コスメ生まれの色材に、心がときめく。「SminkArt」の誕生と困難突破を支えた“共感の輪”

提供:株式会社モーンガータ

アイシャドウやチークといったコスメを購入した際、最後まで使いきれずに捨ててしまった、または眠ったままになってしまったという経験はありませんか?「もったいない」と感じながらも家庭で廃棄されてしまうコスメを楽しく家庭で消費することを目指して誕生したのが、モーンガータが展開している「SminkArt」。使わなくなったコスメを絵の具に変えて、絵画や雑貨創作といったアートを楽しめるプロダクトです。今回は、そんな「SminkArt」の誕生秘話と、多くの人や企業を巻き込んできたモーンガータの取り組みについてご紹介します。

役目を終えたコスメが絵の具に変身!「magic water」の誕生秘話

コスメを絵の具に変えてアートを楽しめることで人気の「SminkArt」。このプロダクトを支えているのが、粉物のコスメを水に溶ける絵の具へと変えてくれる「magic water」という技術です。

この技術の開発には、「もったいないと感じながら捨てられているコスメを、楽しく有効活用できないだろうか?」という創業者の思いがありました。

しかし、その思いと技術だけでは、この「magic water」を作り出すことはできませんでした。

開発時に必要となったのが、コスメを色材化したときの使用感などの検証。描く人に塗り心地の良さを感じてもらえること、そして一般の絵の具と同じように使用できることは、とても大切なポイントでした。

そこで心強い協力者となってくれたのが、アーティストの方々です。アーティストとして普段から絵の具などに触れていらっしゃる方々の協力のもと、「magic water」の試作品を実際に使用して評価を数値化。そのなかでも使い心地などが優秀な成分構成を探り実現したのが、現在の「magic water」なのです。

「SminkArt」のキット開発においても、制作を依頼した企業をはじめ、多くの方の協力がありました。キットの形状と内部備品を決定するにあたっては、多くの方の意見を聞き取り、それを反映。

今までにないようなオリジナリティある形状に加え、165度でパレット側と本体側に分離する仕様を採用。さらに、本体の外に凹凸を作らず、自立可能な形状を実現しました。

キットの制作を依頼した企業は、モーンガータの想いや活動に寄り添い、新規技術を用いるなどして、設計に力を入れてくれたそうです。

化粧品メーカーの勇気ある決断で実現した「ときめくペイント」

コーセー協力のもと、2021年11月 中国国際輸入博覧会にて発表

自宅に眠ったコスメを絵の具に変える「SminkArtキット」に続いてモーンガータが開発したのが、「SminkArtときめくペイント」。化粧品企業が行う研究開発においての、品質追及、試作サンプルという役目を終え、最終的に商品とならなかった化粧品(中身に問題のない化粧品として使えるもの)を特殊処理し、絵の具へと生まれ変わらせたアイテムです。

この開発背景には、化粧品企業内での役目を終え、捨てられていくたくさんの化粧品を活用したいという想いと、コスメユーザーの皆さんがお手持ちのコスメから作る色数と量は少量であるため、それを補填できるペイントを作れたらという想いがありました。

そこで、モーンガータの創業者で代表の田中さんは、以前の職場である株式会社コーセーに赴き、研究開発の途上サンプル、試作品、色ブレ品など役目を終えたアイシャドウなどの粉末状バルク(化粧品の中身)を提供してもらえないかと掛け合いました。

何度も話し合いを重ねたうえ、コーセーは役目を終えた化粧品を原料として提供することに合意。結果、たくさんの色味を持つ「SminkArtときめくペイント」の製造を叶えることができました。

実は、このコーセーの決断はとても勇気のいることです。というのも、たとえ商品にならないもであっても、化粧品の中身は企業の研究の結晶。いわゆる知財のようなものです。それにも関わらず、信頼して化粧品を原料として譲渡する決断をしてくれたこと。それは、モーンガータにとって非常に大きなことでした。

