仕事をしていて、肩こりや腰の負担を感じる場合、椅子や机の高さが合っていない可能性があります。最適な仕事環境の整え方や、高さを変えられる椅子・机について紹介します。また、より快適な作業環境にするためのおすすめグッズも必見です。
目次
自分に最適な椅子の高さとは?
適切な椅子の高さは人により異なり、計算で目安となる数値を求められます。計算式に当てはめてから、微調整も加えつつ最適な仕事環境を作っていきましょう。
椅子とテーブルの最適な距離の求め方
身長を元に、椅子と机の理想の高さを計算できます。差尺とはテーブルの天板までの高さと椅子から座面までの高さの差を示します。
計算式は以下の通りです。
- 椅子の高さ:身長×0.25−1
- 机の高さ:身長×0.25−1+身長×0.183−1
- 差尺の高さ:座高÷3+2(※座高=身長×0.55)
日本人男性の平均身長である、身長171cmを代入して計算してみると、以下のようになります。
- 椅子の高さ:171×0.25−1=41.75cm
- 机の高さ:171×0.25−1+171×0.183−1=72.04cm
- 差尺の高さ:(171×0.55)÷3+2=33.35cm
上記の通り、身長が171cmの場合の適切な差尺は33.35cmになります。ぴったりな数値でなくとも、なるべく近づけることで、より心地よい姿勢を維持できる可能性が高いです。
距離以外に見るべきポイント
椅子の高さは、正しい姿勢を維持する上での大切な要素です。
まずは、椅子の正面に立ったときに、座面が椅子に対し垂直であるかを見ます。次に、座ってみたときに足が床にしっかり着き、膝裏と座面の端が5cmほど空いているかどうかを確認しましょう。
ほかにも、かかとに膝から先の体重が乗っているか、また座面に比べて膝先が平行、もしくはわずかに高い状態であるかを見るとよりよいです。
パソコン作業に適した椅子の高さとは
(出典) pexels.com
パソコン作業に適した椅子の高さへ調整することで、より快適かつ健康的に作業できます。作業効率を上げるためにも、体に負担の少ない環境づくりが大切です。
作業に適した椅子や机を選ぼう
まず、書類・キーボード・マウスなどを使って、作業できる大きさかどうか確認しましょう。
床から65〜70cmの高さを目安に探すとよいです。もし、高さの調節が可能な机を選ぶ場合は、60〜72cmの幅で調整できるものにしましょう。
机の高さを調整する際は、机がちょうど肘の位置にくるようにします。もし、パソコンを使う場合は、肘が直角になる高さにすることで、肩への負担が軽減され肩こり防止に効果的です。
また、椅子は背もたれが付いており、床から37〜43cmの幅で調整できるものがおすすめです。机に腕が乗せられない場合には、肘掛けの付いている椅子だとより楽に作業できます。
机が高い場合はフットレストで調節を
フットレストとは、椅子に座っている間に使う足置きのことです。フットレストを使うことで姿勢がより安定し、足や腰への負担が軽減されます。長時間作業する際にも疲れにくくなるのです。
フットレストの中には、収納ケースや昼寝用の枕、椅子としての機能を備えているものもあります。姿勢を改善しながら、ほかの悩みも解決できる商品を探してみるのもおすすめです。
合わない椅子や机を使い続けるデメリット
知らず知らずのうちに体へ負担をかけてしまっていると、思わぬタイミングで症状が現れます。症状は大きく分けて三つ挙げられます。
一つ目に『肩こり』です。パソコンを見下げる姿勢はストレートネックの原因になり、肩こりを引き起こしやすくなります。
二つ目に『頭痛』です。特に肩こりが引き起こすものを緊張型頭痛と呼びます。緊張型頭痛を予防するためには、肩こりになりやすい前かがみ・うつむき姿勢を改善することが大切です。
三つ目に『血行不良』が挙げられます。足が床に着かない状態を続けることで、血の巡りが悪くなり、冷え・むくみにつながってしまうのです。下半身にかかる負担が増えてしまうため、足が床に着く高さの椅子を選ぶことが重要です。
高さの調節ができるパソコンチェア
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椅子の高さが調整できるパソコンチェアを二つ紹介します。会社はもちろん、自宅でも使いやすい商品であるため、在宅勤務の人も必見です。
ベガコーポレーション LOWYA パソコンチェア F102_G1180_0040B1
頭までしっかり支えてくれる、パソコン作業にぴったりの椅子です。ヘッドレストは高さや角度を変えられるため、自分の好みの仕様へ調整できます。
背中の立体S字型の背もたれの表面には、伸縮メッシュ素材が使われており、座った人の背中の形になじんでくれます。
また、腰をサポートするための調整可能なクッションも併せて使うことで、上半身にかかる負荷をより軽減してくれるのです。
