粉ミルクはどう選ぶ?粉ミルクの基本知識とおすすめ粉ミルク8選

赤ちゃんの成長に必要な栄養を研究して作られた粉ミルクは、育児に欠かせないものの一つです。しかし、あまりにも種類が豊富にあるためどれを選べばいいか迷ってしまうかもしれません。そこで、粉ミルクの基礎知識とおすすめの粉ミルクを紹介します。

目次

粉ミルクの基本情報

まずは粉ミルクの成分や種類など、粉ミルクの基本を詳しく説明します。

粉ミルクは何でできている?

粉ミルクの正式名称は『乳児用調製粉乳』で、母乳の成分を研究して作られた母乳の代替品です。メーカーごとにさまざまな特色を持った粉ミルクが流通しています。ただし、基本の成分と配合は基準が定められているため変えることはできません。

主な成分は牛乳を加工することで抽出された、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン類ですが、そこに各メーカーが、赤ちゃんの健やかな成長のために工夫を凝らして、独自の成分をバランスよく配合しています。

参考:母乳及び乳児用調製粉乳の成分組成と表示の許可基準

母乳との違いはあるの?

粉ミルクと母乳には多少の違いはあるものの、どちらにも「赤ちゃんの成長に必要な栄養」が十分に含まれており優劣はありません

出産前の育児教室などで母乳のメリット聞き、粉ミルクに少なからず抵抗感を感じる人も少なくありませんが、どちらで育児をしていても赤ちゃんは元気に育ちます。「母乳だから」「粉ミルクだから」とこだわるのではなく、体調や状況に合わせて育児を楽しむことが大切です。

「どちらの方が優れているか」と議論されることもありますが、どちらであっても授乳を通してたくさんの喜びを感じることができるでしょう。

粉ミルクの種類と形状

粉ミルクの種類は以下の3つに分けられます。

  • 新生児期から飲める『育児用ミルク』
  • 離乳食期に栄養補助として使用する『フォローアップミルク』
  • アレルギー体質に対応する『アレルギー用ミルク』

これらの中から月齢や体質に合わせて選びましょう。
また、形状も大きく3つです。

  • 大容量がかなう定番の『缶タイプ』
  • 外出にも便利な『スティックタイプ』
  • 少量のミルク作りもカンタンな『キューブタイプ』

最近ではこの他に、そのまま飲める『液体タイプ』も登場しています。

粉ミルク作りの注意点

粉ミルクは、飲ませる直前に調乳して飲ませます。調乳する際には必ず手をキレイに洗い、清潔に配慮するように心がけましょう。

また、使用する器具は全てキレイに消毒し、清潔を保つことが大切です。取扱説明書を読み、煮沸や薬剤でキレイに消毒しておきましょう。

粉ミルクを溶かすお湯は、水道水を煮沸してさました『湯ざまし』がおすすめです。ミネラルウォーターでも構いませんが、ミネラルウォーターを使用する際は、硬水を避けるべきとされています。

粉ミルク育児のメリット

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粉ミルク育児には複数のメリットがあります。母乳育児とはちょっと違う、粉ミルク育児ならではのメリットを紹介します。

ママの体調不良時も安心

産後間もない体は、想像以上にダメージを受けています。また、休みなく始まる育児は、母体にとって大きな負担になるかもしれません。疲れと慣れない育児のストレスは、ママの体調不良の原因にもなります

そんなとき、ミルク育児ならママの身体的、精神的なストレスを軽減することができるでしょう。

また万が一、体調を崩してしまったとしても、ミルク育児ならママが身体を休めることができます。そのため、体調の回復が早まる可能性が高くなります。

保育園や家族に預けられる

粉ミルク育児なら、赤ちゃんへの授乳がママ以外でも可能です。パパはもちろん、祖父母でもカンタンに授乳できるので、保育園はもちろん家族へも預けやすいでしょう。

自分以外の人が授乳となると、ママは心配になるかもしれませんが、ミルクを飲む赤ちゃんは誰にとってもかわいいものです。日中は仕事で世話をできないパパや、なかなか会えない祖父度にとっては、赤ちゃんとの貴重なふれあいの時間にもなります。

