「殺風景なベランダをなんとかしたい」「家の中とは違うおしゃれな空間をベランダに作りたい」と思っている人は多いでしょう。しかし、限られたスペースで、かつ初心者でもベランダをおしゃれにできるのか気になりますよね。
今回は、ベランダを使ったおしゃれ空間の作り方を紹介します。注意事項や便利グッズなども紹介するので、何から手を付けたらいいのか分からない人も、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
目次
ベランダをおしゃれ空間にする前に要チェック!
「ベランダを使っておしゃれ空間を作りたい」と思ったからといって、いきなり植物や椅子、テーブルなどを購入して置くのはNGです。
おしゃれな空間にするために計画を立てるのはもちろんのこと、安全確保のためにマンションのルールなども事前にチェックしておく必要があります。
ベランダをおしゃれ空間にする前に、チェックすべき以下の3つのポイントを紹介します。
- 苦情に注意!マンションのベランダでやってはいけないこととは?
- 目的や過ごし方に合わせてベランダのテーマを決めよう!
- 小さな子供がいる場合は踏み台になりそうなものを置かない
特に小さな子供がいるご家庭は、注意点を理解してから取り掛かってくださいね。
苦情に注意!マンションのベランダでやってはいけないこととは?
マンションの場合、ベランダは室内のような専有ではなく、廊下と同じく共用部分とされています。ベランダをおしゃれ空間にしたいときは、上下左右の住民に迷惑がかからない範囲でおこないましょう。
例えば、ベランダに置いた植物の葉が伸びたり虫が大量発生したりするのは、トラブルの元です。気に入った植物がどの大きさまで育つのか、どういった虫対策が必要なのか、事前に確認しておきましょう。
また、避難経路についても正しく理解しておく必要があります。災害時、下の階へ移動する際に使用する「避難ハッチ」や、破ることで避難経路を確保できる「避難用の隔て板」などの上や側にモノを置いていると、緊急時に邪魔になるおそれがあります。避難経路を塞ぐようなモノは、置かないようにしましょう。
目的や過ごし方に合わせてベランダのテーマを決めよう!
ベランダに好きなモノばかり置くと、ごちゃついた印象を与えてしまいます。まずは、ベランダをどのような空間にしたいのか、どういった使い方をしたいのか、明確にイメージしていきましょう。
理想のイメージが固まっていけば、ベランダに必要なアイテムなどを選びやすくなります。例えば以下のように、必要なアイテムや演出を決めていくと良いでしょう。
テーマに合わせた必要なモノや演出
- 軽食やお茶を楽しむ空間:ソファとテーブルを置き、明るい空間を演出してくれる花を飾る
- ガーデニングを楽しむ空間:棚や小物を工夫して植物をたくさん並べる
- 仕事や作業ができる空間:作業しやすい高さの椅子やテーブルを置き、集中しやすい空間をつくる
- 晩酌ができる空間:ソファと小さめのテーブルを置き、ライトを置いて雰囲気を出す
リビングや寝室を模様替えするのと同様、メインで使いたい色を決めておくのも大事なポイントです。事前に固めておいたイメージに合わせて色の雰囲気や小物を選ぶことで、統一感のある空間に仕上げることができるでしょう。
小さな子供がいる場合は踏み台になりそうなものを置かない
理想の空間を目指してベランダをコーディネートしているうちに、子供にとって危険な場ができてしまうおそれがあります。子供が上に乗って手すりを乗り越えてしまわないよう、踏み台になりそうなものをベランダの手すり側に置かないようにしましょう。
イスや脚立以外にも、ゴミ箱や植木鉢、室外機など、踏み台になりうるものはたくさんあります。ただ、室外機をベランダ以外の場所に置くのは難しいでしょう。最低でも60cm以上は手すりから離しておくことで、室外機を踏み台にして転落するリスクを少しでも抑えることができます。
とはいっても、子供はいつどんな行動を取るのか予想がつきません。子供が1人でベランダに出ないようにすることが、1番の対策ですよ。
ベランダをおしゃれ空間にする際の大事なポイント4つ!