椅子の足に使われている『PUキャスター』は音が静かなため、会社用にはもちろん、マンションやアパートなどの自宅で使う椅子としてもおすすめです。
ベガコーポレーション LOWYA パソコンチェア F102_G1180_0040B1
ヤマソロ オフィスチェア パンナ 42-455
カジュアルで、仕事からプライベートまで使いやすい椅子です。
背もたれや座面が、体を包み込むような形状で体にフィットし、安定した座り心地を実感できます。
また、丈夫なスチール脚を採用しており、キャスター付きなので移動しながらの作業のときも便利です。
カラー展開は5色と豊富なので、ほどよい存在感のデザインを生かし、インテリアの一部としておしゃれを追求するのもよいでしょう。
ヤマソロ オフィスチェア パンナ 42-455
高さ調節ができる作業用におすすめの机
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高さ調整ができる机を二つ紹介します。手動と電動それぞれ紹介するので、好みに合わせて選んでいきましょう。いずれも品質が高く安全に使用できる商品であるため、使い慣れていない人も取り入れやすいです。
山善 昇降式 パソコンデスク CGD-1255
手動で高さを変えられる商品です。天板を持ち上げるだけで昇降でき、『カチッ』と音が鳴るため簡単に操作できます。気軽に調整できるため、使う人や椅子に合わせて頻繁に変えやすいです。
国内の第三者機関によるJIS基準の試験を合格しており、長く大切に使っていく商品としてもおすすめです。
白と黒の2色展開ですが、いずれもベーシックなカラーであり飽きがきません。天板は汚れや水に強いPVSを使用しているので安心感があります。
山善 昇降式 パソコンデスク CGD-1255
Sunon 電動式昇降デスク S57WH
電動で昇降する使い心地のよい商品です。ボタンを押すだけで好きな高さに昇降します。
3カ所の高さを記憶する『高さメモリー機能』が付いているため、立ったり座ったりして姿勢を変えながら仕事したり、複数人で使い分けたりする場合にも最適です。
また、安全に上下昇降の動作をするための『障害物検知機能』付きです。もし、異常を感知した場合には、すぐに約3cm戻る安全装置を装備しています。
デスク本体や対象物の破損を防いでくれるため、安心して使用できるでしょう。
Sunon 電動式昇降デスク S57WH
パソコン作業をより快適にするグッズ
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作業環境をよりよくしたい人に、あると便利なおすすめグッズを紹介します。適切な高さの机と椅子に加え、使い心地のよい商品を取り入れることで、仕事の時間も充実するでしょう。
エレコム フットレスト スチール製 無段階調整 ブラック PCA-FR01BK
デスクワークの作業を、より快適にしてくれる商品です。無段階角度調整機能が付いており、適度に足を動かしてリフレッシュしながら作業できます。
耐荷重約20kgなので体重をかけすぎたり、立った状態で無理して使用したりしないようにしましょう。
また、滑り止め付きなので、好きな位置に固定して使えます。オフィスの床はもちろん、自宅で使う際も安心です。
足を乗せる面も滑り止め加工されているため、靴を履いていても裸足でも安定感のある使い心地を実感できます。
エレコム フットレスト スチール製 無段階調整 ブラック PCA-FR01BK
イーサプライ アームレスト エルゴノミクス マウスパッド EZ2-TOK010W
マウスパッド付きの肘置きです。パソコン作業の際の肘への負担を軽減してくれるため、理想の姿勢を維持しやすく肩こりなどの予防につながります。作業時間の長い人などにおすすめです。
また、マウスパッドは取り外し可能です。取り外したマウスパッドは机上に貼り付けたり、机からはみ出すように貼り付けて作業スペースを拡張したりと、さまざまな使い方ができます。
さらに、肘置きは高さを調整できる上に、可動式で人の動きに合わせて動いてくれる優れものです。
イーサプライ アームレスト エルゴノミクス マウスパッド EZ2-TOK010W
最適な椅子の高さでリモートワークを快適に
(出典) pexels.com
パソコン作業をより快適にするための椅子の高さは、計算で割り出せます。身長を計算式に当てはめるだけで、その人にとっての最適な椅子の高さが分かるため、近い数値の商品を選びましょう。
椅子は背もたれが付いており、床から37〜43cmの幅で調整できるものがおすすめです。
机は床から65〜70cmの高さのものがよく、高さ調節のできる場合は60〜72cmの幅で変えられると使いやすいでしょう。
高さを変える際は、実際に座って姿勢に合わせて微調整します。もしパソコンを使う場合は、肘が直角になる高さだと肩への負担が軽減され、肩こり防止に効果的です。