冷蔵庫は、意外と振動によって音がするものです。隣近所への騒音になっていないか心配な人もいるのではないでしょうか?冷蔵庫の振動音は、冷蔵庫マットを敷くことで解決できます。冷蔵庫の重みによる床のへこみや傷も防止できる、便利なアイテムです。
目次
冷蔵庫マットの必要性
冷蔵庫マットは、冷蔵庫の下に敷いて使用することで、冷蔵庫の重みで床がへこんだり、傷が付いたりするのを防いでくれるものです。必ず敷かなければならないものでもありませんが、賃貸住宅に住んでいる場合には、導入することをおすすめします。
冷蔵庫マットとは?
重い冷蔵庫を直接床の上に置くと、床がへこんだり、傷が付いたりするものです。冷蔵庫マットは、そういった床へのダメージを防ぐために、冷蔵庫の下に敷いて使うアイテムです。
特に、重いものを長く1カ所に置き続けると、床材の種類を問わず、床にはへこみができてしまいます。定期的に移動させれば、ある程度は防げるかもしれませんが、重い冷蔵庫を頻繁に移動させるのは大変ですし、現実的ではありません。
冷蔵庫マットを敷いて、床のへこみや傷を防ぐのが、最も実践しやすい方法といえるでしょう。
冷蔵庫マットは必ず敷くべき?
冷蔵庫マットは、必ず敷かなければならないというわけでもありません。
持ち家の場合は、床に傷やへこみができてしまっても、特に気にならなければ敷かなくても問題ないでしょう。
しかし、賃貸住宅の場合は、そうはいきません。賃貸借契約書に、冷蔵庫下の床について何らかの決まりが書かれている場合があり、契約書の内容に従う必要があります。
賃貸借契約書に特に記載がない場合でも、床に傷やへこみを付けてしまえば、退去時に修繕費用を請求されることもあります。
賃貸住宅に住んでいる場合は、冷蔵庫下の床にダメージを与えないよう、冷蔵庫マットを敷いておくのが無難といえるでしょう。
冷蔵庫マットのメリット
(出典) photo-ac.com
冷蔵庫マットを敷くメリットとして、騒音を防げること、床を傷や汚れから守れることなどが挙げられます。
特に、マンションなどに住んでいて、隣近所への騒音を気遣わなければならない場合や、賃貸住宅で床を汚すわけにはいかない場合は、敷いておくと安心です。
振動による騒音を防ぐ
冷蔵庫は、庫内を冷やすために稼働している、コンプレッサーやファンの振動によって、音を発しているものです。
自分の家の中でだけ音が聞こえるなら、そこまで大きな問題ではありません。しかし、下の階に住む人や隣近所にまで振動音が届くようだと、トラブルに発展する可能性もあり、何らかの策を講じる必要があります。
冷蔵庫の振動音の防止には、冷蔵庫マットを敷くことが効果的です。防音効果に優れた素材のものを選べば、近所に振動音が届いてしまう心配がなくなります。冷蔵庫の音を気にすることなく、静かな部屋で安心して過ごせるようになるでしょう。
床を傷や腐食から守る
冷蔵庫マットを敷いておくことで、床に傷が付かないよう守ることができます。
重い冷蔵庫を長期間同じところに置いていると、床がへこんだり、脚の形によっては床を傷つけたりすることがあります。
また、冷蔵庫の下部は、冷蔵庫のモーターが発する熱によって湿度の高い環境になっているものです。フローリングなど木でできた床の上に、直接冷蔵庫を置いてしまうと、湿気によって床材が腐食する可能性もあります。
退去時に修繕費用を請求されることのある賃貸住宅の場合、冷蔵庫が床に与える傷や腐食については特に注意が必要です。
汚れの付着を防止する
頻繁に食べ物を出し入れする冷蔵庫の周囲は、食べ物を落とすなどして、汚してしまうことも多いものです。
特に、冷蔵庫の下に食べ物・飲み物をこぼしてしまうと、掃除をすることが難しいものです。それ以外にも、ほこりなどの汚れが付着し、自然と汚れることも多いでしょう。
しかし、冷蔵庫マットを敷いておけば、床は汚れず、マットが汚れるだけで済みます。汚れたマットは処分すればよいので、賃貸住宅で、部屋から退去する際の掃除も非常に楽になるでしょう。
