「外からの騒音を軽減したい」「室内の音漏れを防ぎたい」などの防音対策として、防音カーテンの購入を検討する方も多いでしょう。
防音カーテンの種類は非常に多く、どれを選べばよいか迷うことも。
この記事では、おすすめの防音カーテンや、選ぶ際のポイントについて詳しく解説していきます。防音カーテン選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
防音カーテンとは
防音カーテンとは、特殊な加工を施すことで音をさえぎる効果があるカーテンのことです。外からの騒音を遮るだけでなく、部屋の中の音漏れを防ぐ効果もあります。
防音カーテンは、通常のカーテンよりも繊維の密度を高め、特殊な樹脂コーティングなどを施して作られます。生地を何枚も合わせて厚みを出したり、樹脂コーティングを何層にも重ねたりすることで、防音効果はより高まります。
防音カーテンの仕組みは、表面のカーテン生地で吸音し、裏面の樹脂コーティングなどの裏材で遮音します。表面の生地の厚みと裏面の樹脂コーティングの層数のバランスで優れた防音効果を発揮します。
通常のカーテンよりも厚みがあるため、断熱や遮熱の効果もあり、一枚で多くの機能性を持つカーテンなのが特徴です。
防音カーテンには2種類ある
そもそも、防音カーテンには遮音タイプと吸音タイプの2種類があります。遮音タイプは音を反射させることで防音し、吸音タイプは音を吸収することで防音します。
防音カーテンは、表面の生地で吸音し、裏面の樹脂コーティングで遮音する構造が一般的です。遮音素材と吸音素材を組み合わせることで、より防音の精度があがります。
ここでは、遮音と吸音についてそれぞれ詳しく解説していきます。
遮音カーテン
遮音タイプのカーテンは、生地に樹脂加工などをし、音が反射するように作られています。音を反射させて防音する仕組みになっているため、外からの音を防ぐ効果と、家の中の音漏れを防ぐ効果のどちらもあるのが特徴です。
吸音カーテン
吸音タイプのカーテンは、音を吸収することで防音効果を発揮します。音が吸収されて小さくなるため、家の中の音を外に漏らしたくない場合に効果的です。
小さい子どもや赤ちゃんの声、ペットの鳴き声やピアノの音などの中高音域の音を防音したいときにおすすめです。
防音カーテンで防げる音
防音カーテンは、おもに以下のような中高音域の音を防ぐのに便利です。
- 救急車のサイレン音
- 踏切の音
- ピアノの音
- 飛行機の音
- ペットの鳴き声
- 赤ちゃんや小さな子どもの声
特に、ピアノの音やペットの鳴き声、赤ちゃんや小さな子どもの声などは、近隣住民との騒音トラブルになりやすい音でもあります。防音カーテンで音漏れ対策をすることで、ご近所とのトラブル防止にも役立ちます。
また、踏切の音や救急車のサイレン音なども効果があります。外からの騒音が気になる場合にも、防音カーテンはおすすめですよ。
防音レースカーテン
近年では、防音効果のあるレースカーテンも多く販売されています。防音レースカーテンは、日中に光を取り入れながら防音対策ができます。外の騒音が気になる場合や、室内の音漏れ防止対策にもなります。また、夜間は防音カーテンと組み合わせて使うことで、より高い効果が得られます。
防音レースカーテンには、ミラーレース機能やUVカット機能がついたものも多く販売されています。ミラーレース機能がついていると、外から室内の様子が見えにくくなります。プライバシーをしっかり守ってくれるので、ついていると安心の機能といえるでしょう。UVカット機能が付いていることで、窓から入ってくる紫外線対策ができます。紫外線から肌を守るだけでなく、家具や床などの日焼け防止にもなります。
防音カーテンを選ぶ際のポイント3つ
ここからは、防音カーテンを選ぶ際に大切な3つのポイントについて解説していきます。ポイントをおさえたカーテン選びをするだけで、より高い防音効果が期待できますので、ぜひ参考にしてみてください。
窓枠より大きいサイズにする
