有害物質を含む蛍光灯は、正しい方法で処分しなければ大変危険です。居住地域の自治体が指定する方法で処分するか、回収ボックスを利用するなどして処分しましょう。また、リサイクル業者に依頼するのも、手間なく処分できる上、環境にも配慮した方法です。
目次
蛍光灯の正しい処分方法
蛍光灯には有害物質が含まれているため、処分の際は、正しい方法で行う必要があります。普通ごみとして捨てるようなことはせず、きちんと廃棄しましょう。
不燃ごみや資源ごみで出す
蛍光灯は、不燃ごみや資源ごみとして、自治体が指定するごみ収集日に回収してもらえます。蛍光灯のごみ分類を確認の上、集積所などに出しましょう。
ごみの分類方法は、自治体によって異なります。蛍光灯自体は不燃ごみとして扱われるものの、小型家電や金属類などの金属ごみとは、別袋に入れて出すように定めている自体隊もあります。
また、拠点回収場所に回収ボックスを設置し、そこに出さなければならないルールを設けている自治体もあるようです。
自分が居住する区域の自治体の分別ルールを必ず確認の上、適切な日にごみとして出すようにしましょう。
回収ボックスを利用する
大手家電量販店では、回収ボックスを設置しているところも多く、使用済みの蛍光灯の処分を無料で引き受けてもらえます。買い物のついでに廃棄するのも便利でしょう。
ただし、地域によっては設置されていない店舗もあるので、事前に確認しておくと安心です。
また、回収ボックスを設置している自治体もあります。自分の居住区域に回収ボックスがあるかどうかは、市役所のホームページか電話で確認してみるとよいでしょう。
リサイクル業者に依頼する
手間をかけずに蛍光灯を処分するには、リサイクル業者に依頼するのがおすすめです。特に大量の蛍光灯を処分したい場合は、自分で持っていかなくても自宅で引き取ってもらえるので便利でしょう。
また、蛍光灯に含まれる蛍光塗料の一部は、レアアースとしてリサイクル可能です。レアアースは、携帯電話やパソコンのハードディスク、冷蔵庫の半導体などの製造に使わるものです。
処分に手間がかからない上、環境のために貢献できるなら、リサイクル業者の利用を積極的に検討するのもよいかもしれません。
リサイクル回収業者に依頼する費用は?
(出典) photo-ac.com
蛍光灯の回収をリサイクル回収業者に依頼する場合にかかる費用は、業者によって異なります。できるだけ安く回収してもらうためにも、複数の業者に相見積もりを取って、よく検討の上依頼するのがよいでしょう。
蛍光灯の回収にかかる費用相場
蛍光灯の回収を、リサイクル業者に依頼する場合の費用相場は、1kgあたり約200〜300円、1本あたりなら約40円からです。
蛍光灯の種類やワット数によって金額が変わる業者もあるので、確認してから依頼するのがよいでしょう。
また、自宅に引き取りに来てもらう場合は、別途運搬料がかかることもあるので、併せて確認しておくのがベストです。
費用を抑えるポイント
リサイクル費用を抑えるためには、複数の業者に相見積もりを取ってみることが大切です。
同じ条件で、複数の業者の見積もりを取ることで、相場を知ることができ、どの業者が最も安いのかも分かります。
また、サービス内容や担当者の良し悪しの比較もでき、納得した上で依頼できるので、業者選びに失敗する可能性が低くなるでしょう。
蛍光灯を処分するときの注意点
(出典) photo-ac.com
蛍光灯には、人体や環境に有害な水銀が含まれているため、処分は慎重に行う必要があります。必ず注意点を守り、割ってしまった場合も、正しい方法で細心の注意を払って、片付けるようにしましょう。
水銀が含まれているため慎重に扱う
蛍光灯には水銀が含まれているため、割らないよう慎重に扱う必要があります。蛍光灯が割れると流出した水銀が気化し、空気と一緒に吸い込んでしまう可能性があります。肺で吸収され、体内に蓄積すると毒性を発揮してしまうため、とても危険です。
また、蛍光灯に含まれる水銀の量は微量ではあるものの、正しい方法で処分しなければ健康被害や環境汚染につながります。
間違っても一般ごみとして出してはいけませんし、割ってしまうのもいけません。必ず慎重に扱い、適切な方法で処分するようにしましょう。
割ってしまったらどうする?
万が一、蛍光灯を割ってしまった場合には、十分に注意して片付ける必要があります。部屋で割ってしまった場合は、ほかの人やペットは部屋から出し、エアコンの運転は停止します。
そして、ドアや窓を開けて十分に換気をしましょう。すぐに掃除に取り掛かるのではなく、5~10分ほど換気してから始めるのがポイントです。
また、片づける際は、手や足に破片が刺さらないようゴム手袋をしたり、靴を履いたりして行いましょう。大きな破片は固い紙やボール紙などですくい取り、ガラス瓶やポリ袋に入れて密閉します。
残った細かい破片は、粘着テープなどで集め、さらにぬらしたペーパータオルやウェットティッシュなどで床を拭いて、すべて密閉できるガラス袋やポリ袋に入れましょう。
なお、掃除機の使用は、風で破片が飛び散ってしまうので、できるだけ避けるのがベターです。
蛍光灯は正しい方法で処分しよう
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有害物質が含まれる蛍光灯を処分する際は、正しい方法で行う必要があります。ごみとして出す場合は、各自治体のルールを守って廃棄したり、家電量販店や自治体が設置する回収ボックスを利用したりしましょう。
また、リサイクル業者に回収を依頼するのも、エコにつながるのでおすすめです。どの方法で処分するにせよ、適当に捨てたりしないことが大切です。蛍光灯は、適切な方法で安全に処分するようにしましょう。