菊地重信(建築士)
一級建築士、一級建築施工管理技士他様々な建築系資格を取得。ゼネコンで様々な業務を経験しながら一級建築士試験で苦労した経験を活かし、一級建築士試験を攻略するブログを運営。建設を学ぶ専門サイトの立ち上げ経験もあり。サッカーとお笑いが好き。フットサルとギターを嗜む。著書「学び直しの一級建築士」
土間収納は家の機能性を向上させる素晴らしいアイデアですが、実際に取り入れる際には注意が必要です。適切な計画とデザインになっていないと、不便さや効率の悪さをまねくことがあります。
土間収納を取り入れる前に知っておくべきポイントを、一般的な失敗例から学び、後悔のない収納スペースの設計を目指しましょう。
この記事では、収納する物の決定から、照明やコンセントの設置、棚の配置、ウォークインかウォークスルーかの選択、さらには見た目を考慮した扉やロールスクリーンの設置まで、土間収納を成功させるための重要なポイントを詳しく解説します。
これらのアドバイスを参考にすれば、使い勝手の良い、快適な土間収納が実現できるでしょう。
土間収納の失敗例
土間収納は家の玄関付近に設置される収納スペースで、靴や傘などを置くのに便利ですが、うまく設計や管理をしないといくつかの問題が起こりやすいです。ここでは、土間収納でよくある失敗例について説明します。
入れたいものが全部入らない
土間収納のスペースが予想よりも小さかったり、収納する物の量の見積もりを間違ったりすると、入れたいものが全部入らなくなることがあります。最初から何をどれだけ収納するのかをしっかり計画し、収納スペースを十分に確保することが大切です。
入れたいものが入らない原因①:スペースの見積もり不足
最初に必要な収納量を正確に見積もらないと、実際に必要なスペースが足りなくなることがあります。特に新しい家を建てる際やリノベーションをする際には、現実的な収納ニーズを見落としやすいです。
入れたいものが入らない原因②:収納物の増加
最初の計画時よりも物が増えた場合、収納スペースが足りなくなることがあります。生活スタイルの変化や新しい趣味などで、新たに収納が必要になるアイテムが増えることが原因です。
入れたいものが入らない原因③:不適切な収納設計
収納スペースがあっても、その設計が使いやすさを考慮していない場合、効率的にスペースを利用できず、思ったよりも物が入らないことがあります。
使いたいものが取り出しにくい
収納する物が多すぎると、後ろにしまった物が取り出しにくくなってしまいます。よく使う物は前に、使う頻度が低い物は後ろに置くようにしましょう。また、収納物を分類して、それぞれにアクセスしやすいよう整理することも重要です。
取り出しにくい原因①:不適切なアイテム配置
取り出す頻度が高いアイテムが奥にしまわれていたり、他の物に覆われてアクセスが難しい位置にあると、必要な時にすぐに取り出すことができません。
取り出しにくい原因②:過剰な収納
一つのスペースに多くの物を詰め込むと、前の物をどかさなければ後ろの物が取り出せない状態になります。
取り出しにくい原因③:見えにくい、分かりにくい収納
収納した物が見えにくい場所にある、またはどの物がどこにあるのかが一目で分かりにくいと、必要な物を探すのに時間がかかります。
使わなくなる
「とりあえず置いておく」が多くなると、使わなくなった不要な物が土間収納を占領してしまう場合があります。定期的に収納を見直し、不要な物は処分するよう心がけましょう。
使わなくなる原因①:「とりあえず」の収納
「後で使うかもしれない」と考えて、とりあえず物を収納する場合があるでしょう。これが習慣になると、本当に必要ない物まで長期間保持してしまい、収納スペースを圧迫します。
使わなくなる原因②:生活スタイルの変化
時間が経つにつれて家族の趣味や活動、ニーズが変わる場合もあります。その結果、以前は使っていた物がもはや不要になり、ただ場所を取るだけの存在になってしまいがちです。
使わなくなる原因③:物の見直しをしない
