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築年数が10年を超えると住宅は大きなメンテナンスの時期を迎え、特にお風呂やトイレといった設備はリフォームが多い部分です。お風呂のリフォームはどのくらいの費用が掛かるものなのでしょうか。費用の相場や工事内容を解説していきます。
目次
お風呂のリフォームをする前に知っておきたいこと
お風呂には大きく分けて2種類ある
お風呂やトイレといった設備は築15~20年が取り換え時と言われ、実際多くのリフォームが行われています。お風呂のリフォームを検討する前に、そもそもどんなお風呂があるのかご存じでしょうか?
お風呂にはリフォームの方法で分類すると、2つの種類があります。
ユニットバス・システムバス
一般的にユニットバスと呼ばれているタイプです。ユニットバスは、工場で床や壁、天井や浴槽とすべてのパーツを作り現場で組み立てるタイプです。現在はこのユニットバスが主流となっています。
各メーカーごとにさまざまな機能のある床や壁、ミストサウナや浴室乾燥機など、様々なオプションも用意されています。
システムバスと記載されていることも
ユニットバスというとトイレと浴槽が一体になったものを指す場合もあります。したがって浴室として多機能なものを差別化する意味で「システムバス」と記載されている場合もあります。
在来工法でつくるお風呂
在来工法とは、昔からある現場で一から作る方法です。部屋と同じように壁や床、天井を現場で仕上げてつくり、浴槽や給湯器を設置して浴室に仕上げます。
ユニットバスが存在しない時代にはこちらが主流でした。いわばオーダーメイドのお風呂で、ヒノキのお風呂が良い、ガラス張りのバスルームに憧れているなど、こだわりを細部まで実現することが可能です。工事費用の相場はやや高めになります。
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お風呂をリフォームするときの費用相場
お風呂を全体的に取り換える場合はユニットバスなのか在来工法なのかで金額も異なります。補修や塗装、一部のオプションを取り付ける部分的なリフォームも金額が変わってきます。
お風呂リフォームの費用相場は80~120万円で、お風呂のリフォームの全体の6割ほどがこの範囲によって占められています。
ユニットバスからユニットバスへのリフォーム
もともとのお風呂がユニットバスで、新しいユニットバスに交換する場合の費用相場は50~120万円ほどです。
多くの工事はユニットバスを解体処分し、新しいユニットバスに交換するという内容です。大きさや窓の位置が変わらなければ工事内容としても難しくはなりません。
在来工法のお風呂からユニットバスへのリフォーム
在来工法のお風呂からユニットバスへのリフォームは、お風呂のリフォームの中では一番多い事例です。
古い壁や床、浴槽などの解体はユニットバスの解体よりも少し手間がかかります。その分工事費用の相場は少し高く、80~150万円程度となります。
在来工法のお風呂へリフォーム
今はほとんどの改装がユニットバスへの交換ですが、在来工法のお風呂にするリフォームも全体の2割ほどを占めています。自由度の高い在来工法のお風呂にリフォームする場合、費用は高めになる傾向があります。
在来工法のお風呂の費用相場
費用相場は100~150万円が一番多くみられますが、浴槽の種類や仕上げの材料、部材でかなりの差が出ます。200万円を超えることもあり、比較的高額です。その代わり、一からすべてオーダーメイドできる改装は選択肢の幅も広く、こだわりのお風呂を実現することができます。
部分的な補修や改装
「まるごとリフォームするには少し早い」「余裕がなくそこまで費用ををかけられないけど気になる箇所がある」という場合は部分的なリフォームも可能です。
考えられる部分的な改装内容
考えられる部分的な改装は、床や壁の補修、浴槽の交換、設備の交換や給湯器の修理などがあります。そのほか、介護を考えた手すりの設置やお風呂場に浴室乾燥機などを取り付けるオプション工事など、個別に工事が可能です。
ただその場合どんなものに交換できるのか、どんな補修や改装ができるのかはリフォーム会社とよく相談してみましょう。実際見積りを取ってみたらまるごとリフォームのほうが安いといったケースも想定されるためです。
