哺乳瓶は、赤ちゃんの授乳に欠かせないアイテムです。昨今、さまざまな種類の哺乳瓶が販売されており、どのように選べばよいのか分からない人も多いでしょう。赤ちゃんに合った哺乳瓶を選ぶポイントと、おすすめの商品を紹介します。
目次
哺乳瓶は授乳のマストアイテム
これから育児に挑戦する人や育児に不慣れな人は、哺乳瓶のことをあまりよく知らない場合も多いのではないでしょうか。まずは、昨今の哺乳瓶にはどういったものがあるのか、特徴とともに解説します。
哺乳瓶は意外と種類が豊富
昨今は、国内メーカーに限らず、海外メーカーからも多くの哺乳瓶が販売されています。加えて、ネット通販で気軽に世界中から哺乳瓶を購入できるため、自宅にいながら自由に選べるようになりました。
また哺乳瓶は、ミルクを入れる本体のボトルと赤ちゃんの口に入るニップルに分かれており、それぞれ好みの素材や形状のものと組み合わせられます。そのため哺乳瓶の選び方を知り、赤ちゃんはもちろん、パパママにとっても使いやすい哺乳瓶を探すことが大切です。
哺乳瓶を選ぶポイント
(出典) pexels.com
哺乳瓶の種類が豊富なことが分かったので、次は選び方を見ていきましょう。パパママのライフスタイルと、赤ちゃんに合った哺乳瓶を見つけるポイントについて紹介します。
ボトルの素材で選ぶ
ボトルの素材は、主にプラスチック・トライタン・ガラス・シリコンの4種類に分けられます。素材によって使い勝手や扱い方が異なるため、素材選びは大切なポイントです。
プラスチック製は、軽さと耐久性に優れており、持ち運びやすいのが特徴です。月齢が高くなり、出掛けることが多い場合に向いています。ただし傷がつきやすい素材なので、長く使用するとボトルが曇ってくることがあるのが難点です。
トライタン製は、プラスチックよりも頑丈で、傷つきにくい素材です。加えて軽量素材なので、持ち運びにも適しています。一方で変形の恐れがあるため、電子レンジで消毒できない製品が多いので注意しましょう。
ガラス製の哺乳瓶は産院でよく使われるため、なじみのある人も多いかもしれません。耐熱ガラスなら熱湯消毒や電子レンジでの消毒が可能で、清潔に使えます。ほかの哺乳瓶と比較して重く、衝撃で割れることもあり、持ち運びに適していないため、外出の少ない月齢の低い時期におすすめです。
シリコンは柔らかい素材なので、割れる心配がないのが魅力です。耐熱性にも優れており、熱湯消毒や煮沸、電子レンジ消毒が可能なので、衛生的に使用できます。デメリットはシリコン特有の臭いがあり、ホコリが付着しやすいことです。
ボトルの形状をチェック
哺乳瓶の持ちやすさを重視するなら、ボトルの形状をチェックしてみましょう。ボトルの形状は、ストレート・スリム・くびれ・カーブの4タイプに分けられます。
ストレートタイプは、横から見たときにボトルにくびれがなく直線のものを指します。持ちやすさは欠けますが、ボトルの口幅が広いためミルクやお湯を入れやすいのが特徴です。ボトルに幅がある分、底までしっかりスポンジが届いて洗いやすいでしょう。
スリムタイプは、ストレートタイプの哺乳瓶をそのまま細くしたような形状で、縦に長い哺乳瓶です。中のお湯が冷めやすいため、ミルクが適温になるまでが早く、赤ちゃんに素早く授乳できます。
くびれタイプは、ボトルの中央にくびれのある形状をしており、手にフィットして持ちやすいのが特徴です。くびれがある分、ボトルの底や端が洗いにくいため、手入れの際はしっかり洗う必要があります。
カーブタイプは、ボトルに大きく角度がついた形状をしています。赤ちゃんがミルクを飲む際に空気を取り込みにくいように設計されているため、しっかりミルクが飲めるでしょう。手で持ちやすい反面、洗いにくい形状のため、別売りの哺乳瓶用ブラシを購入しておくのがベターです。
ニップルの形は月齢に合ったものをチョイス
ニップルは、先端部分のカット方法によってミルクが出てくる量が変わるため、赤ちゃんのミルクを吸う力に合ったものを選ぶことが大切です。赤ちゃんが10分でミルクを飲み終われるのが一つの目安なので、授乳の様子を見ながら選びましょう。