定期的に収納を見直し、整理をしないでいると、使わなくなった物が目につかない場所に残り続けるでしょう。
掃除がめんどくさい
土間収納は家の入口近くにあるため、ほこりや泥が入り込みやすいです。収納スペースが狭かったり、物が多すぎると掃除がしづらくなります。簡単に掃除できるよう、定期的に物を出して床や壁をふく習慣をつけると良いでしょう。
掃除がめんどくさい原因①:アクセスの困難さ
土間収納の入口が、家具や大きな収納アイテムによって狭くなっている場合があります。これにより、掃除したいスペースに簡単にアクセスできず、掃除がしにくくなることがあります。
掃除がめんどくさい原因②:物の多さ
収納されている物が多いと、それらを一つ一つ動かして掃除する必要があり、これが面倒な作業と感じられるでしょう。
掃除がめんどくさい原因③:汚れの蓄積
土間収納は外からの土やほこりが入りやすい場所であるため、汚れが蓄積しやすく、定期的に掃除をしないとすぐに汚れが目立つようになります。あまり汚れていなければ掃除はしやすいですが、ひどく汚れていると掃除が面倒に感じるでしょう。
玄関が狭くなる
土間収納を設けることで、使われる玄関スペースが狭く感じる場合があります。収納計画を立てる時には、通行の邪魔にならないよう、適切な配置とサイズの収納を選ぶことが大切です。
玄関が狭くなる原因①:過剰な収納の設置
大きな収納ユニットや多数の家具を玄関に設置すると、自然と通行スペースが狭まります。特に、開閉式の扉がある場合、スペースを取るためさらに狭く感じられるでしょう。
玄関が狭くなる原因②:不適切な収納設計
収納の設計が玄関のサイズや形状に合っていない場合、スペースが無駄に消費され、動線が悪くなる可能性があります。これにより、玄関の機能性が低下するでしょう。
玄関が狭くなる原因③:物のたまり
収納スペースがあることで、不要な物やめったに使わない物が玄関にたまりがちになり、スペースを圧迫します。その結果、玄関が狭く感じるでしょう。
湿気やカビが気になる
土間収納は外気に直接触れることが多く、湿気が溜まりやすくなります。湿気が多いと、カビが生えやすくなったり、収納している物が傷んだりする可能性があります。
通気性を良くするために、扉には通気口を設けるか、湿気取りを使用して空気を乾燥させる工夫をしましょう。
湿気やカビが気になる原因①:通気性の悪さ
収納スペースが密閉されていると、空気の流れが悪くなり湿気がこもりやすいです。これがカビの発生を促進します。
湿気やカビが気になる原因②:定期的な清掃や換気の不足
土間収納の位置が玄関という通路の特性上、定期的な換気や清掃を忘れがちです。これにより、湿気がたまりやすくなります。
湿気やカビが気になる原因③:湿気を帯びた物の収納
靴や傘など、外から持ち込まれる湿気を帯びた物が原因で、内部の湿度が高くなる場合があります。
土間収納のメリット
土間収納は、家の玄関近くに設けられた収納スペースで、生活をより便利に整理整頓するために役立ちます。ここでは、土間収納がもたらす様々なメリットについて、簡単に説明します。
収納力が高い
土間収納は広くて深い場合が多いため、たくさんの物を一か所にまとめて収納できます。これにより、家の他の部分がごちゃごちゃしがちな物であふれることを防ぎ、スペースを有効に使うことが可能です。
外で使うものを収納できて便利
自転車やガーデニングの道具、スポーツ用品など、外で使うものを土間収納に置いておけます。これにより、家の中を汚さずに済むだけでなく、使いたい時にすぐに取り出せて便利です。
外出用品を収納できて身支度や片付けが一度にできる
靴やコート、帽子などの外出時に必要なものを土間収納に保管することで、出かける準備が一箇所で完結します。帰宅したときも、すぐにこれらのアイテムを収納できるので、玄関をいつも綺麗にたもてます。
玄関周りがスッキリする
土間収納を利用することで、玄関周りに物が散乱するのを防ぎ、すっきりとした印象をたもてます。訪問者に良い第一印象を与えられるだけでなく、家の中が片付いて見える効果もあります。