お風呂の部分的改装の内容例
ユニットバスの洗い場の床を交換・・・5~10万円
シャワーのヘッドと水栓を交換・・・2~5万円
浴槽の交換・・・20~40万円
手すりの設置・・・3~5万円
お風呂のリフォームの費用相場を左右するポイント
お風呂のリフォームは状況やケースによっても金額の差が大きいものです。前述した工事内容のほかにもさまざまなポイントがあります。
浴槽のサイズ
浴槽のサイズによってリフォームの金額がかなり変わってきます。スペースがあるからと言って必要以上に大きいものにしないようにしましょう。工事費用も抑えられることや、リフォーム後のお掃除が簡単なことも大きなメリットです。
ユニットバスのグレード
ユニットバスには予算に合わせて選べるようにシンプル、スタンダード、ハイグレードといった概ね3段階の費用グレードが用意されています。このグレードによってもかなり費用相場が異なります。
浴槽の素材の種類
ユニットバスでも在来工法のお風呂でも、浴槽の素材は費用相場を左右する要因のひとつになります。
FRP素材
FRP素材というのは、浴槽ではよく見かけるとても一般的な素材です。 防汚性や防水性に優れているうえ、安価で手に入るため水回りでは広く使われています。浴槽本体の金額は安いものでは7~8万円から販売されていますが、10~30万円ほどが相場です。
人工大理石
人工大理石はアクリル樹脂などを加工、大理石に似せて作った素材です。 FRP素材と同じく水回りの改装によく使われる素材で、大理石のような高級感と比較的安価な価格が人気となっています。相場としては、FRP素材よりも数万円程金額が高い傾向にあります。
檜
檜でできたお風呂は香りも良く憧れますよね。壁なども檜にするには在来工法のお風呂へのリフォームが必要ですが、浴槽だけであればユニットバスに改装できる檜の浴槽もあります。ただ金額は高めで、費用相場は50万円~です。高級品であれば100万円以上のものもあります。
お風呂のリフォームの工事内容
風呂のリフォームでは、どんな工事が行われるのでしょうか。ユニットバスへ交換する場合の工事の内容をみてみましょう。
既存のお風呂の解体撤去
まずは古いお風呂を解体します。既存のお風呂がユニットバスの場合は組み立てていたものを外していく作業なのでさほど時間はかかりません。
在来工法のお風呂の場合は、床や壁、浴槽などを解体し撤去します。タイルなどの壁を壊す大掛かりな工事が必要です。
給排水設備の工事
お風呂に必要な水やお湯の給排水のホースなどを接続、工事を行います。
土台・断熱材の工事
ユニットバスを支えるための土台の工事を行います。また、壁などに断熱材がない場合は断熱材の工事、もとの土台に問題があった場合には補修や交換の工事などが入ります。
ユニットバスの組立・取付
土台や補修などの工事が完了したあと、ユニットバスを取り付けます。。ドア部分に段差ができないような調整や組立後の換気扇の設置、水やお湯を通すための給排水設備工事も同時期に行われます。
ドアや壁を作る
入り口部分の仕上げの工事です。ドア枠や、壁を作り、洗面所側の壁紙を貼るなどの大工工事が入ります。これでリフォームが完了です。
お風呂のリフォームにかかる工事の日数
お風呂のリフォームにはおおよそ2日~2週間くらいの日数がかかります。解体の内容や断熱材などの土台や下地の工事、オプション工事などでかかる日数も変わることに注意しましょう。
ユニットバスへの改装の日数
ユニットバスからユニットバスへ改装する場合は、3~6日ほどかかります。在来工法の浴室の場合は解体に手間がかかるため4日~7日が平均的な工期です。もし土台や下地に追加の補修が出た場合には、さらに1~2日ほど長くなる場合もありますので注意しましょう。
在来工法のお風呂への改装にかかる日数
在来工法のお風呂へ改装する場合は、新しく壁や床を現場で作るため時間がかかります。概ね1~2週間程度を見込んでおきましょう。手間がかかる分、こだわりのお風呂に仕上げることができます。
部分的なリフォームにかかる日数
手すりの取り付けや浴槽の交換、床のパネルの交換、ドアの交換など一部の工事であれば数時間~1日で完了します。
お風呂のリフォーム費用を抑えるコツ