いざベランダをおしゃれ空間にしようとすると、「なぜか生活感が出てしまう」「どことなくおしゃれ感に欠ける」といった経験をしたことのある人は多いようです。というのも、ベランダには洗濯竿や室外機などの生活感が出やすいモノが置いてありアレンジしにくい空間だからです。
ベランダをおしゃれ空間にする際の大事なポイントを4つ紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
- 洗濯物の位置を工夫しよう
- 広さや高さを確認しておこう
- 一気買いせず少しずつ揃えていこう
- 室外機にカバーをつけよう
上記の4つを事前にチェックするのとしないのとでは、後々の仕上がりに大きく影響します。ぜひチェックしてくださいね。
洗濯物の位置を工夫しよう
洗濯物を干す場所としてベランダを活用している人は多いでしょう。しかし、ベランダに洗濯物を干しっぱなしにしてしまうと、どうしても生活感が出てしまいます。空間のおしゃれな雰囲気は失われてしまうでしょう。
ベランダの小洒落感をなるべく残したいときは、物干し竿をできるだけ高い位置に設置するのがおすすめです。洗濯物の下のスペースを広く空けておくことで、おしゃれな観葉植物や小物を置くスペースを確保することができます。
高い位置で十分な日光を浴びることで、洗濯物が乾きやすくなる点もポイントです。天気の良い日であれば、昼過ぎや夕方には生活感が排除されたおしゃれな空間で過ごすことができますよ。
広さや高さを確認しておこう
インテリアグッズを揃える際、ベランダの広さや手すりの高さなどを事前にチェックしておきましょう。「小物が入らなかった」「避難通路を塞いでしまった」などのミスを防ぐことができますよ。
また、床材を敷く場合、サイズが合わないミスだけは避けたいところ。特に床材は見栄えに大きく影響するグッズでもあり、慎重に選ぶ必要があります。
1〜2cmの隙間ができるくらいの余裕を持たせて、床材の枚数やサイズを調整すると良いですよ。
一気買いせず少しずつ揃えていこう
「ベランダをおしゃれにコーディネートするぞ」と気合いが入ると、あれもこれも一気に買い揃えてしまいたくなるものです。
しかし、目指したい空間を作り上げるためには、少しずつ小物や植物などを揃えていくほうが良いでしょう。「本当に必要なものは何か?」が分かり、無駄なものを購入してしまうのを避けることができます。
自分へのご褒美として植物や小物を定期的に買い揃えていくと、負担も少なく、長くベランダアレンジを楽しめるでしょう。
室外機にカバーをつけよう
ベランダに椅子やテーブル、植物などを置いて飾ってみたとしても、室外機が丸見えだとおしゃれな雰囲気は台無しです。室外機にはカバーをつけて、生活感を排除しましょう。
最近では、さまざまな種類の室外機カバーが販売されています。例えば、以下のようなデザインの室外機カバーは、フェミニンな雰囲気が溢れるベランダにしたい人にぴったりといえるでしょう。
花をたくさん飾り、椅子やテーブルを置き、友人を招いてティータイムを楽しむのも良いですね。
【クーアイ】アイアン 室外機カバー
ベランダをおしゃれ空間にするのに便利なグッズ6つ!
手軽に導入できる便利なグッズや、あったらベランダの雰囲気を一気に変えることができるグッズを6つ紹介します。
必ず必要なグッズというわけではありませんが、おしゃれ空間を作るうえで一役買うグッズといえるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 花や植物
- 棚やラック
- テーブルと椅子
- 目隠しアイテム
- 床材
- ライト
自分が目指したいベランダの雰囲気や目的をイメージしながら読み進めてくださいね。
花や植物
ベランダに花や植物を置くとベランダが華やかな空間になり、植物効果で夏でも涼しく過ごすことができます。いろいろな種類の植物を飾れば、おしゃれな癒し空間を演出できるだけでなく、ガーデニングをする楽しみも増えるでしょう。
空間をうまく利用し、ラックや椅子を使って立体的に飾るのがポイントです。
また、植物には寒さに強いものと暑さに強いものがあります。それぞれバランスよく飾ると、1年中植物を楽しめます。寒さに弱い植物は、冬になったら室内に取り込むなどして栽培環境を工夫してあげてくださいね。
寒さに強い植物
