結婚生活の中で心配事や気になることは多くありますが、中でも『お正月の挨拶』について不安を感じている人は多いでしょう。本記事では、お正月の挨拶に伺うタイミングや押さえておくべきマナー、おすすめの手土産について解説します。
目次
お正月の挨拶に伺う際の基本的なマナー
お正月の挨拶に伺うとなったとき、まず押さえておきたいのが『タイミング』と『服装』です。はじめに基本的なマナーとして、挨拶に適した日時と、身だしなみについて解説します。
「松の内」期間中の午後に伺う
お正月の挨拶は、『松の内』と呼ばれる期間に行うのが一般的でしょう。『松の内』とは、門松などのお正月飾りを飾る期間のことです。
期間は関東と関西で日程が異なり、関東では1月1~7日、関西では1月1~15日とされている地域が多いです。ただし、1月1日に訪問するのはマナー違反なので注意しましょう。
また、「午前中はゆっくり過ごしたい」と考えている人が多くいることから、午後の時間帯に訪問するのがベターです。昼食・夕食の準備時間を避けて伺いましょう。
手土産を持参しきちんとした服装で
まず服装については、訪問先の格式に合わせて選びましょう。仕事の上司・お得意先などの、ビジネスシーンでお世話になった人に挨拶する場合、セミフォーマルな装いが適します。
セミフォーマルは、カジュアルな結婚式やその2次会に参加する服装を、イメージすると分かりやすいでしょう。男性であればグレーやネイビーなどのダークスーツ、女性は上品なワンピースがおすすめです。
お正月らしさのある着物でもOKですが、その場合は華やかで細かい模様の小紋(こもん)を選びましょう。着物にも格式があるため、訪問着は避けるようにしてください。
一方で、少しカジュアルな服装が適しているシーンもあります。親しい友人の家や、カップル・夫婦であればお互いの実家が訪問先の場合などです。
とはいえ、カジュアルすぎるのもふさわしくなく、『普段着よりも少しおしゃれ』を意識した装いがちょうどよいでしょう。
男性であればシャツやジャケット、女性であればワンピースなどがおすすめです。また、子ども連れで訪問する場合には、家族全員の服装の雰囲気を統一しましょう。
手土産については日用品や食品など、もらう側が困らないものを用意するのがベターです。手土産のマナーやおすすめのアイテムについては、記事の後半で解説します。
持参する手土産「お年賀」に関するマナー
(出典) photo-ac.com
ここからは、お正月の挨拶で持参する手土産に関するマナーを紹介します。手土産は渡す時期によって呼び名が変わりますが、お正月の場合は『お年賀』と呼ぶのが一般的です。呼び名については、基礎知識として覚えておくとよいでしょう。
お年賀の費用相場と選び方
お年賀を選ぶときに押さえておきたいポイントとして、非常に大切なのが『費用相場』です。
一般的には、2000〜5000円程度の費用感で選ぶのが適しています。費用は、相手との関係性やその格式などによって変えましょう。
ただし、あまり高価すぎるものを選んでも、かえって相手に気を遣わせたり、一歩引かれたりする可能性があるため注意が必要です。
また、『相手との親密さ』によって適した品物を選びましょう。例えば、趣味や好みが分からない相手に、マグカップなどの雑貨を贈ってもかえって困らせてしまう場合があります。日用品やお菓子など、当たり障りのないものがベターです。
一方で、相手と親しい関係性である場合、気を遣いすぎることはありません。相手の趣向に合わせて贈り物を選びましょう。
例えば、手拭いやお花、その場で開けて楽しめる食べものやお酒などが喜ばれます。ただし、食品を贈る場合は、賞味期限が長いものを選ぶようにしてください。
のしは必要、お返しは不要
お年賀を持参するときは、必ずのし紙・のし袋を付けましょう。のしは5本・7本線の模様が描かれている紅白(または金赤)蝶結びのものを用います。お年賀ののしには『御年賀』『御年始』『賀正』などの表書きをします。
また、お年賀は『挨拶に伺ったときに直接手渡しする』のがマナーです。お歳暮やお中元については郵送で送る人も多いかもしれませんが、お年賀のマナーは異なるため注意しましょう。
基本的に、お年賀のお返しは不要です。ただし、相手が子どもを連れて来た場合は、子どもにお年玉や図書券などを渡しておくと、良好な関係につながるでしょう。
お年賀の渡し方
お年賀には、正しい渡し方があります。ただし、あまり親密な間柄で行うと堅苦しい印象を与えて逆に不自然です。上司やお得意先への挨拶回りを行うのであれば、一つの作法として覚えておいて損はないでしょう。
お年賀を渡すときは、以下の手順で行うのが基本的な作法です。
- 風呂敷・紙袋に包んで持参する
- 風呂敷・紙袋から取り出してさっと畳む