スムーズな生活動線を実現できる
土間収納を活用することで、家の中の動線をスムーズにし、日々の生活がより効率的になります。たとえば、朝の忙しい時間に玄関からすぐに必要な物を取り出せるので、時間の節約にもつながるでしょう。
土間収納のデメリット
土間収納は便利で使いやすいというメリットがありますが、一方でいくつかのデメリットも存在します。先述した失敗例ともかぶる部分もありますが、ここでは、土間収納のデメリットと、それに対する対処方法について分かりやすく説明します。
間取りによっては生活スペースを圧迫する
土間収納を設けると、その分だけ家の生活スペースが少なくなる可能性があります。特に小さな家や限られたスペースのある家では、大きな土間収納を設けることが生活エリアを狭めてしまい、居住空間が圧迫されることになります。
生活スペースを圧迫する場合の対処方法①:コンパクトな設計を選ぶ
土間収納をなるべく小さく、または必要最小限のサイズにすることで、他の生活スペースを確保します。
生活スペースを圧迫する場合の対処方法②:多機能家具を利用する
収納としてだけでなく、座れるようなベンチ型の収納や、折りたたみができる設計を選ぶことで、スペースを有効活用できます。
土間収納の掃除がめんどくさい
土間収納は玄関近くにあるため、外から持ち込まれる泥やほこりで汚れやすいです。また、物が多いとそれらを一つ一つ動かして掃除をする必要があり、掃除が面倒になりがちです。
掃除がめんどくさい場合の対処方法①:定期的な清掃を行う
土間収納の掃除を定期的に行うことで、大がかりな清掃が必要になるのを防げます。失敗例への対策にもあったとおり、簡単に床や棚をふけるように収納物を減らすのも一つの方法です。
掃除がめんどくさい場合の対処方法②:使いやすい収納方法を選ぶ
取り外し可能なバスケットやボックスを使って物を収納することで、掃除の際にかんたんに取り出せて掃除がしやすくなります。
掃除がめんどくさい場合の対処方法③:掃除しやすくなる工夫をする
床材を選ぶときに、掃除がしやすいものを選ぶことがポイントです。天然石のようなデリケートな素材は、傷がついたり汚れが隙間に入り込んだりするため、掃除が大変です。モルタル仕上げのような強度があり、水洗いができる素材だと、掃除がしやすくなります。
お掃除ロボットに掃除をまかせるのであれば、床に直接置いて保管せず、浮かせて収納することで掃除がしやすくなるでしょう。棚の柱を減らすことも有効です。
湿気やカビの心配がある
土間収納は湿気がこもりやすく、カビが生えるリスクがあります。これは収納された物の劣化や、健康への悪影響をもたらす可能性があるため、注意が必要です。
湿気やカビへの対処方法①:通気性を良くする
土間収納の扉や壁に通気口を設けることで、空気の流れを良くし、湿気が溜まりにくくなります。
湿気やカビへの対処方法②:除湿剤を使用する
収納内に除湿剤を置くことで湿気を吸収し、カビの発生を抑制できます。
失敗から学ぶ土間収納で後悔しないためのポイント
土間収納は家の機能性を高める素晴らしい方法ですが、計画を間違えると不便さを感じる可能性もあります。ここでは、土間収納を設計する際に後悔しないための重要なポイントを紹介します。
収納したいものと用途を決める
まずは、何を土間収納に入れたいのかを明確にしましょう。靴や傘、アウトドア用品、自転車など、収納するアイテムによって必要なスペースや機能が変わります。この段階で、どのような物をどれくらい収納するかを決めることが重要です。
収納物の特定
最初に具体的にどのようなアイテムを収納するのかをリストアップしましょう。
たとえば、靴、アウトドア用品、自転車、ガーデニングツール、傘、スポーツ機材などが考えられます。
これにより、どのアイテムがどれだけのスペースを必要とするか、また特別な保管条件(例えば、通気性が必要、乾燥を保つ必要があるなど)が必要かを理解できます。
用途の明確化