ミルクを吸う力がまだ弱い新生児期は、丸穴タイプのニップルを選びます。ミルクが一気に出てこないため、生まれたばかりの赤ちゃんでも吸いやすいのが特徴です。
徐々に授乳に慣れてきた生後2~3カ月の赤ちゃんには、スリーカットタイプが適しています。ミルクが出すぎず、赤ちゃんがむせるのを防げるでしょう。
ミルクを飲む量が増えてきた赤ちゃんには、クロスカットタイプがぴったりです。ミルクの出る量が最も多く、ミルクをたくさん飲む赤ちゃんも楽に飲めるでしょう。
ニップルの素材で選ぶ
基本的に哺乳瓶は、ボトルとニップルがセットになって販売されているため、ニップルを買い足す必要はありません。ただし赤ちゃんがニップルを嫌がるようなら、好みのニップルに交換してみるのも有効です。
ニップルの素材はシリコンゴム・イソプレンゴム・天然ゴムがあり、口に含んだときの柔らかさが異なります。一般的に販売されているのはシリコンゴム製で、耐熱・耐久性に優れているのが特徴です。
より乳首の柔らかさに近いニップルを求めるなら、イソプレンゴム製・天然ゴム製を選びましょう。口に含んだときの感覚がおっぱいに似ているため、違和感が少なくなります。
昨今は、ほとんどの商品が煮沸・薬液・電子レンジでの消毒に対応しています。中には熱湯が使えないニップルもあるため、購入前にしっかり確認しましょう。
プラスチック・トライタン製のおすすめ哺乳瓶
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「哺乳瓶を持ち歩きたい」「割れにくい哺乳瓶が欲しい」という人には、プラスチック・トライタン製の哺乳瓶がおすすめです。軽さと耐久性を兼ね備えた哺乳瓶を見ていきましょう。
ピジョン「母乳実感 哺乳びんBear 240ml」
240mLサイズの哺乳瓶なので、普段使いから外出の際まで幅広く活躍します。ニップルに付いている「ラッチオンライン®」によって、赤ちゃんがミルクを飲むときの適切な口の位置が分かるため、授乳に慣れていないパパママも使いやすいのが特徴です。
また、ニップルはママの乳首の柔らかさに近いため、赤ちゃんの舌の動きをしっかりサポートします。月齢に合わせて穴の大きさや形状が違う、この哺乳瓶に合うニップルがシリーズ展開されているのもポイントです。
ピジョン 母乳実感 哺乳びんBear 240ml
リッチェル「おでかけミルクボトル 240mL」
ニップルの先端部分が長く、赤ちゃんの上アゴ内にあるくぼみに収まる設計になっており、舌の位置が正しい状態で飲めるのが特徴です。ニップルのプラスチックと乳首の部分が一体化しているため、バラバラに洗浄する必要がなく、手入れが負担になりません。
ボトルは華やかな花柄のデザインなので、上品な印象を与えます。かわいらしいデザインが苦手なパパママでも取り入れやすいでしょう。
リッチェル おでかけミルクボトル 240mL
ビーンスターク「赤ちゃん思い 広口 トライタンボトル 240ml」
工業化学物質の一種であるビスフェノールAを含まないトライタンを使用しており、安心して使用できます。ただし変形や破損の恐れがあるため、電子レンジを使用した消毒は不可なので、手入れの際は注意しましょう。
ボトルはくびれのある形状で、しっかり持ちやすいのも魅力の一つです。耐久性がある上に軽量なので、ピクニックやアウトドアなど屋外で過ごす時間が長いお出かけにも向いています。
ビーンスターク 赤ちゃん思い 広口 トライタンボトル 240ml
レック「アンパンマン 哺乳瓶広口 240ml(クロス)」
赤ちゃんにとって親しみのある、アンパンマンのイラストが描かれた哺乳瓶です。ボトルにシリコンカバーが付いているため、調乳時にお湯を入れても持ちやすく、やけどの心配がありません。
ニップル手入れ用のピンが付属されていたり、紛失防止のために色付きキャップを採用していたりと、パパママにとって使いやすい工夫が凝らされているのが特徴です。