早期の仕事復帰や入院などの予定がある場合には、粉ミルク育児を検討するとよいでしょう。

飲んだ量がわかりやすい

赤ちゃんがどのくらい飲んだか、一目瞭然なのもメリットです。ミルクは計量して作るため、哺乳瓶のメモリを確認することで哺乳量が正確にわかります。

思うように体重が増えないときや、赤ちゃんの体調が思わしくないときなど、ミルク不足になっていないかどうか心配になる人も多いはずです。

また、吐き戻しがひどいときや、おなかの調子が悪いときなど、哺乳量が多すぎないか心配になることもあるでしょう。

ミルク育児なら、授乳量を確認できるので、ママもパパも安心です。

粉ミルクの選び方

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ドラッグストアやスーパーの棚にずらりと並んだ粉ミルクから、粉ミルクを選ぶポイントを紹介します。

使用頻度に合わせて選ぶ

もしも完全ミルク育児や混合育児なら、粉ミルクの消費量はかなりものもです。赤ちゃんの栄養補給に欠かせないとはいえ、毎日飲めばそれなりに費用もかかります。

高価なミルクもありますが、高いものが赤ちゃんにとってよいものであるとは限りません。まずは、量と価格を考えつつ、負担にならない程度の粉ミルクを選択するとよいでしょう。

また、少量の利用や利用頻度が低い人は個包装タイプを選ぶことで、無駄に廃棄することがなくなります。

成分や原材料で選ぶ

家族の食生活に気を配っている人や、安全性にこだわりがある人は、成分や原材料をチェックしてみましょう。粉ミルクの缶や箱を確認すれば、メーカーによってそれぞれ少しずつ成分が違うことがわかります。

赤ちゃんの飲みっぷりや便の状態、体質などをよく観察し、赤ちゃんに合った成分のものを探していきましょう。

近年では各メーカーがさらに研究を重ね、乳酸菌など、体によいとされる成分が配合されていることもあるため、よく確認して選ぶのもおめすめです。

月齢で選ぶ

赤ちゃんが成長していくそれぞれの段階で、必要になってくる栄養素は違います。そのため、赤ちゃんの月齢に合わせて粉ミルクを選ぶことが大切です。

生まれたばかりの新生児から離乳食を始めるまでの赤ちゃんは、母乳に近い成分が含まれたミルクを選びましょう。そうすれば、未発達な消化器官にも負担がかかりません。

食事がとるようになった幼児には、食事では補えない栄養素を補給するミルクが必要になります。フォローアップミルクなど、幼児専用のミルクが販売されているので、3回食になる時期を目安に切り替えていきましょう。

アレルギーが心配な場合はアレルギー専用を

粉ミルクを飲ませた後に赤ちゃんに何かしらの体調の異変がみられる場合は、ミルクアレルギーの可能性もあるかもしれません。この場合、まずは医療機関の受診をおすすめします。

もしもアレルギーと診断されたら、医師の指示のもとアレルギー専用ミルクを用いる必要があります。

アレルギー用ミルクは、アレルギーを持つ赤ちゃんのために研究・開発されたミルクのことです。各メーカーがさまざまなアレルギーに対応できるよう、成分が異なったミルクを販売しています。

参考:新生児・乳児消化管アレルギー|食物アレルギー5つのタイプ|知って!食物アレルギー|株式会社 明治 – Meiji Co., Ltd.

参考:新生児・乳児消化管アレルギー_消化管アレルギー|静岡県立こども病院 免疫アレルギー科

粉ミルクに関する疑問

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はじめての育児には疑問がつきものです。粉ミルクに関する疑問も確認しておきましょう。

粉ミルクは何歳まで飲める?

粉ミルクを飲み終わる年齢は、はっきりと決められているわけではありません。しかし、生後6カ月頃を目安に離乳食を始め、食事の回数が増えるにつれて回数を減らしていくことが多いようです。

だいたい1歳頃をめどに卒乳する場合が多いため、少しずつ調整していくと、自然にお茶や牛乳へと移行していくことができるでしょう。

ただし、離乳食の進み方や量によっては、食事だけでは十分な栄養がとれない場合もあります。年齢ではなく、赤ちゃんの食事の進み方などを合わせて考え、フォローアップミルクを活用しながら3歳頃までバランスを見ていくことが大切です。

粉ミルクに賞味期限はある?

