鍋の蓋は、煮込み料理に欠かせないキッチン用品です。重さがあるので、蓋を落として割ってしまったことはありませんか?鍋の蓋にはさまざまな種類があり、単体で購入可能です。買い替えに最適な鍋の蓋を中心に、蓋の代用品や便利な収納方法を紹介します。
目次
鍋の蓋の主な種類とは
蓋の主な素材は、『ガラス製』と『シリコン製』の二つです。そのほか、ステンレスやスチールなどの金属素材とガラスを組み合わせた蓋もあります。
調理のしやすさを重視するなら、調理中の様子が見えるガラス製の蓋がおすすめです。素材別に蓋の特徴を解説します。
ガラス製の蓋
ガラス製の蓋は、鍋やフライパンの中を見やすい特徴があります。蓋全体がガラス素材のものは重量感があるため、扱いには注意しましょう。
軽量タイプのガラス蓋を探す場合には、スチール・ステンレス素材とガラスを組み合わせた商品をおすすめします。ガラス素材だけでできた商品よりも、重量が軽いためです。
ガラス製の蓋は、鍋の様子を外から確認できるため、焦げつきや吹きこぼれ防止に役立ちます。蒸気を逃がす『蒸気穴』が付いた蓋は、煮込み時間が長い料理に最適です。
蒸気が大量に出ていると、鍋の蓋が上下に揺れたり、熱い煮汁が吹き出たりします。調理中のトラブルを防ぐためにも、煮込み料理には蒸気穴の付いた蓋を使いましょう。
シリコン製の蓋
シリコン製の蓋には、蓋全体がシリコン素材になっている商品と、シリコン素材のすべり止めが付いたガラス製の商品があります。安定感があるため、鍋からすべり落ちる心配がありません。
また、すべり止め効果により、蒸気穴がなくても蒸気による蓋の揺れを防止できます。ただし、耐熱温度を超えてしまうと、シリコン素材が溶けることがあります。シリコン素材の蓋を使用する際は、蓋の耐熱温度を必ず確認しましょう。
素材の耐熱温度が分からない場合は、一般的な耐熱温度である100度を基準にすると、調理中のトラブルを回避できます。
鍋の蓋を選ぶときのポイント3つ
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鍋の蓋は、通販やホームセンターなどを利用すれば単品で購入できます。蓋だけ割れてしまったときや、取っ手が劣化したときに便利です。
蓋を購入する際は『サイズ』『材質』『取っ手の使いやすさ』に注目するとよいでしょう。ポイントごとに、適した蓋の選び方を解説します。
鍋に適したサイズで選ぶ
鍋の蓋は、直径15~26cm前後の商品が一般的です。蓋を購入する際は『鍋のサイズに合っているかどうか』が重要なポイントです。商品ごとに適用サイズが決まっている蓋もあれば、サイズ違いの鍋・フライパンで使い回しができる蓋もあります。
鍋と蓋がセットになったシリーズ商品の場合は、メーカーが専用の蓋を販売していることがあります。シリーズ商品の蓋を探す際は、まずはメーカーで取り扱っていないかを調べてみましょう。
蓋の材質で選ぶ
鍋の蓋は、材質によって『重さ』や『扱いやすさ』が変わります。調理中の利便性に特化した素材は、鍋の中身が見える『ガラス製の蓋』です。重量感はあるものの密閉性が高く、煮込み料理に適しています。金属製の蓋と比べると、サビにくいのが特徴です。
一方、軽くて扱いやすい蓋を選ぶのであれば、軽量素材のシリコン・ステンレス製の蓋が適しています。商品によっては、ガラス窓の付いたシリコン・ステンレス製の蓋もあります。ガラス製の蓋と比べると、丈夫で割れにくいのが特徴です。
蓋の取っ手が使いやすいかどうかで選ぶ
蓋を選ぶ際は、『取っ手』の種類に注目しましょう。取っ手にもさまざまな種類があり、熱が伝わりにくい素材の取っ手や、自立するスタンドタイプがあります。
熱に強い『フェノール樹脂』を使用した取っ手であれば、素手で蓋の開閉ができます。一方、取っ手がガラス・金属素材でできている蓋は、熱が伝わりやすいためミトンが不可欠です。
調理中は取っ手にも熱が伝わるため、温度が非常に高い状態です。素手で触ると、やけどする恐れがあります。取っ手が熱くなりやすい蓋を選ぶ際は、ミトンで持てるように掴みやすい形状のものを選びましょう。
取っ手が自立するスタンドタイプは、立てた状態のまま蓋を置けるので非常に便利です。味見するときや箸で鍋の中をかき混ぜるときに重宝します。
買い替えにおすすめな「鍋の蓋」を紹介
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鍋を使い続けていると、落下や衝撃などで蓋だけが壊れてしまうことがあります。まだ鍋が使える状態であれば、蓋のみを買い替えるのがおすすめです。
サイズが合えば、メーカーと同じ商品でなくても問題ありません。人気メーカーの商品を踏まえながら、買い替えに便利な鍋の蓋を紹介します。
ニトリ「中身が見えるフライパンカバー」