- アイビー
- オリズルラン
- ソテツ
- オリーブ
- カポック(シェフレラ)
暑さに強い植物
- ソテツ
- オリーブ
- フェニックス・ロベレニー
- パキラ
- ユッカ
- モンステラ
- サンスベリア
棚やラック
花や植物、小物など、ただ床の上に置くだけではおしゃれな空間を演出することはできません。高さのある棚やラックをベランダに設置し、その上に植物などを置いて奥行きのある空間作りを目指しましょう。
また、棚やラックなどは、狭いスペースを有効活用するうえで欠かせないグッズです。ベランダの奥行きや幅が極端に狭いなど、モノを置けるスペースが制限されている場合は、積極的に棚やラックを使ってみてくださいね。
注意しておきたいのが、棚やラックの高さです。棚にぶつかって棚の上のモノがベランダの柵を超えて落ちてしまうと、下の階の人や通行人が怪我をしてしまうおそれがあります。棚の上に置くモノの大きさにもよりますが、安全を確保するためにも、高さ1m未満の棚を選ぶと良いですよ。
テーブルと椅子
ゆったりできる空間を作りたい人は、テーブルや椅子をベランダに置いてみましょう。朝ご飯をベランダで食べたり夕食後ベランダでゆっくりコーヒーを飲んだりするなど、非日常的な体験が手軽にできますよ。
ベランダでしっかり食事を取りたい場合や、パソコン作業などをしたい場合は、姿勢が崩れにくいタイプのテーブルと椅子を用意しましょう。
注意しておきたいのが、テーブルや椅子の重さです。あまりにも軽すぎると、風で飛んでいってしまうおそれがあります。
折りたたみ式などの軽量タイプのものを置きたい場合は、使用後は室内で保管するなど、ベランダに置きっぱなしにするのは控えましょう。
ソファなどのある程度重みのあるものであれば、常時ベランダに置いても問題ありませんが、日焼け・水濡れ防止などを忘れないようにしてくださいね。
目隠しアイテム
通りを歩く人や向かいのマンションの住人からの視線が気になる場合は、目隠しアイテムを使うのがおすすめです。例えば、目隠しシートやすだれは、比較的安価で取り付けが簡単なのが利点です。原状回復しやすいので、賃貸でも使いやすいアイテムといえるでしょう。
また、ウッドフェンスを繋げて、目隠しアイテムとして使用するのも良いでしょう。温かみがあり、花や植物との相性も抜群です。
人目だけでなく西日も気になる場合や、雨でベランダが濡れるのを防ぎたい場合は、シェードの設置を検討してみましょう。ベランダや室内の温度上昇を抑えることができるので、ベランダで快適に過ごせるだけでなく、電気代の節約にもつながりますよ。
床材
ベランダをよりおしゃれな空間にするなら、床の装飾は欠かせません。以下のようなものを設置するだけで、雰囲気を一新することができます。
おすすめの床材
- ウッドパネル
- 人工芝パネル
- 人工芝タイルカーペット
これらの床材は床を傷つける心配がないため、賃貸物件のマンションでも設置可能です。比較的安価で設置も簡単なので、誰でも簡単にアレンジできますよ。
人工芝は芝の長さによって色味が異なります。やわらかい雰囲気の空間を作りたいなら明るめの緑色、元気で楽しい雰囲気の空間を作りたいなら深緑色を選ぶのがおすすめです。
雨が入り込むことが多いベランダは、排水性もチェックしておきましょう。
また、子供やペットとくつろげる空間を目指している場合は、実際の肌触りを確認してから購入することをおすすめします。
ライト
夜にベランダでくつろぎたい人は、ライトを使って雰囲気作りをしてみましょう。室内の照明を消し、ライトの灯りだけで過ごすひと時は、非日常かつ贅沢な時間となるでしょう。
ベランダで使用するなら、コードレスまたはソーラー充電式タイプのライトがおすすめです。室内からコードを引っ張ってくる手間が省けます。
暗くなると自動で点灯するソーラー充電式「LEDランタン」は、ベランダ用ライトにぴったりのベランダグッズです。ソーラー充電式のLEDランタンなので、昼間に直射日光が当たる場所に置くだけで充電完了。環境が明るくなれば自動で消える仕組みになっており、消し忘れ防止にもなります。
キャンドルのようにゆらゆらと揺らめく光が、温かみのある雰囲気を演出してくれますよ。
暗くなると自動で点灯する、ソーラー充電式「LEDランタン」
おしゃれ空間の作り方をテーマ別で紹介!
