ひと昔前まで鯉のぼりといえばベランダなどの屋外に飾るものでしたが、近年では室内用の鯉のぼりが人気を集めています。室内用ならではの選び方を知って、わが家にぴったり合う鯉のぼりを見つけましょう。おしゃれで飾りやすいおすすめ商品も紹介します。
目次
鯉のぼりの意味や由来とは
5月5日のこどもの日には、鯉のぼりを飾ってお祝いすることはほとんどの人が知っていますが、意味や由来まできちんと知っている人は、そう多くはないでしょう。
鯉のぼりに関する知識を深めることで、こどもの日をよりよい1日にできるはずです。あらためて確認しましょう。
こどもの成長と出世を願うもの
鯉のぼりの由来は、中国で古くから伝わる『登龍門伝説』が関係するといわれています。これは、鯉が黄河上流にあるという『龍門』という滝を登れば、龍になれるという話です。
この伝説にあやかり、鯉のぼりは立身出世を願う意味があるといわれるようになりました。
また、きれいな清流に限らず、沼や池といった場所でも生きられる鯉の性質から、どんな環境でも生きていけるたくましい子に育つように、という意味も込められています。
鯉のぼりは、こどもが成長して、社会の中で立派に生きていけるようにという願いを込めて飾るものなのです。
鯉のぼりを飾るのは江戸時代からの慣習
こどもの日に鯉のぼりを飾るという風習が始まったのは江戸時代で、元々は武家の慣習だったといわれています。武家が社会の中心であった江戸時代初期には、男児が生まれると家紋の入った『のぼり』を掲げる慣習が武家ではありました。
それが、江戸時代中期になると一般に浸透し始めます。当時は鯉のぼりではなく、武家を真似てのぼりをあげていましたが、のぼりには家紋だけでなく鯉の滝登りの絵が描かれていることが多かったそうです。
これが原型となり、時をへて現在の鯉のぼりの形に変わっていったのです。
鯉のぼりの色と意味
鯉のぼりは基本的に3種類の色の鯉で構成されるものです。大きくどっしりとした黒色の鯉は『真鯉』といわれる鯉で父親を、温かい生命力を感じさせる赤色の鯉は『緋鯉』で母親を、さわやかな青色の鯉はこどもを表すといわれます。
さらに、こどもが2人以上いる場合は、緑色やオレンジ色、黄色など、複数の色の鯉が加わります。にぎやかに空を彩る様子は、こどもが伸びやかに楽しく過ごす家族の様子を連想させ、見る人の心を和やかで晴れやかな気分にさせてくれるでしょう。
室内用鯉のぼりの種類と選び方
(出典) photo-ac.com
近年では、室内で飾れる鯉のぼりが人気です。邪魔にならないサイズのものが多いので、スペースがあまりなくても楽しめます。飾り方やデザインもさまざまなものがあるので、飾りたい場所や好みに合わせて選ぶとよいでしょう。
飾りたい場所に合わせて種類を選ぶ
室内用鯉のぼりは飾り方によって、置物・置き型タイプ、つるしタイプ、壁飾りタイプの3種類に分けられます。飾りたい場所や飾り方の好みに合わせて選びましょう。
置物・置き型タイプは、文字通り置くだけで手間なく飾れるタイプです。
卓上における小さなサイズのものから、クリスマスツリーほどのサイズのものまでさまざまな大きさのものがあります。伝統的な鯉のぼりをミニサイズにしたような本格的なデザインのものが比較的多いことも特徴です。
つるしタイプは天井からつるしたり壁に貼ったりするタイプです。モビールが風に揺られる様子もかわいらしく、こどもも喜んでくれるでしょう。省スペースで飾れる点も魅力ですが、生活導線も考慮しながら飾る場所を選ぶ必要があります。
最もスペースを必要としないのが壁飾りタイプです。
壁に貼るので、風が吹かなくても常に鯉のぼりがまっすぐ泳いでいるように見せられます。大きなサイズのものを選べば迫力がありますし、おしゃれなデザインのものを選べばインテリアのアクセントにもなるでしょう。
デザイン重視で選ぶ
室内用の鯉のぼりは、従来の外に飾るタイプと比べて目に触れる機会が多くなるものです。また、外に飾るタイプなら天気による劣化も考慮して、耐久性もチェックしながら選ぶ必要がありますが、室内用なら気にすることはありません。
こどもの日を楽しく祝うためにも、自分と家族が気に入るデザインのものを選ぶことも大切なポイントです。装飾に込められた意味にもこだわる人は、どのような装飾が付いているのかも確認しながら選ぶとよいでしょう。
飾りやすい置物・置き型タイプの鯉のぼり
(出典) photo-ac.com
置物や置き型タイプの鯉のぼりなら、省スペースで手間なく飾れます。伝統的なデザインのものから、現代風のポップなデザインのものまで、さまざまな商品がそろうのも魅力です。
徳永こいのぼり プーカ ベビースタンド ソラ
老舗こいのぼりメーカー、徳永こいのぼりのポップでかわいいデザインの置き型タイプのこいのぼりです。かざぐるまや吹き流しの付いた伝統的な形でありながら、柔らかく温かい色味のパステルカラーがおしゃれで、和室以外の部屋でもなじむでしょう。
土台部分が富士山になっているのも、縁起が良くこどもの日のお祝いにぴったりです。