スチール素材と強化ガラスでできた、シンプルな鍋蓋です。鍋・フライパンのどちらでも使用できます。蓋の中央には強化ガラスの窓が付いているので、鍋の様子を外から確認できるのが魅力です。
大きさは20cm・26cm・30cmの3サイズが展開されています。蓋の内側に溝が入っており、これ一つで複数のサイズに対応可能です。
取っ手の部分には熱に強いフェノール樹脂を使用しているため、ミトンを用意する必要がありません。丈夫で割れにくく、長く使えるので経済的です。
ニトリ 中身が見えるフライパンカバー
貝印「o.e.c. ミニマ ガラス蓋 15cm」
ステンレススチールのフレームが目を引く、15cmのガラス蓋です。料理研究家の『脇雅世』が考案した商品で、鍋・フライパンのどちらにも使用できます。
耐熱温度230度のフェノール樹脂を使用した取っ手が付いているので、ミトン要らずです。買い替えはもちろん、同シリーズの『o.e.c. ミニマ フライパン』の蓋としても使用できます。
貝印 o.e.c. ミニマ ガラス蓋 15cm
和平フレイズ「強化ガラス蓋」
サイズのバリエーションが豊富で、買い替えに便利なガラス製の蓋です。全体が強化ガラスでできているため、蓋をした状態でも鍋の様子を確認できます。
蒸気穴が付いており、吹きこぼれを防止できます。シンプルなデザインで、22cmの鍋・フライパン用として兼用可能です。14〜28cmまで展開されているため、自宅にある鍋とぴったりのサイズが見つかるでしょう。
和平フレイズ 強化ガラス蓋
取っ手がスタンドになる「便利な鍋の蓋」を紹介
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鍋の蓋には、自立する取っ手付きタイプがあります。取っ手がスタンドの役割を果たすので、蓋の置き場所に困りません。両手があくため、味見や具材をかき混ぜるときに便利です。機能性の高い、便利な鍋の蓋を紹介します。
パール金属「水差しできるスタンド式強化ガラス蓋26cm」
水差し口が付いた、スタンド式の強化ガラス蓋です。蓋をしたまま水を入れることが可能で、油ハネを防ぎます。餃子を作るとき用の蓋として持っておいても損はないでしょう。
水差し口から調味料を加えられるので、子どもが手伝いで調理をするときも安心です。ただし、やけど防止のため、調理中に水差し口を開ける際はミトンを使用する必要があります。
スタンド自体は耐熱性の高いナイロン素材でできており、スタンドカバーには耐熱温度200度のシリコンゴムを使用しています。サイズは、24cm・26cm・28cmの3サイズ展開です。
パール金属 水差しできるスタンド式強化ガラス蓋26cm
下村企販「ステンレス フライパンカバー(フリーサイズ)」
丈夫なステンレス素材を使用した、フリーサイズのフライパンカバーです。サイズごとに溝が付いているため、これ一つで18・20・22・24・26cmの鍋やフライパンに使用できます。
ステンレスと強化ガラスでできたシンプルな蓋で、軽量感のある使い勝手が魅力です。スタンドは耐熱140℃のフェノール樹脂を使用しており、片手でも持ちやすい形状です。
スタンドには自立するための足が付いていて、抜群の安定感があります。調理中や収納時など、シーンによって取っ手の向きを変える必要がないので便利です。
下村企販 ステンレス フライパンカバー(フリーサイズ)
パール金属「サティーナ ステンレス製窓付スタンドパンカバー24~26cm用」
丈夫なステンレス素材にガラス窓が付いた、スタンドパンカバーです。ガラス窓には強化ガラスを使用しています。ステンレス特有のツヤを抑えた仕上がりになっているので、落ち着いた雰囲気が特徴です。
サイズごとに溝が付いているため、複数の鍋・フライパンの蓋として利用可能です。サイズは、18~22cm用・24~26cm用・26~30cm用に分かれています。取っ手の素材は、耐熱温度150度のフェノール樹脂です。
パール金属 サティーナ ステンレス製窓付スタンドパンカバー24~26cm用
おすすめの「シリコン製の蓋」を紹介
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軽量感のあるシリコン製の蓋は、なんといっても『扱いやすさ』が魅力です。蓋全体がシリコン素材となっている商品や、シリコン素材をガラス蓋のすべり止めとして使用した商品があります。耐熱性・機能性を兼ね備えた、シリコン素材の蓋を紹介します。
和平フレイズ「シリコーンリッド ガラス蓋」
耐熱温度200度のシリコン素材を使用した、使い勝手のよいガラス蓋です。蒸気穴が付いているため、吹きこぼれを防止できます。
蓋の内側にはサイズごとに溝が入っているので、鍋・フライパンにフィットしやすくなっています。サイズは、16・18・20cmに対応したタイプと、24・26・28cmに対応したタイプの2種類です。