収納する物が決まれば、そのアイテムをどのように使うか(しょっちゅう使うのか、季節ごとに使うのかなど)にもとづいて、土間収納の用途を決めます。
しょっちゅう使用するアイテムはすぐに使用できる場所に置くべきですし、季節物は少し奥まった使いにくい場所に収納してもよいでしょう。
効率的なスペースの利用
収納したい物を特定して用途を決めることで、必要な収納スペースを効率的に計画できます。たとえば、大きなアイテムと小さなアイテムを別々に収納するための棚や引き出しの設計が可能になります。
収納のカスタマイズ
土間収納の用途が決まれば、特定のアイテムに最適な収納方法を考えられます。たとえば、靴ならば靴ラック、自転車ならばフックに吊るすなど、各アイテムに合った収納設備を用意することが大切です。
用途に応じて必要な照明やコンセントをつける
土間収納の中には照明が不足していると、特に夜間に物を取り出す際に不便を感じることがあります。また、電動工具や自転車の充電など、電源が必要な用途に使う場合は、コンセントの設置も忘れずに行いましょう。
照明の重要性
土間収納に適切な照明を設けることで、アイテムを簡単に見つけ出せます。特に、夜間や暗い場所での使用時には、内部がしっかり照らされていることが必須です。
良好な照明は、土間収納を安全に使用するためにも重要です。足元が明るく照らされていると、足元に置いてある物でつまずくリスクを減らせます。
コンセントの重要性
土間収納では、電動工具の充電や掃除機の使用、電気製品のメンテナンスなど、電源を必要とする作業を行うこともあるでしょう。このため、適切な位置にコンセントを設置しておくと非常に便利です。
収納スペースにコンセントがあると、将来的にそのスペースの使い方を変えたい時にも対応しやすくなります。たとえば、一時的に作業スペースとして使用したり、新しい電化製品の設置場所として活用することも可能です。
照明やコンセントを考えるヒント
土間収納の天井や壁に直接照明器具を設置することを検討してください。LEDのダウンライトやストリップライトがおすすめです。また、棚の下や特定の作業エリアにタスクライト(作業用照明)を設けるのも良い方法です。
コンセントは床面近くだけでなく、作業台の近くや棚の上部にも設置すると便利です。使用する電化製品の種類に応じて、適切な高さへの設置を考えましょう。
電気設備を設置する際には、必ず電気の安全規格を遵守してください。DIYで行うのではなく、専門の電気工事士への依頼をおすすめします。
用途に応じた収納量を確保するために棚を設置する
土間収納のスペースを最大限に活用するためには、棚の設置が効果的です。棚は収納する物のサイズに合わせて調整可能なものを選ぶと、より便利に使えます。また、高さを変えられる棚は将来的に収納する物が変わったときにも対応しやすいです。
どれくらい収納が必要か考える
まずは、収納するアイテムのサイズ、形状、重さを考慮して、どのような棚が必要かを検討します。しょっちゅう使用するアイテムは手の届きやすい場所に、季節物や重い物は低い位置または必要なときだけアクセスする場所に配置する計画を立てましょう。
棚の種類と材質
固定棚は場所を選ばずに設置でき、非常に丈夫です。重い物を収納する場合や、変更の少ない収納計画に適しています。
棚板の高さを調節できる棚は、収納するアイテムに応じて柔軟に対応できます。年齢に応じて変化する家庭のニーズにぴったりです。
木製、金属製、プラスチック製など、収納するアイテムの種類や湿度条件によって適切な材質を選びましょう。たとえば、湿気が多い場所ではさびにくい金属製が、見た目を重視する場合は木製が適しているかもしれません。
配置の工夫
よく使うアイテムは手が届きやすい中間の高さに配置してください。あまり使わないアイテムは上部や下部に置くと良いでしょう。
透明な扉や開放式の棚を使うと、中に何があるか一目でわかり、物の出し入れがしやすくなります。
安全性の確保
