毎日使うようなものではありませんが、ふとしたときに家にないと不便な”霧吹き”。スプレーの空容器で代用もできますが、使い切った後にいちいち保管しておくのも面倒ですよね。
とは言っても、ショップで空容器を買うのもなんだか悔しい…。そんなときに役立つ、霧吹きがないときの用途別の代用法をまとめてご紹介します♪
目次
家にあるもので代用できる!霧吹きの代用品をご紹介♪
霧吹きそのものは、ホームセンターやDIYショップなどで比較的安く入手することができます。しかし、スーパーやコンビニで手に入るかは微妙なところで、「わざわざこの用途のために買いに行くのも…」と、購入が億劫になりがちなアイテムです。
用途や頻度にもよりますが、家にあるものだけでサッと代用できたら便利ですよね。そこで今回は、ふと霧吹きが必要になったときに「家にあるもので代用できる」ことにスポットを当てて、代用アイデアをご紹介していきます。
<自家製パンやシュークリーム作り>に霧吹きを使いたときの代用品&代用アイデア
初めて自家製パンやシュークリーム作りに挑戦したとき「焼く前に生地に霧吹きで水を少しかけてやる」といった工程を目にすることがあります。この工程には、オーブンで焼き上げるときに生地が乾燥することを防ぐ役割があります。霧吹きをかけてやると、上側の生地が焼き上げ中も柔らかいままになります。これにより、下の生地が上の生地を持ち上げて、モリッと膨らむことができます。
霧吹きを省いても味には影響しませんが、焼き上がった生地はペタっとした食感になってしまいます。時間と手間をかけて作るものなので、せっかくならふわふわの食感を楽しみたいですよね。オーブンを使ったクッキング中に霧吹きが必要なときは、まずは次の3つの方法を試してみてくださいね♪
「キッチンペーパー」を濡らして叩く
キッチンにほぼ必ずあるアイテムで代用するなら、キッチンペーパーが最も手軽でおすすめです。3〜4つほどに折りたたんだキッチンペーパーの角に水を含ませ、トントンと叩くようにして生地に水分を付着させます。
キッチンペーパーに似たアイテムは他にもたくさんありますが、できる限りキッチンペーパーを使いましょう。ティッシュやタオルは生地に繊維が残ってしまうことがあるので、キッチンペーパーのほうが適役です。食器用ふきんなどでも代用できますが、衛生面を考えるとキッチンペーパーのほうが安心でしょう。
調理用の「ハケ」で水を塗る
調理用のハケで水分を与えてやるのもおすすめです。お菓子作りを頻繁にする方なら持っている可能性が高いアイテムですね。ハケは柔らかいものだとベターです。ハケの先に少しだけ水分を含ませて、表面にサッと軽めに塗りましょう。生地が重たくなってしまうので、つけすぎはNGです。
調理用のものでなく、塗装用のハケなどでももちろん代用は可能です。しかし、食材に直接触れるものなので、使用済みのものはおすすめできません。
耐熱容器に水を入れ、生地と一緒にオーブンに入れておく
生地に水をつけず、適当な大きさの耐熱容器に水を入れ、生地と一緒に天板に乗せてオーブンに入れておくだけの方法です。耐熱容器内の水がオーブン内で蒸発し、生地表面の乾燥を防いでくれます。蒸発しきれなかった分の水は容器に残るので、水分量を調節する必要がなく、水のつけ過ぎによる失敗も回避できます。
天板を取り出すときは、容器内の水がこぼれないように、先に耐熱容器を取り出しましょう。オーブン内のものは全てが非常に熱くなっていますので、やけどには十分気をつけてください。
自作のストロー霧吹きで代用はできる?
霧吹きの代用品としてよく耳にするストローを使った代用アイデアは、生地に水気を含ませる工程には不向きです。
ストロー霧吹きは息を吹きかける強さによって、散布の量や範囲をコントロールする必要があります。慣れていないと、予想より多く水がかかってしまったり、キッチン内の意図しない箇所に水が飛んでしまったりする恐れがあります。何度も吹きかけているうちに唾液が混ざってしまう可能性があり、衛生面も難ありです。
ストロー霧吹きについては、人の食べる料理よりも昆虫の水やりなどに適しています。目的に応じて適材適所の代用アイデアを活用してくださいね。
<窓拭きなどの掃除>に霧吹きを使いたいときの代用品&代用アイデア
拭き掃除のとき、シュッシュッと水や薬剤をかけられる便利な霧吹き。では、お掃除のときに霧吹きがないときはどんなもので代用すれば良いのでしょうか?
