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カーテンの色選びの基本。部屋別やテイスト別のおすすめカラーも

「部屋の雰囲気を変えたいけれど、模様替えする時間がない」というときは、カーテンの色を変えるのがおすすめです。カーテンの色一つで、部屋の印象をシックにもポップにも変えられます。最適な色を選ぶコツや部屋別のおすすめカラーを紹介します。

カーテンの色選びの重要性

カーテンは機能も重要ですが、色味もきちんと検討するのがベターです。カーテンが部屋に与える影響は、決して小さいものではないからです。

カーテンの色を慎重に選ぶべき理由を紹介します。

部屋の雰囲気を大きく変える

部屋の雰囲気が明る過ぎたり暗過ぎたり感じるときは、カーテンのせいかもしれません。

カーテンは面積が広く、他のインテリアと比較して強く印象に残りやすい傾向があります。つまりカーテンは、ただ日光・視線を遮るものではなく、部屋を形成する大切な要素の一つなのです。

選ぶときは、素材・デザイン、そして色にまで、きっちりとこだわらなければなりません。

色の心理効果が期待できる

人の心は、見る色・接する色に大きな影響を受けるといわれます。そのため、カーテンの色味次第で、部屋にいる人の気分が高揚したり、落ち着いたりと変化しやすくなるでしょう。

色は、色相によってさまざまな印象を与えてくれます。これをカーテンの色選びに利用すれば、『元気になれる部屋』『落ち着ける部屋』など、理想の空間を実現しやすくなるというわけです。

例えば青・青緑系の色は『寒色』と呼ばれ、部屋に配置すると落ち着いた雰囲気をまといやすくなります。赤・黄系の色は『暖色』で、温もりのある部屋にしたいときにぴったりです。

カーテンの色選びの基礎知識

(出典) pexels.com

カーテンの色を選ぶときは、『部屋全体とのバランス』と『色の組み合わせ』を考えることが大切です。無計画に色を選んで、ちぐはぐな印象にならないよう注意しましょう。

カーテンの色を選ぶとき、覚えておきたい基礎知識を紹介します。

インテリアのカラー配分を知る

部屋を構成する色味は『ベースカラー』『メインカラー』『アクセントカラー』で分けるのが一般的です。そしてこれらの理想的な配分は、『ベースカラー70%:メインカラー25%:アクセントカラー5%』です。

ベースカラーはインテリアの基礎となる色で、床・壁・天井といった大きな面に使われます。

一方メインカラーは、インテリアのメインです。ベースカラーに次いで面積の大きい、ソファやラグ・家具などの色が該当します。

最後のアクセントカラーは、『引き締め』『差し色』となる色です。クッションやオブジェ等、部屋に占める割合の小さいものを指します。

なお、カーテンは『ベースカラー』『メインカラー』で使うことがほとんどです。ベースカラーなら壁・床と同系色、メインカラーならソファやラグなどと色味を合わせるとよいでしょう。

配色の基本と印象の変化

色の組み合わせ方の基本は、主に以下の3パターンがあります。

  • 同系色
  • 類似色
  • 反対色

同系色は、トーン違いの同じ色を組み合わせる方法です。部屋に統一感を持たせやすく、すっきりした印象になります。カラーコーディネート初心者でも、失敗しにくい配色方法です。

一方類似色は、全く同じではないけれど『似た色』を組み合わせる方法です。例えば『オレンジ×黄色』『緑×黄緑』などの組み合わせがあります。

また反対色は、全く反対の色相同士を組み合わせる方法です。『赤×青緑』『黄色×紫』などが該当します。この配色方法を選択すると、カーテンがよく目立ち部屋にメリハリが出るでしょう。

ただし色のバランスが取りにくく、初心者には難しいかもしれません。

リビングに掛けるカーテンの色選び

(出典) pexels.com

リビング用のカーテンを選ぶときは、『理想のリビング』を明確にしてからカーテン選びを始めるのがおすすめです。『落ち着いた部屋にしたい』『広く見せたい』など、我が家のニーズにマッチするカーテンを選びましょう。

