二級建築士・整理収納アドバイザー1級資格保有。大学院まで建築学を専攻し、ハウスメーカーでの勤務を経てWebライターとして独立。建築、不動産、インテリアなど住まいに関する記事を執筆しています。ストレス解消法は家中の整理整頓と掃除をすること。おうち時間を快適に楽しく過ごすためのコンテンツをお届けします。
新築やリフォームで二世帯住宅を検討している方のなかには、間取りの考え方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。おしゃれで快適な二世帯住宅を建てるには、実際の事例を参考にして具体的なイメージを持つことが大切です。
本記事では、二世帯住宅の間取りについて実際の図面を紹介しながら詳しく解説します。後悔しやすい注意点やおしゃれにまとめるためのポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
二世帯住宅の間取りは3種類ある
二世帯住宅の間取りは、大きく分けて以下の3つのパターンがあります。
- 完全分離型
- 部分共有型
- 完全同居型
まずは、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
完全分離型の間取りの二世帯住宅
完全分離型とは、親世帯と子世帯の生活範囲が完全に分かれた間取りです。玄関や水まわり設備、リビングなどを2つずつ設置するため、基本的には建物のなかに二世帯が共同で使用する部分はありません。
完全分離型は、さらに縦割りタイプと横割りタイプに分けられます。縦割りタイプとは、建物の左右で二世帯が分かれたものです。横割りタイプは、1階は親世帯、2階は子世帯のように上下に生活範囲が分かれます。
完全分離型の二世帯住宅のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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完全分離型は、それぞれ独立して生活しながらも親子で近くに住みたいという方におすすめです。プライバシーを保ちつつ食事を届けたり何かあった場合にかけつけたりできるため、ほど良い距離感を好む方によく選ばれています。また、将来どちらかの世帯が空いた場合に賃貸物件などに転用しやすく、ライフステージの変化に柔軟に対応できる点がメリットです。
一方、完全分離型は二世帯分の設備や部屋を別々に作る必要があるため、建築費用や水道光熱費などのコストがかかる点がデメリットです。縦割りの場合は、面積も一世帯用の住宅の約2倍になるため、広い敷地が必要になるでしょう。
部分共有型の間取りの二世帯住宅
部分共有型とは、世帯同士の生活範囲を分けながらも、住宅の一部を共同で使用する点が特徴の間取りです。例えば、以下のような部分を二世帯で共有します。
- 玄関
- キッチン、トイレ、洗面所、浴室などの水まわり設備
- リビング
- 特定の階(3階建てのうち2階は共有スペースにするなど)
部分共有型の二世帯住宅のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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部分共有型は、コストを抑えつつプライバシーにも配慮したい方におすすめです。水まわり設備や部屋をすべて分ける完全分離型に比べて設備や建物面積が少なくて済むため、建築費用や水道光熱費を抑えられます。また、共有する部分があり二世帯が自然に顔を合わせることで、コミュニケーションが取りやすい点もメリットです。
一方、共有部分と世帯ごとに独立した部分がひとつの建物のなかに混在するため、二世帯それぞれの生活動線に配慮して間取りを考えなければいけません。起床時間や帰宅時間などの生活リズムが大きく違う場合は生活音が気になりやすく、特に玄関や水まわりの配置計画が難しいでしょう。
完全同居型の間取りの二世帯住宅
二世帯住宅の完全同居型とは、寝室や個室以外の空間をすべて二世帯で共有する間取りを指します。広めの一世帯用住宅に二世帯が住む様子をイメージするとわかりやすいでしょう。
