玄関引き戸は開き戸にリフォームできる!メリット・デメリットと費用相場も解説

この人に聞きました菊地重信

一級建築士、一級建築施工管理技士他様々な建築系資格を取得。ゼネコンで様々な業務を経験しながら一級建築士試験で苦労した経験を活かし、一級建築士試験を攻略するブログを運営。建設を学ぶ専門サイトの立ち上げ経験もあり。サッカーとお笑いが好き。フットサルとギターを嗜む。著書「学び直しの一級建築士」

玄関の使い勝手や安全性を高めたいと考えると、「引き戸から開き戸へ変えられるのだろうか?」という疑問が浮かぶ人は多いです。

実は、多くの住宅でリフォームが可能で、工事も半日ほどで完了します。開き戸に変えることで防犯性や断熱性が向上し、玄関まわりの快適さが大きく変わることもあります。

この記事では、玄関ドアリフォームの費用相場やメリット・デメリット、選び方のポイントまでわかりやすく解説し、後悔しないリフォームをサポートします。

玄関は引き戸から開き戸にリフォームできる?

引き戸から開き戸へのリフォームは、多くの住宅で問題なく行えます。工事は、今ある引き戸と枠を取り外し、開き戸専用の枠を取り付ける方法が一般的で、構造を大きく壊さずに進められるケースが多いです。工期は半日ほどで、生活しながらでも施工できます。

注意すべき点は、開き戸は前後に動くため、扉が開く方向に十分なスペースが必要になることです。玄関前に自転車や植木がある家庭では、置き場所を少し調整する必要があります。開き戸が外側に開くタイプの場合、階段や手すりと干渉しないかの確認も欠かせません。

開き戸に変更すると、防犯性や断熱性が高まりやすいメリットがあります。最新の製品は鍵の強度や気密性が向上しており、玄関の寒さや暑さを軽減しやすくなっています。リフォーム前に現地調査を受けることで、工事の可否や費用の目安を正確に把握でき、安心して計画を進められるでしょう。

JR神戸駅前のHDC神戸には玄関ドアをリフォームしたい場合に相談できるリフォーム会社の窓口が複数あり、一度に様々な会社に相談ができて便利です。玄関のリフォームで後悔したくないとお考えの方は、実際にかかる工事費用や工事期間などの話を聞くと、生活への影響がどの程度なのか想像できるのでおすすめです。

玄関ドアリフォームの費用相場

ここでは、玄関ドアのリフォーム費用を「引き戸から開き戸」、「開き戸から引き戸」の場合に分けて解説します。いずれの場合も工期は半日〜1日で終わる場合が多く、暮らしながら工事できます。

引き戸から開き戸

引き戸から開き戸へ交換するリフォーム費用は、おおよそ20万円〜60万円です。金額の幅が大きくなる理由は、玄関まわりの状態や必要な作業量が家ごとに異なるためで、ドア本体だけでなく工事内容によっても変動します。

工事ではまず引き戸を取り外し、開き戸専用の枠へ付け替える工程が中心になります。両者は枠の形状がまったく違うため、既存枠をそのまま流用することはできません。

開き戸に変更すると扉が前後へ動くようになるため、開く方向のスペース確認が欠かせません。玄関前に自転車や観葉植物を置いている家庭では、扉と接触しない位置へ移動する必要があります。階段や手すりが近い場合は、どちら向きに開くと使いやすいかを慎重に判断します。開ける際の動きをイメージすると、生活しやすい向きが見えてきます。

枠を取り付けたあとに生じるわずかなすき間は、専用の補修材で仕上げます。補修が小規模に収まる場合は費用を抑えやすく、外壁を大きく加工するケースでは金額が上がる傾向があります。

開き戸から引き戸

開き戸から引き戸へ交換するリフォーム費用は、一般的に25万円〜70万円ほどになります。

金額がやや高めになる理由は、開き戸より引き戸のほうが部品点数が多く、レールの設置や壁側の加工が必要になる場合があるためです。開き戸は前後に動くだけの仕組みですが、引き戸は横へ滑らせるためのレールや戸袋(扉が収納されるスペース)が必要になります。この構造の違いが工事内容へ影響し、費用の幅にもつながります。

