ドライフラワーにできない花はどれ?加工におすすめの花と簡単な作り方を紹介!

生花より長く楽しめるドライフラワーは、自分用だけでなく贈り物としても人気があります。

ドライフラワーを手作りしてみた結果、色がくすんでただの枯れた花みたいになってしまったという経験をした人も多いでしょう

今回は、ドライフラワーにできない花とその理由について解説します。ドライフラワーにおすすめの花や作り方も紹介するので、ドライフラワー作りに失敗したことのある人も初挑戦する人も、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。

ドライフラワーにできない花の特徴はこの3つ!

花にはたくさんの種類がありますが、種類によってドライフラワーに向いている花と向いていない花があります。以下の特徴がある花は、ドライフラワーに向かない花です。

  • 水分量が多い
  • 花びらが薄く落ちやすい
  • 花びらの色が淡く変色しやすい

それぞれ詳しく解説します。

水分量が多い

水分量が多い花は、ドライフラワーに向いていません。乾燥し終えるまでに時間がかかり、風や光のある環境に長時間さらされることで花がポロポロと落ちやすくなります

また、水分量が多い花は短時間で乾燥する花に比べて色が抜けやすい点も、ドライフラワーにしにくい理由として挙げられます。きれいなドライフラワーを完成させたいなら、水分量の多い花は避けましょう。

花びらが薄く落ちやすい

花びらが薄く繊細な花は、乾燥するとポロポロと落ちやすくなります。乾燥中に触れたり風に当たったりするだけで花が散ってしまい、乾燥を終えるころには「花が1枚も残っていない…」なんてこともあるでしょう。

特に桜のような花びらが小さいものは、ドライフラワーに向いていません。

花びらの色が淡く変色しやすい

花びらが白・薄ピンクなどの淡い色の花は、生花のそのままの色が残りにくいデメリットがあります。色がぼやけたり茶色くくすんだりすることが多く、花の形がきれいに残っても花の色が悪いドライフラワーになってしまうでしょう。

ドライフラワーにできない・不向きな花を9種紹介!

ドライフラワーにできない、またはきれいに仕上がりにくい花を9種紹介します。以下の花は、主に水分量が多く花びらが薄いといった理由から、ドライフラワーに向いていない花といわれています。

  • ユリ
  • ダリア
  • ガーベラ
  • カーネーション
  • チューリップ
  • コスモス
  • スイートピー

加工次第でドライフラワーにできるものもありますが、コツが必要です。初心者であれば、これらの花を避けてドライフラワーを作りましょう。

ユリ

直径約20〜25cmの大きな花を咲かせるユリは、ドライフラワーには向いていません。水分量が多い・乾燥すると花びらが丸まってしまう・変色しやすいというデメリットがあり、乾燥後も生花と同じ状態をキープするのは難しいといえます。

菊は約200品種あるといわれています。品種によって花びらの数や形が大きく異なりますが、どの品種も水分量が多く、乾燥させると花びらが縮まってしまうというデメリットがあります。

シリカゲル法であればドライフラワーにできる場合もありますが、少しコツがいります。初心者であれば、菊でドライフラワーを作るのは避けたほうが良いでしょう。

日本の春を象徴する桜。春になると辺り一面が桜で覆われる風景をよく見ますが、桜は風によって花びらがすぐに散ってしまうほど軽くて薄いのが特徴です。

花びらが薄いと変色したり乾燥時にポロポロと落ちてしまいやすく、こういった特徴がドライフラワーにできない理由といえます。

ダリア

ダリアは幅広の舌状の花弁が幾重にも重なっている花姿が印象的です。しかし水分量が多いため乾燥させると豪華で美しい花姿を保つことはできません。ドライフラワーにするのは難しいでしょう。

ガーベラ

ガーベラはまっすぐ長く伸びた茎と細長い花弁が特徴的で、赤やピンクなどの鮮やかな色が豊富にあります。

ガーベラは水分が多い花です。乾燥させると花びらが丸まってしまい、パッと開いた状態をキープすることができなくなります。ドライフラワーには不向きといえます。

カーネーション

フリルのように波打つ花びらがかわいらしく、母の日に贈るプレゼントとして人気の高いカーネーション。

カーネーションには、水分量が多い・花びらが薄い・変色しやすいといったデメリットがあります。ドライフラワーにするとカーネーションの可憐な雰囲気が失われてしまうため、生花で楽しむほうが良いでしょう。

チューリップ

鮮やかな色が多く、玉ねぎや王冠のような形をしているといわれているチューリップは、水分量が多い花です。花びらが落ちやすく、乾燥させることができたとしてもすぐに形が崩れてしまうでしょう。

色鮮やかな花を使いたいのであれば、スターチスやマリーゴールドなどの花がドライフラワーにおすすめですよ。

コスモス

コスモスは茎がとても細く、花びらが薄いのが特徴です。

白や薄ピンクなどの淡い色合いが多いですが、乾燥させると茶色く変色する場合があるため、ドライフラワーにはおすすめしません。

スイートピー

フリフリの花弁が愛らしいスイートピー。やわらかな色合いが多く、門出という花言葉にもあるように贈り物としても人気の高い花です。

ただ、水分量が多い・花びらが薄い・変色しやすいという特徴から、ドライフラワーには向いていません。

ドライフラワーに向いている花の特徴はこの3つ!

