アヒージョのおいしい食べ方は?自宅でできる本格レシピも紹介

アヒージョはスペイン南部発祥の小皿料理です。お酒と一緒に楽しめるおつまみとして、日本でもポピュラーになりつつあります。アヒージョの定義やおいしい作り方・食べ方について知り、自宅でも手軽にアヒージョを楽しみましょう。

アヒージョとは

そもそもアヒージョとはどのような料理なのでしょうか。アヒージョとは何か、そしてどこの国の料理なのかを解説します。

タパスとして親しまれるスペイン料理

アヒージョは、スペイン南部の伝統的な小皿料理『タパス』の一つです。オリーブオイルとにんにくで食材を煮込んで作ります。

タパスは主に、スペインの居酒屋『バル』で提供される料理です。日本での『おつまみ』にあたり、小皿で提供されてお酒と一緒に楽しみます。

タパスのメニューに決まりはなく、地域や店舗によっても異なります。オリーブ・チーズ・生ハムを盛り合わせたもの、スペイン風オムレツ、アヒージョなどの他、バゲットの上に具をのせて食べる『ピンチョ』などが代表的です。

オイルとにんにくで具材を煮込んだもの

アヒージョはスペイン語で『小さなにんにく』・『刻んだにんにく』を表し、正しくは『主な食材名+アル アヒージョ』のような形で呼びます。

食材には、海老・マッシュルーム・牡蠣・タコ・鶏肉・ベーコン・じゃがいも・アスパラガス・ブロッコリーなどがよく使われます。ただし、具材にこれといった決まりはないので、好みの食べ物や冷蔵庫の中にある食材を使ってアレンジが可能です。

ソースの主役となるオリーブオイルには、にんにくや具材の旨味が溶け込みます。バゲットやチュロスを浸して残さず食べましょう。

基本の食べ方

(出典) photo-ac.com

アヒージョには、基本的な食べ方があります。ベーシックな食べ方を把握し、自宅で再現してみましょう。

アヒージョはオリーブオイルが主役

アヒージョの主役は、具材ではなくオリーブオイルです。

本場の食べ方としては、オイルを先に食べるのが正解です。熱々のオイルだけを食べるのは難しいため、食べやすい大きさに切ったパンなどをつけて食べましょう。にんにくの旨味が溶け出したオイルで、パンもおいしく食べられるはずです。

オイルが少なくなってきたところで、具材を食べます。スペインでは、バゲットやチュロスと食べないと意味がないと言われるほど、アヒージョはオイルから楽しまれています。

パンなどを浸して残さず食べるのが一般的

本場のスペインでは、アヒージョのオイルは残さず食べるのがマナーです。

日本ではバゲットが一緒に出てこないお店もありますが、スペインでは『バゲットやチュロスがないと成立しない料理』といわれるほど、アヒージョとバゲット・チュロスは切り離せない関係なのです。

オイルを残さず食べるためには、カリカリにトーストしたバケットやハードタイプのパンがぴったりです。スペインでは、お菓子のチュロスをつけることもあります。

旨味が詰まったオイルも含めて、アヒージョの醍醐味です。

アヒージョのおいしい作り方とコツ

(出典) photo-ac.com

アヒージョを自宅で作る際には、いくつかのコツがあります。アヒージョのおいしい作り方を見ていきましょう。

基本は具材をオイルで煮込むだけ

アヒージョの作り方は、具材をオイルで煮込むだけで非常にシンプルです。

準備するもの

  • にんにく
  • お好みの具材
  • オリーブオイル
  • 唐辛子
  • 黒こしょう
  • パセリのみじん切り
  • 直火用の小鍋、もしくはスキレット

アヒージョの作り方

  1. 具材をひと口サイズに切る
  2. 小鍋にオリーブオイル・にんにくを入れて、弱火にかける
  3. にんにくが色づき、香りがたってきたら中火にする
  4. 具材と唐辛子を入れて、時々混ぜ返しながら煮る
  5. 塩で味を調える
  6. パセリのみじん切り・黒こしょうを振り、混ぜ合わせる

アヒージョはシンプルな調理工程の料理であるため、具材の旨味を引き出す味付けが重要です。具材には調味料などで下味をしっかりとつけておくなど、工夫をしましょう。

オリーブオイルは使い分ける

オリーブオイルの種類は『エキストラバージンオイル』と『ピュアオイル』があります。

エキストラバージンオイルは、オリーブをそのまま絞ったオイルの中で最高品質のオイルです。香りや成分についての一定基準をクリアしており、ピュアオイルよりも高価です。なお、煮込んでしまうと香りや風味が損なわれてしまう特徴があります。

ピュアオイルはオリーブを精製して作られており、オリーブ特有の香り・風味などがほぼ取り除かれているものです。青臭さがなく、比較的安価に購入できます。

アヒージョを作る際には、調理にはメインでピュアオイルを使用し、仕上げの香りづけとしてエキストラバージンオイルを使いましょう。高価なオイルを無駄にすることなく、オリーブならではの香りや風味を生かしたアヒージョを作ることができます。

具材はしっかり水気を切る

アヒージョに使用する具材は、しっかりと水気を切るようにします。

アヒージョはシンプルな料理である分、食材そのものが持つ旨味がおいしさを左右します。選んだ具材の旨味を逃さず、雑味のないように下処理をしましょう。

例えば、水気の多い魚介類や野菜などを使う場合には、水気が残っているとアヒージョが水っぽくなったり、旨味が流れ出てしまいます。具材の下茹でや下味をつけた後には、キッチンペーパーなどを使用して水気をしっかりと切りましょう。

弱火でじっくり煮込む

アヒージョを作る際は、火加減は弱火で加熱しましょう。

オリーブオイルは、熱によって変質しやすいオイルです。強火で一気に熱を加え過ぎるとオイルから煙が上がってしまい、風味や香りが損なわれてしまいます。エキストラバージンオイルは180~210℃ほど、ピュアオイルでも220℃以上になると煙が上がってしまいます。

ベストな状態でおいしく楽しむためにも、アヒージョを煮込む際は油の温度の上昇に気を付け、弱火でじっくりと煮込みましょう。

アヒージョはオイルまで味わおう

(出典) photo-ac.com

アヒージョは、煮込んだにんにくや具材の旨味が詰まったオリーブオイルが主役のスペイン料理です。オリーブオイルを適切に使用し弱火でじっくりと調理することで、具材だけでなくオイルまで味わい深いアヒージョが楽しめるはずです。

自宅でもおいしいアヒージョとバゲットを用意して、お好みのお酒と一緒に味わいましょう。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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