レック アンパンマン 哺乳瓶広口 240ml(クロス)
ガラス製のおすすめ哺乳瓶
(出典) pexels.com
「毎日使う哺乳瓶はしっかり消毒したい」と考えている人は、ガラス製の哺乳瓶をチェックしてみましょう。耐熱性に優れた哺乳瓶を紹介します。
ピジョン「病産院用哺乳びん(直付け式)」
新生児から使用できる、100mLのコンパクトな哺乳瓶です。ニップルとは別にキャップも付属されているため、搾乳した母乳を入れて保管するのにも役立ちます。
病院や産院でも使用されていることが多いため、まだ不慣れな自宅での授乳もスムーズにできるかもしれません。2本セットなので、洗い替えを購入する手間もありません。新生児期だからこそ、哺乳瓶をしっかり消毒したいと考えている人におすすめです。
ピジョン 病産院用哺乳びん(直付け式)
ジェクス「チュチュ 広口タイプ哺乳びん」
赤ちゃん自身で飲む量を調整できるスーパークロスカットが採用されており、新生児から卒乳までニップルをサイズアップする必要がありません。柔らかい質感のニップルは、深くくわえても飲みやすいのが特徴です。
また、おしゃれなくすみカラーのキャップがおしゃれな印象を与えます。哺乳瓶にイラストや柄は付いておらず、目盛りのみのシンプルなデザインの哺乳瓶を探している人にもぴったりです。
ジェクス チュチュ 広口タイプ哺乳びん
BooBoo「マジックベイビー」
ガラス製のボトルですが、衝撃で割れないように表面をシリコンの膜で保護しています。240mLなので、月齢の高い赤ちゃんの外出にも使いやすいでしょう。
中のお湯が40度以上だとボトルが透明になるため、40度未満のミルクの適温が一目で分かりやすいのもうれしいポイントです。6カ月以内のボトルの色落ち保証が付いており、色落ちを確認したら1回のみ新品と交換してもらえます。
哺乳瓶の中では珍しいビビッドカラーのボトルとキャップなので、うっかり紛失してしまうことも防げるでしょう。ピンクとブルーの2色展開です。
BooBoo マジックベイビー
シリコン製のおすすめ哺乳瓶
(出典) Shutterstock.com
「割れにくく、消毒しやすい哺乳瓶が欲しい」と考えている人は、シリコン製の哺乳瓶を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。柔らかい質感と、耐熱性を併せ持った哺乳瓶を見ていきましょう。
luosh「120ml 授乳用乳首ボトル」
軽くて柔らかいシリコン製の哺乳瓶ながら、120°Cまでの耐熱性があるため、消毒しやすいのが特徴です。ただし、赤ちゃんがシリコンの臭いを気にする場合があることを覚えておきましょう。
軽量素材で120mLのコンパクトな哺乳瓶なので、いざというときにサブで使う哺乳瓶としても役立ちます。まだミルクを飲む量が少ない、低月齢の赤ちゃんとの外出時にもおすすめです。
luosh 120ml 授乳用乳首ボトル
Comotomo「Baby Bottle」
丸みのあるフォルムが印象的な、柔らかい質感の哺乳瓶です。赤ちゃんが自分でミルクを飲んでいるときに落としても、けがをしにくいでしょう。
ボトルの口がかなり広く、中までしっかり洗いやすい形状です。2個セットなので、洗い替えを購入する手間もありません。個性的なデザインの哺乳瓶が欲しい人や、赤ちゃんにやさしい質感の哺乳瓶を探している人におすすめです。
Comotomo Baby Bottle
くびれ・カーブタイプのおすすめ哺乳瓶
(出典) Shutterstock.com
「しっかり持ちやすい哺乳瓶がよい」という人は、くびれ・カーブタイプの哺乳瓶を選びましょう。大人の手にしっかりなじみ、赤ちゃんも飲みやすい商品を紹介します。
ベッタ「ドクターベッタ哺乳びん ジュエル P2 240ml」
おっぱいから母乳を飲むように、赤ちゃんが頭を起こした姿勢でミルクを飲めるよう設計された哺乳瓶です。カーブ形状によって、授乳時に出てくる気泡の飲み込みを減らし、ゲップや吐き戻しを軽減します。
