字型のウォークインクローゼットとは?

コの字型は左右と向かって奥の壁を収納、中央を通路にしたレイアウトです。奥も収納スペースとして使えるのがⅡ字型との違いで、左右の収納が少なくても収納場所を確保できるため奥行きの短い空間も作れます。ただし棚と棚が隣り合う角の部分がデッドスペースになるのが欠点です。

L字型のウォークインクローゼットとは?

L字型は、左右どちらかの壁と向かって奥の壁に収納スペースを設けるレイアウトです。コの字型と同様に奥行きの短い空間も作れるのが魅力で、狭い空間にすれば隣接する居住空間を圧迫しません。コの字型との違いは収納場所が少ないことで、その分相場も控えめになります。

扉の種類で分けるウォークインクローゼットのタイプ

ウォークインクローゼットは取り付ける扉の種類によって4つに分けられます。扉の開き方で使い勝手が違いますし、扉の素材や枚数で相場が変わります。

開き戸のウォークインクローゼットとは?

開き戸の魅力は、室内の他の扉と合わせると統一感を出せることです。扉が大きく開くのが引き戸との違いで、荷物を出し入れするのに便利です。ただ、室内側に扉を開閉するためのスペースが必要なため、狭い場所には向きません。

引き戸のウォークインクローゼットとは?

引き戸の魅力は、省スペースで設置できることです。引き戸の周囲に物を置いても開閉できるため、狭い間取りを効率よく使えます。ただ、扉を全開にできないのが開き戸との違いで、大きな荷物の出し入れには不向きです。引き戸は、扉の枚数が増えると相場が高くなります。

折れ戸のウォークインクローゼットとは?

折れ戸は、開き戸と引き戸のいいとこ取りをした扉です。省スペースの間取りに設置でき、全開にして大きな荷物を出し入れするのに便利です。相場はサイズや素材次第ですが、開き戸や引き戸とあまり変わりません。開閉には引っ張る力が必要なので小さな子供には不向きです。

扉なしのウォークインクローゼットとは?

扉なしのタイプは扉ありのタイプよりも相場が控えめで、コストカットできるのが魅力です。また、扉を開閉するスペースが不要で狭い間取りでも設置できること、荷物を出し入れするのに便利なことも魅力です。ただ、室内から中が見えるため常に整理整頓が必要となります。

ウォークインクローゼットのメリット・デメリット

ウォークインクローゼットのメリット

大きな荷物など衣類以外も収納できる

ウォークインクローゼットは、押入れや壁面クローゼットよりも大容量の収納スペースがあることが魅力です。スーツケースや冬用の布団など、普段使わない大きな荷物を収納しておくのに便利です。

季節物の衣類の入れ替えがスムーズに

衣替えの時期に衣類の入れ替えが面倒な押し入れや壁面クローゼットと違い、大容量のウォークインクローゼットには、夏用も冬用も一緒に収納できます。その場で簡単に季節物を入れ替えできるため、整理整頓の負担が減ることが魅力です。

ウォークインクローゼットの中で服のコーディネートが可能

ウォークインクローゼットは人が歩けるスペースのある衣装部屋なので、中で着替えや洋服のコーディネートができるのが魅力です。例えばバッグや帽子を衣類と一緒に収納し、鏡を設置しておけば外出前の準備が楽になります。

ウォークインクローゼットのデメリット

隣接する居住空間が狭くなる

人が入って歩けるスペースが必要となるため、居住空間が狭くなる場合があります。最低1.5畳の広さが必要で、大容量になるほど隣接する部屋を圧迫します。居住空間とのバランスを考えてウォークインクローゼットの広さやレイアウトを決めましょう。

扉付きタイプは収納を工夫しないと物置になる

大容量だからといって物を詰め込んでいくと、人が通れない物置になることも。特に扉付きタイプは中を隠せるため、いつの間にか足の踏み場がない空間になりがちです。機能的に使うためには、収納方法を工夫して整理整頓を心がけましょう。


広さ別に見るウォークインクローゼットのメリット・デメリット

ウォークインクローゼットに最低限必要な広さは1.5畳ですが、一般的な広さは2畳〜4畳です。広いウォークインクローゼットは物をたくさん収納できる魅力がありますが、逆にデメリットになることも。ここでは広さごとのメリット・デメリットを考えてみましょう。

2畳のウォークインクローゼットのメリット

2畳のウォークインクローゼットの魅力は省スペースで設置できることで、夫婦2人に最適なサイズです。例えばI字型なら、ハンガーパイプの真ん中を境界線にして夫婦の衣類を分ける収納方法、L字型なら壁面ごとに夫婦の衣類を分ける収納方法があります。

