手軽に栄養補給できるドライフルーツですが、着色料や保存料などの『添加物』が気になったことはありませんか?自家製のドライフルーツなら砂糖の量を調節でき、添加物なしで作れます。自宅で簡単にできる作り方や、おすすめの果物を紹介します。
目次
自家製ドライフルーツのメリット
自家製ドライフルーツのメリットは『材料にこだわれること』です。着色料や保存料などを使わない、『添加物不使用』にこだわりたい人にぴったりです。
初めて挑戦する人向けに、自家製ドライフルーツのメリットを紹介します。
砂糖や添加物不使用で作れる
ドライフルーツを手作りするメリットは以下の通りです。
- 着色料や保存料などを使わず、添加物なしで作れる
- 砂糖の量を加減できるので市販品よりも『甘さ控えめ』に作れる
- 自分の好きな材料を用意できるため、産地や栽培方法にこだわれる
- 乾燥時間を調節して好みの固さに仕上げられる
市販のドライフルーツは、手軽にいつでも購入できるメリットがあります。一方で、砂糖や保存料などの添加物が気になる人もいるのではないでしょうか。
自家製ドライフルーツは材料を自分で選べるので、安心して食べられる点が魅力です。
旬のフルーツを長く楽しめる
果物を乾燥させて作るドライフルーツは、日持ちの長さが特徴です。生の果物は水分を多く含んでいるため、食べ頃を過ぎるとすぐに傷んでしまいます。
お土産やいただきもので食べきれない量の果物をもらったときは、日持ちが長いドライフルーツにアレンジするのがおすすめです。
乾燥させることで果物の水分量が減り、旬の味を長く楽しめます。生の状態よりも使い勝手がよく、おやつやお菓子作りにも使えます。
生のまま食べて季節感を楽しむだけでなく、ドライフルーツに加工して、旬のフルーツを余すことなく味わいましょう。
おいしい自家製ドライフルーツの作り方
(出典) pexels.com
自家製ドライフルーツの作り方は、『天日干し・自然乾燥』『電子レンジ』『オーブン』が一般的です。
それぞれの作り方とメリットについて紹介します。
果物の下準備をする
果物の選び方と具体的な下準備については、以下の通りです。
- 水分が多すぎず、乾燥しても味・風味・色が変わりにくいものを選ぶ
- 果物をよく洗い、皮ごと乾燥させる場合はしっかりと汚れを落とす
- 皮をむき、好みの厚さ・形状にスライスする
市販されているドライフルーツと同じ果物から選ぶと失敗しにくくなります。最初は手に入りやすい『りんご』『バナナ』『みかん』などがおすすめです。
できるだけ同じ厚さにスライスすると水分量が均一になり、おいしく仕上がります。包丁で切るのが手間であれば、スライサーが便利です。
乾燥させる【天日干し・自然乾燥】
天日干し・自然乾燥は、切った果物を外に干すだけの手軽な方法です。具体的な作り方は以下の通りです。
- 干し網やザルを用意し、日当たりのよい場所で天日干し(自然乾燥)する
- 夜間や天気が悪い日は室内にしまっておく
- 外の気温は17~32度が適しており、2〜4日間を目安に乾燥させる
果物の表面は乾燥していますが、中はしっとりとした仕上がりが特徴です。場所や湿度によっては虫やカビがわく可能性があります。
果物を室内にしまうときはよく観察しましょう。衛生面を考慮すると、ホコリが舞いやすい強風の日や梅雨の時期は避けた方が無難です。
乾燥させる【電子レンジ】
電子レンジで作る方法は、天日干しよりも短い時間でドライフルーツが作れます。帰宅時間が遅い人や、初めて挑戦する人にぴったりの作り方です。
具体的な作り方は以下の通りです。
- クッキングシートを乗せた皿の上に、水分をふき取った果物を乗せる
- 500Wで2〜3分ほどを目安に、様子を見ながら数回に分けて加熱する
- 加熱したら、日当たりのよい場所で半日~1日ほど自然乾燥させる
天日干ししたものと比べると、全体的にしっとりしていて、柔らかい仕上がりです。果物の糖分でクッキングシートが焦げやすいため、こまめに取り替えるようにしましょう。
乾燥させる【オーブン】
低温でじっくり加熱できるオーブンは、果物が持つ本来の甘さを最大限に引き出します。具体的な作り方は以下の通りです。
- クッキングシートを敷いた天板の上に果物を並べる
- できあがりの好みに合わせて砂糖をふりかける
- 余熱なしのオーブンを100度に設定し、60分ほどを目安に様子を見ながら加熱する
- 加熱が終わったら果物を裏返し、さらに30分ほど加熱する
オーブンは加熱時間が長いので、好みの固さに調節できるのが魅力です。砂糖をかけずに加熱すると、果物の自然な甘さを楽しめます。