お掃除における霧吹きには、2つの役割があります。
- 水や洗剤を適量だけ対象に付着させる役割
- 水や洗剤をこぼれないように保管する役割
それぞれの役割に注目して、お掃除における霧吹きの代用アイデアをご紹介します。
「濡れ雑巾」をよく絞って窓を拭く
霧吹きをしたあとに乾拭きをする工程は、濡れた雑巾での拭き取りだけで代用できます。洗剤を水で薄めた液に雑巾を浸し、固く絞ってから窓をしっかり拭きましょう。
霧吹きの役割は、液体を適量だけ散布することなので、濡れ雑巾をよく絞ることで霧吹きと同じ効果が得られます。絞りが甘く水の跡が残ってしまった場合は、上から乾拭きをすると綺麗に仕上がります。
そもそも、洗剤を霧吹きで窓に直接散布すると、液体の跡が窓に残ってしまう原因になります。よほど汚れていない限りは、洗剤を直接窓に吹きかける方法は避けましょう。濡れ雑巾でワンクッション置く方が、お掃除の時短につながって効果的です。
「フタ付きのガラス瓶」に洗剤を入れて垂らしながら使う
霧吹きを洗剤の保存容器として使いたいときには、ガラス瓶で代用することがおすすめです。洗剤は多少水で薄めておき、ガラス瓶の中から少しずつ垂らして使用するようにしましょう。霧吹きより使いづらくなってしまいますが、一時凌ぎの保存容器としては優秀です。
アルコール性の洗剤はペットボトルやプラスチックを劣化させる作用があり、空ペットボトルなどは洗剤の保存に不向きです。100均などで購入できる霧吹きの多くはプラスチック製のものが多いです。使用の際には、アルコールに対応しているか確認しましょう。
「霧吹きノズル」を常備しておくと多用途に使えて便利
現在は、霧吹きのノズル部分だけのアイテムが手に入ります。霧吹きの容器は収納を圧迫しがちですが、ノズルだけであればそこまで場所を取ることもありません。ちょっとしたときに使えるように、霧吹きのノズル部分のみを家に常備しておくと便利でしょう。
シンプルなレバー式のスプレーのものはもちろん、指で押し込む噴霧モデルや、水圧を強くできる加圧式ポンプ付きのモデルも販売されています。用途や使用箇所に合わせて付け替えれば、お掃除の効率アップ間違いなしです。
ただし、酸とアルカリの混合には要注意。別の容器にノズルを移し替えるときは、ノズルをよく水洗いしてください。
<衣服のシワ伸ばし>や<アイロンがけ>に霧吹きを使いたいときの代用品&代用アイデア
霧吹きの最もメジャーな用途の1つが、衣類のシワ伸ばしやアイロンがけです。霧吹きがないからといって適当に水をつけてしまうと、服がなかなか乾かず困ってしまいますよね。ここからは、霧吹き以外でもできる、かつ、失敗も少ないシワ伸ばしの代用アイデアをご紹介していきます。
「蒸しタオル」で湿らせてから干す
サッと手軽にできる代用アイデアとしては、蒸しタオルがおすすめです。タオルを水につけて固く絞り、500〜600W程度の電子レンジで30秒チン。シワの部分に蒸しタオルを軽く押し付けて、風通しの良い場所で10〜20分ほど干しておきます。比較的大きな範囲のシワにも対応可能です。
直に水をつけずに、タオル越しに水分を与えることにより、失敗しがちな水のつけ過ぎを防ぐことができます。水に程よい熱が含まれるため、その後の乾きも早くなります。玄関での身だしなみチェックでシワを見つけたときもまだ間に合うかも!お出かけ前に手軽にできるのが嬉しいハックです。
一晩「浴室」に置いてから干す
洋服全体に広がったシワには、浴室で一晩寝かせておく方法がおすすめです。シワが気になるアイテムをお風呂上がりの浴室に干しておくだけでOK。浴槽に溜まった水気を服が吸い取り、自重でシワを伸ばしてくれるので、手間暇もかかりません。一晩置いた後は、普段の洗濯物と同様に風通しの良い場所に干し直してください。
その日にできた新しいシワであれば、30分〜1時間ほど浴室に置いておくだけでも効果があります。出張先でスーツのシワを目立たなくしたいときは、シャワー後にスーツを浴室に吊るします。30分後に部屋に移動させて、クローゼット以外の場所にかけておきましょう。ひと工夫で、翌日もピシッとしたスーツを切ることができますよ。
水に濡らして「ドライヤー」の熱風をあてる