2畳のウォークインクローゼットのデメリット

コンパクトな分収納スペースが少なく、レイアウトも限られます。収納を増やすためにⅡ字型やコの字型にすると通路が狭くなります。レイアウトはI字型かL字型がおすすめです。物が多い場合や大きな荷物を収納したい場合は、3畳以上にしましょう。

3畳のウォークインクローゼットのメリット

3畳のウォークインクローゼットの魅力は、夫婦の荷物をゆったりと収納できてレイアウトの幅が広いことです。例えばⅡ字型にして左右の壁で夫婦の荷物を分けて収納する方法があります。コの字型なら、向かって奥の壁をスーツケースや子供の衣類収納に使えます。

3畳のウォークインクローゼットのデメリット

3畳のウォークインクローゼットは、2畳よりゆったりと使えて4畳より居住空間を圧迫しないちょうどいいサイズですが、目的なしで選ぶと持て余します。例えばよく選ばれる広さだからと考えなしに選択すると、荷物の少ない人にとっては無駄な空間になることがあります。

4畳以上のウォークインクローゼットのメリット

4畳以上のウォークインクローゼットの魅力は、夫婦と子供2人分の荷物を収納してもスペースにゆとりがあることです。大きな荷物を収納できるだけでなく、かなり広いクローゼットなら小型ベンチなどを置いて海外のようにゴージャスなレイアウトもできます。

4畳以上のウォークインクローゼットのデメリット

4畳以上は居住空間を圧迫するため、ある程度の広さがある住宅に限られます。また、基本的に収納に使えるのはウォークインクローゼットの壁面だけなので、レイアウトや収納方法次第で思ったより収納できず、広すぎる通路がデッドスペースになるというケースも。

ウォークインクローゼットの上手な収納方法

レイアウトや収納の配置を工夫した実例

投稿者:asasa0509

本の収納や家事スペースも設けた実例

この実例は、4畳の広さをいかしたレイアウトです。衣類用の引き出し収納ケースがある棚の下は漫画スペースに、その奥はアイロンがけできる家事スペースになっています。衣類のお手入れをしたら、そのまま収納できる便利なウォークインクローゼットです。

物置と衣類収納を別々の空間にした実例

私の寝室横のウォークインクローゼットは2箇所あり、左右で役割を分けています。右が衣類用、左のシェードカーテンが降ろされた方が普段使わないバッグや家電の空き箱をなどをしまう物置です。役割を分けることで衣類用のクローゼットが物置化するのを防いでいます。

突っ張り棒で上部の空間に収納を増やした実例

投稿者:asasa0509

この実例ではハンガーパイプの上に突っ張り棒を設置し、その上にオフシーズンの衣類を入れる収納ボックスを置いています。突っ張り棒を使うと簡単に収納力がアップするので、収納スペースが足りない方におすすめの方法です。

キャスター付きワゴンで空間を上手に活用した実例

投稿者:letoile__life

実例のウォークインクローゼットは、高い場所にハンガーパイプが設置されています。衣類を掛けると空間の下の方に余白ができるため、ワゴンを設置してパンツ類の収納にしていますよね。キャスター付きで出し入れしやすく、衣類を整理しやすい上手な収納方法です。

便利グッズで衣類や小物を収納した実例

バッグを吊るして飾るように収納した実例

投稿者:emiyuto

バッグの収納場所としてよく選ばれるのは棚ですが、この実例ではハンガーパイプにリングのついたフックを取り付けて飾るように収納しています。手が届きやすい位置にあって取り出しやすいだけでなく、見栄えもいい収納方法ですよね。

吊るせる収納ラックを使ったニットの収納実例

投稿者:ths__555

ハンガーパイプに吊るすと型くずれしやすく、引き出しに入れるとかさばるニットは収納が難しいデリケートな衣類です。実例では吊るせるラックをハンガーパイプに設置しています。取り出しやすくて型崩れしにくい上手な収納方法です。

ネクタイハンガーを使った吊るす収納の実例

こちらは私の自宅のウォークインクローゼットで、ネクタイやベルトをネクタイハンガーに掛けて吊るす収納にしています。ネクタイやベルトは引き出しにしまうと散乱し、ハンガーパイプに直接掛けると衣類収納の邪魔になっていましたが、この収納ですっきり片付きました。

ワイヤークリップを使った帽子の収納実例

投稿者:yukaaaaa0515

帽子はウォークインクローゼットの棚に収納できますが、数が多いとかさばることも。実例では洗濯バサミとフックが一体になったワイヤークリップをバーに取り付け、帽子を吊るす収納にしています。場所をとらない賢い収納方法です。

暮らしに合うウォークインクローゼットを選ぼう

ウォークインクローゼットにはさまざまな広さ、レイアウト、収納方法があります。暮らしに合うウォークインクローゼットにするためには、居住空間を圧迫しない広さにし、収納量に合わせたレイアウトや収納方法を選びましょう。


※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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