冷蔵庫マットのデメリット
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冷蔵庫マットの導入には、メリットしかないわけではありません。デメリットも知った上で導入しなければ、思いもよらぬ事態が起こることもあるでしょう。デメリットも知った上で、最も使いやすいと思うものを選ぶことも大切です。
掃除が難しくなることがある
冷蔵庫マットを敷くと、マットの厚みの分、冷蔵庫と床との間隔が狭くなるため、余計に掃除がしにくくなります。
隙間専用ブラシなどが入る幅があれば掃除できますが、そうでない場合は冷蔵庫を移動させるしかありません。しかし、重量のある冷蔵庫を移動させることは、非常に骨が折れるものです。
掃除のことも考えて、マットの厚みをチェックの上、選んだ方がよいでしょう。
また、飲み物をこぼしたときも大変です。マットと床の間に染み込んで、そのまま放っておくとカビが生えてしまう可能性があります。
特に、小さな子どもがいて、飲み物などを頻繁にこぼしかねない場合は、定期的に新しいマットに交換するつもりでいた方がよいでしょう。
床にくっ付いてしまう可能性がある
特にゴム製のマットを敷く場合、長期間敷いているうちに床とくっついてしまい、剥がしにくくなることがあります。無理に剥がすと床が剥げたり、傷を付けたりしかねません。
また、粗悪な商品の場合は、冷蔵庫が発する熱によって、マットが溶けることもあります。ゴム製のマットを選ぶ場合は、安すぎる粗悪な商品の使用は避けた方がよいでしょう。
マットと床がくっ付くことを防ぐためにも、定期的に冷蔵庫を移動させて掃除するなど、対策しておくと安心です。
素材によっては害虫の餌となる
実は、冷蔵庫の下という場所は、適度に暖かく湿度もあるため、害虫たちが好みやすい環境です。そこに、天然素材のマットを置くと、害虫たちのすみかになる可能性があります。
ゴキブリなどの害虫は、綿や木材など天然素材のものを、特に好んで食べます。
そのような事態を避けるためにも、冷蔵庫の下に敷くマットは、防腐・防虫・殺菌効果のあるものを選んだ方がよいでしょう。長時間効果が持続するものを選んでおくと、頻繁に取り換える必要もなく便利です。
冷蔵庫マットの選び方
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冷蔵庫マットは、使用されている素材・サイズ・性能をよく確認して選ぶことが大切です。床をしっかり保護するためにも、また防音・耐震などの効果を得るためにも、しっかりチェックして選びましょう。
床材と相性のよい「素材」を選ぶ
冷蔵庫マットの素材としてよく使われているのは、ポリプロピレン・ポリカーボネート・コルク・ゴムなどが挙げられます。
中でも定番は、ポリプロピレンやポリカーボネートです。熱に強く、耐久性に優れる素材です。
特にポリカーボネートは強度も高いので、床が柔らかく、へこみやすいクッションフロアの上に置くのに適します。
また、ゴムは耐水性が高く、水に弱いフローリングなどに向くでしょう。
床へのダメージを軽減するためにも、床材との相性を考えて、冷蔵庫マットの素材を選ぶことが大切です。
冷蔵庫に合った「サイズ」を選ぶ
冷蔵庫マットは、容量に合わせてSからLLまでのサイズ展開があるのが一般的です。各サイズの対応容量の目安は、次の通りです。
- Sサイズ:200lまで
- Mサイズ:420lまで
- Lサイズ:600lまで
- LLサイズ:700lまで
安定感や耐震性を重視するなら、大きめのサイズを選ぶんだ方がよいでしょう。
また、冷蔵庫よりも小さいサイズを選んでしまうと、脚がぐらついて安定しなかったり、床にへこみができたりしてしまうことがあります。冷蔵庫のサイズをきちんと確認してから選ぶようにしましょう。