サイズは高さ590×幅350×奥行95mmとコンパクトなので、リビングや玄関の床の上に置いて飾るのはもちろん、卓上でも飾れます。名入れサービスがあるのもうれしいポイントです。
徳永こいのぼり プーカ ベビースタンド ソラ
kyoubi 鯉のぼり 室内用
台座のサイズは横幅約12×縦幅約25cmと、ちょっとしたスペースがあれば飾れる置物タイプの鯉のぼりです。完成品のため、組み立て不要で箱から出せばすぐに飾れます。
鯉のぼりや吹き流しなどはちりめん生地で作られていますが、支柱から出た棒に差し込んであるので、常になびいたように見せられます。
桃太郎と金太郎が鯉のぼりをあげる様子もとてもかわいらしく、微笑ましいでしょう。卓上はもちろん五月人形と一緒に飾るのもおすすめです。
kyoubi 鯉のぼり 室内用
徳永こいのぼり 室内飾り鯉のぼり 金彩弦月之鯉 豪
徳永こいのぼりの作る、外飾りタイプの中でも人気の『金彩弦月の鯉 豪』の室内用こいのぼりです。サイズは1280×680×270mmとコンパクトながら、外飾りの迫力はそのままにデザインされ、力強い印象を与えます。
飾り台はシンプルな黒塗の木製台で、和室はもちろんどんな空間に飾っても調和するでしょう。組み立てタイプですが、複雑な工程はないので誰でも簡単に組み立てられます。家紋か名前を入れられるサービス付きです。
徳永こいのぼり 室内飾り鯉のぼり 金彩弦月之鯉 豪
省スペースで飾れるつるしタイプの鯉のぼり
(出典) photo-ac.com
つるしタイプなら省スペースで飾れて、鯉のぼりが風に揺られる様子を楽しめます。少し大きめのものを選べばインテリアとしても楽しめますし、小さなものを選べば場所を選ばないので飾りやすいでしょう。
Manu Mobiles モビール鯉のぼり
紙と糸だけでできたつるしタイプの鯉のぼりです。紙の柔らかい質感と鮮やか過ぎない色味が優しい雰囲気を醸します。最も大きいお父さん鯉の大きさは約30cm、お父さん鯉からこども鯉までの長さは約46cmあります。
存在感のあるサイズなので、部屋に飾ればこどもの日のお祝い気分が高まるでしょう。洋室に飾ればインテリアとしてもおしゃれですし、和室に飾ってもなじみます。出産祝いのギフトにもおすすめです。
Manu Mobiles モビール鯉のぼり
Hitomi Produce 京ちりめん下げ飾りの手作りキット こいのぼり
自分で作って飾る、つるしタイプのこいのぼりです。京ちりめんで手芸道具を使って少々手間をかけながら作るので、こどもの自由研究や工作課題として一緒に挑戦してみるのもよいでしょう。
サイズは高さ20×幅10cmと小さいので、玄関やこども部屋などちょっとしたスペースに飾れます。別売りのつり台を用意して、兜の横に飾ってもかわいらしいでしょう。
Hitomi Produce 京ちりめん下げ飾りの手作りキット こいのぼり
飾りやすい壁飾りタイプの鯉のぼり
(出典) photo-ac.com
壁に飾るタイプなら場所を全く取らなくて飾れる上、存在感のある大きいものを選べば、一気にこどもの日のムードが高まります。おしゃれなデザインの鯉のぼりならインテリアとしても活躍するでしょう。
Madame Mo こいのぼり Sサイズ
フランス人の女性2人組のユニットである『Madame Mo』の鯉のぼりです。日本ではなかなか見かけないカラフルでポップな色使いがおしゃれで目を引きます。
ここで紹介するSサイズは全長70cmですが、サイズ展開は豊富で全長45cmのXSサイズから、140cmまでそろいます。
また壁に飾るのはもちろん、天井にひもを渡してつるすなど工夫次第でさまざまな飾り方ができるでしょう。和・洋どちらのテイストの部屋でもマッチするのも魅力です。インテリアとして1年中飾っておいてもよいでしょう。
Madame Mo こいのぼり Sサイズ
kinomi Swing Swing(スイスイ) 鯉のぼり
京都精華大学グラフィックデザイン科のユニット『union』から生まれた鯉のぼりです。
カラフルでおしゃれなデザインは、世界11カ国を象徴するものになっています。たとえば、ブラジルならサッカー柄、オーストラリアならコアラ柄、日本なら富士山と梅柄が描かれています。
染色から縫製は老舗鯉のぼりメーカー、徳永こいのぼりによってされているので、品質も問題ありません。口元に付いたひもを使えばつるして飾ることもできます。サイズは全長110cmのLサイズ、77cmのMサイズ、48cmのSサイズの3種類です。
kinomi Swing Swing(スイスイ) 鯉のぼり
室内用鯉のぼりでこどもの日を祝おう
(出典) photo-ac.com
室内で飾る鯉のぼりは目にする時間が長い分、自分や家族が気に入るデザインの商品を選びたいものです。おしゃれでかわいい鯉のぼりを飾れば、こどもはもちろん大人も楽しい気分になること間違いなしでしょう。
どこに飾りたいかも考えながらタイプやサイズを選べば、商品選びに失敗することもないはずです。ぜひ、わが家にぴったりの室内用鯉のぼりを飾り、家族みんなでこどもの日を祝いましょう。