粉ミルクの賞味期限は、ほとんどのメーカーで開封後約1カ月とされており、缶や箱に明記されています。

賞味期限は『味を損なわない期限』ではあるものの、栄養分が豊富な粉ミルクは、人間だけでなく、ダニや細菌にとっても豊富な栄養素になります。

これらが侵入した粉ミルクを飲ませてしまうと、赤ちゃんの体にとって大きなダメージになってしまうことも考えられます。開封後にはできるだけ早く使い切ってしまうように心がけましょう。

粉ミルクは作り置きできる?

毎日何度も作る粉ミルクは、授乳のたびに手間がかかります。赤ちゃんがおなかをすかせて泣いているときには一刻も早く飲ませたいと、「作り置きできれば」と考える人も多いでしょう。

WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)が制定するガイドラインによると、常温では2時間以内、冷蔵庫では24時間以内が保存期間となっています。

しかし、これは環境によるところも多く、部屋の状態や気温などにも左右されます。ほとんどの家庭では無菌を保つことが難しく、作り置きにはリスクがあることを忘れないようにしましょう。

参考:乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインについて

新生児期から飲めるおすすめの粉ミルク4選

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新生児期は一度に飲める量が少なく、頻回な授乳が必要です。栄養面・コスト面はもちろん、使いやすい粉ミルクを紹介します。

混合でも安心、母乳に近づけたミルク「和光堂 レーベンスミルク はいはい」

大切な赤ちゃんに安心して飲ませることができるよう、母乳に近い成分で作られたミルクです。

母乳に含まれる主要たんぱく質『α-ラクトアルブミン』が存分に含まれており、ビタミンやミネラルにオリゴ糖がバランスよく配合され、毎日大きくなる赤ちゃんの成長をしっかりサポートしてくれます。

味わいも母乳に近づけてあるため、母乳育児が軌道に乗るまでの期間や一時的に母乳をお休みしたいときなど、混合育児を考えている人でも使いやすいと高評価です。

和光堂 レーベンスミルク はいはい 810g

税込1698円

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誰でもカンタンに作れるキューブタイプ「明治ほほえみ らくらくキューブ」

4000人以上の母乳を分析する母乳調査と、20万人の発育調査から誕生した、大人気のキューブタイプの粉ミルクです。計量を必要としない手軽さが大人気で、多くの病産院で使用されています。

1袋に5つのキューブが封入されており、開封後も保存可能なので、外出時にも便利です。1キューブで40mlと少量のミルクにも対応でき、母乳にちょっと足したいときにも便利でしょう。

母乳で育った赤ちゃんと同様の発育をすることが確認されており、栄養的にも安心です。

明治ほほえみ らくらくキューブ 27g×48袋入り

税込1491円

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そのまま飲める液体タイプ「森永 はぐくみ 液体ミルク エコらくパウチ」

哺乳瓶にそそぐだけですぐ飲める、液体タイプのミルクです。お湯の準備も計量も不要で、スリムな形状は、小さなバッグやポケットでもかさばりません。

1パック100mlの使い切りサイズなので、たくさんのミルクが飲めない新生児にもちょうどよいサイズでしょう。

また、お湯を必要としないため、もしもに備えた備蓄にも最適です。長期保存が可能なので、家族の備蓄や防災リュックに準備しておけば安心です。パウチなので缶タイプよりもゴミも小さく、手軽に処分できます。

森永 はぐくみ 液体ミルク エコらくパウチ 100ml×20袋

税込3788円

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日本初、入替えタイプの粉ミルク「森永 はぐくみ エコらくパック」