おしゃれでくつろげるベランダを作りたいけれど、「結局どんな空間にしたいのか具体的に決まらない」という人は多いでしょう。そこでおすすめなのが、イメージしやすく、かつ手軽にアレンジできる以下の3つのスタイルです。
- ナチュラルスタイル
- モダンスタイル
- カフェスタイル
インテリアセンスに自信のない人や、ベランダアレンジに失敗したくない人は、ぜひ参考にしてくださいね。
ナチュラルスタイル
ナチュラルスタイルとは、木の素材を活かしたモノを揃えるなど、ぬくもりが感じられるインテリアスタイルのことを指します。「植物をたくさん飾りたい」「床材をウッドパネルにしたい」という人は、ぜひナチュラルスタイルを取り入れてみましょう。
家具や雑貨などに木材を積極的に取り入れることで、統一感のある空間に自然と仕上がりますよ。
ポイント
- 植物をたくさん飾る
- 床材にウッドパネルを使用する
- 木材のインテリアグッズを置く
- バスケット・麻袋・木箱などを置く
モダンスタイル
都会的でスタイリッシュな雰囲気を演出したい人は、モダンスタイルを取り入れましょう。ガラスやメタル素材のインテリアグッズを取り揃えたり、白と黒を基調とするデザインに統一したりすることで、シンプルで清潔感のある空間に仕上がるでしょう。
花などをあれもこれも飾るのではなく、観葉植物や多肉植物など、ジャンルを統一して飾りましょう。セメント鉢やブリキ鉢を使えば、一気にモダンスタイルの完成です。
ポイント
- ガラスやメタル素材を取り入れる
- 白と黒を基調とするデザインにする
- 観葉植物や多肉植物を飾る
- セメント鉢やブリキ鉢を使用する
カフェスタイル
ベランダで朝食をとるなど、のんびり過ごせる空間を作りたいなら、カフェスタイルのベランダがおすすめです。椅子とテーブルの素材を合わせ、テーブルクロスなどのちょっとしたアイテムを活用すれば、もうそこはおしゃれ空間のできあがりです。
ベランダを明るい雰囲気にしてくれる花やかわいらしいデザインの小物を置くことで、カフェのような雰囲気をより一層醸し出してくれるでしょう。
また、デザイン性の高い皿に料理を盛ったり、カップとポットをセットで用意したりするなど、テーブルの上を華やかに演出するのも大事なポイントですよ。
ポイント
- 椅子とテーブルの素材を合わせる
- テーブルにテーブルクロスをかける
- 明るい色合いの小物を揃える
- デザイン性の高い皿に料理を並べる
- おしゃれなカップやポットを用意する
日差しと雨対策!ベランダには濡れても良いものを置こう!
雨がベランダに直接降り注ぐと、ベランダに置いてある家具や小物が濡れてしまいます。「雨が降れば濡れて当然」と割り切り、ベランダには濡れても良いものを置きましょう。
台風が頻繁に直撃する地域にお住まいの人は、軽くて飛んでいきやすいモノをベランダに置くのは控えてくださいね。
どうしても濡らしたくないモノは、雨の日は室内で保管しましょう。モノを置くスペースを室内に確保しておくと、ベランダから室内へとスムーズに移動させることができますよ。
雨対策だけでなく、日差し対策も重要です。直射日光は家具の変色やヒビ割れの原因にもなります。また、直射日光が長時間当たると、植物に大きなダメージを与えてしまうこともあります。
以下のような直射日光に強い植物を飾るのがおすすめです。
直射日光に強い植物
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- オリーブの木
- シマトネリコ
- トックリラン
- ユッカ
- サンスベリア
- ソテツ
- ユーカリポポラス
サンシェードを設置して、家具や植物を直射日光から守るのも良いでしょう。雨の吹き込みも防ぐことができ、快適な空間作りに一役買ってくれますよ。
最近ではさまざまなデザインのサンシェードが販売されています。自分が目指す空間の雰囲気に合うデザインのものを選んでくださいね。
まとめ|狭いベランダでもおしゃれ空間を作ることができる
狭いベランダでも、おしゃれな空間を作ることができます。まずは、ベランダでの過ごし方や目的を考え、それに合わせてデザインや配置するモノを決めていきましょう。
洗濯物の位置を変えたり室外機にカバーを取り付けたりするなど、生活感が出ないように工夫するのも大事なポイントです。
ただ、マンションのベランダの場合、ベランダは廊下と同じく共用部分にあたります。上下左右の住民に迷惑がかからない範囲でアレンジしましょう。特に、避難経路を塞がないように気をつけてください。
ベランダをおしゃれにアレンジしたい人は、今回紹介したおしゃれ空間の作り方やおすすめのグッズなどを、ぜひ参考にしてくださいね。