「防音性能」「耐震性」をチェックする
床の保護のほかに、冷蔵庫マットに求める効果として挙げられるのが、防音効果と耐震効果です。
防音性の高さをうたったものを選べば、冷蔵庫の発する振動とそれに伴う稼働音を、しっかり吸収してくれます。1ルームなどに住んでいて、寝るときに冷蔵庫の音が気になる場合などには、特に効果を実感できるでしょう。
また、耐震性が高いことをうたったものを選べば、地震が起こったときに、冷蔵庫が動いたり、転倒したりするのを防げます。耐震性を備えたマットは、耐荷重が決められていることが多いので、冷蔵庫の重量を確認してから選ぶようにしましょう。
冷蔵庫マットは、商品によって付加されている性能が異なります。値段が高ければよいというものでもないので、自分が重視する性能を備えている商品か、よくチェックして選びましょう。
使いやすいシートタイプの冷蔵庫マット
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シートタイプのマットなら、軽量で扱いやすく便利です。強度の高いものも多く、床にへこみや傷が付かないよう、しっかり守ってくれるでしょう。
CREEKS 冷蔵庫マット ポリカーボネート RM-02
重さわずか997g(Mサイズ)と軽いので、女性でも簡単に設置できます。透明でどんな床とも調和し、使いやすいマットです。
使用素材はポリカーボネートです。その強度はガラスの250倍で、なんと防弾シールドに使用されるほどの強度があるとされます。冷蔵庫の重みによる床のへこみや傷をしっかり防いでくれるでしょう。
また、耐熱温度は120℃と、床暖房にも対応可能です。メーカーの1年保証が付くのも安心です。
CREEKS 冷蔵庫マット ポリカーボネート RM-02
セイコーテクノ 冷蔵庫キズ防止マット RSM-M
角が丸く加工されており、小さな子どもがいても安心して使えるデザインです。
素材は、強度の高いポリカーボネート製です。約2mmの厚みがあるので、冷蔵庫の重みによって床がへこんだり傷ついたりしないよう、しっかり守ってくれます。
マットの表面にはフロスト加工がされており、マットに傷が付いても目立たず、照明が反射して目障りな光を放つこともありません。床暖房に対応しているのも、うれしいポイントです。
セイコーテクノ 冷蔵庫キズ防止マット RSM-M
防振性能に優れるゴムタイプの冷蔵庫マット
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ゴムタイプのマットは、冷蔵庫の四隅の脚にセットして使用するものがほとんどです。床への傷やへこみ防止にはもちろん、特に防振性・防音性に優れるのが特徴です。
ハマダプレス 冷蔵庫キズ凹み防止ゴムマット4個入 hmd-7015W
四つの防振ゴムマットを、冷蔵庫の脚の下にそれぞれ敷いて使うタイプのマットです。特に冷蔵庫のキャスターによって、へこみや傷が付くのを防いでくれます。
片側に傾斜が付いているデザインで、キャスターが付いていれば、大型冷蔵庫でも楽に設置できるでしょう。
また、地震が起きたときに冷蔵庫が移動してしまったり、転倒してしまったりするのを防ぐ耐震性も期待できます。
ハマダプレス 冷蔵庫キズ凹み防止ゴムマット4個入 hmd-7015W
TRUSCO(トラスコ) 防振パット15×150×1000 OHL-15-150
約長さ100×幅15cmの長方形型をしており、冷蔵庫の脚の大きさに合わせてカットして使用する防振パットです。50mm間隔でV溝が入っているので、カッターナイフを使えば、簡単に切れます。
使用荷重の範囲が広いので、重い冷蔵庫でも安定した防振効果を得られます。振動とともに音も防げるので、冷蔵庫の稼働音に悩まされることもなくなるでしょう。
冷蔵庫はもちろん、エアコンやプリンタの防振用としても便利です。