床に段差をつくらないように仕上げる方法もあり、つまずきにくい玄関に改善できる点は引き戸の大きな利点です。ただ、床材の一部を削る必要があるケースでは、工事時間や費用が増える可能性があります。

金額が高くなる要因

玄関ドアのリフォーム費用は、選ぶドアの性能だけでなく、工事内容によって大きく変わります。

特に、引き戸と開き戸の交換では、枠の形状が異なるため必ず入れ替えが必要で、その作業量が金額に影響します。さらに、ドアのサイズ変更や外壁の補修が伴う場合は費用が上がりやすく、電子キーの追加や断熱性の高いガラスを選ぶ場合も金額が増える傾向があります。

ドア本体の性能を高めるほど、材料費と施工の手間が増えるため、全体の予算も大きく変動します。

間口を広げるサイズ変更

玄関ドアのリフォームで費用が上がりやすい代表的なケースが、間口を広げる工事です。間口とはドアの取り付け部分の幅や高さのことで、選んだドアが現状より大きい場合に調整が必要になります。

間口を広げる工事では、まず壁の内部にある下地材の状態を確認し、安全にカットできる部分を見極めます。玄関まわりには柱や筋交いなど家を支える重要な構造が近い場合もあるため、必要以上に削らないよう慎重な判断が求められます。

間口を広げる際は、壁材を削ったあとに外壁や内壁の仕上げを整える必要があります。タイルや左官仕上げの外壁が使われている住宅では、同じ質感で補修するための手間が増え、費用が大きくなりやすい点が特徴です。床の高さを微調整しなければならないケースもあり、床材の張り替えや段差の処理が発生すると工事内容がさらに複雑になります。

こうした工程が加わると、通常の玄関ドア交換に比べて作業時間が増え、職人の手間や材料費が追加されるため、結果として費用が上がります。

無理なく施工するためには、現状の間口に合うドアを選ぶという選択肢もありますが、広い開口部を確保したい場合には間口の拡大が非常に有効です。家族構成の変化や将来の使いやすさを考えると、間口を広げる工事には十分な価値があります。

電子キー、スマートキー

電子キーやスマートキーを採用すると、玄関ドアのリフォーム費用は上がる傾向があります。追加費用は機能によって変わりますが、一般的には3万円〜10万円ほどです。

電子キーはボタン操作で施錠・解錠できる仕組みで、スマートキーは鍵を取り出さずに近づくだけで反応するタイプが多く、どちらも日常の使いやすさが大きく向上します。荷物を持っているときや、子どもと一緒に出入りする場面などで便利さを実感しやすいでしょう。

費用が上がる理由は、鍵本体だけでなく受信機やセンサー、配線などの専用パーツが必要になるためです。通常のシリンダー錠とは構造が異なり、防水性や耐久性を確保するために複数の機械部品を組み込む必要があります。取り付けにも専門的な調整が必要で、設置後の作動確認や初期設定にも手間がかかるため、工事費用にも反映されます。

電子キーを導入すると、防犯性の向上にもつながります。物理キーを使わないため、鍵穴を狙った不正解錠が起こりにくく、自動施錠機能を備えたモデルでは鍵の閉め忘れを防ぐ効果があります。また、鍵の紛失トラブルが減る点も安心材料です。

一方で、電池切れや機器故障の可能性がゼロではないため、非常時用の物理キーを保管しておく必要があります。こうした注意点や費用が高額になるデメリットがあるものの、電子キーは、利便性と防犯性の両方を向上できる設備として、多くの家庭で選ばれています

断熱性を高める複層ガラスの使用

複層ガラス(ペアガラス)を玄関ドアに採用すると、リフォーム費用は通常より高くなります。追加費用の目安は2万円〜8万円ほどで、採用するガラスの種類によってはさらに増える可能性があります。

複層ガラスは、2枚のガラスの間に空気層やガス層を設けることで、熱が伝わりにくくなる構造です。玄関は外気の影響を受けやすい場所のため、この断熱効果により冬の冷気や夏の熱気が室内へ伝わりにくくなり、玄関の温度を安定させられます。