コロナ禍で直面した大打撃。SminkArtの認知拡大を支えてくれたもの

代表の田中さんがモーンガータを創業したのは、2019年のこと。立ち上げてすぐにキットなどの制作に取り掛かりましたが、2020年のコロナウイルス流行によって、大きな打撃を受けることになります。商品の納品にも遅延がおき、キットが半年以上届かないこともありました。

また立ち上げ当初は、ワークショップやイベント、百貨店のポップアップストアなどを通して商品の魅力や使用方法を伝えることを思案していたものの、緊急事態宣言の発動などによって、実施は厳しい状態に。お客様に直接お会いし、SminkArtを詳しく知っていただくための術がなくなってしまったのです。

「どうしたら、生活者の皆様にSminkArtを知っていただくことができるだろう?」そう考えて取り組んだのが、動画の制作でした。

動画制作では、代表の田中さんが知人の映像作家の方に、CMとキット使用動画の制作を依頼。

どのように動画を作りこんでいくか思案を重ねる日々のなか、映像作家の方の紹介により、タレントさんを抱える企業が「ぜひとも応援したい!」と名乗りをあげてくれました。

そこで、ライブ配信サービスのコンテンツとして行っていたイベントの1つとして、SminkArtのイベントを実施することに。その後、選ばれたライバー(インフルエンサー)の方々とともに、CMを作り上げました。

後日、このSminkArtイベントや完成CM、CM動画の制作風景、さらには「デザインフェスタ」でおこなったSminkArt初のワークショップイベントにインフルエンサーが来展している様子などが、企業様のご協力により「TOKYO MX」の番組内で紹介されました。

また同じころ、アーティストのサスペンスガールさんが、SminkArtのペイントで代表作「Secret Dimension(秘密の次元)」を制作。この出会いが、SminkArtが色材として使用できることや、独特の風合いがあることの大きな証明となり、たくさんの方に魅力を発信できるようになりました。サスペンスガールさんには、SminkArtを用いてカフェの壁画を描くなど、現在もさまざまな形で協力してもらっています。

その後も地道に認知活動を続けるなか、SminkArtは、SDGsの視点でも各雑誌や報道メディアで取り上げられるように。創業時よりお世話になっているという、東京都中小企業振興公社の支えもありました。

さらにMAKUAKEの購入型クラウドファンディングでも、SminkArtの活動を応援したいと多くの方からの支援が集まりました。

他企業や団体との取り組みで、ますます広がる“共感の輪”

「真剣に面白いことをしてる企業を応援したい!」「理念や考えに共感する!」「新しいものだからこそ試してみたい!」とモーンガータの活動に好奇心を持って、応援してくれる企業やお客様によって、これまでモーンガータは支えられてきました。

たとえば、現在「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」が開催中の東京都美術館ミュージアムショップ内で販売されている限定オリジナル商品も、そんな好奇心と「楽しいを届けよう」という想いから生まれた商品です。

そしてコスメのアップサイクルを通して「楽しみを継続することが行動の持続に繋がり、自然な形で社会貢献やSDGsに繋がる」という想いに共感する企業の輪は、ますます広がっています。

2022年2月14日には、花王株式会社、株式会社コーセーの両者共同でのプレスリリースにより、花王もモーンガータの取組みに賛同し、今後協働していくことを発表しました。

東京都美術館ミュージアムショップはこちら

プレスリリースの詳細はこちら

自分の“色”で、多様な自己表現ができる世界を目指す活動も

現在モーンガータでは、自社だけでなく、他企業や団体とともに新たなプロダクトを生み出す活動やイベントなどを積極的におこない、パートナーシップ結びあえるような活動を広げていこうとしています。

株式会社FICCとともに推進している「COLOR Again」プロジェクトもそのひとつ。同プロジェクトでは、コスメのアップサイクルによって“色を取り戻す”だけでなく、社会の同調圧力や自身の固定観念から解放して、自分自身が本来持っている色を取り戻し、多様な自己表現ができる世界を目指します。

 

さまざまな企業やお客さんとの共感の輪を広げながら、コスメのアップサイクルと真摯に向き合っていくモーンガータ。今後の事業展開にも、ぜひ注目してみてくださいね。

SminkArtのホームページはこちら

SminkArtのオンラインショップはこちら

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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