毎日の育児を頑張るママたちの「もっとこうなったらいいな」に応える、入替えタイプのエコな粉ミルクです。

ミルクを使い切ったらアルミ包装の詰め替え用ミルクをセットするだけで、手間なく入替えができ、空になった袋は小さく丸めてゴミ箱に捨てるだけで処分することができます。

隅々まですくいやすく、缶の底に残ったちょっとのミルクを無駄にすることがありません。

専用ケースは凹凸が少なく隅々まで洗うことができ、薬液消毒や電子レンジ消毒、煮沸消毒も可能で清潔を保つことができます。

森永 はぐくみ エコらくパック はじめてセット 800g

税込2051円

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ミルクアレルギーの赤ちゃんにおすすめの粉ミルク

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ミルクアレルギーの赤ちゃんもおすすめの、アレルギー対応ミルクを紹介します。

ミルクアレルギーの赤ちゃんへ「明治ミルフィーHP」

ミルクアレルギーに悩む赤ちゃんに、母乳の代わりに飲ませることができるアレルギー対応の粉ミルクです。

アレルギーへの配慮はしているものの、乳児の成長や発育に必要な脂質、炭水化物、ビタミン類、ミネラルをしっかりとバランスよく配合しており、消化吸収されやすく調整しているため、体に余分な負担がかかりません。

風味もよく、飲みやすさにも配慮しているので、おいしさにも満足できるでしょう。

明治ミルフィーHP 850g

税込2882円

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幼児期の栄養を補助するフォローアップミルク3選

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新生児期を過ぎたら、フォローアップミルクの出番です。赤ちゃんのミルクとは違う栄養を補助する、おすすめフォローアップミルクを紹介します。

離乳期以降の不足しがちな栄養をサポート「森永 フォローアップミルク チルミル」

幼児期に必要な栄養素やビフィズス菌、離乳期以降に不足しがちな鉄・カルシウム・DHAを豊富含んだフォローアップミルクです。

離乳食や牛乳ではとりにくい栄養を効果的にとることができ、満1歳頃〜3歳頃までの体作りをしっかりとサポートします。離乳食が3回食になった頃を目安にスタートするとよいでしょう。

水にもさっと溶けるので、離乳食や幼児食にも使いやすく、牛乳代わりにおやつや料理に加えるのもよいでしょう。コップのみの練習にもぴったりです。

森永 フォローアップミルク チルミル 800g×2缶パック

税込2780円

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育ち盛りの体作りをサポート「和光堂 フォローアップミルク ぐんぐん」

たっぷりの鉄、カルシウム、DHA、17種のビタミン・ミネラルに加え、発育と健康に大切な亜鉛を配合した、栄養バランスのよいフォローアップミルクです。

育ち盛りの体には多くの栄養素が必要ですが、食べられる量がまだまだ少ない離乳期は食事だけで栄養を補うことが難しく、栄養サポートが重要になります。

離乳食に合わせて『ぐんぐん』を飲用すれば効果的に栄養を摂取することができ、おいしく手軽な成長サポートが可能になります。水にもさっと溶けるので、水分補給にもぴったりです。

和光堂 フォローアップミルク ぐんぐん 830g×2缶パック

税込2791円

※2022年08月31日時点

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水がなくてもすぐ飲める便利な缶タイプ「明治 ステップ らくらくミルク」

水なしですぐ飲める、缶タイプのミルクです。調乳の手間がないので必要なときにすぐ飲むことができ、外出先でもカンタンに飲むことができます。

また、お料理との相性も抜群によく、シチューやグラタン、スパゲッティなどはもちろん、暑い季節には凍らせたフルーツと和せてシェイクやアイスにするなど、使い方のアイディアもいろいろです。

おいしく手軽に必要な栄養素を補給することができ、2人に1人は不足しているといわれる鉄分やカルシウムもしっかりと摂取することができます。

明治 ステップ らくらくミルク 240ml×6本

税込1218円

※2022年08月31日時点

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赤ちゃんに合った粉ミルクで楽しい育児を

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初めての育児は不安がいっぱいかもしれません。特に赤ちゃんが口にするミルクにはナーバスになってしまうものです。

実際の店舗にもネットショップにもたくさんの種類があり、色々と試してみたくなるものですが、まずは出産した産院で使用していたものから試して、徐々に赤ちゃん好みのものを見つけていきましょう。

また、ライフスタイルに合った形状のミルクを使えば、調乳の手間も省けます。自分たちにあった粉ミルクを見つけ、楽しい育児に役立てていきたいものです。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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