色選びの具体的なアイデアを紹介します。

落ち着いて過ごせる色を意識する

居心地のよさが重要なリビングは、ベースカラーを中心に落ち着いた配色を考えましょう。

例えば床がフローリングで壁・天井が白いリビングの場合、ブラウン系・ベージュ系・ホワイト系のカラーがベースカラーです。同系色・同一色を選べば、上質な印象にまとまります。

また色味を際立たせたい場合は、他の小物と色味を合わせてもよいでしょう。例えばブルー系のソファ・ラグを置いているなら、ブルーのカーテンは好バランスです。

リビングは家の中心となる場所ですから、家族が集まりやすく、長居しやすい雰囲気が必要です。カーテンを選ぶときは、見るだけで疲れそうな派手なカラーは避けましょう。

空間を広く見せる色もおすすめ

リビングを広く見せたい場合は、薄い色や寒色系のカーテンを選んだり、壁・天井と同じトーンの色のカーテンを選んだりしましょう。圧迫感を覚えにくく、部屋に奥行きを与えてくれます。

一方リビングで避けたいのは、ダークカラーやブラックカラーです。これらは色味が強過ぎて、カーテンの存在感が不必要に増してしまいます。窮屈な印象を受けやすく、部屋が小さく見えてしまうでしょう。

同様に、『大きな柄』『幅の広いボーダーやストライプ』も主張が強過ぎです。リビングを広く見せたいときには、おすすめできません。

寝室に掛けるカーテンの色選び

(出典) pixabay.com

寝室はパーソナルな場所なので、基本的に『自分が好きなもの』を選べます。ただし快眠やリラックスの妨げになる色は、避けなければなりません。

寝室のカーテンを選ぶとき、重視したいポイントを見ていきましょう。

快眠につながる色を選ぶ

寝室のカーテンの色は、心を落ち着かせて入眠しやすくしてくれる色がおすすめです。例えば寒色系のカラーや、柔らかい色のベージュ・ブラウン・オフホワイトなどがよいでしょう。

中でもブルーは、寝室と相性がよいといわれる色です。精神の興奮を静めてくれる色とされ、寝室に多く取り入れられています。

ベッドカバー・枕カバー・ラグなどもブルーで統一すれば、すっきりして落ち着ける寝室となるでしょう。

ただしあまりにもブルーの配分が多過ぎると、寒々しい部屋になる恐れがあります。温かみのあるブラウンの家具などを配置して、バランスを取ることが必要です。

興奮させる色や落ち込ませる色は避ける

赤や黄色といった暖色系は『交感神経を活発化する色』といわれます。どちらかというと『動』の色に分類されるため、『静』が求められる寝室には不向きです。

また黒やダークグレーといった暗めのカラーも、寝室では好ましくありません。あまりにも暗い色は、見る人の心も暗くしてしまうといわれるためです。

例えば落ち込んでいるときにダークカラーのカーテンが目に入ると、不安が高まったり、ますます気分が滅入ったりするかもしれません。

参考:カラーセラピー ~ストレス解消法~ │ 生活習慣病を予防する 特定非営利活動法人 日本成人病予防協会

子ども部屋に掛けるカーテンの色選び

(出典) photo-ac.com

子どもは年代によって好みや必要となる環境が変化します。『カーテンはずっと使うもの』と考えず、時期を見て変えてあげるのがベターです。

子ども部屋のカーテンを選ぶときのポイントを紹介します。

幼少期の子どもには明るめの色を

小学校に入る前の子どもには、感性に刺激を与えてくれるカラーがおすすめです。単色のシンプルなカーテンよりも、複数色が混じっていたり柄が入っていたりするカーテンの方が、子どもの興味を引き付けるでしょう。

特に幼少期の子どもにぴったりなのは、赤・オレンジ・黄色といったポップな色味です。淡いカラーよりも、子どもに与える刺激も強くなります。

ただし部屋中に強い色味を配置すると、部屋にいるだけで疲れてしまうかもしれません。子ども部屋にいる時間が長い場合は、他の家具やラグなどでトーンダウンを図りましょう。

