シンプルライフと『断捨離』『ミニマリスト』との違いを理解し、シンプルライフのメリット・始め方・維持するコツを押さえていきましょう。考え方を理解すれば、実行もスムーズになります。ぜひコツを押さえて快適なシンプルライフをキープしましょう。
目次
シンプルライフとは?
シンプルライフという考え方の特徴を、似た概念の『断捨離』『ミニマリスト』との違いを明らかにしながら紹介します。
どれも似ているのですが、取り組む目的や、心理的なアプローチの方法が異なっているので、ぜひ違いを理解しておきましょう。
今ある物を大切にしてシンプルに暮らすこと
シンプルライフとは、その言葉通り『シンプルな暮らし』です。物の数の問題ではなく、手元にある物の中から、自分が好きな物を明確にしていく作業を経て手に入るものだとされます。
物を極限まで減らすことで自分の価値観を明らかにするのではなく、身の回りに既にある物を見つめながら、自分の価値観を明確にするという考え方です。
また『物』だけではなく『暮らし方』『人間関係』など、対象を幅広く捉える考え方でもあります。
他人の意見に左右されずに、あくまでも自分軸で考えることがポイントです。『自分にとって』大切な物事を選択しましょう。
断捨離やミニマリストとの違い
断捨離は、『自分にとって不要な物』を『捨てていく』ことを重視した考え方です。物を減らすことが目的なのではなく、物への執着を捨てることがゴールになります。
そのため断捨離のプロセスの中で、自分にとって必要な物を見極めることができるでしょう。また人間関係なども含んで捉えることのできる概念で、より自分のことを大事にするよう見直すきっかけになることもあります。
一方でミニマリストとは、『物を減らす』ことを重視した考え方です。極限まで物を減らし、『必要最低限』の物で過ごすことが理想のスタイルであるとされます。
シンプルライフのメリット
シンプルライフの目的は『物を減らすこと』ではありませんが、『何が本当に大切か』という観点で身の回りのものを見ていくと、自然と物が減ってくるはずです。
結果的に、自分の価値観が明確になるだけではなく、掃除が楽になったり、部屋が広くなったりと直接的にうれしいメリットがあります。
また精神的な面でも、集中力が高まったり、頭の中が整理されてスッキリしたりと、快適な気持ちで日々を送ることができるようにもなるでしょう。
シンプルライフの始め方
今日からシンプルライフを始めたい場合にも役立つ方法を紹介します。まずは、今使っていないものは基本的には捨てる方向で考えましょう。
また、『これは必要』であると絞り込んだ物は、定位置を決めておくとよいです。こうすることで、部屋が散らかるのを防ぐことができるでしょう。
使う物以外は捨てる
『今』使う物以外は、思い切って捨ててしまうのがシンプルライフを始める第一歩になります。『使わない物』はいうまでもなく、『使うかもしれない物』も捨てるのがポイントです。
例えば、便利だからという理由で洗剤を何種類も使っているうちに、棚の奥の方にあるものは忘れてしまうことがあります。忘れるくらいなのでそのアイテムは不要なのです。
ほかにも、『炊飯器』はあると便利ですが、米は鍋で炊くこともできます。『これは絶対必要だ』と思い込んでいるものもあるので、1度自分の身の回りのものを先入観なくニュートラルな目で見てみましょう。
『今あるもの』の中で、『どうしても手元に置いておきたいもの』は案外少ないのかもしれません。
物の定位置を決める
シンプルライフを目指すためには『物の定位置』を決めることが重要です。どこに何があるのかを把握できれば、余計なものを購入したり、ダブって購入するミスを防ぐこともできます。
『リモコンは机の上の小物入れの中』『使ったアクセサリーは必ず元の位置に戻す』などのように、まずは定位置を決めておくと、導入として始めやすいでしょう。
シンプルライフを維持するコツ
日々意識しないで過ごしていると、物はどんどん増えてきます。またせっかくシンプルに整理した空間も、日がたつと忙しいなどの理由で次第に散らばってきたり余計な物が増えてしまったりするでしょう。
ここでは、そうした状況を避けてシンプルライフを維持するためのコツを4点紹介します。
物をもらわない
物が増えるとシンプルライフは崩れやすくなります。まずは『無料だから』という理由で物をもらうのをやめましょう。例えば、ホテルのアメニティなどを『いつか使うかもしれない』ともらってくるのはNGです。
無料のサンプル配布なども、『今使ってみたい』『今必要』などの、ニーズや興味がない物はもらわないようにすることが大切です。
なお、この方針に従うとお土産も『余分な物は受け取らない』方針となりますが、この辺は人間関係を踏まえて都度判断しましょう。
一方で、『粗品』『景品』』などで配布しているケースでは、受け取るか否かの選択をこちらができる状態もあるはずです。この場合には、不要な物は受け取らないようにするのがセオリーです。
床に物を置かない
床には、『大きな家具以外は置かない』ことをルールとして徹底しましょう。床に細々とした物を『ちょっとだけ』と置いていくと、気づけば部屋に物が増えすぎてしまうというケースになりがちです。
また同時に『何も置かない』場所を決めておくとよいでしょう。
例えば、一時的に買い物してきた物を置きっぱなしにしていたり、掃除道具を出しっぱなしにしていたりしがちですが、使い終わったらすぐに片付ける姿勢を徹底するといった工夫をするのがおすすめです。
収納スペースを増やさない
収納スペースが足りずに、収納ボックスを買ってきたり、突っ張り棒でデッドスペースを活かしたりと、さまざまに『収納スペースを増やす』工夫を考えるケースが多いでしょう。
しかしシンプルライフを送りたい場合には、収納スペースを増やすのはNGです。賃貸物件などでスペースがあらかじめ決まっている場合には、『備え付けのスペースに収納できる物だけを置く』と決めるのが、シンプルライフの観点での正解です。
収納ボックスは特に、不要な物についふたをして『とりあえずしまっておく』という状況を作りやすいので注意しましょう。
家具の色やデザインを統一する
見た目の観点からシンプルライフを維持するコツです。家具のデザインや色使いを統一すると、部屋全体の印象がまとまり、シンプルにスッキリとした空間に感じられるようになります。
『この空間を維持しよう』というモチベーションが生まれやすいので、ぜひ試してみましょう。家具などの大きく目立つ部分だけではなく、ハンガーなどの小物もトーンをそろえておくとスッキリとまとめることができます。
シンプルライフで心も部屋もスッキリ
今ある物を大切にしつつ、自分に必要な物・事に絞り込んで日々を送ると考え方がシンプルになり、自分にとって本当に心地よいものだけを追求したいという気持ちになってきます。
これは、物だけではなく、人間関係も同様です。シンプルライフを追求して、自分にとって快適な生活環境を整えましょう。シンプルライフを具体的に実行するためには、まずは物の整理をします。
部屋をスッキリとした状態でキープし、物を増やさないコツを身に付けて日々実践しましょう。シンプルライフの考えを理解することは、心身ともにスッキリ心地よく過ごす近道かもしれません。