完全同居型の二世帯住宅のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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完全同居型は、一人暮らしの親と子世帯が同居する場合によく選ばれる間取りです。必要な設備などは一世帯用の住宅とほぼ変わらないため、完全分離型や部分共有型に比べて省スペースかつ費用を抑えて二世帯住宅を建てられます。共有スペースが大半のため同居する家族に目が届きやすく、介護が必要な家族がいる方におすすめです。
ただし、一日の大半を同じ空間で過ごすため、他の間取りタイプよりもお互いのプライバシーや生活音に配慮が必要です。また、世帯同士で設備の使用やインテリアのデザインなどの好みが異なれば、意見をまとめにくいことがあります。完全同居型を選ぶ場合は特に、家族全員が納得できる計画になるまで時間と手間をかけて話し合うことが大切です。
【リフォーム実例】おしゃれな二世帯住宅の間取り5選
ここからは、二世帯住宅のリフォーム事例を見ていきましょう。おしゃれで間取りも工夫されており、リフォームだけでなく二世帯住宅の新築時にも見本になる実例ばかりです。ぜひ参考にしてください。
【実例1】完全分離型のおしゃれな二世帯住宅
写真左:ウッドデッキ|写真右:親世帯用のLDK
出典:住友不動産のリフォーム
築年数 | 46年 |
面積 | 53坪 |
リフォーム費用 | 2,000万円〜 |
完全分離型の二世帯住宅の実例です。建物の左側が親世帯、右側が子世帯の縦割りタイプの間取りを採用しています。
ポイントは、二世帯住宅でトラブルになりやすい水まわりの位置を工夫している点です。お互いの居室から離れた場所に配置しているため、生活音を気にせず伸び伸びと過ごせます。また、水まわりを北側にまとめたことで、南側の日当たりの良い場所に広々としたLDKを配置できています。おしゃれなウッドデッキを設けており、天気の良い日には二世帯でリラックスしながら交流できる点も魅力的です。
【実例2】部分共有型のおしゃれな二世帯住宅
写真左:親世帯用のLDK|写真右:子世帯用(メイン)のLDK
出典:住友不動産のリフォーム
築年数 | 52年 |
面積 | 65坪 |
リフォーム費用 | 2,000万円〜 |
玄関と洗面所、浴室は共有しつつ、キッチンを2ヵ所設置して部分共有型の間取りにした二世帯住宅です。
親世帯用のキッチンは比較的コンパクトにまとめ、広さよりも使いやすさとバリアフリーを重視して設計している点が特徴です。もう一方のLDKはリビングスペースを広めに確保し、二世帯で一緒にリラックスタイムを過ごせるようになっています。生活リズムの違いなどで世帯ごとに食事時間は分けたいものの、コミュニケーションを取りやすい間取りにしたい方はぜひ参考にしてください。
また、パントリーなどの大きめの収納を複数の場所に設けており、整理しやすくおしゃれな状態を保ちやすい家になっている点も見本にしたいポイントです。
【実例3】完全同居型のおしゃれな二世帯住宅
写真左:LDK|写真右:バリアフリー仕様の浴室
出典:住友不動産のリフォーム
築年数 | 40年 |
面積 | 40坪 |
リフォーム費用 | 2,000万円〜 |
親の介護をしやすいようリフォームした完全同居型の二世帯住宅です。1階の中心に家族が集まるLDKを配置し、玄関や水まわりへスムーズに移動できる間取りになっています。
この家のように、介護が必要な方の部屋は水まわりの近くに配置するのがおすすめです。入浴やトイレの際の移動距離が短く、補助の負担を減らせます。また、対面キッチンはおしゃれなだけではなく、家族に目が届きやすいというメリットもあります。
洗面台やシャワールームなどのコンパクトな水まわり設備を追加している点もポイントです。コストを抑えつつ、世帯人数が多い家でも暮らしやすいよう配慮されています。
【実例4】ローコストにリフォームしたおしゃれな二世帯住宅
写真左:親世帯の寝室|写真右:親世帯の寝室の収納(バリアフリー仕様)
リフォーム後の間取り
(参考)リフォーム前の間取り
出典:ナサホーム
築年数 | 30年 |