成長したら勉強に集中できる色にチェンジ

『子ども部屋=勉強する場所』になってきたら、カーテンも落ち着いた柄・色にシフトしましょう。

いつまでもポップな柄・色味のカーテンのままだと、集中力が削がれてしまいます。勉強に集中できるよう、彩度の低い青・緑・パープルなどを選ぶのがおすすめです。いずれも精神の高ぶりを鎮めたり、心身を落ち着かせたりする効果があるといわれています。

また受験で気が張ってしまう時期などは、子どもがリラックスしやすいカラーがおすすめです。ソフトなピンクや、リラックスしやすいグリーン・アイボリーのカーテンを取り入れてみるとよいでしょう。

テイスト別、カーテンの色の選び方

(出典) pixabay.com

インテリアのテイストを好みのものでそろえている場合は、カーテンも同じトーンで合わせましょう。お気に入りのインテリアにしっくりなじむカーテンが見つかれば、部屋はますますおしゃれになります。

カーテンの色の選び方について、テイスト別に紹介します。

モダンテイスト

モダンテイストならではの都会的でおしゃれな雰囲気を壊さないよう、カーテンの色味は家具・壁・天井等との調和を重視しましょう。

カーテンの色味を決めるとき、ベースカラー・メインカラーと同系色なら浮いて見えません。モダンテイストの部屋なら、モノトーンやグレー・ブラウンなどの色味を選べば、大きく外すことはないでしょう。

『なんだか重い』『少し遊びがほしい』という場合は、モノトーンになじみやすい薄いグレーや、彩度の低いダークブルー・ダークグリーンといったカラーもおすすめです。

北欧風

定番人気の北欧風インテリアは、シンプルでスタイリッシュなデザインと、明るい色使い・ポップなデザインが融合したインテリアスタイルです。

ナチュラルでクリーンな印象が強いため、カーテンもホワイトやベージュ・ペールグレーなどを合わせると失敗しにくくなります。

またより北欧らしさを出したい場合は、北欧らしいパターン・ポップな色味のカーテンを選んでもよいでしょう。

ただしあまりにも大胆な柄・色味のカーテンを設置すると、圧迫感を覚えたり部屋の統一感がなくなったりするかもしれません。北欧風デザインのカーテンを取り入れるときは、部屋の広さや家具とのバランスを重視しましょう。

アジアンテイスト

アジアンテイストは、南国リゾートホテルの雰囲気を日常に落とし込んだインテリアスタイルです。自然素材の家具や小物を配置するのが一般的で、ベースカラー・メインカラーはブラウンやダークブラウンといった落ち着いた色が多く見られるでしょう。

アジアンテイストの部屋に合うカーテンは、部屋の印象とよくなじむアースカラー・ベージュカラー・白・グリーンなどです。

クッションやソファと色味を合わせると、ホテルのようなラグジュアリーな雰囲気を出しやすくなります。

ナチュラル

ナチュラルスタイルは、温かみのある自然素材を多用したインテリアスタイルです。『温もり』『心地よさ』を感じさせるデザインが多く、華美な装飾等はありません。

部屋のベースカラー・メインカラーにもよりますが、カーテンの色はくすみを感じさせるアースカラーやベージュ・ライトブラウンなどがおすすめです。天然素材と相性がよく、部屋全体に統一感が出ます。

色味は濃いものよりも淡いものを選んだ方が、ナチュラル感が高まるでしょう。

色の心理効果とカーテンへの活用法

(出典) photo-ac.com

好みだけでカーテンの色を選ぶと、落ち着かない部屋になったり気分が沈みやすい部屋になったりするかもしれません。カーテンを選ぶときは、色の心理効果も心に留めておくのがおすすめです。

色の持つ心理効果やカーテンへの活用法を紹介します。

ホワイト系

ホワイト系カラーをカーテンとして活用すると、部屋を明るくしたり、部屋の清潔感を高めたりといった効果が期待できます。

中でも純粋な『白』は無彩色で、どのような色とも組み合わせられる便利な色です。ただしあまりにも真っ白な色味を選ぶと、『白過ぎて落ち着かない』と感じることがあるかもしれません。