複層ガラスを使うメリットは断熱だけではありません。二重構造によりガラス自体の強度が上がるため、防犯性の向上にもつながります。侵入に時間がかかり、割れにくいため、ガラス部分のある玄関ドアでも安心感が高まります。また、特殊なコーティングを施したタイプでは紫外線を大幅にカットでき、玄関ホールの床材の色あせ防止にも役立ちます。

一方で、複層ガラスは一枚ガラスよりも重量が増えるため、ドア本体の設計や金具も強度を高める必要があります。そのため製品自体の価格が高くなり、工事にも慎重な調整が必要です。こうした工程が増えることで全体の費用に影響します。

複層ガラスは断熱性・防犯性・耐久性の向上という効果を考えると、生活の快適さに長く貢献する設備として価値の高い選択といえます。

利用できる可能性のある補助金

玄関ドアのリフォームでは、条件を満たせば国や自治体の補助金を利用できる場合があります。

特に、断熱性能を高めることを目的とした玄関ドアを採用する場合、省エネ関連の補助制度の対象となることが多いです。複層ガラスや断熱材入りの高断熱ドアは、住まいのエネルギー効率を向上させる設備として扱われるため、申請の対象になる可能性があります。

補助金は年度によって内容が変わり、募集期間や予算枠も決められています。利用を検討する際は、申し込み時期や対象となる工事内容を事前に確認しておくことが重要です。申請は工事会社が代行するケースが多く、必要な書類の準備や製品の条件確認をサポートしてくれるため、複雑な手続きを自分で行う必要はありません。

補助金を活用すれば、性能の高い玄関ドアを通常よりも少ない負担で導入でき、断熱性や防犯性の向上を予算内で実現しやすくなります。リフォーム計画を立てる際は、補助金の対象となる可能性を業者に相談し、最新の制度情報を確認したうえで検討すると安心です。

DIYでできる?

玄関ドアの交換は、結論としてDIYには向いていません。理由は、玄関まわりが家の構造に関わる重要な部分であり、ドアの取り付け精度が少しでもずれると、正常に閉まらない、鍵がかからない、すき間風が入るといった問題が起こりやすいためです。

引き戸から開き戸へ変更する場合やその逆の工事では枠の交換が必要で、ミリ単位の調整を誤ると性能が大きく落ちてしまいます

枠を入れ替える際には、外壁や内壁を一部削る作業が発生することがあり、誤って削ると柱や断熱材を傷つけるおそれがあります。これらは住宅の強度に関わるため、専門知識のない状態で作業するのは危険です。さらに、防犯性能の高い玄関ドアには複数の鍵が連動する仕組みが使われており、調整には専門的な工具と経験が必要になります。

DIYで工事を行うと一見すると費用を抑えられるように見えても、取り付けミスによって結局は再工事が必要になり、かえって高額になるケースもあります。玄関は家族が毎日使う場所であり、安心・安全が求められる部分です。性能を正しく発揮させるためにも、玄関ドアの交換は専門業者に依頼することが確実で安全な方法といえます。

JR神戸駅前のHDC神戸には、玄関ドアのリフォームについて相談できるリフォーム会社の窓口が複数あり、一度に様々な会社に相談ができて便利です。現在の家屋の状況や理想の暮らし方に応じた提案を受けながら、それぞれの会社が提案する玄関リフォームのプランを検討できます

また、同じくHDC神戸や、グランフロント大阪のHDC大阪には住宅設備のショールームが多く出店しています。最新の住宅設備を見て、玄関リフォーム検討時に玄関に洗面所をプラスしたり段差の少ないバリアフリーな玄関を検討してみるのも、暮らしやすい家がイメージできるのでおすすめです。

開き戸・引き戸のメリット・デメリット

開き戸と引き戸には、それぞれ異なる使いやすさがあります。防犯性や断熱性を重視するなら開き戸、スペースの有効活用や使いやすさを求めるなら引き戸が向いています。生活スタイルに合わせた選び方が重要です。