ビビッドカラーのキャップがアクセントになった、おしゃれなボトルデザインにも注目です。海外らしいデザインが好みの人にも向いているでしょう。
ベッタ ドクターベッタ哺乳びん ジュエル P2 240ml
コンビ「テテオ 授乳のお手本 哺乳びん耐熱ガラス製 240ml」
臭いや傷が付きにくい、耐熱ガラスのボトルです。上下非対称のニップルは、赤ちゃんの口の形に合わせて設計されているので、口にしっかりフィットします。4段階流量調節機能がニップルの調節リングに付いており、出てくるミルクの量を調節可能です。
三つの乳孔が空いた乳首によって、ミルクと唾液が混ざりやすく、ミルクをしっかり飲み込めるでしょう。ママの乳首からの授乳に近い飲み心地なので、母乳とミルクを併用したい場合も赤ちゃんが混乱しにくく、ストレスがかかりません。
コンビ テテオ 授乳のお手本 哺乳びん耐熱ガラス製 240ml
スリム・ストレートタイプのおすすめ哺乳瓶
(出典) Shutterstock.com
「毎日何度も使うから手入れしやすいものが欲しい」という人は、スリム・ストレートタイプの哺乳瓶をチェックしてみましょう。スリムながら、使いやすさを重視した商品を紹介します。
ピジョン「スリムタイプ哺乳びん 耐熱ガラス製 240ml」
倒れても転がりにくく、安定感のある哺乳瓶です。スリムタイプながら、ゆるやかにカーブを描いており、大人も赤ちゃんもしっかり持ちやすい形状をしています。
ニップルをサイズアップすることで、新生児から生後9カ月以上まで長く使えるのも、うれしいポイントです。
ピジョン スリムタイプ哺乳びん 耐熱ガラス製 240ml
ジェクス「チュチュ スリムタイプ哺乳びん PPSU製 240mL」
パッと一目でメモリを確認しやすい、シンプルなデザインのスリムボトルです。チュチュの哺乳瓶は、全パーツを国内の自社工場で生産・検品しているため、製造過程まで気にするパパママにもおすすめでしょう。
ニップルには、赤ちゃんの吸う力に合わせてミルクの量をコントロールできるスーパークロスカットを採用しているため、新生児から卒乳までサイズアップする必要がありません。
ジェクス チュチュ スリムタイプ哺乳びん PPSU製 240mL
使い捨てできるおすすめの哺乳瓶
(出典) Shutterstock.com
「災害時に使える哺乳瓶が欲しい」「外出時の荷物をなるべく少なくしたい」という人には、使い捨ての哺乳瓶がおすすめです。コンパクトなサイズで、保管や持ち運びしやすい哺乳瓶を紹介します。
クロビスベビー「ステリボトル」
ステリボトルはイギリス発祥の使い捨て哺乳瓶で、10年以上愛されている便利なアイテムです。新生児から使える上に、箱から出してすぐに使える消毒不要の哺乳瓶なので、災害時や渋滞時の車内など水道設備がない場所で活躍します。
1個当たり29gとかなり軽いため、バッグに入れていても負担になりません。ボトルとニップルが2個セットになっており、いざというときにサブで使う哺乳瓶としてバッグに入れておくのもおすすめです。
クロビスベビー ステリボトル
相模ゴム工業「chu-bo! おでかけ用 ほ乳ボトル 使いきりタイプ」
新生児から生後7カ月以上まで使用できる、使い捨て哺乳瓶です。ジャバラ式のボトルなのでコンパクトに収納できるだけでなく、持ちやすい角度になるよう自由に調節できます。
ニップルの根元に1~3の数字が付いており、どの数字を上にするかによってミルクの出る量を調整できるため、新生児から卒乳まで使用可能です。コンパクトなカプセル入りなので、まとめ買いしてストックしても場所を取らないでしょう。
相模ゴム工業 chu-bo! おでかけ用 ほ乳ボトル 使いきりタイプ
お気に入りの哺乳瓶を見つけよう
(出典) Shutterstock.com
哺乳瓶にはさまざまな種類があり、選び方が分からず迷ってしまう人も多いかもしれません。素材や形状など、パパママにとっての扱いやすさや赤ちゃんの好みに合わせて選ぶのがポイントです。
ライフスタイルと使い勝手を照らし合わせながら、ベストな哺乳瓶を見つけましょう。