車内のニオイは、意外と自分では気づきにくいものです。「この車、なんとなくイヤなニオイがする…」と気づいたときには、他人にとっては強烈なニオイかもしれません。
今回は、ニオイの原因や、車内のニオイを取る方法について解説します。車内のニオイを取るためのアイテムをいくつか紹介するので、この記事を参考に、自分に合う方法を試してみてくださいね。
目次
車内の匂いが取れない!原因は1つではないかも?
「車内で食べたお弁当が原因かも」など、数日前の出来事が原因で車内にニオイが染みついている場合があります。または、日頃何気なくおこなっている行動などの積み重ねでニオイが発生している場合もあります。
ニオイを根本から消すためにも、車内のニオイの原因を把握しておきましょう。
- たばこの煙
- 食べこぼしや飲みこぼし
- エアコンのカビ
- シートに染みついた汗や香水
- ペットの毛や唾液
- 車用芳香剤
上記6つのニオイの原因について解説します。
タバコの煙
タバコの煙が車内に広がると、イヤなニオイがシートやエアコン内部にしみ込みます。タバコの煙は狭い車内で簡単に充満し、特に布製の部分にニオイが残りやすくなります。
また、タバコの煙にはアンモニアなどの悪臭成分も含まれており、窓を開けてタバコを吸ったとしても、車内にニオイが残ってしまうでしょう。
食べこぼしや飲みこぼし
ドライブスルーで食べ物や飲み物を購入しそのまま車内で飲食する人や、車内で昼食を取っている人は多いでしょう。
ニオイが強い食べ物を食べると車内にニオイが充満するのはもちろんのこと、食べこぼしや飲みこぼしがシートなどに付着すると、雑菌が繁殖し悪臭を放ちます。
エアコンのカビ
エアコンのカビも、車内のニオイの原因の1つです。エアコン内部にあるエバポレーターは、空気の熱を奪って車内を冷やす役割があります。その際、結露によって発生した水分とほこりなどが混ざるとカビが繁殖してしまい、イヤなニオイの原因になります。
シートに染みついた汗や香水
普段通り車に乗っているだけでも、体から出る汗や手指の皮脂汚れ、香水の香り成分などがシートにしみ込み、イヤなニオイとなって車内に広がります。特に、汗をいっぱいかいた部活終わりの子供や、香水のニオイが強い人を車に乗せた後は、ニオイが強くなる傾向があります。
それぞれニオイの成分は異なります。汗や汚れなどのニオイが混じることで、さらにニオイがきつくなり「くさい」と感じることもあるでしょう。
ペットの毛や唾液
犬や猫などのペットを車に乗せた後、シートなどについた毛をきれいに取っている人は多いでしょう。しかし、ペットの毛は掃除しづらい箇所に入り込みやすく、取り切れずに残った毛が放置されてしまうことでニオイがひどくなってしまいます。
毛だけでなく皮脂や唾液なども、ニオイの原因となります。
車用芳香剤
車内のニオイ取りや、良い香りを充満させるために車用芳香剤を使っていませんか?実はこの芳香剤もイヤなニオイの原因になってしまうことがあります。
芳香剤の香りを頻繁に変えたり、悪臭が残っている環境で香りの強い芳香剤を使ったりすると、香りが混ざって悪臭が強くなります。
【手軽】車内の匂いを取る方法!消臭スプレーなどを使ってみよう!
