狭いマンションのお風呂をリフォームするには?費用や事例を徹底紹介


この人に聞きました神谷三理砂

一級建築士 住まいや暮らしをもっと楽しく快適に!アイデアや情報をお届けする建築ライター。建築業界で意匠設計を担当し、アメリカではジュエリー制作やグラフィックデザインなどを学びました。独立後、住宅兼カフェの設計・家具・装飾品のデザインを手掛け、現在は執筆中心に活動しています。

「マンションのお風呂を広げてゆったり浸かりたい」と思っていませんか?広いお風呂で一日の疲れをとれたら最高ですよね。今回は、狭いマンションのお風呂を広くリフォームするメリットやリフォーム方法をご紹介します。費用の目安やリフォーム事例も是非チェックしてくださいね!

マンションの狭いお風呂はリフォームで広くできる?

お風呂が狭いと、せっかく疲れをとるために入浴しても、なかなかリラックスできないものです。マンションをリフォームして自宅のお風呂が広くなると、入浴タイムをゆっくり楽しめるようになって暮らしがグッと豊かになりますよ。

そこで今回は、マンションのお風呂を広くするメリットをご紹介します。ゆったりとリラックスできるお風呂にリフォームしようか悩んでいる方は、是非参考にしてみましょう。浴槽についても後ほどご紹介するので、お風呂の内装を変えたい方も目を通してみてくださいね。

マンションのお風呂を広くするメリットとは?

マンションのお風呂はリフォームで広げられます。しかし、マンションは個人所有でないため、一般的に管理規約で細かいルールが決められています。そのため、リフォームによってお風呂の配管や室内の壁の位置が変わる場合は、あらかじめマンション規約の内容を確認しておきましょう。

また、マンションではリフォーム工事を行う際、事前に管理組合へ届け出などが必要です。工事による騒音やトラブルを防止するため、配管の工事をする場合は両隣や上下階の方へのご挨拶も忘れずに行いましょう。

ゆったり入浴できるようになる

マンションのリフォームで自宅のお風呂を広げると、浴槽のサイズを大きくできるため、足を伸ばしてゆったりと入浴できるようになります。バスルーム空間に広がりを感じられるようになり、子どもと一緒の入浴も一層楽しめますよ。

また、広いお風呂は癒し効果も高く、一日の疲れがスッキリと取れそうですよね。リラックスしたい場合は、自宅マンションのリフォームでお風呂を広げることもおすすめです。

さまざまなライフスタイルに対応できる

自宅マンションのお風呂が狭い場合、「ゆったりと足が伸ばせない…」とストレスを感じてしまうことがありますよね。広いお風呂にマンションをリフォームすると、バスルーム空間が豊かになってさまざまなライフスタイルに対応できますよ。

また、お風呂を広げることによって、広々としたバスルームで子どもと一緒に入浴できます。ベビーバスやベビーチェアなどを置くスペースも確保でき、子どもたちにとっても家族で入るバスタイムが楽しみになるでしょう。

さらに、入浴に介助が必要な場合や車椅子で浴室に入る場合などには、広いお風呂空間は欠かせません。自宅のマンションをリフォームする際は、ドアの幅を広げて床の段差をなくすバリアフリー対応にリフォームするとよいでしょう。お風呂場のスペースに余裕があると快適な空間になりますよ。

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マンションのお風呂を広くする方法とは?

自宅マンションのお風呂のリフォームには、壁を動かせないなどといった構造的な制約があります。しかし、壁を動かせない場合でも、限られた条件の中でお風呂を広げることができます。ここからは、自宅マンションのお風呂を広げるリフォーム方法をご紹介していきます。

洗面脱衣室や隣接する部屋のスペースを縮小する

洗面脱衣室などの空間に余裕がある場合は、間仕切り壁を移動させることでバスルーム空間を広げられます。洗面脱衣室とトイレの両方の壁を取り除ける場合には、レイアウトを変えられることもありますよ。

自宅マンションのリフォームプランを考える際は、まず構造的にどの間仕切り壁を取り除けるか確認しましょう。

ユニットバスのサイズを上げる

昔のユニットバスはサイズ展開が少なかったため、浴室空間に対して小さいタイプのユニットバスが設置されるケースが多くありました。このような場合、壁や配管の工事をせずにユニットバスをサイズアップすることが可能ですよ。