ガンコなシワがピンポイントでできてしまったときは、ドライヤーによるシワ伸ばしが効果的&最速です。手に水をつけ、シワのできている部分をトントンと叩きながら生地を伸ばします。その後、ドライヤーを濡らした箇所にあててよく乾かします。水分が完全に乾いたら、生地が冷めるまでドライヤーの冷風を当てて、シワを戻りにくくしておくことがポイントです。
ドライヤーの熱による乾燥は、普通に干すより早くシワ取りができる分、シワが戻りやすい点がネックです。浴室に置いてゆっくり伸ばす方法や、アイロンでプレスをかける方法のほうが、しっかりとシワをとることができます。ドライヤーを使う方法は、時間に余裕がないときの応急処置として考えましょう。
「濡れたハンカチ」をあててアイロンをかける
アイロンがけのときの霧吹きの代用は、濡れたハンカチがおすすめです。ハンカチに限らず、当て布として使えるものであれば何でもOKです。タオル地のものは避け、アイロンが滑りやすそうな素材のものがおすすめです。水に濡らしたハンカチをよく絞ってから衣類の上にのせ、その上からアイロンをかけましょう。
生乾きの服にそのままアイロンをかけるより、濡れハンカチで当て布をする方がより効率的です。生乾きの程度は見た目や触り心地では判断が難しく、アイロンをしながら乾かすまでに時間がかかってしまうことがあるからです。また、当て布には衣類を守る効果があり、直接アイロンをかけるより衣類へのダメージを少なくできます。
<植物や昆虫の水やり>に霧吹きを使いたときの代用品&代用アイデア
植物や昆虫へちょっとだけ水やりをしたいときの必需品である霧吹きですが、愛用していた霧吹きが突然壊れてしまってさあ大変。霧吹き容器のスペアがあるご自宅は多くないでしょう。そんな非常時に使える、霧吹き代用アイデアをご紹介します。
「雑巾」「キッチンペーパー」「ティッシュ」を濡らしてよく拭く
植物への水の散布は、布か紙に水を浸してそれらを葉の表面に塗っていく方法がシンプルです。食品とは違い、人が口に入れるものでなければ、使いまわしている雑巾や、繊維の多いティッシュを使っても問題ありません。
「軍手」を濡らしてペタペタ触る
葉を1枚ずつ拭き取る作業が面倒なときは、湿らせた軍手で濡らす方法もおすすめです。軍手を両手に装着し、そのまま水で濡らします。その後、濡れた軍手で植物をペタペタと触って水分をつけていきます。雑巾などを使う方法より手っ取り早く水やりができます。
カブトムシには「ストロー」を使った自作霧吹きを使おう
霧吹きが必要な昆虫の代名詞であるカブトムシ。霧吹きがないときは、ストローを使った自作霧吹きでの水やりがおすすめです。
<ストロー霧吹きの作り方&使い方>
- ストローの1:2の位置に、切り離さない程度にハサミで切れ目を入れる。
- 長い辺を右手でもち、左手を使って短い辺を下側に90度折り曲げる。
- 短い辺の先を水を入れたコップの中に浸ける。
- 切れ目の位置をカブトムシの方向にむけ、長い辺からストローを強く吹く。
ストローによる霧吹きは水圧や方向の調整が難しく、対象物に強めに水がかかってしまう点や、思いもよらぬ方向に水が飛んでしまう点がデメリットです。そのため、料理などの水分量がデリケートに管理されている用途や、人の移住空間に水を撒く用途には不向きです。
昆虫への水やりは、多少手荒に水がかかっても特に問題ない点や、ゲージの中であれば他のものに水がかかってもさほど影響がないことから、ストロー霧吹きがおすすめです。お子さんでも作れるのもポイントですね。自由研究や遊びの一環として活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、家にあるもので試せる霧吹きの代用アイデアをご紹介しました!急に霧吹きが必要になったときも慌てずに、今回ご紹介した代用アイデアをまずは試してみてくださいね。わざわざ霧吹きを用意しなくても、簡単に解決できるかもしれません。
単に水を吹きかけるだけに思える霧吹きでも、使われる目的は用途によって少しずつ違います。「なぜ霧吹きが必要なのか?」を理解した上で、それぞれの用途に効果的な代用アイデアを試してみてください。ケースによっては、普段の霧吹きよりも効果的な場合もありますよ♪