ドライフラワーに向いている花の特徴を3つ紹介します。特徴を把握しておけば、ドライフラワーを作りたいと思ったときに役立ちますよ。

  • 水分量が少ない
  • 花びらが厚く形が崩れにくい
  • 花の色が濃く変色しにくい

順に紹介します。

水分量が少ない

ドライフラワーを作るうえで大切なのが、短時間で完成させることです。水分量が少ない花であれば、早く乾燥させることができ、生花に近い色や形を残すことができます

花びらが厚く形が崩れにくい

ドライフラワーにするときれいに仕上がりやすいのは、花びらが厚い花です。花びらに厚みのある花は乾燥させても形が崩れにくく、花びらがポロポロと落ちていく心配がありません。

乾燥すると花びらが多少縮んでしまうことがあるので、花びらが大きいものを選ぶのも大切なポイントです。

花の色が濃く変色しにくい

ドライフラワーを作るなら、色が鮮やかで濃い花を選びましょう。乾燥させても変色しにくく、色がぼやけたり茶色くくすんだりすることもありません

乾燥が上手くいけば、生花と変わらない色合いを残すこともできますよ。

季節別で紹介!ドライフラワーにおすすめの花や野草!

ドライフラワーにおすすめの花や葉を紹介します。

自然の中にはドライフラワーに向いている野草がたくさんあります。フラワーショップで購入できる花だけでなく、自然に自生している花や草も使ってドライフラワーを作ってみてくださいね。

  • 春の花や葉
  • 夏の花や葉
  • 秋の花や葉
  • 冬の花や葉

季節に分けてドライフラワーにおすすめの花や草を紹介します。

春の花や葉

4〜6月頃の花や葉を使ってドライフラワーを作るなら、以下の種類がおすすめです。

ドライフラワーにおすすめの春の花や葉

  • バラ
  • アジサイ
  • スターチス
  • ゼラニウム
  • イネ科の雑草

バラを使ってドライフラワーを作る場合は、小ぶりなスプレーバラを選ぶと良いですよ。大ぶりのバラと比べて形が崩れにくく、きれいに乾燥させることができます。

初めてドライフラワーに挑戦する人におすすめなのが、スターチスです。スターチスは特に水分が少ない花で、乾燥させても生花の色がそのまま残りやすい特徴があります。異なる色のスターチスを束にして飾れば、お部屋が一気に華やかになりますよ。

夏の花や葉

7〜9月頃の花や葉を使ってドライフラワーを作るなら、以下の種類がおすすめです。

ドライフラワーにおすすめの夏の花や葉

  • ラベンダー
  • かすみ草
  • マリーゴールド
  • 紅花
  • 南天
  • ユーバトリウム
  • オミナエシ
  • イヌタデ

白い花は乾燥させると変色してしまう可能性が高く、ドライフラワーには向いていません。しかし、可憐な白い花をつけるかすみ草は、茶色くくすむことなく比較的簡単にドライフラワーに仕上げることができます。

ただ、風に揺られると花がポロポロ落ちてしまうので、窓やドアのそばを避けて飾ると良いですよ。

また、自然に自生するイヌタデは、開花直後のものを選びましょう。若い穂であれば、乾燥させても小さな花が落ちにくいですよ。

秋の花や葉

10〜12月頃の花や葉を使ってドライフラワーを作るなら、以下の種類がおすすめです。

ドライフラワーにおすすめの秋の花や葉

  • 千日紅
  • 帝王貝細工
  • ケイトウ
  • ヒペリカム
  • セルリア
  • エノコログサ(ねこじゃらし)
  • ススキ

千日紅は水分量が少なく、花びらが硬めでしっかりしているのが特徴です。乾燥させてもきれいな形をキープしやすいので、ドライフラワー初心者の方でも扱いやすい花といえます。