ユニットバスのグレードを確認する
ユニットバスや設備機器には仕様や機能の面で差別化したグレードがあります。 メーカーの設備の場合にはシンプル、スタンダード、ハイグレードと3つのグレードがあることが主です。
シンプル:床や壁、水栓などはシンプル機能で、断熱材はなし
スタンダード:断熱材が標準仕様で壁床のデザインもある程度選ぶことができる
ハイグレード:高級感のあるデザインや素材、浴槽の自動洗浄やシアターシステムなど特別オプションが用意されている
グレードを下げて費用を抑える
そこまで機能にこだわりがなければ、グレードを下げることも費用を抑えるコツです。ショールームで見るとやはりハイグレードはとても素敵で夢が広がることでしょう。
しかしスタンダードでも機能的で素敵な仕上げの壁や床はありますし、シンプルでも十分機能を果たせる場合もあります。リフォームの際、何を優先するかは事前にしっかり考えてみましょう。
必要以上の機能を外す
予算内に収めるためには、必要以上の機能を外すという方法もあります。 浴室乾燥機は設置しない、シャワーは多機能でなくてもよい、断熱に優れた浴槽にする代わりに追い炊き機能を外すなど不必要な機能を外して費用を抑えることも検討しましょう。
お風呂のリフォームに使える補助金を利用する
介護保険を利用した補助金
ひとつは介護保険を利用した補助金です。自宅に要支援または要介護者が住んでいる場合に利用できます。お風呂まるごとのリフォームのほか、浴室に手すりをとりつけたり、浴槽を段差の低いものへ交換など、部分的な改修も対象になる場合があります。
省エネリフォームの補助金
もうひとつの補助金は、省エネリフォームに該当する場合の補助金です。省エネリフォームとは、住宅の消費するエネルギーを少なくするため設備機器を交換したり断熱性能を上げるリフォームを指します。
お風呂のリフォームで省エネリフォームに該当するのは断熱性能の高い浴槽を採用する、二重窓にする、断熱性能の高いドアに交換するなどの内容が該当します。自治体によって用意されている内容や金額が異なるため、リフォーム会社に相談して該当する場合にはぜひ利用しましょう。
補助金は申請期限がある
ただし、どの補助金にも一定額に達すると募集を終了したり、申請時期にも制約や期限が存在する場合があります。情報をきちんと把握しているリフォーム業者へ一度相談しましょう。
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お風呂のリフォームで気を付けたいポイント
土台の問題
在来工法の風呂場を解体したら、柱がシロアリ被害にあっていた、土台が腐っていたなどの事例もあります。常に湿気があるお風呂など水回りのリフォームには可能性がある内容ですのでリフォーム業者と改めて相談し、方針を決めましょう。
追加費用も考える
解体した後に補修やシロアリ対策が必要になる場合は追加費用が掛かる場合もあります。解体しないとわからないことですが、築年数やお風呂の状態などリフォーム業者へ見てもらってから見積をお願いし、補修が必要な場合の費用も確認しておきましょう。
お風呂を広くしすぎない
お風呂を広くしすぎてしまうと温まるのにも時間がかかる上、掃除もその分大変になります。ショールームで浴槽のサイズやお風呂の広さを確認して選びましょう。
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お風呂のリフォームを納得のいくものにするためには
日本人の生活に欠かせないお風呂はいつまでも気持ちよく快適に使いたいものですよね。 しかし老朽化やさらに快適な設備への改修などリフォームを検討するタイミングは必ずやってきます。
お風呂のリフォームは条件や希望金額によっても多くのパターンや内容が考えられます。今回ご紹介したポイントを参考にした上でリフォーム会社へ一度相談してみましょう。きっとあなたに合ったリフォームの方法が見つかるはずです。
またショールームでは最新のお風呂の設備を確認することができます。どんな機能がついているのか一度見学してみるのもおすすめですので足を運んでみましょう!
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