リフォーム費用 | 1,769万円 |
築30年の一世帯用住宅を二世帯住宅にするために全面リフォームした事例です。LDKとトイレを2ヵ所設けた部分共有型の間取りになっており、1階を親世帯、2階を子世帯の横割りで使用しています。
1,800万円以下というローコストにリフォームできた理由は、間取りを変えたり壁を撤去したりする範囲を最小限に抑えたことです。既存の住宅の間取りを活かしつつ、ミニキッチンを採用して省スペースに必要な設備を追加しています。
また、子世帯のLDKはインダストリアル風インテリアを採用し、親世帯の寝室は森林がプリントされた壁紙にするなど、各世帯の好みを反映した空間になっている点もポイントです。引き戸を積極的に採用するなどバリアフリーにも配慮されており、コストを抑えつつおしゃれと便利さを両立させた二世帯住宅の成功例です。
【実例5】約30坪のおしゃれな二世帯住宅
写真左:ラウンジスペース|写真右:畳スペース
出典:住友不動産のリフォーム
築年数 | 48年 |
面積 | 29坪 |
リフォーム費用 | 1,500万円〜2,000万円 |
29坪の限られた空間で二世帯住宅を実現した事例です。多目的に使える畳スペースやラウンジスペースを設けたことで、家事やリラックスタイムなどの必要なシーンに応じて柔軟に空間を活用できます。畳スペースをLDKの横に配置すると、おしゃれかつアイロンがけなどの家事に使えて便利なためおすすめです。
将来生活スタイルが変わったり階段の上り下りがつらくなったりしたときには、1階のラウンジスペースにミニキッチンを設置することも可能です。設備をすぐに使うかどうかわからない場合は、この家のようにスペースだけ確保しておくことも検討してみてください。
二世帯住宅の間取りで後悔しやすいこと
二世帯住宅の間取りで失敗しないためにも、以下の後悔しやすいポイントを把握しておきましょう。
- 一つひとつの部屋が狭い間取りになった
- お互いの生活音が気になる間取りになった
- 玄関を分けた間取りにすれば良かった
- 水まわり設備を分けた間取りにすれば良かった
- 水道光熱費の請求先を分けておけば良かった
順番に詳しく解説します。
一つひとつの部屋が狭い間取りになった
二世帯住宅でプライバシーを優先して個室を多く作ると、一つひとつの部屋が小さい間取りになりやすいです。部屋が狭いと、好みの家具が置けなかったり収納が足りず散らかりやすくなったりして後悔することがあります。実際に生活する様子をイメージしながら、バランスを見て部屋数を決めましょう。
図面上で見ると広さの感覚がつかみにくいため、実際にメジャーで測ってみたり、ショールームで実物大の部屋を見たりするのがおすすめです。
お互いの生活音が気になる間取りになった
帰宅時間や就寝時間が二世帯でまったく同じというケースは少ないため、二世帯住宅で同居し始めてから入浴の音や早朝に歩き回る音などが気になって後悔することがあります。生活音の問題を防ぐには、以下のように間取りを工夫するのがおすすめです。
- 寝室と水まわりの間に廊下や収納スペースをはさむ
- 横割りではなく縦割りで二世帯の生活範囲を分ける
- 横割りになる場合は、上下階でなるべく間取りをそろえる(居室のうえに水まわりや廊下が配置される心配が少なくなるため)
また、防音材のグレードを上げるなど、建物の性能で対策することも検討してみましょう。
玄関を分けた間取りにすれば良かった
二世帯住宅で玄関を共有すると、以下のような点で後悔することがあります。
- 生活リズムが異なる場合に、早朝や深夜の出入りする音がストレスになる
- 朝の出勤時間や登校時間が重なった場合に、玄関周りが混雑する
- 来客時に顔を合わせて気まずくなり、人を招きにくくなる
そのため、玄関を分けるかどうかは予算や設置スペースなどの優先順位を考えながら慎重に決めましょう。玄関を分けない場合は、目隠しになる間仕切り壁を作ったり、寝室は玄関から離したりと間取りで工夫することをおすすめします。
水まわり設備を分けた間取りにすれば良かった
部分共有型や完全同居型の間取りの二世帯住宅では、洗面所や浴室などを共有するケースが多いです。水まわり設備は世帯によって掃除頻度や片付けのルールなどに違いが出やすく、住み始めてからトラブルになって後悔することがあります。