束ねて飾るだけでなく、花と茎を切り離して花だけを飾るのもおすすめです。お気に入りの器に乗せて棚の上や玄関に飾れば、おしゃれな空間ができあがりますよ。

また、エノコログサやススキといった秋らしい雑草を使って、ドライフラワーを楽しむのもおすすめです。

冬の花や葉

1〜3月頃の花や葉を使ってドライフラワーを作るなら、以下の種類がおすすめです。

ドライフラワーにおすすめの冬の花や葉

  • ミモザ
  • 野ばら

ミモザは初心者におすすめの花です。比較的簡単にドライフラワーにすることができ、乾燥後も鮮やかな黄色を楽しめます

そのまま飾るのはもちろん、ブーケなどにするのも良いでしょう。結婚式で使ったミモザの花束をドライフラワーにすれば、何年も残しておくことができますよ。

ドライフラワーにする最適なタイミングは?作る前に確認すべきポイントとは

ドライフラワーに向いている花を使ったからといって、必ずしもきれいに乾燥させることができるとは言い切れません。ドライフラワーは、花の種類や作り方に加え、作り始めるタイミングも大切です

ドライフラワーに適している季節や花の状態、作り始める最適なタイミングなどを紹介します。

  • 乾燥している時期がベスト
  • 蕾または開花直前のものを花屋で購入しよう
  • 蕾が完全に開いたその日にドライフラワーにしよう

ドライフラワーの作り方は後ほど紹介するので、ぜひ生地の後半もチェックしてくださいね。

乾燥している時期がベスト

ドライフラワーは1年中作ることができますが、秋から春にかけての乾燥している時期に作るのがベストです。

湿気が多いと、乾燥を完全に終えるまでに時間がかかってしまうだけでなく、乾燥途中で腐る場合があります。特に梅雨の時期にドライフラワーを作るのは避けましょう。

ドライフラワー作りは、乾燥させる場所や環境も大切です。お風呂場や洗面所など湿気が多い場所や直射日光が当たる場所を避けるなど、環境作りにもこだわりましょう。

蕾または開花直前のものを花屋で購入しよう

ドライフラワー用の花は、蕾または開花直前のものを購入しましょう。完全に花が開ききっているものは、乾燥後に形や色が変わってしまう場合が多く、ドライフラワーには不向きです。

多くの花屋では、月・水・金に新しい花が入荷されます。店舗や地域によって異なることもあるため、入荷日をチェックしておくと良いですよ。

蕾が完全に開いたその日にドライフラワーにしよう

「生花の状態で約1週間楽しんだ後に、ドライフラワーを作ってみよう」と思っている人は多いでしょう。しかし、枯れつつある花をドライフラワーにしても、きれいな色や形にはなりません

反対に、蕾の状態では水分が抜けにくく、乾燥を終えるまでに時間がかかってしまう点にも注意が必要です。

きれいなドライフラワーを完成させるためには、蕾が完全に開いたその日に乾燥させましょう。

本格的なドライフラワーを完成させるための簡単な作り方3つ!

ドライフラワーを作る方法と聞くと、「ハンキング法」と呼ばれる吊るすやり方を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、その他にも飾りながら乾燥できる「ドライインウォーター法」や、綺麗な色が残りやすい「シリカゲル法」があります。

それぞれ用意するものや注意点に違いはありますが、どれも初心者でも簡単に作れる方法です。

  • 【ハンギング法】吊るすだけでOK
  • 【ドライインウォーター法】飾りながら乾燥できる
  • 【シリカゲル法】綺麗な色が残りやすい

必要な道具や作り方を紹介します。

【ハンギング法】吊るすだけでOK

一般的かつ少ない道具でドライフラワーを作れるのが、ハンギング法です。乾燥すると茎の水分が抜けて細くなるため、紐ではなくしっかり留められる輪ゴムを使いましょう。

ピンチハンガーを持っていれば、1本ずつピンチに挟んで乾燥させられるので便利ですよ。

必要な道具

  • 生花
  • 花切バサミ
  • ハンガー
  • 輪ゴム

作り方

  1. しっかり水揚げした生花を吊るしやすい長さにカットする
  2. 不要な葉をカットする
  3. 2本束にして輪ゴムで留める
  4. 花が当たらないよう間隔を開け、ハンガーに掛けて吊るす
  5. 約1~2週間乾燥させたら完成

茎の先の花を支えてる花首に触れば、完成したかどうかを見極められます。硬くなっていれば、ドライフラワーの完成です。

【ドライインウォーター法】飾りながら乾燥できる

花を飾りながらドライフラワーを作れる「ドライインウォーター法」。ハンギング法よりやや完成するまでに時間はかかりますが、飾っている間も見栄えが良く、できあがる前からワクワクを感じられますよ。