また最近では、壁が薄いタイプや配管スペースを工夫してあるタイプなど、狭い空間を有効活用できるような商品も増えています。サイズ展開が豊富にあり、自宅マンションの浴室を新しいユニットバスに交換することで、浴室空間を広いお風呂に変化させることも可能です。

このリフォーム方法は、マンションの構造的に壁の位置を変えられない場合に有効です。しかし、劇的に浴室を広くすることは難しいため、既存よりも大きなタイプの浴槽を設置するとよいでしょう。また、四角い浴槽から丸みあるラウンド形状の浴槽に変えてみることもおすすめです。

配管スペースを最小限にできるユニットバスを選ぶ

自宅マンションの浴室スペースをリフォームで自由に広くできない場合は、配管スペースが小さくて済むタイプのユニットバスを選びましょう。自宅マンションのお風呂場が古いタイプの場合、浴室の配管スペースに余裕があるケースがあります。

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マンションのお風呂リフォーム費用の目安

自宅マンションのお風呂のリフォーム費用は、ユニットバスのサイズやグレード、施工方法などによって大きく変わります。そこでここからは、リフォームにかかるおおよその費用目安をご紹介していきます。お風呂の内装を変えたい方は、是非参考にしてみてください。

ユニットバス全体を交換する場合

浴槽の材質やデザイン、サイズなどによって費用は変わりますが、シンプルなベーシックタイプであれば50万円くらいから設置できます。また、グレードが上がると、断熱材入りの浴槽や乾きやすい洗い場の床、おしゃれなシャワー水栓といったように性能やデザイン性が向上します。

ハイグレードタイプになると、人工大理石の浴槽や石目調の床、タイル調のパネルなど高級感のある豊富なデザインの中から選べます。ジェットバスや肩湯など、ハイグレードタイプでオプションを追加すると、入浴の楽しみが広がるでしょう。

ユニットバス全体を交換する場合の費用目安

価格(工事費を含む)

ベーシックタイプ

50~60万円

ミドルグレードタイプ

70~90万円

ハイグレードタイプ

100~250万円

在来浴室からユニットバスへ交換する場合

築30年以上のマンションのお風呂は、昔ながらの方法でつくられたタイル貼りの在来浴室の場合があります。在来浴室は、リフォームのタイミングでユニットバスへと交換することがほとんどです。費用は60~150万円になることが多いでしょう。

その他不随工事の費用

マンションのお風呂のリフォームで、洗面脱衣室の壁を移動して浴室を広げる場合の費用は、おおよそ15~30万円です。お風呂のリフォームではドアを交換するために、隣接している洗面所の内装のクロス張替えも必要になる場合が多くなります。

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マンションのお風呂を広くリフォームする際の注意点

マンションのお風呂をリフォームで広くする場合、配管やリフォーム費用、施工面、マンションの管理規約など、いくつか注意する点があります。それぞれ解説していきますので、参考にしてください。

ユニットバスのグレードやオプションによってリフォーム費用は大きく変わる

マンションのお風呂のリフォームは、ユニットバスのグレードやオプションなどにより費用が大きく異なります。ユニットバスの標準費用には、浴槽のふた・水栓・シャワー・鏡・照明・ドア・換気扇・棚・タオル掛けなどが含まれています。

この機能以外を希望する場合には、オプションで追加できます。主なオプション費用の目安は以下を参考にしてみてましょう。

オプション費用の目安

オプション

価格(工事費を含む)

浴室暖房乾燥機

3~4万円

手すり・浴槽内握りバー

5,000~2万円

ジェットバス

15~30万円

テレビやスピーカー

3~15万円

ミストサウナ付き暖房乾燥機

25万円以上

オプションには、ジェットバスや浴室暖房乾燥機など魅力的な機能が豊富にあります。しかし、設置する数が増えると高額になるため、取捨選択して取り入れましょう。

給排水管の位置に注意して計画する

自宅マンションのお風呂をリフォームする場合、位置を移動して新設したいと考える方もいるでしょう。しかし、水廻りの移動は、給排水管の位置に気をつけて検討する必要があります。