より防音効果を高めたい場合には、カーテンのサイズ選びも重要です。窓枠よりも小さめのカーテンを選ぶと、カーテンの周りに隙間ができてしまいます。隙間ができると、そこから音が漏れたり、外音が入りやすくなり防音効果が低くなります。
防音カーテンを購入する際には、正しい採寸をし、窓枠よりも少し大きいサイズを選びましょう。隙間がなくなることで、より高い防音効果が期待できますよ。
構造で選ぶ
防音カーテンを選ぶ際には、多層構造のカーテンを選ぶのがおすすめです。防音カーテンは生地の層が多いほど、防音効果があります。カーテンの構造上、遮音効果のある生地と吸音効果のある生地を何層にも重ねた構造が、防音効果の高いカーテンといえます。加えて、樹脂による特殊なコーディングをしていることも重要なポイントです。
屋外からの音や、室内での赤ちゃんや子どもの声、ピアノの音、ペットの鳴き声などを防音したい場合には、最低でも4重構造以上のものを選ぶのがおすすめです。室内のテレビ音や話し声など、日常の生活音の漏れを防ぐのであれば、3重構造でも十分です。
生地で選ぶ
カーテンの生地も、防音効果に関係します。生地を選ぶ際には、できるだけ凹凸のあるものを選びましょう。生地の凹凸部分が音を吸収してくれるので、凹凸の少ない生地よりも防音効果があります。
起毛感のあるベルベット生地なども、音をしっかり吸収してくれるため、おすすめです。
おすすめの防音カーテン3選
ここからは、高い防音効果に加え、高い遮光率や断熱効果などもある、おすすめの防音カーテンについて紹介していきます。防音カーテン選びに迷っている方は、参考にしてみてください。
【満天カーテン】防音遮光カーテン
5層コーティングで、室内の音漏れや外からの騒音を軽減してくれるカーテンです。完全遮光素材でもあるので、寝室用としてもおすすめです。カーテンのドレープ部分が形状記憶加工されているため、半永久的にドレープが保たれるのもポイントです。
幅・丈ともに5センチ単位で選べるセミオーダーカーテンなので、より窓枠に合ったサイズ選びができるのも特徴。5層コーティング加工で、防音効果だけでなく、優れた断熱効果や保温効果を発揮します。夏は涼しく冬は暖かく、快適なお部屋の状態を保ちやすいのも嬉しいポイントでしょう。
防音遮光カーテン4枚セット
【ピアリビング】6層構造防音カーテン「コーズ」
ピアリビングから販売されている防音カーテン「コーズ」がおすすめです。ピアリビングは防音商品専門店のため、優れた防音効果のアイテムを豊富に扱っているのが特徴です。
コーズシリーズは、音を吸収する「吸音布」と、音を遮断する「遮音布」を組み合わせて作られています。6層構造のため、より高い防音効果が期待できるカーテンです。
さらに、優れた防音効果を保ちつつ、軽量化にもこだわっているため、「防音カーテンは重い」という従来のイメージが覆されるアイテムでもあります。「防音効果も欲しいけど、重すぎるのは苦手」という方にもおすすめのシリーズです。
6層構造防音カーテン
【ニトリ】遮光・遮熱・遮音カーテン
コスパを重視したい方には、ニトリの遮音カーテンがおすすめです。遮音効果だけでなく、遮光や保温効果、遮熱効果もあるのが特徴です。豊富な柄や色を展開しているため、お部屋のイメージに合うデザインを選べるのもポイントです。
お手頃なお値段で、遮音効果のあるカーテンをお探しの方にぴったりのアイテムです。
遮光・遮熱・遮音カーテン
おすすめの防音レースカーテン3選
防音効果のあるレースのカーテンも人気です。日中は光を取り入れながら、防音もできるのが特徴です。夜間は、お使いの防音カーテンと一緒に使用することで、より高い防音効果も期待できます。防音レースカーテンには、ミラーレース機能やUVカット機能が搭載されているタイプも多く販売されています。プライバシーが気になる方や、窓からの紫外線が気になる方にもよいでしょう。
【カーテンくれない】静レースカーテン
静レースは、生地の裏面にウレタン樹脂を特殊加工しているため、中高音域に対しての防音効果があります。また、特殊加工により、外から部屋の中が見えにくい素材になっているためプライバシーが守れるのも特徴。