オフホワイトやベージュ・エクリュなど、ややくすみが入ったものがおすすめです。

レッド系

レッド系はエネルギッシュなカラーの代表で、食欲増進効果があるといわれます。ダイニングのカーテンを探している人は、選択肢に入れるとよいでしょう。

ただし赤は刺激が強過ぎるきらいがあり、人を落ち着かない気分にさせます。レッド系はアクセントカラーとして配置するくらいがちょうどよく、『赤一色』のカーテンは好ましくありません。

「レッド系のカーテンがほしい」という場合でも、赤は柄の一部・デザインの一部として留めておくのがおすすめです。

オレンジ系

いわゆるビタミンカラーのオレンジは、『陽気さ』『喜び』といったポジティブな感情をもたらしてくれるといわれます。ベースカラーとなりやすいブラウンやホワイトと相性がよく、どの部屋のカーテンにしてもしっくりなじむでしょう。

またオレンジ系は、料理の見栄えをよくしてくれる上、食欲をアップする効果があるともいわれます。レッド系と同様に、ダイニングスペースと好相性のカラーです。

なお目への優しさを考慮したいときは、ペールオレンジをチョイスするとよいでしょう。

ブルー系

ブルー系は鎮静効果が高く、心を落ち着かせたり、集中力を高めたりしたいときに最適のカラーです。仕事・勉強に集中したい部屋は、ブルー系にすると作業・勉強がはかどるかもしれません。

この他、寝室や学齢期に入った子どもの部屋などでも、ブルーカラーのカーテンによるよい効果を期待できるでしょう。

ただしあまりにも冷た過ぎるブルー系は、元気を失わせたり食欲を減退したりさせやすいといわれます。カーテンにブルー系の色を選ぶときは、色味・トーンなどをよく検討しましょう。

なお基本的に、ダイニングスペースにブルーのカーテンは避けるのが無難です。

グリーン系

豊かな自然・緑を連想させるグリーン系のカーテンは、リラックスしたい場所に設置するのに最適です。

『調和』『健康』『安らぎ』といったイメージがあり、集中力を高める効果が期待できます。仕事や勉強に集中したい書斎、子ども部屋に設置するとよいかもしれません。

またグリーン系は、シアンとイエローが混じった『中間色』で、苦手とするカラーが少な目です。特にブラウン・ホワイトとは相性がよく、違和感なくなじむでしょう。『目にも優しい』といわれているため、家族が憩う場所にもおすすめできます。

ブラウン系

地面・土を連想させるブラウン系は、自然を感じさせるアースカラーです。安定感や落ち着きを感じさせる色で、静かにゆっくり過ごしたい場所に適しています。

ブラウン系も汎用性が高く、比較的使いやすいカラーです。ベージュ・白・黒などともよくなじむため、カーテンの色として取り入れるとシックな部屋を作れます。

『部屋が暗くなるのでは?』と不安な場合は、アクセントカラーとしてイエローやオレンジを合わせると、雰囲気が変わるでしょう。

グレー系

グレーは黒ほど主張が強くなく、比較的使いやすいカラーです。

周囲の色の『引き立て役』として最適ですが、色味が『白寄り』か『黒寄り』かで与えるイメージは異なります。白寄りならナチュラルな印象が、黒寄りならスタイリッシュな印象が強くなるでしょう。

落ち着きがほしい寝室や書斎は黒寄り、明るさがほしいリビングは白寄りを選ぶとよいかもしれません。

ただし部屋全体がグレーっぽくなると、無機質な雰囲気が強くなります。明るい色のアクセントカラーを置いて、上手に調節しましょう。

カーテンの色で部屋をおしゃれに演出

(出典) photo-ac.com

カーテンはインテリアに占める割合が大きく、部屋の印象を左右する重要な要素の一つです。色を選ぶときは部屋全体のバランスや配色を考え、ミスマッチが起こらないよう注意しましょう。

各部屋にカーテンを設置する場合は、色が与える効果を理解して色を選ぶと安心です。我が家のインテリアテイストや・好み・部屋の用途などを考えて、それぞれの部屋にしっくりくる色を見つけましょう。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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