お風呂を既存の位置から離れた場所へ移動させると、配水管の勾配をつくるために配管の延長と床のリフォームが必要になります。大掛かりなリフォームになるため工事費用が高くなり、配管が長くなることによって水漏れなどのリスクが高まります。

お風呂を移動する場所によって、給排水管を新設する必要性が出てきますが、マンションの構造によっては新設できない場合もあります。特に、築30年以上の古いマンションは下階の天井裏に配管が通っているため、配水管の移動はできません。

このように、マンションのお風呂は配管の関係で希望の場所へ移動できるとは限りません。また、床の工事範囲が広くなることで費用が高額になる可能性があることを覚えておきましょう。

マンションの管理規約を確認する

マンションには管理規約があります。リフォームできる箇所は専有部分のみで、共用部分となる壁には穴を開けたり窓などに手を加えることはできません。また、マンションによっては、配管など水回りの移動を禁止している場合もあります。

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マンションのお風呂を広くしたリフォーム事例

ここからは、マンションのお風呂をリフォームして広くなった事例を3つご紹介します。内装がガラッと変わった事例をいくつかご紹介するので、是非参考にしてみましょう。

事例1:梁をよけてお風呂を新設、192万円

before

after

施工会社:株式会社ナサホーム

事例URL:https://mizulabo.co.jp/works/w_bath/20211110synlai

リフォーム前のサイズは1.4×1.6mでしたが、梁をよけてユニットバスを新設することで、リフォーム後は1.6×1.6mと20cmもサイズアップしました。

老朽化で汚れが気になっていましたが、グレードの高いユニットバスを採用し、間接照明でムードのある浴室空間にしたとのことです。一気にスタイリッシュで高級感のあるお風呂に様変わりしましたね。

事例2:リフォームでお風呂のサイズとおしゃれ度をアップ

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after

施工会社:株式会社ナサホーム

事例URL:https://nasahome.co.jp/works/w_bath/20210605faltywoodt

こちらは、経年による劣化が気になりはじめた築24年のマンションをリフォームした事例です。現地調査で、お風呂の場所を移動することなくサイズアップできることがわかり、縦幅と横幅をそれぞれ10cmずつ広げられることがわかりました。

リフォーム前の浴槽サイズは1.3×1.7mと、ユニットバスの規格の中では小さめタイプです。一人で入浴する分には十分なサイズのお風呂ですが、くつろぐためにはもう少し余裕が欲しいところですね。

リフォーム後は、ゆったりタイプの1.4×1.8mにサイズアップしました。既存のお風呂には縦型の鏡が設置されていましたが、鏡を横幅いっぱいに設置することで空間が広々として見えますね。

味気ない雰囲気だったリフォーム前から一転して、新しいお風呂には木目柄のアクセントパネルを取り入れることでイメージアップされていますね。さまざまな木目を重ね合わせてデザインされたデファルティウッド柄が、高級感を醸し出しています。

お風呂全体に濃い色を使用すると暗い印象を与えてしまうことがありますが、このように壁の一面に濃い色を取り入れると、全体的な明るさを保ちながらも奥行きを感じさせる空間に仕上がりますよ。

事例3:在来のお風呂をユニットバスにリフォーム

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after

施工会社:株式会社アートリフォーム

事例URL:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=135&c1=2

こちらは、築年数が古くて昭和感たっぷりのマンションのお風呂をユニットバスにリフォームした事例です。リフォーム前の浴槽は小さく、タイルと壁の汚れや劣化が気になっていたお風呂です。洗面化粧台が浴室内にあり、使い勝手の悪さも難点だったようです。

リフォームで浴槽が広くなり、全体の雰囲気も明るい空間にグレードアップしました。ナチュラルな木目のようなデザインの壁を取り入れて、爽やかさが溢れていますね。

マンションの浴室を広くリフォームして癒しの空間に

今回は、マンションの浴室リフォームについてご紹介しました。マンションのお風呂をリフォームする場合、壁や配管などさまざまな面に注意する必要があります。事例でもご紹介したように、お風呂の内装のデザインは豊富にあるので是非参考にしてみましょう。

狭くて小さいマンションのお風呂を広くすると、バスタイムが楽しくなります。お住まいのお風呂をリフォームして、リラックスできる理想の浴室を実現させましょう。 

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※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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