棚が高くなるほど、倒れるリスクが高まります。壁に固定するなどして棚の安定性を高めることが大切です。
棚の耐荷重を確認し、重すぎる物を無理にのせないようにしましょう。耐荷重を超えると棚が壊れたり、事故につながる可能性があります。
動線からウォークインにするかウォークスルーにするか検討する
土間収納を設計する際には、家の中の動線を考えることが大切です。ウォークインタイプは内部に入って物を取り出すスタイルで、収納量が多い一方、スペースを多く必要とします。ウォークスルータイプは通り抜けが可能で、玄関から裏口への動線などに適しています。
ウォークイン収納のメリット
- メリット①大容量の収納: 大きなスペースを確保できるため、多くの物を一箇所に収納できます。
- メリット②整理整頓がしやすい: 広いスペースを有効活用して、物を種類ごとに分類しやすいです。
ウォークイン収納のデメリット
- デメリット①スペースを多く必要とする: 大きな収納スペースを設けるため、その分他の用途に使えるスペースが少なくなります。
- デメリット②一部の物が取り出しにくい: 物が多いと、奥の物を取り出すのが大変になることがあります。
ウォークスルー収納のメリット
- メリット①スムーズな動線: 玄関から他の部屋へ、または外へのアクセスが容易になります。
- メリット②利便性の向上: 必要な物を素早く取り出せ、そのまま移動できるため、効率的です。
ウォークスルー収納のデメリット
- デメリット①収納力が低下する可能性: 通路としても機能するため、ウォークイン型に比べると収納スペースが限られることがあります。
- デメリット②プライバシーの問題: 家の内部が外から見えやすくなることもあるため、デザインに注意が必要です。
どちらを選ぶかのポイント
家族の活動パターンや、どのような物を収納するかによって、最適なタイプが変わります。家族のライフスタイルを考慮しましょう。
また、家のレイアウトも考慮してください。 家全体のレイアウトと合わせて、どの収納タイプが動線を妨げず、また活かすかを考慮する必要があります。
将来の変化も想定しておくと、より良い選択ができます。家族構成の変化や使用する物の変更など、将来的な変化も考慮に入れると良いでしょう。
見栄えが気になるなら扉やロールスクリーンの設置を検討する
土間収納の見栄えを良くするために、扉やロールスクリーンの設置を検討しましょう。これにより収納部分が目隠しでき、玄関周りをすっきり見せることが可能です。また、デザインを選ぶことで、家の装飾とも調和できます。
扉を設置するメリット
1つ目のメリットは美観です。扉を設置することで、収納物を隠し、スペースをすっきりと見せられます。インテリアと調和するデザインを選ぶことで、家全体の雰囲気を向上できます。
2つ目のメリットは土間収納の保護です。扉があることで、収納物がほこりや直接的な損傷から保護されます。また、湿気が多い地域では、扉を閉めることで収納内の湿度管理にも役立ちます。
ロールスクリーンを設置するメリット
メリット1つ目は空間の柔軟性です。ロールスクリーンは使用しない時は上げておくことができるため、空間を開放的に使いたいときに便利です。
2つ目は操作や設置が簡単なことです。扉と比べて、ロールスクリーンは軽くて操作が簡単です。また、設置も比較的簡単に行えます。
3つ目のメリットはデザインの多様性です。ロールスクリーンの生地や素材の選択肢が豊富で、インテリアに合わせやすいのも魅力でしょう。
設置のポイント
扉やロールスクリーンを設置する際には、寸法を正確に測定し、土間収納の開口部にピッタリ合うように選ぶことが重要です。サイズが合わないと見た目だけでなく機能性にも影響します。
扉の材質は耐久性や保護機能、インテリアのスタイルに合わせて選びます。木製、ガラス、金属など、さまざまなオプションがあります。ロールスクリーンは布製、ビニール製など、用途に応じて選んでください。