以下は引き戸、開き戸それぞれのメリット・デメリットをまとめた表です。それぞれについて詳しく解説していきます。

引き戸 メリット デメリット
開口部が広くなる 気密性・断熱性が下がりやすい
荷物が多い時や強風時でも扱いやすい 防犯性がやや劣る
玄関前のスペースを有効に使え、物を置いたままでも開けられる レールや溝の掃除が必要
開き戸 メリット デメリット
玄関ドアの断熱性が高くなる 開閉にスペースが必要
防犯性能は引き戸より開き戸の方が高い 風の影響を受けやすい
防音性も高い 荷物を持っていると開けにくい

引き戸のメリット

引き戸は横に動くだけで開閉でき、玄関前のスペースを有効に使える点が大きな魅力です。強風の影響を受けにくく、子どもや高齢者でも扱いやすい点も安心につながります。

① 開口部が広くなる

引き戸は扉を横へスライドさせる構造のため、開けたときの開口部を広く確保しやすい特徴があります。

開き戸のように扉が前後へ動かないため、通る際のスペースを邪魔しません。身体の向きを変えずにまっすぐ出入りできる点は、荷物を持っている場面でも便利です。車椅子やベビーカーを利用するときも、引き戸は段差が少ないうえ、入り口を広く保てるため出入りがスムーズになります。

開口幅が狭い住宅では、引き戸のほうが圧迫感が少なく、複数人が同時に玄関を使う場面でもぶつかりにくい利点があります。扉が壁側に収まるため、通路の動線が乱れず、家族の移動が快適になる点も魅力です。

②荷物が多い時や強風時でも扱いやすい

引き戸は横に軽く動かすだけで開くため、両手がふさがっている場面でも扱いやすい構造です。買い物袋を持っているときや、荷物を抱えて玄関に戻ったときでも、手首や肩の力を大きく使わずに開閉できます。開き戸のように前後へ押したり引いたりする力が必要ないため、少ない動作でスムーズに出入りできる点が特に便利です。

扉が途中で止まってくれるため、片手で少し開けて隙間から入るといった動作もしやすく、体格の小さい子どもでも扱いやすい仕様です。

また、横に動く構造のため風の影響を受けにくい点も大きなメリットです。開き戸のように風で急に押されたり引かれたりする心配がほとんどなく、台風や季節風が強い地域でも落ち着いて出入りできます。荷物を持っているときや子どもと一緒に動く場面でも安全性が高まります。

③玄関前のスペースを有効に使え、物を置いたままでも開けられる

引き戸は前後に動かないため、玄関前に物があっても扉とぶつからずに開けられる点が大きな利点です。

自転車を玄関横に置いている家庭や、車椅子を使用する人がいる家庭では、この特徴が特に役立ちます。扉が横へスライドするだけなので、開き戸のように前方のスペースを確保する必要がありません。

玄関周りにベビーカーや園児のリュック、アウトドア用品などを置く家庭でも、置き場所を大きく移動する必要がなく、出入りのたびに片付ける手間が減ります。

狭小地や玄関前が道路に近い住宅でも、前方にスペースを確保する必要がないためスムーズに開閉できます。扉を開けるために後ろへ下がったり体を大きく動かしたりする必要がない点は、限られた空間ほど効果的です。

引き戸のデメリット

引き戸はスペースの有効活用ができる点がなんといっても魅力ですが、構造上のデメリットも存在します。

①気密性・断熱性が下がりやすい

引き戸は扉を横にスライドさせる構造のため、開き戸に比べるとどうしてもすき間が生じやすくなります。このすき間から外の冷気や熱気が入りやすくなり、冬は玄関が冷えやすく、夏は暑さを感じやすくなる傾向があります。特に古いタイプの引き戸では、断熱材が十分に入っていない場合もあり、玄関の温度差が室内まで影響するケースがあります。

近年は断熱性能を高めた引き戸も増えていますが、同じグレードで比べると、開き戸のほうが高い断熱性を確保しやすい点は理解しておく必要があります。寒冷地や冷暖房効率を重視したい家庭では、性能選びを慎重に行わないと後悔につながるかもしれません。

