電動歯ブラシは、主に4種類あります。家庭で手軽に使えるものから、歯医者さんが使う高度なタイプまでさまざまです。歯垢は取り除けても、歯石は難しいのでその違いも知っておきましょう。歯医者さんにも定期的に通いながら使うのがおすすめです。
目次
電動歯ブラシってどんなもの?
電動歯ブラシには、どのような種類があるのかを紹介します。それぞれ特徴が異なるので知っておきましょう。電動歯ブラシを使うメリットとデメリットについても説明しています。毎日使うものなので、正しい知識を持っておきましょう。
電動歯ブラシの主な種類、特徴の違い
電動歯ブラシには、主に4種類あります。それぞれの特徴を知っておきましょう。
種類 | 特徴 |
振動式 | 内部のモーターを使った振動により汚れを取り除きます。比較的安価です。 |
回転式 | ブラシ部分が円形で、磨きにくい歯の裏側や歯と歯茎の境目なども磨けます。 |
音波式 | 振動式に音波の刺激が加わるので、毛先から数mm離れているプラークも落としてくれます。歯周ポケットの磨き残しを減らすことが可能です。 |
超音波式 | 音波よりも振動数がさらに高くなり、汚れを強力に落としてくれます。プラークや歯垢の元になる汚れを破壊してくれるので、虫歯や歯周病の予防対策にも有効です。 |
それぞれに特徴があるため、自分がどのような効果の電動歯ブラシを求めているのかを考慮しつつ、選ぶことが大切です。
電動歯ブラシを使うメリット・デメリット
電動歯ブラシを使うと、歯磨きの効率が上がります。手動で歯ブラシを動かすよりも高速で磨いてくれるため、一通りきれいに磨くために必要な時間は短縮されます。
また、振動回数が多い音波や超音波ブラシの場合、虫歯の原因となるプラークを取り除く効果も期待できるでしょう。
一方でデメリットとしては、価格が高価になることはもちろん、正しい使い方をしなかった場合、逆に歯磨きが不十分になってしまい、汚れが口の中に残ってしまいます。また、歯茎などを傷つける恐れもあるので注意が必要です。
電動歯ブラシの使い方をチェック
電動歯ブラシの使い方を押さえておきましょう。何よりもまず、ブラシを当てる角度や動かし方を知っておくことが大切です。歯磨きの効率をグッと上げるためにも、しっかりと確認しましょう。
また、歯磨き粉の選び方や正しい量、仕上げとなるデンタルフロスに至るまで、プロセスを全体的に紹介していきます。
正しい当て方、動かし方
電動歯ブラシのブラシ部分は、歯の側面とかみ合わせの面に対して、直角に当てます。前歯の裏側や歯並びが悪い部分については、歯の角度にブラシを沿わせて当てましょう。
また、歯と歯茎の境目にあたる『歯周ポケット』は、特に汚れがたまりやすい場所です。斜め45度でブラシを当てて、しっかりと汚れを落とすことを意識することが大切です。
なお、ブラシを歯に強く押し当てると歯茎や歯を傷めてしまいますので、優しく当てて使いましょう。
歯磨き粉の選び方や適量
前提として、電動歯ブラシは歯磨き粉を付けなくても、歯垢を落とせる構造になっています。
しかし、歯磨き粉には口臭を取り除いたり、歯垢を付きづらくしたりする効果があるため、一緒に使うことでより高度なケアができるようになります。
ただし歯磨き粉の量は、米粒から小指の爪程度にとどめましょう。多すぎると、逆に歯を傷める原因になることがあるためです。
また、歯を傷めないようにするためにも、歯磨き粉は研磨剤・発泡剤を含まない『ジェルタイプ』がおすすめです。
仕上げにはデンタルフロスがおすすめ
電動歯ブラシで磨いても、歯と歯の間や、歯周ポケットなどの汚れは残りがちです。そのため歯磨きの仕上げには、デンタルフロスを使用するのをおすすめします。
デンタルフロスで汚れを除去する場所は、汚れがとても残りやすく、虫歯・歯周病になりやすい場所でもあります。デンタルフロスを使用することで、虫歯・歯周病を効果的に予防することが可能です。
デンタルフロスはさまざまな種類が販売されているので、使いやすいタイプを選んでみましょう。
電動歯ブラシ利用の注意点
電動歯ブラシを使う際には、いくつか注意点があります。毎日使う歯ブラシは清潔に使うことが大切なので、しっかりとチェックしておきましょう。
電動でも歯石までは除去できない
歯石は、歯垢が石灰化したものなので、石のように硬いです。手磨きよりも効果的な電動歯ブラシであっても、歯石まで落とすことはできません。
また電動歯ブラシの『除去率』とは、歯石ではなく『歯垢』のことを指しています。歯石を直接落とせなくても、歯垢を毎日しっかりと落としておくことで、歯石の予防は可能です。
もし歯石を取り除きたい場合は、専門の歯科医に相談し除去してもらうようにしましょう。
毎日のお手入れで清潔を保とう
電動歯ブラシのお手入れは、以下のように行います。
- ブラシを取り外し、水でしっかりと洗う
- 毛先だけでなく、本体と接続する部分の汚れもしっかりと洗い流す
- 本体を、ぬれタオルなどで拭き洗いする
- ブラシと本体をつなぐ
- 電源を入れて水気を飛ばす
- 風通しのよい場所で、しっかりと乾燥させる
本体と接続する部分に汚れがたまると、故障の原因になるので忘れずに洗いましょう。また、本体は水で丸洗いはできませんが、汚れが知らないうちに付着しているところので、清潔なぬれタオルなどで拭いておくとよいです。
また洗い終わったブラシ部分を、再度セットしてから電源を入れると、水気が飛ぶので乾燥しやすくなります。
ブラシの交換時期や目安になるサイン
ブラシ部分の交換目安時期は、メーカーによって異なるので、購入したとき個別にチェックが必要です。
一般的には3カ月程度といわれていますが、毛先が開いたり摩耗したりしてきたら、速やかに交換しましょう。そのまま使ってしまうと、せっかくの電動歯ブラシの効果が発揮されません。
また毛先が傷んでいなくても、適度に交換すると衛生的です。毎日使うような場合は、1カ月ごとに交換してもよいでしょう。
換えブラシは、数百円のものから1000円程度のものまでさまざまにあります。セット販売もされていますので、家族分をまとめて買ったり、ストック用に多めに購入するのもよいでしょう。
正しい使い方を身に付けて歯の健康を守ろう
電動歯ブラシは、主に振動式・回転式・音波式・超音波式の4種類に分けられます。それぞれ特徴が異なるので、今使っている人は、どのタイプに当てはまるか改めてチェックしておきましょう。
また電動歯ブラシは、毎日使うものです。お手入れで清潔を保つなど、日々のケアも重要になります。
なお電動歯ブラシを使っても、歯石を取ることはできません。既に歯石が気になる人は、まずは歯科医に行きましょう。