食べ物などの一時的なニオイは、窓を全て開けて換気することによって十分改善できるでしょう。
ただ、換気だけでは取れないしみ込んだニオイの場合は、消臭スプレーなどのアイテムを使ってニオイを取りましょう。以下のアイテムを使えば、車の掃除に慣れていない人でも簡単にニオイを取ることができますよ。
- 【スプレータイプ】シートやフロアマットの匂いを取りたい人におすすめ
- 【置き型タイプ】消臭の持続時間が長いタイプが欲しい人におすすめ
- 【エアコン取り付けタイプ】エアコンからの匂いが気になるときにおすすめ
- 【シートタイプ】消臭剤の置き場がない場合におすすめ
- 【スチームタイプ】消臭だけでなく匂いの予防をしたい人におすすめ
上記の方法を試してもニオイが取れない場合は、後ほど紹介する重曹やクエン酸を使った方法をぜひ参考にしてくださいね。
【スプレータイプ】シートやフロアマットの匂いを取りたい人におすすめ
食べこぼしやペットの排泄物など、特定の場所にニオイがしみ込んでいる場合におすすめなのが、スプレーを使った方法です。ニオイがしみついている箇所に消臭スプレーを直接吹きかけるだけで、消臭効果が期待できます。
消臭スプレーには空間用やトイレ用など、さまざまな種類があります。車内に常備しておきたい場合は、温度変化の激しい車内で保管することを想定して開発されている車用タイプを使ってくださいね。
こちらの消臭・除菌スプレーは、ニオイが気になる場所にシュッとひと吹きするだけで、ニオイを“無臭化”できます。レモン・ベルガモット・フランキンセンス・ホーリーフなど9種の精油を使っており、人を選ばないさわやかな柑橘系のいい香りが、スプレー後にフワリと広がります。
また、天然成分98%で、子供やペットがいるご家庭でも安心してご使用いただけますよ。
シートやフロアマットのニオイはもちろんのこと、空間に潜む悪臭成分に対してもお使いいただけます。空間に向けてスプレーする場合は窓から50cm以上離し、シートに向けてスプレーする場合は20〜30cm離してくださいね。
天然精油でニオイを“無臭化”できる「消臭・除菌スプレー」
【置き型タイプ】消臭の持続時間が長いタイプが欲しい人におすすめ
消臭の持続時間が長いタイプが欲しい人には、置き型タイプの消臭剤がおすすめです。液体タイプであれば1〜2ヶ月、ゲルタイプであれば2〜4ヶ月ほど消臭効果が維持するものが多いです。
効果が長く続くことで交換頻度を抑えることができ、結果としてランニングコストの削減にもつながるでしょう。
ドリンクホルダーなどに置くだけで手軽に車内のニオイを取ることができるので、掃除が苦手な人やまめじゃない人にもおすすめですよ。
【エアコン取り付けタイプ】エアコンからの匂いが気になるときにおすすめ
車内のイヤなニオイがエアコンから発生している場合は、エアコン取り付けタイプの消臭剤を使ってみましょう。エアコンの風によって消臭成分を行き渡らせることができ、車内全体を消臭する効果も期待できます。
エアコン送風口に取り付けるだけなので、邪魔にならないのもうれしいポイントです。
【シートタイプ】消臭剤の置き場がない場合におすすめ
座席の下に貼って使えるタイプの消臭剤は、消臭剤の置き場がない場合におすすめの方法です。。価格が低いだけでなく、消臭効果が高い点も魅力といえるでしょう。
【スチームタイプ】消臭だけでなく匂いの予防をしたい人におすすめ
スチームタイプの消臭剤は、消臭だけでなくニオイ予防もしたい人にぴったりのアイテムです。焚いた煙を車内に充満させ、消臭成分を隅々まで行き渡らせることで匂いを取ります。
商品によって異なりますが、消臭が完了するまでに6時間程度かかるものもあります。手軽に消臭したい人や、消臭対策を短時間で終わらせたい人は、スプレータイプの消臭剤を使うと良いでしょう。
【消臭スプレーでダメなら】重曹やクエン酸を使って車内の匂いを取ろう!
消臭スプレーや置き型タイプの消臭剤などでは、ニオイが取れないこともあるでしょう。シートの奥までしみ込んだニオイは、重曹やクエン酸を使って掃除しましょう。
- 重曹やクエン酸を使って車のシートのニオイを取ろう!
- エアコンフィルターを掃除しよう!
エアコンからのニオイが気になる人は、エアコンフィルターを掃除してみましょう。
重曹やクエン酸を使って車のシートの匂いを取ろう!