②防犯性がやや劣る

引き戸は構造上、扉をしっかり押し付けて固定する開き戸に比べると、防犯性能を高めにくい面があります。製品によっては鍵が1か所のみの場合もあり、こじ開けられるリスクを感じる人も少なくありません。ガラス面が大きい引き戸では、割られて侵入される不安を持つ家庭もあります。

もちろん、複数ロックや強化ガラスを採用した高性能な引き戸を選べば対策は可能です。ただし、その分コストが上がるため、標準仕様のままでは防犯面に物足りなさを感じるケースがあります。防犯性を重視する場合は、製品選びの段階で十分な確認が欠かせません。

③レールや溝の掃除が必要

引き戸には床や上部にレールや溝が設けられていることが多く、そこに砂やほこりがたまりやすい特徴があります。掃除を怠ると扉の動きが重くなり、開閉時に引っかかりを感じる原因になります。特に屋外とつながる玄関では、靴についた砂や雨水が入り込みやすく、定期的な清掃が欠かせません。

また、長期間使用すると戸車(扉を支える部品)が摩耗し、動きが悪くなることもあります。その場合は部品交換が必要になり、思わぬメンテナンス費用が発生することがあります。引き戸を快適に使い続けるためには、日常的な手入れと定期的な点検が重要です。

開き戸のメリット

開き戸は構造がしっかりしており、防犯性や断熱性を高めやすい特徴があります。気密性が高いため外気の影響を受けにくく、玄関の温度を保ちやすい点も安心につながります。

① 玄関ドアの断熱性が高くなる

開き戸は構造上、扉の周囲にできるすき間が少なく、外気が入り込みにくい点が大きな特徴です。

気密性が高いことで、冬の冷気や夏の熱気が玄関から室内へ伝わりにくくなり、家の温度環境を安定させる効果があります。断熱材を内部に組み込んだ玄関ドアを選べば、さらに外気の影響を受けにくくなり、玄関特有のひんやり感や、もわっとした暑さを抑えやすくなります。

玄関は家の中で最も外気と接する時間が長い場所のひとつです。開き戸は閉めたときにしっかり固定される構造のため、ガラス部分からの熱の伝わりも押さえやすく、複層ガラスを組み込んだモデルでは、より高い断熱効果を得られます。これにより、暖房や冷房の効率が上がり、結果として光熱費の負担軽減にもつながります。

玄関の温度が整うと、家に入った瞬間の不快な寒さや暑さを感じにくくなり、季節を問わず快適に過ごせます。玄関で靴を履くときや、子どもが外遊びの準備をするときも、室内と外の温度差が緩和されるため、身体への負担が少なくなります。

断熱性の高さは日々の暮らしやすさに直結するポイントであり、開き戸の大きな魅力です。

② 防犯性能は引き戸より開き戸の方が高い

開き戸は構造が頑丈で、施錠部分を強化しやすいため、防犯面で優れています。

扉を壁面にしっかり押し付けて閉める形になるため、こじ開けられにくく、力を加えても変形しにくい特性があります。鍵が複数連動して動くタイプや、ドア全体をしっかり固定する仕組みを採用しやすい点も特徴で、侵入に時間がかかるほど防犯性は高くなります。

開き戸は気密性が高く隙間が少ないため、工具を差し込むスペースが生まれにくい構造です。ガラス入りのデザインを選ぶ場合でも、強化ガラスや複層ガラスを使ったモデルが主流で、割られにくさが向上しています。ガラス部分があっても、内部のサムターン(内側のつまみ)を直接回せないようにする工夫が施されている製品も多く、防犯対策が細かく整えられています。

さらに、開き戸は電子キーやスマートキーとの相性が良く、セキュリティを高める設備を取り入れやすい点も安心材料です。鍵の閉め忘れを防ぐ自動施錠機能や、不審な開閉を検知するセンサーなど、ライフスタイルに合わせた防犯機能を追加できます。これらの設備は侵入抑止に効果があるだけでなく、日常生活の安心感も高めてくれます。

