提供:ヤクモ家具製作所株式会社
木材に求められるのは、質感と堅牢さ。
国産だから品質が良いとは限りません。国内の木材は建設用材として広く流通しているため、「家具用」の材料としては外国産、とりわけ北米で安定的に生産される広葉樹が品質が高いと私たちは考えています。
目次
建設用と家具用の木は何が違う?
誤解をされている方も多いのですが、建設用と家具用では木材に求められる品質基準が異なります。
「住宅」の場合は、構造体が大きく、骨組みとして完成後は基本的に壁の内部に隠れてしまい、数ミリから数センチの誤差が生じても品質上の問題になりません。
一方、「家具」は、数ミリの誤差もガタツキや割れなどの不具合になるため、当然求められる質や基準が異なります。
無垢の家具にとって良い木とは
では、無垢の家具にとって良い木とはどんな木なのでしょうか。
まずはその木材が生息する土地の気候と風土、そして製品として使える丸太になるまでに、数十年もの年月が必要な、森林の管理がなされていること。そして丸太から板にするまでの乾燥・製材技術。
これらは長く使い続けられる暮らしの道具(家具)にするために、木材にとって大切な技術なのです。
品質の目安となる値「含水率」
含水率は木材に含まれる水分の量を表したものです。樹種にもよりますが、伐採直後の丸太の状態ではおよそ70%もあります。これをさまざまな工程と長い年月を経て、最終的に6~8%程度の含水率にします。
これ以上少ないともろく粘りがなくなり、逆に多いと狂いや変形が生じやすくなります。ここで適正な含水率にした木材でないと、後からどんな匠の技術をもってしても、反りや割れを抑えることはできません。だから、素材に妥協はできないのです。
目利き職人によるグレード選定
最終的に、グレーダーマンと呼ばれる職人の手がかかります。木の目利き職人が一枚一枚の板をAグレード、Bグレードという具合にグレード分けを行います。
最終的な木材の品質は、このグレーダーマンの腕によるところが大きいことはあまり知られていません。こうして多くの人の手を掛けながら選び抜かれた木材を使い、私たちは日々家具をつくっています。
家具に使われる木材4選
ヤクモ家具製作所では、ホワイトアッシュ、オーク、チェリー、ウォールナットの4種類の木材を使用しています(※全て北米産の最上級グレード)。
それぞれ風合いや特性に個性がありますので、用途やお部屋の雰囲気に合うかどうかを考えながら素材を選んでみてください。
北欧テイストな美しい白さ「ホワイトアッシュ」
その名の通り明るい白系の色合いが特徴的で、軽く主張しない家具をつくります。タモ材に似た色合い、木目を有しており、十分な森林資源があることから、比較的安価な部類の樹種になります。
ウォールナットとオークの中間の硬さで、家具用材として十分な適正があります。北欧スタイルやナチュラルテイストなお部屋との相性が良い素材です。
明るくナチュラルな風合い「オーク」
ほのかに桃色がかった色合いから淡い黄色に近い色合いの木材です。類似種、ホワイトオークに比べ、色合いのバラツキが少なく、加工性に優れています。
特に北米東部の良質な材が流通しており、ナチュラルな色合いはさまざまなインテリアテイストとの相性が高く、住宅用造作材から家具まで広く用いられています。
独特な肌触りと経年変化を楽しむ「チェリー 」
正式名称をアメリカン・ブラック・チェリーと呼び、ウォールナットと並んで高級家具の材料として親しまれてきた木材です。
美しい光沢と手に吸付くような独特な肌触りが特徴的で、淡い紅褐色~濃い紅褐色の木肌は、経年変化により上質感漂う濃い飴色へ変色します。
ダークブラウンの木肌が放つ重厚感「ウォールナット 」
正式名称をアメリカン・ブラック・ウォールナットと呼び、古くから高級家具や楽器の材料として親しまれてきました。比較的軽量で強度があり、狂いも少ないという、優れた特性を有する素材です。
濃い紫から黒色の特有の色合いは、空間を引き締め、洗練された印象を演出します。シックで落ち着きのある風合いは、モダンテイストから和室までさまざまなコーディネートが可能です。
世界の木材と日本の職人(技術)でつくる、妥協の無い品質
私たちがつくる無垢の家具に使われる木材は、樹齢70~100年を超えるものばかりです。
厳しい自然環境の中で長い年月をかけて成長した木材を、さらに数ヶ月から数年をかけて乾燥させて製材し、多くの人の手を掛けながら、ようやく家具作りに使えるようになります。
世界から選び抜いた最高級グレードの木材と日本の職人(技術)で作る、妥協のない品質をご体感ください。
弊社WEBサイトにて製作工程、製作現場もご紹介していますので、ぜひご覧ください。