- 相手側が正面になるように時計回りに回して渡す
お年賀を包んでいた風呂敷や紙袋は、持ち帰るのがマナーといわれています。ただし例外として、オフィスや食事の場などで渡す際は、持ち帰りやすいように紙袋のまま差し出します。
また、お年賀を渡すタイミングは、リビングなどで新年の挨拶を終えた後がよいでしょう。基本的には玄関先では渡しません。玄関先で軽く済ませるのであれば、要件を伝え終わった後に上記の手順で渡しましょう。
渡すときの言葉に関して、「つまらないものですが」などのへりくだった言葉はNGです。「お口に合うとうれしいです」「ほんの気持ちです」など、ポジティブに捉えられるようなことを言うようにすると、相手からの印象もよいでしょう。
お正月の挨拶を終える際のマナー
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続いて、お正月の挨拶やお年賀を渡し終えた後、どのように帰るのがよいのかを紹介します。挨拶のマナーとして、終わり方についても把握しておきましょう。
おいとまの作法
挨拶を終えて帰る(おいとまする)場合にも、最低限押さえておくべき作法があります。新年の挨拶であれば、滞在時間は長くとも1時間以内を目安とし、自分から「そろそろ失礼します」と切り出すようにしましょう。
話の流れ的に切り出しにくいのであれば、1度時計を確認し「長居をしてしまいました」と言うと、おいとまのきっかけが作れます。
帰る際は、玄関を出てから上着を着用しましょう。その後、お礼を述べてからお辞儀をして、その場から離れます。もし外まで見送ってもらえたのであれば、振り返ってもう1度お辞儀をしておくようにしましょう。
訪問後にお礼の連絡を
お年賀のお礼として、手紙・メール・電話などは入れておいた方がよいでしょう。品物を贈る必要はありません。
格式の高い相手の場合、封書やはがきでお礼を伝えると丁寧です。手紙は、訪問した日から3日以内に発送するとよいでしょう。遅くとも1週間以内には、相手のもとに届いているようにするのが望ましいです。
はがきの内容については、あまり長々とした文章になると、相手が気を遣ってしまうかもしれません。簡潔に感謝の気持ちを述べることを意識するのをおすすめします。
忙しくて手紙を書く余裕がなかったり、相手が親しい間柄であったりする場合は、メールでお礼をしても構いません。
お年賀におすすめのアイテム
(出典) photo-ac.com
ここからは、お年賀として贈るのにおすすめのアイテムを三つ紹介します。
阿波和三盆糖 舞玉 8袋入
『阿波和三盆糖 舞玉』は、徳島県産の厳選された素材を使用した和菓子です。楽天市場では、リアルタイム・デイリー・ウィークリーランキングで1位を獲得した実績があり、祝品としても非常に人気の商品であるため、お年賀にも適した商品といえます。
ただし、原材料に小麦粉やアーモンド、乳脂肪などが含まれるため、アレルギーには注意しなくてはいけません。子どもがいるご家庭に贈る場合には、あらかじめ確認しておいた方がよいでしょう。
阿波和三盆糖 舞玉 8袋入
泉橋酒造 恵 青ラベル 純米吟醸酒
『泉橋酒造 恵 青ラベル 純米吟醸酒』は、米や米麹を使用した日本酒です。キリッとした辛口の味わいが特徴的で、冷やして飲んでも熱燗にして飲んでも非常においしく飲めます。
相手の趣味趣向にもよりますが、日本酒が好きな人にとってはうれしい品物でしょう。上司や先輩、実家など幅広い訪問先で使えるものなので、1本用意しておくことをおすすめします。
いづみ橋 恵 青ラベル 純米吟醸酒
K&K 缶つま プレミアム ギフトセット 6缶
『缶つま プレミアム ギフトセット』は、『九州ぶりあら炊き』『オイルサーディン』『広島県産かき 燻製油漬け』『北海道ほたて 燻製油漬け』『日本海獲り ほたるいかの沖漬風』『鹿児島県産 赤鶏さつま炭火焼』の缶詰がセットになったものです。
お酒が好きな人やご家庭に贈るのに適しており、お中元・お歳暮・お年賀・そのほか祝日の贈り物として非常に人気があります。また、その場で開けて食べることもできるため、飲み会やパーティーにも向いているといえるでしょう。
K&K 缶つま プレミアム ギフトセット 6缶
お正月の挨拶はお年賀持参でスマートに
(出典) photo-ac.com
お正月の挨拶をするときは、服装や作法など最低限守るべきマナーがあります。それらを押さえて挨拶ができれば、訪問先の人たちと良好な関係性を築いていけるでしょう。
また、相手がもらってうれしいものをお年賀として贈ることができれば、さらによい関係の構築を図ることができるはずです。
本記事で紹介した挨拶時・挨拶後のマナーと、おすすめのお年賀を参考にスマートなお正月の挨拶を行い、新年からよいスタートを切りましょう。