③隙間が少ないため防音性も高い

開き戸は扉を枠にしっかり押し当てて閉じる構造のため、すき間が生まれにくく、外の音が室内に入りにくいことが特徴です。

すき間が少ないほど音の通り道が減るため、玄関前の話し声や車の音など、日常的な生活騒音を抑えやすくなります。特に道路に面した住宅や近隣との距離が近い家では、防音性の高さを実感しやすい点がメリットです。

開き戸の中には内部に断熱材や防音材を組み込んだタイプがあり、扉自体が音を吸収しやすい構造になっている製品もあります。複層ガラスを採用したモデルでは、ガラス部分から伝わる音を減らせるため、より静かな玄関環境を整えることも可能です。玄関は外と室内の境界に位置するため、騒音対策を行うことで家全体の快適度が向上します。

気密性の高さは防音だけでなく、玄関ドアを閉めたときの安心感にもつながります。扉の閉まりがしっかりとしているため、不意に風で揺れたり、微妙な振動が伝わったりすることが少なく、落ち着いた空間をつくりやすくなります。

外の喧騒を抑えつつ、家の中の静けさを保ちたい家庭では、開き戸の防音性が大きな利点になります。

開き戸のデメリット

開き戸はメリットが強調されやすいですが、デメリットも存在します。

① 開閉にスペースが必要

玄関前に自転車や植木鉢を置きたい場合でも、扉が当たってしまうため、配置に制限が出ることがあります。特に敷地が限られた住宅や、道路と玄関が近い家では、扉を開けるたびに周囲へ気を配ることが必要です。

室内側に開くタイプでは、靴箱や収納家具の配置が制限される可能性もあり、玄関のレイアウトに影響を与えやすい点もデメリットです。開き戸を選ぶ場合は、日常の動線や物の置き場所まで含めて検討することが重要になります。

②風の影響を受けやすい

開き戸は風を正面から受けやすく、強風の日には扉が急に開いたり、勢いよく閉まったりする可能性があります。特に外側に開くタイプでは、風にあおられて思わぬ力が加わり、手を挟んだり、体のバランスを崩したりする危険性もあります。

また、強い力が繰り返しかかることで、蝶番(ちょうつがい)や枠に負担がかかり、長年の使用でゆがみやガタつきが出る原因になることもあります。風の強い地域では、ストッパーやドアクローザーなどの対策を考えないと、使いにくさを感じやすくなります。

③荷物を持っていると開けにくい

開き戸は前に押したり引いたりする動作が必要なため、両手がふさがっていると扱いにくいと感じるケースがあります。買い物袋を持っているときや、子どもを抱えている場面では、いったん荷物を置かなければならないこともあります。

また、ドア自体が重い場合、腕や肩に負担がかかりやすく、高齢者や力の弱い人にとっては開閉が大変に感じられるかもしれません。電子キーなどで解錠が簡単になっても、物理的な開閉動作の負担は残るため、日常の使いやすさという点では注意が必要です。

玄関ドアの種類と選び方

玄関ドアは形状・機能・デザイン・素材によって特徴が大きく変わります。見た目だけでなく使いやすさや断熱性、防犯性を比べることで、自宅に最適なドアを選べます。

形状から選ぶ

玄関ドアの形状には代表的に「片開き」「親子ドア」「両開き」「引き戸」といった種類があります。

片開きは最も一般的で、戸建て住宅の多くで採用されています。開け閉めが簡単で、多くの場合コストも抑えやすいため、迷ったときにも選びやすい形です。

親子ドアは大きな扉と小さな扉が組み合わさったタイプで、普段は大きい扉だけを使い、荷物が多いときなど必要に応じて小さい扉も開けて広い出入り口を確保できます。家具の搬入など大きな物を運びたい家庭には便利な選択肢です。

両開きはホテルや店舗で見られることが多く、外観に重厚感があります。開口部が広く確保できる反面、開閉に必要なスペースが大きくなるため、一般住宅では限られた敷地の場合に向かない可能性があります。

引き戸は扉を横に動かして開閉するタイプで、スペースの制限がある住宅でも扱いやすい形状です。外に物を置いている家庭や、玄関前の動線を広く取りたい家庭では非常に使いやすく、近年はデザイン性の高いモデルも増えています。