TRUSCO(トラスコ) 防振パット15×150×1000 OHL-15-150
和気産業 ハイパー防振ゴムマット 洗濯機・冷蔵庫用 EGH-005
本体の前後に空洞を設けていることと、底面を輪状に設計することで、優れた防音性・防振性を発揮するゴムマットです。
半面エッジ付きなので設置がしやすい上、取り付け後もズレることなく、安定して振動を防いでくれるでしょう。
また、冷蔵庫だけではなく、洗濯機への使用にも最適です。洗濯機に使用する場合は、2枚重ねて使用することで、真下排水などにも対応できて便利です。
和気産業 ハイパー防振ゴムマット 洗濯機・冷蔵庫用 EGH-005
フローリングに合わせやすい冷蔵庫マット
(出典) pexels.com
フローリングのキッチンに設置する冷蔵庫マットは、木の醸し出すやさしい雰囲気を損なわないよう、同系色でやわらかい雰囲気の素材のものを使いたいところです。ここでは、フローリングの床に合わせやすい冷蔵庫マットを集めました。
シャープマーケティングジャパン SJプレートしーとこ ST0001
独自に行った冷蔵庫設置環境調査により、多くの家庭がクッションフロアなど柔らかい床面に、冷蔵庫を置いているのが判明したことから開発されたマットです。
素材はポリプロピレン樹脂で、4枚1セットで冷蔵庫の四隅に置いて使います。冷蔵庫の重さによる床のへこみや傷を防止することはもちろん、冷蔵庫本体の水平がズレてドアが閉まりにくくなることも防いでくれます。
傾斜が付いているので、キャスター付きの冷蔵庫なら、より簡単に設置できるでしょう。カラーは濃いめのブラウンで、フローリングの床にもよくなじみます。
シャープマーケティングジャパン SJプレートしーとこ ST0001
Tenn Well 家具保護パッド 防音フェルトパッド TW-100
正方形のフェルトパッドが2枚、円形のフェルトパッドが50枚付いています。コーヒー色をしているので、フローリングにもよくなじむでしょう。
正方形のパッドを冷蔵庫の脚に合わせて切ったら、パッドの裏側に付いた白い紙を剥がし、冷蔵庫に直接貼り付けて使います。厚さは約3mmあり、床を傷つけないようしっかり保護してくれるでしょう。
一緒に付いてくる、円形フェルトパッドは、脚の直径が25mm以上の椅子などに使うと、移動の際に音がするのを防止できて便利です。
Tenn Well 家具保護パッド 防音フェルトパッド TW-100
シービージャパン ジョイントマット 衝撃吸収コルクマット ナチュレ 30×30cm
天然のコルクでできた、やさしい色のマットです。マットをつなげて使うジョイント式なので、冷蔵庫の大きさに合わせて枚数を調整の上、使用するとよいでしょう。
30×30cmのマットが16枚入っており、1セット購入すれば1畳分に対応します。厚さ0.8cmのコルクが、冷蔵庫の振動と音をしっかり吸収してくれるので、高い防音効果が期待できます。
また、水にも強く、冷蔵庫の近くで飲み物などをこぼしても傷みにくいでしょう。
シービージャパン ジョイントマット 衝撃吸収コルクマット ナチュレ 30×30cm
冷蔵庫マットでフローリングをきれいに保とう!
(出典) photo-ac.com
冷蔵庫は、なんとなく設置していると、意外と大きな振動音がするだけでなく、フローリングを傷つけたり、へこませたりすることがあります。
特に賃貸住宅の場合は、退去時に修繕費用を請求されることもあるため、できる限り予防策を講じておくのが望ましいでしょう。
そんな冷蔵庫の設置にまつわるトラブルへの対策には、冷蔵庫マットを敷くのが効果的です。
透明なものや、フローリング材になじむ色のものが多く、冷蔵庫の下に敷いても目立ちません。防音効果はもちろん、床の傷やへこみもしっかり防ぎますし、商品によっては地震対策として有効なものもあります。
床材に合った冷蔵庫マットを選んで、フローリングをきれいに保ちましょう。