家の内装や他の家具と調和する色やデザインを選ぶことが、全体の美観を保つ上で重要です。また、透明感のある素材や色を選ぶと、軽やかな印象を与えられます。
リフォーム会社で相談してみる
リフォーム会社はリフォームを実際に数多く行っているため、解決策の引き出しを数多く持っています。良い土間収納のアイディアが浮かばない場合は、リフォーム会社でプロに相談するのも良いでしょう。
HDC神戸には複数のリフォーム業者が入居しています。お近くにお住まいの方は、一度相談に行ってみてはいかがでしょうか?理想のリフォーム会社に出会えるかもしれません。
土間収納の事例
事例1:趣味の自転車もすっきり収納できる土間収納
施工会社 | ナサホーム |
築年数 | 24年 |
使用頻度が少ない洋室部分のスペースを土間収納のスペースとして活用した事例です。趣味の自転車やゴルフバックなどのスポーツ用品は汚れが付着しやすく、土間に収納すると動線もスッキリして汚れを部屋に持ち込みません。
土間収納の床はフロアタイルを選定したため、汚れに強く日々のお掃除もしやすいです。可動棚部にはロールスクリーンを設置し、来客時の目隠しも考慮しました。
ウォークスルー型を採用し、引き戸を開ければ土間収納から書斎を経由して寝室、LDKへとアクセスできます。
事例2:デザイン性と収納力のある土間収納
施工会社 | ナサホーム |
築年数 | 33年 |
多数の靴を収納したいとの要望から、シューズクロークの用途をメインとした土間収納の事例です。用途を明確に決めているので、スッキリとした収納空間を実現しました。
将来の収納物変更にも備えて、稼働棚を複数設定しています。スーツケースや傘など外出時に使用するものを収納するのにも便利です。
玄関との間には引き戸を設置し、来客時の目隠しにも配慮しています。
事例3:収納力の高い土間収納
施工会社 | ナサホーム |
築年数 | 16年 |
玄関土間を拡張して土間収納とした事例です。もともと棚はあったものの、収納したいものと収納の大きさがミスマッチしておりデッドスペースとなっていました。
収納したいものや用途が明確だったため、棚の計画と収納の広さを見直すことで、収納が増えてゴルフバックやスーツケースも収納できるようになりました。
土間収納を取り入れる前に知っておきたいこと
土間収納を設計する際には、その利便性を最大限に引き出すためにいくつかの重要なポイントを押さえることが必要です。
失敗から学び、後悔しないためには、まず「収納したいものを決めて用途を決める」ことが基本です。これにより、どのような物をどれだけ収納するかが明確になり、その他の設計要素を適切に決定できます。
次に、「用途に応じて必要な照明やコンセントをつける」ことが重要です。これは、収納スペースを使いやすくするためには欠かせない要素であり、特に暗がりでの使用頻度や電力を必要とする機器の使用を考慮する必要があります。
また、「用途に応じた収納量を確保するために棚を設置する」ことで、空間を効率的に利用し、アクセスしやすい収納を実現します。
さらに、動線を考慮して「ウォークインにするかウォークスルーにするかを検討」することは、日々の生活の流れをスムーズにするために重要です。ウォークインは収納量が増える反面、スペースを取るため、限られたスペースではウォークスルーが有効かもしれません。
最後に、土間収納の「見栄えが気になるなら扉やロールスクリーンの設置を検討」することも考えましょう。これにより、収納スペースを目隠しするとともに、インテリアとの調和を取れます。
これらの点を事前にしっかりと計画し、検討することで、後悔のない、機能的で美しい土間収納を実現することが可能です。
HDC神戸には複数のリフォーム業者が入居しています。お近くにお住まいの方はぜひ一度訪れてみて、「自分のライフスタイルに土間収納が合っているのか」「予算内でどんな土間収納ができるのか」など、プロに直接相談してみるのがおすすめです。
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