ドアの形状は玄関周りの広さや家族の生活スタイルに大きく関わるため、見た目だけでなく使いやすさや動きの特徴も含めて選ぶことが大切です。

機能で選ぶ

玄関ドアは、断熱性・防犯性・気密性・通風性など、機能によって使い心地が大きく変わります。

断熱性を重視したい場合は、内部に断熱材が入ったモデルや複層ガラスを採用したタイプが向いています。外気の影響を受けにくくなるため、冬の寒さや夏の暑さが玄関に伝わりにくく、家全体の快適さが高まります。

防犯性を高めたい家庭では、複数の鍵が連動して動く構造や、強化ガラスを使った製品を選ぶと安心感が増します。サムターン(内側のつまみ)を直接回しにくい設計や、こじ開け対策を施しているタイプもあり、侵入に時間がかかるほど防犯効果は高まります。

近年は、通風機能を備えた玄関ドアも増えています。扉を閉めたまま小窓部分だけを開けて風を通せるタイプで、防犯性を保ちながら換気ができる点が好評です。室内の空気を入れ替えたいときや、ペットのいる家庭でも扱いやすい仕様です。

スマートキー機能も注目されています。鍵をポケットに入れたままでも施錠・解錠でき、ドアの前に立つだけで反応するモデルもあります。両手がふさがっている時や、子どもや高齢者が使う場合でも操作が簡単で、鍵の閉め忘れも減らせるため安心です。

玄関ドアを選ぶ際は、見た目よりも先に「家族がどの機能を必要としているか」を考えると、後悔のない選択ができます。断熱や防犯を優先するのか、使いやすさを重視するのかなど、目的に合わせた機能選びが大切です。

デザインで選ぶ

玄関ドアのデザインは住まいの印象を大きく左右するため、家全体の雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。

シンプルなモダン住宅には、直線的でシャープなデザインがよく合います。木目調の温かい雰囲気を持つ住宅では、ナチュラルな柄や落ち着いた色合いのドアが外観に調和しやすく、家全体を柔らかい印象に仕上げてくれます。

ガラス入りのデザインを選ぶ場合は、採光性とプライバシーの両方を考える必要があります。すりガラスや細長いスリット状のガラスは、外からの視線を避けつつ光を取り込めるため、玄関を明るく保ちやすい特徴があります。デザイン性を強調したい場合には、ステンドグラス調のアクセントが入ったモデルや、ガラス面積を広く取ったスタイリッシュなタイプも人気です。

色選びも重要なポイントです。外壁と近い色を選べばまとまりのある印象に、反対にアクセントカラーを選べば玄関を引き締める効果があります。玄関は家の“顔”ともいえる部分のため、デザインの選び方ひとつで外観の雰囲気が大きく変わります。

持ち手の形状や素材もデザインの一部として重要です。縦長のハンドルはスタイリッシュな印象になり、丸みのあるハンドルは柔らかい雰囲気を作り出します。玄関ドアは毎日触れるパーツなので、見た目だけでなく握りやすさも確認しておくと長く使いやすくなります。

デザインは好みだけで選ぶのではなく、家のスタイル、外壁の色、玄関まわりの広さなどと合わせて考えることで、住まい全体のバランスが整った仕上がりになります。

素材で選ぶ

玄関ドアの素材には「アルミ」「スチール」「木製」「木目調の樹脂複合材」などがあり、それぞれに異なる特徴があります。

アルミは軽くて扱いやすく、錆びにくい点が大きな利点です。コストを抑えながら長く使えるため、戸建て住宅で最も広く採用されています。

スチールは強度が高く、防犯性を重視したい家庭に向いていますが、重量があり開閉の際に少し力が必要になることがあります。

木製の玄関ドアは高級感があり、自然素材ならではの柔らかい雰囲気が魅力です。デザイン性に優れ、経年変化を楽しめる反面、メンテナンスが必要で、雨や湿気に弱い点には注意が必要です。

木製の見た目を再現しつつ、お手入れを軽くしたい場合には、木目調の樹脂や複合材を使ったドアが適しています。耐久性が高く、天然木に比べて反りや歪みが起こりにくいため、近年はこのタイプを選ぶ人が増えています。