予算やスペースの問題で水まわり設備を分けられない場合は、ミニキッチンやシャワールームなどのコンパクトな設備を検討してみてください。例えば、ミニキッチンは90cm〜150cmと一般的なキッチンの半分ほどのスペースに設置でき、費用も半額に近い30万円〜50万円ほどで済みます。設置して良かったと満足する方も多いです。
水道光熱費の請求先を分けておけば良かった
二世帯住宅ではひとつの建物を共有するため、水道光熱費をどちらの世帯が負担するかという点で悩む方が多いです。各世帯で分担して支払う方法もありますが、負担分を計算するのに手間がかかり後悔する方もいます。
おすすめは、メーターを世帯別に分けて設置し、請求先を分けることです。それぞれ使った分だけ支払えるため、気兼ねなく生活できます。特に、完全分離型の間取りで将来賃貸に転用する可能性がある場合は、請求先を分けておいた方が良いでしょう。
ただし、メーターを2つ分設置する費用がかかり、各世帯で基本料金を支払うことで請求金額が増える可能性もあります。事前に施工会社に相談し、シミュレーションしてから判断すると良いでしょう。
二世帯住宅の間取りをおしゃれにまとめるポイント
おしゃれな二世帯住宅を建てるには、以下の3つのポイントをおさえておきましょう。
- 二世帯で現状の間取りとライフスタイルを共有する
- 二世帯で理想の間取りのイメージを共有する
- 二世帯住宅が得意な施工会社に間取りを相談する
それぞれ詳しく解説します。
二世帯で現状の間取りとライフスタイルを共有する
おしゃれな二世帯住宅にするには、二世帯両方のライフスタイルに合った使いやすい間取りを作ることが大切です。使いにくい間取りの家は整理整頓や掃除が面倒になりやすく、生活感が出てしまうためです。
まずは、各世帯の現状の間取りやどのように使用しているかを共有しましょう。例えば、以下のような項目を確認してみてください。
- 生活用品などをどこにどのくらい収納しているか
- 食事のあとは主にリビングダイニングに留まるのか、個室に戻って過ごすのか
- 植物やペットなど屋内で楽しむ趣味があるか
- 新居に持って行きたい家具や家電は何か
1日のルーティンを時系列で振り返ってみると、具体的にイメージしやすいのでおすすめです。お互いの生活の様子がわかったら、必要な収納の量や部屋の広さを間取りの計画に反映しましょう。
二世帯で理想の間取りのイメージを共有する
現状のライフスタイルだけではなく、各世帯が新しい二世帯住宅に求める理想像も共有しておきましょう。例えば、リビングで家族と過ごす時間を楽しみにしているのか、ひとりになれる時間を大事にしたいのかといった点は、間取りの計画に影響します。
また、おしゃれと感じるものは人によって差があるため、好みのインテリアや雰囲気を具体的に確認しておくことが大切です。ショールームで実物を見ながら好みのテイストを共有しておくと、施工会社との間取りの打ち合わせもスムーズに進められるのでおすすめです。
どうしてもデザインの好みがまとまらない場合は、完全分離型や部分共有型の間取りで世帯ごとにデザインを分けることも検討してみてください。
二世帯住宅が得意な施工会社に間取りを相談する
おしゃれな二世帯住宅にするには、施工会社の選び方も大切です。二世帯住宅の施工実績が豊富な会社であれば、相談した際に質の高いアドバイスが期待できるためです。
具体的には、会社のホームページや口コミ・評判などを調べてみて、実績の多さや二世帯住宅のモデル商品などがあるかどうかを確認してみましょう。二世帯住宅に力を入れている様子が感じられたり、好みのデザインの施工事例がある会社に相談するのがおすすめです。
二世帯住宅の間取りに関するよくある質問
最後に、二世帯住宅の間取りに関するよくある質問を紹介します。
- 二世帯住宅の間取りに必要な広さは何坪くらい?
- 二世帯住宅の間取りで費用はどのくらい変わる?
- 二世帯住宅の間取りによって節税できるって本当?
マイホーム作りで後悔しないためにも、気になる疑問は事前に解決しておきましょう。
Q1|二世帯住宅の間取りに必要な広さは何坪くらい?