焼き色が付きすぎてしまう場合は、アルミホイルをかぶせて焦げつきを防止しましょう。
ドライフルーツに適した果物を紹介
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ドライフルーツ用の果物を選ぶときは、乾燥させても味や風味が損なわれないものがおすすめです。身近な果物で例を挙げると、りんご・バナナ・みかんなどが挙げられます。
それぞれの果物について、特徴を紹介します。
年間を通して手に入りやすい「りんご」
年間を通して手に入りやすい『りんご』は、ドライフルーツに適した果物の一つです。安価で売られていることが多いため、初めてのドライフルーツ作りにぴったりです。
りんごには抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれており、乾燥させても成分が減りにくい性質があります。繊維が柔らかく、軽い食感が特徴です。
柔らかさを活かして、皮ごと乾燥させてもよいでしょう。甘みが強いので、砂糖なしでも十分おいしいドライフルーツになります。
濃厚な甘みを感じられる「バナナ」
甘みが強いバナナは、乾燥させるとバナナチップスのような固さになります。ポリッとした食べごたえのある食感で、よく噛んで食べれば満腹中枢を刺激できるでしょう。
バナナ自体の風味が強いので、ドライフルーツにすると甘みがより凝縮されます。食べたときの満足感が高く、ダイエット中のおやつとして最適です。
劣化しやすいバナナの大量消費にも役立ちます。バナナチップスの食感に近づけたいときは、2~3mmほどの薄切りがおすすめです。
皮の風味も活かせる「みかん」
ジューシーな甘みが特徴のみかんは、皮ごとドライフルーツにできる優秀な果物です。乾燥させすぎると皮が固くなってしまうため、注意が必要です。
皮ごと使用する際は、ワックスを不使用のみかんが適しています。ワックスが気になるときは、煮沸したお湯に30秒ほどくぐらせましょう。
紅茶に浮かべたり、焼き菓子の材料に使ったり、さまざまな使い方ができます。ほどよい苦味があるので、大人の味を楽しめます。
意外なおいしさを感じられる果物を紹介
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ドライフルーツ作りに慣れてきたら、ほかの果物にも挑戦してみませんか?酸味が強いものや傷みやすいものなど、乾燥させた方がおいしく食べられるものもあります。
意外なおいしさを感じられる、いちじくとレモンの魅力について紹介します。
華やかな見た目も楽しい「いちじく」
6〜11月頃に旬を迎える『いちじく』は、傷みやすいデリケートな果物です。ドライフルーツにすると、華やかな果実の色合いや旬の味を長く楽しめます。
甘みがぎゅっと凝縮されており、乾燥させても強い甘みを感じられます。指で押しただけで傷つくほど柔らかいので、オーブンで乾燥させる方法がおすすめです。
いちじくには『黒いちじく』と『白いちじく』の2種類があり、どちらでもおいしく作れます。炎症を抑える効果を期待でき、ストックしておけば風邪予防に役立ちます。
参考:野菜と果物/いちじく
苦味を楽しめてビタミンも豊富な「レモン」
強い酸味が特徴のレモンですが、ドライフルーツにするとほのかな甘みを感じられます。ビタミンCは熱に弱いので、加熱する必要がない天日干しが適しています。
ビタミンCの多くは皮に含まれているため、無農薬のレモンが手に入った場合は皮ごと干してみましょう。
紅茶に浮かべれば本格的なレモンティーを楽しめますし、チョコレートをかければ、手作りの『レモンピールチョコ』ができあがります。
生のまま食べるよりも使い道が多くなるので、ぜひ挑戦してほしい果物の一つです。
自家製ドライフルーツで果物をもっと身近に
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果物の味を手軽に楽しめるドライフルーツは、電子レンジやオーブンで簡単に作れます。保存料や着色料などの添加物を使用していないため、食の安全にこだわりたい人にぴったりです。
砂糖の量や仕上がりの固さも調節でき、自分好みのドライフルーツを作れます。おいしく作るポイントは、果物の厚さが均一になるようにスライスすることです。
厚みがバラバラだと、乾燥させたときにムラが出てしまいます。最初は手に入りやすい『りんご』『バナナ』『みかん』が適しています。
自家製ドライフルーツで、旬の果物をより長く楽しみましょう。