自分でシルクの洗濯をする方法は?洗濯表示の見方や適切な洗濯頻度も

シルク製品は、家で洗うことができるのでしょうか?適切な洗濯頻度・洗剤の選び方・干し方など、上手に洗うポイントや具体的な洗濯手順を紹介します。万が一失敗したときの復活方も解説しているので、ぜひチェックしてみましょう。

「シルク」ってどんな素材?

シルクとはどのような素材なのでしょうか?特徴を具体的に知った上で、扱い方のポイントを押さえておきましょう。

シルクの優れた点と弱点

シルクはカイコのまゆから作られる天然繊維で、その主成分はタンパク質です。そのため、デリケートで洗濯が難しいなど、丁寧にお手入れする必要があります。

以下にシルクの優れた点と弱点を挙げているので、チェックしてみましょう。

<優れた点>

  • 人工では作れない美しく独特な光沢がある
  • 肌触りがとてもなめらか
  • 保温性に優れている
  • 静電気が発生しにくい

<弱点>

  • 水に弱く、汗もシミになりやすい
  • 繊維が細いため、摩擦に弱い
  • 太陽光に当たりすぎると、黄色く変色することがある

洗濯表示で洗濯の可否を確認しよう

シルク素材の衣類は『水洗いNG』であることが圧倒的に多いですが、中には洗えるものもあります。

まずは、洗濯表示をチェックしましょう。『手洗いOK』のマークを確認できれば、自宅での洗濯が可能です。このマークがない場合には、ドライクリーニングに出しましょう。

自宅で水洗いする際には、いきなり全体を丸洗いしないのがポイントです。コーティングがシミになってしまったり、色落ちしたりすることもあります。まず目立たないところを部分洗いして、洗っても大丈夫であるかを確認しましょう。

シルクの洗濯の仕方をチェック

(出典) photo-ac.com

『洗濯OK』の表示がある場合は、正しい手順に沿って試してみましょう。手洗いの場合と、洗濯機が使える場合の両パターンを紹介します。

洗濯頻度や使う洗剤に気を遣おう

洗濯OKの表示があったとしても、毎日のように洗っていると生地を傷めてしまいます。ブラウスなどの衣類の場合、洗濯頻度は3〜4日に1回の頻度がおすすめです。もちろん、肌着やハンカチなどは、衛生面を優先して毎日洗っても問題ありません。

ブラウスなどの衣類で、どうしても汗などが気になってしまう場合には、風通しのよい場所に干しておくとよいでしょう。

また、洗剤にも注意が必要です。洗剤は、シルク専用の洗剤を使うのがベストですが、おしゃれ着用の中性洗剤でもOKです。漂白剤や柔軟剤は生地を傷めてしまうので、使用しないようにしましょう。

シルクを手洗いする方法

シルクを手洗いする方法を具体的に紹介します。注意点にも触れているので、チェックしてみましょう。

  1. シルク専用の洗剤もしくは、おしゃれ着用の洗剤を準備する
  2. 洗面器やシンクに20〜30℃のぬるま湯もしくは水を入れて、適量の洗剤を溶かす
  3. 押して離しての『押し洗い』を30秒ほど繰り返す
  4. ぬるま湯か水で2〜3回を目安に、泡がなくなるまですすぐ
  5. 大きめのバスタオルに挟み込んで、水分を取り除く
  6. 洗濯表示に従って、平干しや陰干しを行う

2の手順の際、洗剤を入れすぎるとシミになる原因となるので、適量を守るのがポイントです。また、乾燥機の使用は厳禁です。

洗濯機OKの表示の場合

洗濯機で洗える場合の手順は以下の通りです。注意点にも触れているので、チェックしてみましょう。

  1. シルク専用の洗剤、もしくはおしゃれ着用の洗剤、洗濯ネットを準備する
  2. 気になるシミや汚れが付いている場合には、事前に洗剤をもみこんでおく
  3. 汚れた部分が外側になるように畳み、洗濯ネットに入れる
  4. 洗濯機の手洗いモードで洗い、洗い時間と脱水時間をできるだけ短く設定する
  5. 洗濯表示に従って、平干しや陰干しを行う

洗濯機で洗う場合、摩擦による傷みを防ぐために、なるべく単独もしくは同色の少ない洗濯物のみと一緒に洗いましょう。また、乾燥機の使用は厳禁です。

洗濯したあとのシルクの管理方法

(出典) photo-ac.com

シルクの洗濯は、洗って終わりではありません。生地の風合いを損なわないためには、干して、アイロンをかけて、保管するところまで注意が必要です。具体的な注意点などを押さえておきましょう。

干し方やアイロンがけの仕方

シルクを洗濯し終わったら、干し方とアイロンがけに注意しましょう。具体的なポイントを以下に紹介します。

<干し方>

  • 風通しのよい日陰で平干しが基本
  • 形をしっかりと整えて干す
  • 洗濯バサミで挟んだり、ハンガーにかけたりすると型崩れするのでNG

<アイロンがけの仕方>

  • 洗濯表示を見て、アイロンOKかNGかをチェックする
  • OKであれば、生乾きのうちに、裏面からアイロンをかける
  • 霧吹きやスチームなどはシミになる可能性があるので使用を避ける

裏面からアイロンをかける際、当て布をすると生地へのダメージを和らげられるのでおすすめです。

洗濯に失敗したときの対処法

間違えて洗濯機に入れてしまうなど、シルク用品の洗濯に失敗することもあるかもしれません。その場合は、以下の対処法を行います。

100%解決できるわけではないですが、困ったときに試してみる価値はあるでしょう。

  • 洗面器やシンクなどに20〜30℃くらいのぬるま湯を入れる
  • シャンプーもしくはコンディショナーを、1プッシュ入れて混ぜる
  • 洗濯に失敗したシルク用品を入れて、30分つけ置きする
  • ぬるま湯を入れ替えながら、泡がなくなるまですすぐ
  • タオルドライして、日陰で平干しする

保管する際の注意点

シルクはとてもデリケートな素材で、保管にも注意が必要です。シルク用品を適切に保管する方法をチェックしましょう。

  • 虫食い被害に遭いやすいため、湿気が少なく風通しのよい場所で、防虫剤を使用して保管する
  • 紫外線によるシミや色あせを防ぐため、直射日光や蛍光灯の直下での保管は避ける
  • 摩擦に弱いため、積み重ねて保管したり、タンスの一番上に置いたりするのは極力避ける
  • クリーニングから戻ってきたときのビニール袋は、通気性が悪くカビの原因になるので、すぐに取り外して保管する

シルクの洗濯は優しく、素早く!

(出典) photo-ac.com

シルク製品の中には、家で洗えるタイプも増えてきています。洗濯表示をチェックして洗濯OKであれば、注意点を踏まえた上で慎重に試してみましょう。

シルクの洗濯は、優しく素早く押し洗いをし、さっと平干しするのがポイントです。

家で上手に洗えるようになれば、クリーニングにわざわざ出す手間もコストも掛かりません。コツを知り、お気に入りの衣類を自分で手洗いして、快適に着こなしましょう。



※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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