二世帯住宅を建てるのに必要な広さは、一般的に約30坪(約100㎡)以上が目安です。ただし、世帯人数や間取りにより必要な広さは大きく異なります。
間取りから家の広さを把握するには、建築家の吉田桂二氏が考案した「間取り係数」を使う方法があります。間取り係数とは、LDK、寝室、個室などの基本の部屋の面積から、建物全体のおおよその床面積を算出するための係数です。間取り係数は1.5〜2.0の間で設定することが一般的で、値が大きいほど階段や廊下、水まわりなどのスペースにゆとりがある間取りになります。
例えば、以下のケースを考えてみましょう。
- LDK:12畳(6坪)
- 寝室:8畳(4坪)
- 個室:6畳(3坪)
上記の部屋が2室ずつある完全分離型の二世帯住宅の場合、間取り係数を1.8とすると建物全体の面積は以下のように計算できます。
- 部屋の面積の合計 = (6 + 4 + 3) × 2 = 26坪
- 建物全体の面積 = 26坪 × 1.8 = 46.8坪
あくまで目安の計算方法であるため、正確な広さは具体的な間取りの計画を進めながら都度確認してください。
参考:吉田桂二「間取りと架構の教科書 吉田桂二の紙上木造建築学校」
Q2|二世帯住宅の間取りで費用はどのくらい変わる?
新築・またはフルリフォームで二世帯住宅にした場合、間取りタイプ別の費用の相場は、以下のとおりです。
- 完全分離型:3,000万円〜5,000万円(45坪〜60坪程度)
- 部分共有型:2,500万円〜4,500万円(40坪〜50坪程度)
- 完全同居型:1,700万円〜3,500万円(30坪〜45坪程度)
いずれも二世帯住宅の平均的な坪単価である60〜80万円で想定した場合の金額です。二世帯を分離するほど設備や部屋の数が増えて住宅の規模が大きくなるため、予算を多く用意しておく必要があるでしょう。
既存住宅の間取りをそのまま活かしてリフォームするのであれば、大幅に費用を抑えられる可能性があります。例えば、余ったスペースに設備を増やしたり個室に分けたりする場合は500万円以下でリフォームできるケースも多いです。
なお、坪単価は地域や施工会社によっても差があるため、正確な金額は見積もりを依頼して確認しましょう。
Q3|二世帯住宅の間取りによって節税できるって本当?
二世帯住宅を建てる際は、以下の3つの税金に関する減税制度を利用できます。
不動産取得税
概要 | 土地や建物などの固定資産を取得(購入)した際に課される税金 |
減税の内容 | 新築住宅は建物の不動産評価額(不動産取得税を計算する基準となる金額)が1,200万円控除される ※二世帯住宅が独立した2戸の住宅と認められれば、それぞれに1,200万円の控除が適用され、最大2,400万円の控除を受けられる |
登録免許税
概要 | 不動産の登記手続きの際に課される税金 |
減税の内容 | 新築の場合、税率が以下のとおり軽減される
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※適用期限は令和8年(2026年)3月31日まで
固定資産税
概要 | 土地や建物などの固定資産の所有者に毎年課される税金 |
減税の内容 | 土地:課税標準額(固定資産税を計算する基準となる金額)が6分の1もしくは3分の1まで軽減される 建物:120㎡以下の部分に課される税額が2分の1に軽減される |
構造や断熱性能などの高い水準を満たした長期優良住宅にすれば、さらに税金の負担を軽減することも可能です。施工会社と税金面についても相談しながら計画を進めましょう。
参考:
総務省|不動産取得税
法務局|令和5年4月1日以降の登録免許税に関するお知らせ
総務省|固定資産税
おしゃれな二世帯住宅作りは間取りの計画が大切
本記事では、二世帯住宅の間取りの実例と考え方のポイントを解説しました。二世帯住宅の間取りは、大きく分けて以下の3種類です。
- 完全分離型:親世帯と子世帯が完全に独立した間取り
- 部分共有型:設備などの一部を共有する間取り
- 完全同居型:家全体を共有する間取り
それぞれにメリット・デメリットがあるため、現状のライフスタイルや新しい住宅に求める理想像に合った間取りタイプを選びましょう。間取り作りに失敗しないためには、生活音や部屋の広さなどの後悔しやすい点に配慮したうえで、ショールームなどに行って好みのイメージを明確にしておくことがポイントです。
ぜひ理想の間取りを作り、おしゃれで快適な二世帯住宅を手に入れてくださいね。
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