ガラス窓が大きいので、一目で鍋の様子を確認できます。ふちにシリコン素材を使用することで、鍋と蓋のあたりがソフトになります。蓋をした状態で収納しても、ガチャガチャと音を立てることがありません。
和平フレイズ シリコーンリッド ガラス蓋
RMUCF「シリコン 多機能フレッシュキーピング」
シリコン素材を全面に使用した、機能性の高いおしゃれな蓋です。取っ手とつまみの両方が付いており、シリコン特有の柔らかさと軽量感が特徴です。
耐熱温度250度の素材でできているため、さまざまな料理に使用できます。電子レンジを使った加熱調理や、冷蔵保存も可能です。食品の入った皿の上に乗せれば、ラップ代わりにもなります。
カラーバリエーションが豊富で、キッチンに映えるblue・pink・grey・redの4色展開です。24・27・32cmの3サイズが展開されています。自宅用はもちろん、見た目が華やかなのでプレゼントにもぴったりです。
RMUCF シリコン 多機能フレッシュキーピング
鍋の蓋がないときに使える代用品について
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鍋の蓋がない場合は、別のもので代用できます。蓋が破損したときや、使用中で足りないときに有効な方法です。ラップ・クッキングシート・耐熱皿で対応できるため、特別な道具は必要ありません。身近なキッチン用品で、調理中の『困った』を解決します。
アルミホイルやクッキングシートで代用
アルミホイルを鍋よりも大きくカットし、一度丸めます。アルミホイルを広げ、鍋の直径よりも小さくなるように調整すれば完成です。丸めるとシワが付き、アク取り効果が期待できます。吹きこぼれ防止のため、箸などで穴を開けてから使いましょう。
クッキングシートでも、同じように代用可能です。四つ折りにしたクッキングシートを用意し、三角形の形に2回折りたたみます。角を鍋の中心に合わせ、鍋の直径よりも小さくなるようにカットします。
角を1cmほど切り、左右のどちらかに小さな切り込みを2カ所入れ、広げたら完成です。切り込みは、吹きこぼれ防止の穴になります。クッキングシートは燃えやすいので、火が直接当たらないよう注意が必要です。
耐熱性の皿で代用
アルミホイルもクッキングシートもない場合には、耐熱皿を蓋の代わりとして使用できます。耐熱皿とは、オーブンでも使用できる食器のことです。代用するときは逆さにした皿を両手で持ち、鍋にかぶせるように乗せれば蓋の完成です。
調理中は皿が高温状態になるため、鍋から外すときは厚手のミトンを用意しましょう。使用する耐熱皿は、鍋の直径よりも一回り大きいサイズがおすすめです。
蓋の片付けが楽になる収納方法とは
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調理器具として欠かせない鍋の蓋ですが、収納場所や収納方法に困ることがあります。取っ手が付いているため重ねにくく、スペースを占有してしまうためです。
蓋の片付けを楽にするには、『立てる収納』や『掛ける収納』が効果的です。きれいなキッチンをキープする、便利な収納方法について解説します。
皿・フライパン・鍋の収納スタンドを利用する
鍋の蓋を効率よく片付けるには、『立てる収納方法』がおすすめです。特に、キッチン周りや、シンク・コンロ下に適しています。蓋を上に重ねるよりも、立てた状態の蓋を横に並べていくと片付けやすくなります。
収納時には、片付けに便利な収納スタンドを利用するとよいでしょう。取っ手が邪魔になりやすい鍋やフライパンも、簡単に出し入れができます。蓋同士がぶつかると割れる可能性があるので、仕切りで分けるタイプの収納スタンドを推奨します。
鍋の蓋を収納する専用のフックを利用する
『立てる収納』が難しい場所では、フックを利用した『掛ける収納』がおすすめです。キッチンの壁や引き戸・扉の内側など、限られたスペースを有効活用できます。掛ける収納には吊り下げタイプの収納グッズが適しています。
専用の収納グッズを用意しなくても、100円ショップで売っているフェンスとフックを取り付ければ自作も可能です。デッドスペースを有効活用できるほか、マンション・アパート向けの収納に適しています。
鍋に適した蓋を選んで料理時間を快適に
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鍋の蓋には、ガラス製・シリコン製・金属製など、さまざまな種類があります。蓋は単品で購入できるため、蓋だけ破損してしまった場合でも安心です。シリーズ商品の場合は、メーカーや取り扱いショップに問い合わせれば、在庫確認が可能です。
鍋のサイズはもちろん、蓋の素材や取っ手の形状を基準にすると、好みの蓋を選びやすくなります。調理方法や鍋に適した蓋を選んで、快適な料理時間を過ごしましょう。