重曹やクエン酸を使った車内の掃除の方法を紹介します。基本は重曹を使って掃除をし、小さな子供やペットがお漏らしした場合は、クエン酸を使ってニオイを取りましょう。
- 重曹を使った掃除の仕方
- クエン酸を使った掃除の仕方
順に紹介します。
重曹を使った掃除の仕方
重曹を使って掃除をする際は、拭きあげる箇所に注意しましょう。本革・ゴム部分・電子部品・ボディを拭きあげると、傷が付くおそれがあります。車内のシートや天井、ダッシュボードなどの拭きあげに重曹を使ってくださいね。
重曹水を使った方法と、重曹を粉のまま使った方法の2つを紹介します。
必要なもの
- 掃除機
- バケツ
- ぬるま湯
- 重曹
- 雑巾
- ナイロン手袋
重曹水を使った掃除の仕方
- 掃除機でシートやフロアマットのゴミを取る
- バケツ1杯に対して重曹を大さじ1~2杯入れてよくかき混ぜる
- 雑巾を濡らし、固く絞る
- ニオイが気になる箇所を拭きあげる
重曹を粉のまま使った掃除の仕方
- シートやフロアマットに重曹の粉をまんべんなく振りかける
- 半日~1日放置をする
- 掃除機で重曹を取り除く
重曹の白い粉が残ったときは、重曹を混ぜていない水で雑巾を濡らし二度拭きしましょう。ポンポン叩くように吹き上げることで、シートについた粉を取り除くことができますよ。
クエン酸を使った掃除の仕方
おしっこのニオイの原因の1つに、アルカリ性のアンモニアがあります。このアンモニアは酸性のクエン酸と混ざることで中和されるため、クエン酸スプレーを使ってニオイを取り除きましょう。
クエン酸スプレーを作ると掃除が楽になりますよ。
必要なもの
- スプレー容器
- クエン酸:1/2
- ぬるま湯(100mL)
- 雑巾
- ナイロン手袋
クエン酸を使った掃除の仕方
- スプレー容器の中にクエン酸とぬるま湯を入れる
- フタをしてしっかり混ざるまで振る
- ニオイが気になる箇所に吹きかける
- 雑巾でトントン叩いて拭きあげる
エアコンフィルターを掃除しよう!
エアコンからイヤなニオイがする場合は、エアコンフィルターにカビが発生しているおそれがあります。取り外して水洗いすれば、簡単に汚れを落とすことができますよ。
エアコンフィルターの汚れがひどい場合は、新品に交換しましょう。ガソリンスタンド、車のディーラー、車用品店などから2000円前後で購入できますよ。
エアコンフィルターの掃除の仕方
- 説明書を確認する
- 助手席の下にあるグローブボックスを外す
- エアコンフィルターを外す
- 水洗いしてよく乾かす
- エアコンフィルターを元の場所に戻す
生乾きのままエアコンフィルターを取り付けてしまうと、カビが繁殖しやすくなります。天日干しをして、しっかり乾かしてから元の場所に戻してくださいね。
【自力で匂いを取るのが難しいなら】業者に車内クリーニングを依頼しよう
長年の蓄積によってひどくなったニオイは、消臭剤や重曹を使っても取れない場合があります。そんなときは、業者に車内クリーニングを依頼しましょう。
クリーニングを依頼できる場所や費用について紹介します。
- ニオイが取れないときや原因が分からないときは業者に依頼しよう
- クリーニング費用の相場
上記を順にみていきましょう。
匂いが取れないときや原因が分からないときは業者に依頼しよう
車中のニオイがとれないときは、業者にクリーニングを依頼しましょう。シートの隙間やエアコン内部などの細かい部分まで掃除をして、ニオイの原因を除去してくれます。
また、ニオイの原因が分からないときにもクリーニングはおすすめです。除菌スプレーなどのいろいろな方法を試す手間を省けるのはもちろんのこと、短時間でニオイを取ることができます。
車内クリーニングを依頼できる業者
- ガソリンスタンド
- ディーラー
- 車用品店
- 車内クリーニング専門業者
クリーニング費用の相場
車内のクリーニングは、業者によって価格や掃除内容が異なります。掃除を依頼したら「ゴミやほこりを取るだけで終わってしまった」なんてことにならないよう、クリーニング範囲や費用などをあらかじめ調べておいたほうが良いでしょう。
クリーニング費用
- ガソリンスタンド:2,000~4,000円
- ディーラー:4,000~10,000円
- 車用品店:3,000~5,000円
- 車内クリーニング専門業者:10,000円~15,000円
サイズで異なるクリーニング費用
- 軽自動車:約13,000円
- コンパクトカー:約14,000円
- セダン・SUV:約18,000円
- ミニバン:約20,000円