必要な道具

  • 生花
  • 花切バサミ
  • 花瓶

作り方

  1. 花を花瓶に挿しやすい長さにカットする
  2. 1〜5cmほど水を入れた花瓶に花を挿す
  3. 少しずつ水を蒸発させ、自然に水位が減って花が乾いたら完成

【シリカゲル法】綺麗な色が残りやすい

シリカゲル法は、ハンギング法やドライインウォーター法よりも、比較的きれいな形と色を残すことができます。完成するのも早く、1年を通して雨が降りやすい地域や湿気の多い地域に住んでいる人におすすめです。

ただ、シリカゲルの中に花が完全に埋もれた状態にする必要があり、茎を長く残したい場合は大きい容器と大量のシリカゲルを用意しなければなりません。花の部分だけを残したい場合に、シリカゲル法を用いてドライフラワーを作ると良いでしょう。

食材の保存用に使われているシリカゲルではなく、ドライフラワー用のシリカゲルを用意してくださいね

必要な道具

  • ドライフラワー用シリカゲル
  • 密閉できる容器(ガラス瓶など)
  • 花切ハサミ

作り方

  1. 花の長さや大きさに合わせて蓋の付いた容器を用意する
  2. 必要な長さに花をカットする
  3. 容器にシリカゲルを半分ほど入れる
  4. 茎部分を下にして容器に差し込む
  5. スプーンなどを使って花の上からシリカゲルを優しく振りかける
  6. 蓋を締め、1週間ほど乾かす
  7. 花びらの先まで乾いたら完成

手作りドライフラワーのおしゃれな飾り方!

できあがったドライフラワーは、部屋の雰囲気や置きスペースを考慮して飾り方を決めましょう。そのまま飾る以外にも、以下のような飾り方がありますよ。

ドライフラワーのおしゃれな飾り方

  • スワッグ:ドライフラワーで花束を作り、壁に逆さに吊るす
  • ガーランド:1本の麻紐に間隔を空けてドライフラワーを吊るし、壁に飾る
  • リース:土台となるリース型にドライフラワーを巻きつけ、壁に吊るす
  • ハーバリウム:蓋つきのボトルに花を納め、ハーバリウムオイルを入れて飾る

壁面に余白が残っている場合は、スワッグやガーランド、リースなどを作って飾りましょう。大きいサイズであれば、存在感を放って部屋の中が一気に華やかになりますよ。

ただ、壁を使ってドライフラワーを飾る方法は、ほこりを被ってしまうというデメリットがあります。

掃除の手間を省きたい人や家具などで壁が埋まってしまっている人は、ドライフラワーを瓶に入れて飾れるハーバリウムがおすすめです。容器をサッと拭くだけでほこりを取り除けます。玄関やトイレなど、棚の空きスペースを活用できますよ

ドライフラワーの匂いが気になる!原因と対処法を紹介

花を乾燥させている最中や、すでにできあがって飾っているドライフラワーから変な匂いがする場合は、花にカビが生えているおそれがあります。

ドライフラワーのニオイが気になるときの対処法を紹介します。

  • 湿気てしまってカビが生えている
  • もともと香りの強い花である

ただ、カビの匂いではなく、もともと香りの強い花の可能性も考えられます。香りが強く出やすい花についても紹介します。

湿気てしまってカビが生えている

雨の日や湿気の多い場所でドライフラワーを作ると、花にカビが生えて腐ってしまうおそれがあります。

一度カビが生えるとカビは一気に増殖し、最悪の場合身近にあるものにカビが移ってしまうこともあります。花にカビが生えているのを確認したら、思い切って捨てましょう。

湿気の多い時期や場所を避けるのはもちろんのこと、水分量の少ない花を使ってドライフラワーを作ることで、カビ対策になりますよ。すでに飾っているドライフラワーがあれば、防カビスプレーなどを活用してみてください。

もともと香りの強い花である

カビは見られないけれどドライフラワーから気になる臭いがする場合は、花そのものから匂いがしていると考えられます。

乾燥後、生花のときとは違う匂いを発する花もあります。香りに敏感な人は、バラやかすみ草、ラベンダーなどの匂いの強い花を避けてドライフラワーを作ると良いですよ

まとめ|花びらが薄くて水分が多い花はドライフラワーにできない

ドライフラワーを作る場合は、花びらが薄くて水分が多い花は避けましょう。こういった特徴を持つ花には、変色しやすく、形がきれいに残らないといったデメリットがあります。ユリや菊、スイートピーなどはおすすめしません。

一方、見たままの色味を残しやすいバラやスターチス、千日紅などは、ドライフラワーに向いています。開花しきっている花は避け、蕾の状態または開花直後の花を購入してください。

今回紹介したドライフラワーの作り方を参考にして、ぜひオリジナルドライフラワーを作ってみてくださいね。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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