紫外線も76%カットするため、窓から入ってくる紫外線対策も可能です。レースの色は優しいアイボリー色を採用しているため、自然な光を取り入れられるのもポイントです。
静レースカーテン
【aiika】防音レースカーテン
生地の裏面をウレタン樹脂でラミネート加工したレースカーテンです。ラミネート加工により、ピアノの音やペットの鳴き声など中高音域の音漏れ防止効果が期待できます。
また、形状記憶加工が施してあるため、カーテンのドレープを綺麗な状態に保つことができるのも、ポイントです。
防音レースカーテン「フラウム」
【ピアリビング】防音カーテントルモア
防音カーテン「トルモア」は、レースのカーテンには珍しい3層構造を採用しています。高い防音・遮音効果があるだけでなく、断熱効果も期待できます。構造は、カーテンの表面と裏面にそれぞれ吸音効果のあるレース生地を使用。さらに、遮音効果のある特殊なフィルムを間に挟むことで、高い防音効果と断熱効果を実現しています。
防音効果や断熱効果に加えてミラーレース効果もあるカーテンなので、プライバシーを守れるのも嬉しいですね。
防音レースカーテン トルモア
防音カーテンについてよくある質問と回答
ここでは、防音カーテンについてのよくある質問と回答をまとめました。具体的な音の種類による防音カーテンの効果を中心に解説していますので、購入を検討している方は、チェックしてみてくださいね。
電車や車の音の防音効果はあるのか?
防音カーテンは、中高音域に対してより高い防音効果を発揮します。中高音域とは、おもにピアノなどの楽器の音や、赤ちゃんや小さい子どもの声などです。
電車や車の音は、高音域と低音域のさまざまな音が混ざっています。そのため、低音域の音に対しては、防音カーテンの効果は低いですが、高音域の音に対しては効果があります。
電車や車の音を防音カーテンで防ぎたい場合には、防音効果の高い4重構造以上の商品を選ぶとよいでしょう。低音域までを完全に防音することはできませんが、中高音域への防音効果があるため、かなり改善されるでしょう。
話し声はどのくらい防音されるのか?
防音カーテンはおもに中高音域に対して高い効果を発揮します。人の話し声やテレビの音なども中高音域に含まれます。
特に、人の話し声は防音カーテンを取り付けることで-10dBになります。これは、防音カーテンがない状態と比較すると、半分ほどの大きさに聞こえるということになります。話し声に対しての防音効果はかなり高いといえるでしょう。
楽器の音漏れは防げるのか?
楽器の音漏れは、防音カーテンで防ぐことができます。完全に防音することはできませんが、かなり小さい音に聞こえるくらいの防音効果はあります。
自宅でピアノなどの中高音域の楽器を弾く場合は、防音カーテンによる効果を実感できるでしょう。楽器の音漏れを防ぐためには、4重構造以上の防音カーテンを選びましょう。3重構造以下のものですと、生活音を防音するレベルになるため、楽器などの防音効果は低くなります。
また、楽器でも低音域であるドラムなどの打楽器に関しては、防音カーテンでも効果を得るのは難しいので、注意しましょう。
まとめ|防音カーテンは防ぎたい音によって選ぶのがおすすめ
防音カーテンの購入を検討している場合は、どんな音を防ぎたいのかを明確にしておきましょう。
日常会話などの話し声やテレビの音などの生活音を防ぎたい場合、3重構造ほどでも十分効果を感じるでしょう。しかし、楽器の音やペットの鳴き声、小さな子どもの騒ぎ声などを防ぎたい場合は、最低でも4重構造以上は必要になります。
また、最近では防音効果の高いレースカーテンなどもあります。防音レースカーテンを使用することで、日中は光を取り込みながら防音できるメリットがあります。また、防音カーテンと一緒に使用することで、より防音効果を高めることもできます。
防音カーテンは、防音したい音の種類やライフスタイルに合ったものを選ぶのがおすすめですよ。