車内の匂いは予防できる!おすすめの消臭剤や車内での過ごし方を紹介
ニオイが気になるたびに消臭剤を大量に購入したりクリーニングに出したりすると、出費がかさみ時間も手間もかかってしまいます。車内の過ごし方などに注意すれば、出費を抑えながらニオイ予防をすることができますよ。
- 定期的に掃除をする
- 車内ではタバコを吸わない
- 芳香剤を多用しない
上記の点に気をつけながら車内のニオイを予防しましょう。
定期的に掃除をする
定期的に掃除をするのはニオイ予防において大切なことです。ニオイや汚れが長年放置され蓄積してしまうのを防ぐことができます。
ポイントは、こまめに掃除をすることです。汚れやすいシートや夏場のエアコン吹き出し口の掃除は週に1回など、習慣化すると良いですよ。
車内の掃除方法
- フロアマットを取り出して砂やほこりを取り出す
- 粘着クリーナーでシートのほこりや髪の毛などを取り除く
- 掃除機をかける
- 窓ガラス、ハンドル、シートなどを水拭きする
- エアコンの吹き出し口のほこりを綿棒で取り除く
- ドリンクホルダーのゴミや汚れを取る
- 窓を全部開けて換気をする
車内の掃除を一気にすると時間も手間もかかって疲れてしまうので、数回に分けてコツコツ清掃するのがおすすめです。掃除機や雑巾は家から持ち出す必要がありますが、粘着クリーナーなどは車内に常備しておくと、気づいたときにサッと掃除ができるのでおすすめですよ。
車内ではタバコを吸わない
車内のイヤなニオイの中でも、特にニオイがきつく取りにくいのがタバコのニオイです。車の中でタバコを吸わないようにするだけでも、ニオイは一気に改善されるでしょう。
車の近くでタバコを吸うと煙が車内に入ってきてしまいます。外出先でタバコを吸いたくなったら車から離れた場所で吸うのも、ニオイ対策において大事なポイントです。
芳香剤を多用しない
車内のニオイを取るために芳香剤をいくつも置いている人はいませんか?芳香剤のニオイが混じると臭いが取れないばかりか、かえって悪臭が広がってしまうことがあります。
ニオイが取れた後であれば芳香剤を使っても問題ありませんが、車内のニオイがまだ残っている段階なら、芳香剤ではなく無香料の消臭剤を選びましょう。
香り付きの芳香剤を使用する場合は、以下の点に注意して使用してくださいね。
芳香剤の使用上の注意点
- 車内に置くのは1つだけ
- 香りをコロコロ変えない
- ニオイが気になるときは無香料の消臭剤を使用する
車の匂い取りは車内が清潔になるだけじゃない!
車内のニオイが取れると、車内が清潔になり快適に過ごせるようになるだけでなく、以下のようなメリットも得られます。
- 車酔いしにくくなる
- 車の売却時にマイナス評価がつかない
- 気軽に人を乗せやすくなる
上記を順に紹介します。
車酔いしにくくなる
車のイヤなニオイは、車酔いの原因の1つでもあります。特に、助手席や後部座席に座っている運転をしていない人は、不快なニオイがストレスとなって気分が悪くなりやすいといわれています。
車内のニオイが取れて不快感が低減することで、車酔いしにくくなるでしょう。
車の売却時にマイナス評価がつかない
車の売却時、査定でチェックされるのはキズや走行距離だけではありません。車内のニオイもチェックポイントの1つで、ニオイがひどい場合は査定額が大幅に下がることがあります。
車のニオイがなく快適に乗れる状態であれば、良い評価が付き、査定額にも納得がいくでしょう。車の売却を考えている人は、ニオイ対策をしておくと良いですよ。
気軽に人を乗せやすくなる
家族だけでなく、親族や友人、子供の友達などを車に乗せることが多い人もいるでしょう。車のニオイ取りを徹底していれば、相手に不快な思いをさせることもなく、気軽に人を乗せやすくなりますよ。
「車に乗せて欲しい」と急にお願いされても対応できるよう、定期的な掃除を心がけることも大事なポイントです。
まとめ|車内の匂いがしみ込んで取れない場合は業者にクリーニングを依頼しよう
車内のニオイは、食べこぼしやペットの毛、タバコの煙などが原因です。これらのニオイは蓄積するとなかなか取れないので、できるだけ早めに対処するのがポイントです。
まずは消臭スプレーなどを使用し、それでもニオイが取れない場合は重曹を使って掃除をしてみましょう。ニオイの原因が分からない場合やニオイがひどくてなかなか取れない場合は、業者にクリーニングを依頼するのもおすすめです。
車内のニオイが気になる人は、今回紹介したニオイの取り方をぜひ参考にして、快適なドライブを楽しんでくださいね。