素材によって断熱性や防犯性にも違いが出ます。内部に断熱材を挟んだ複合材のドアは外気の影響を受けにくく、寒い地域の住宅でも快適に使えます。ガラス部分がある場合は複層ガラスを採用したモデルを選ぶと、さらに断熱効果を高めることが可能です。

素材選びは見た目だけでなく、耐久性、メンテナンス性、断熱性など、実際の暮らしで感じる快適さにも直結します。家族の生活スタイルや地域の気候に合わせて選ぶことで、長く安心して使える玄関ドアを選択できます。

JR神戸駅前のHDC神戸には、玄関ドアのリフォームについて相談できるリフォーム会社の窓口が複数あり、一度に様々な会社に相談ができて便利です。現在の玄関の状況や理想の暮らし、好きなデザインに応じた提案を受けながら、それぞれの会社が提案するリフォームプランを検討できます。

また、同じくHDC神戸や、グランフロント大阪のHDC大阪には住宅設備のショールームが多く出店しています。最新の住宅設備を見て、玄関ドアのリフォーム検討時に古くなってきた浴室や洗面所といった水回り設備の一新を検討してみるのも、お気に入りの家がイメージできるのでおすすめです。

玄関ドアをリフォームした事例

ここでは玄関ドアを様々な形にリフォームした事例をご紹介します。

玄関ドアを開き戸から引き戸にリフォームした事例

アフター

施工会社 ナサホーム
費用 700万円(フルリフォーム)
築年数 30年

スケルトン工事で土台だけ残してすべて解体し、フルリフォームしました。もともとは2階がメインの居住スペースで不便なため、1階に居住域を移すとともに玄関ドアも簡素だった開き戸からしっかりとした引き戸へとリフォームしています。

バリアフリーにも配慮されており、玄関の段差を8mmとしたことでベビーカーやスーツケースといった段差が問題となるものも負担なく利用でき、段差につまづき転倒して怪我をする不安も減りました。

開き戸から親子開き戸にリフォームした事例

ビフォー

アフター

施工会社 ナサホーム
築年数 35年

老朽化が気になっていたため全面リフォームをしました。玄関は通常の開き戸であり、幅が狭く使い勝手が悪い点が問題でした。また、玄関横の採光取りの窓ガラスは防犯上の不安点でもありました。

玄関ドアのリフォームでは、開き戸を親子開き戸にして間口を広げ、入りやすい玄関にしています。採光取りの窓ガラス部を玄関ドアの一部としたことでより広い玄関にでき、防犯性も高められました。

採光用の窓ガラスを撤去したことから、玄関に自然光を取り込む明るい空間とするために玄関ドアは窓付きのタイプを採用しています。明るくて広く、防犯性能の高い玄関へとリフォームできました。

玄関に引き戸を新設した事例

アフター

施工会社 アートリフォーム
費用 630万円(フルリフォーム)
築年数 80年以上

築80年以上になる住居兼工場を、全体の老朽化により床が抜ける危険性が出たことからリフォームしました。

オープンになっていたガレージと居住スペースの間に壁を設置し、ガレージと行き来できる玄関を新設しています。引き戸を採用することで、居住域やガレージのスペースをうまく有効活用できました。

玄関リフォームで暮らしはもっと快適になる

玄関ドアのリフォームは、住まいの使いやすさや快適性を大きく変える工事です。引き戸・開き戸のどちらも交換可能で、選ぶドアによって防犯性・断熱性・利便性が変わります

玄関まわりは家の構造に関わる重要な部分であるため、安全性と快適さを確保するためにも、施工は経験豊富な専門業者に任せるのが安心です。

JR神戸駅前のHDC神戸には、玄関のリフォームついて相談できるリフォーム会社の窓口が複数あり、一度に様々な会社に相談ができて便利です。

また、同じくHDC神戸や、グランフロント大阪のHDC大阪には住宅設備のショールームが多く出店しています。最新のユニットバスの他にシステムキッチンなどを見て、水回りの設備を含めて玄関のリフォームを検討してみるのも、暮らしやすい将来の生活が想像できるのでおすすめです。

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※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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