ガラスの水垢は、強い洗剤を使わなくてもきれいに落とせることが多いです。酢や歯磨き粉など、具体的に使えるアイテムをまとめているので、自宅にあるものを使って今すぐ試してみましょう。車のガラス窓のお手入れについても注意点と合わせて紹介しています。
目次
ガラスに水垢ができる原因は?
水性の水垢の原因は、水道水や雨水などの『水』にあります。一方で、油性の水垢も存在します。車の防水剤などに含まれている成分による水垢のことです。それぞれ、水垢ができるメカニズムを見てみましょう。
水道水に含まれるミネラル成分が原因
水道水には、マグネシウムやカルシウムなどのミネラル成分が含まれています。水道水が蒸発しても、このミネラル成分は蒸発せずに残るため、白いうろこ状の汚れになってしまうのです。
お風呂のガラス扉などの水を使う空間では、放置しているとガラス部分に汚れがどんどん溜まってしまいます。このうろこ汚れは、放置すればするほど、頑固になり落ちにくくなってしまうので、気付き次第早めに対処するのがおすすめです。
大気中のゴミや防水剤が原因
家や車の窓ガラスには、雨に混ざっている大気中のゴミやホコリなどが付着してしまいます。そのため、雨水が蒸発した後に、ゴミやホコリがそのままガラスの表面に残り、汚れとして固まってしまうのです。
また、車の場合は、防水剤をコーティングすることもあるでしょう。コーティングした状態で、雨に濡れた場合、車の窓やボディに、コーテイング剤の油脂が混ざった黒い筋の汚れができてしまうことがあります。
ガラスの水垢を効果的に落とす方法
ガラスの水垢を、安心な素材『酢』『クエン酸』『重曹』を使って落とす方法を紹介します。食品としても使われている素材ばかりなので、子どもがいる家庭でも安心して使えます。それぞれ具体的な手順と注意事項も紹介しているので、チェックしてみましょう。
酢を使って水垢を落とす
水性の水垢は、カルシウムなどのアルカリ性なので、酸性の素材で落とすことができます。身近で安心な素材としては、台所にある『酢』が有効です。ただし、酢を使う場合には、『穀物酢』を選びましょう。
黒酢などは砂糖が含まれているなど、ガラスの掃除に使うとベタつきなどの別の汚れとなってしまいます。酢と水と混ぜてスプレーにすると使いやすいでしょう。配合バランスは、水と1対1の割合で配合するとちょうど良いです。
キッチンペーパーなどに染み込ませて、1時間ほど放置しましょう。その後、水で洗い流して乾いたタオルなどで拭き取って完了です。ただし車の窓ガラスを掃除するときには、ボディにかからないように注意しましょう。塗装は、酸性に弱いので酢がかかってしまうと剥がれたり傷んだりしてしまいます。
クエン酸を使って水垢を落とす
安全な素材としては、クエン酸も使えます。小さじ1杯のクエン酸を水200mLと混ぜて、クエン酸水をつくりましょう。スプレーにすると使いやすいですが、なくても大丈夫です。
クエン酸水を染み込ませたキッチンペーパーを、水垢汚れの上に貼り付け、1時間ほど放置しておきます。時間が経過してペーパーを剥がすと、汚れがふやけて落としやすくなっているはずです。
その後、水洗いしたら水気を拭き取って仕上げます。ただし車の窓ガラスを掃除するときには、酢と同様に、ボディにクエン酸水がかからないように注意しましょう。
しつこい水垢には重曹がおすすめ
重曹は、水性の水垢に含まれれるミネラル成分と同様にアルカリ性なのですが、『研磨作用』があるため洗浄剤として使えます。酢やクエン酸で落ちきらなかった、水垢に混ざっていた石鹸カスを削り取ることができるのです。
手順としてはまず、重曹小さじ1杯に水200mLを混ぜて重曹水をつくります。キッチンペーパーなどに重曹水を染み込ませて、10分程度放置しましょう。その後、水洗いしてしっかりと拭き取ります。
重曹を使って掃除をする際には、酢やクエン酸と同時に使ってしまうと、酸性とアルカリ性で中和してしまい、効果が薄れてしまいます。どちらも試す際には、時間を置いて使うようにしましょう。
水垢を落とす身近なアイテム
家にある身近なアイテムで、ガラスの汚れを掃除する方法を紹介します。それぞれ、掃除用に作られているアイテムではないので、注意点を押さえた上で試しましょう。新聞紙は、油性の水垢汚れにも使えるので、コーティング剤などが混ざった車の窓汚れにも使えそうです。
歯磨き粉で磨くとピカピカに
歯磨き粉には研磨剤が入っているので、重曹と同じような『こすり落とす』効果があります。キッチンペーパーや布などに、歯磨きチューブを1回の歯磨きで使うくらいの量をつけてなじませましょう。そのままガラスを拭いていきます。摩擦する場合は、少し鏡を濡らすと良いです。
強くこすりすぎると、研磨剤でガラス表面が傷つけてしまうので、軽い力で拭いていきましょう。拭いたあとは、水で洗い流して乾いたタオルなどで水気を拭き取って完成です。ただし、1点注意があります。
歯磨き粉を使うのは、とても便利な方法なのですが、スクラブ入りの製品は使わないようにしましょう。傷がついてしまいます。容器の表示を見て、確認してから試すよう注意が必要です。
新聞紙で拭くと曇りも取れる
新聞紙のインクに含まれている油分が、油性の水垢を落としてくれます。新聞紙に水を含ませ、汚れが気になる部分を拭き取っていきましょう。くしゃっと丸めて使うと汚れを落としやすくなります。
終わったら、乾いた新聞紙で乾拭きをすると、曇りなども取れるのでガラスがすっきりきれいになります。新聞紙のインクは、プラスチック素材に付着するとシミになってしまうので、掃除したいガラスの周辺にプラスチック素材のものがあるときには、気をつけながら拭いていきましょう。
アルミホイルでも落とせる
アルミニウムイオンという金属イオンの力で、汚れを落とすことができます。アルミホイルは柔らかい素材なので、傷が付きにくい点も使いやすいポイントです。
研磨剤を含む重曹やクレンザーなどと合わせて使うと効果が高まります。洗浄剤をガラスにつけて、上から軽い力で一通り拭いていきましょう。仕上げに、水で洗い流して、乾いたタオルなどで水気を拭き取って完成です。
ガラスの水垢を予防する方法
水垢の予防には、こまめな掃除が基本となりますが、コーティング剤などを使う方法もあります。特に車のガラス掃除の場合は、注意点と合わせて押さえておきましょう。
ガラスについた水滴はすぐにふき取る
水垢汚れがガラスに付着する原因の一つは、水分が蒸発してミネラル成分が残ってしまうことです。ガラスについた水滴が乾かないうちに拭き取ってしまうのが、有効な予防策になります。
家の窓ガラスの結露などを日々こまめに拭き取ったり、お風呂上がりにガラス扉を一通り拭いておいたりなどのひと手間をかけるだけでも、予防策として効果的です。
コーティング剤を使用する
専用のコーティング剤を使ったり、液体のりでコーティングしたりと、汚れが付きにくいように予防しておくという方法もあります。車の場合は、こまめにコーティング剤やワックスを塗ることで、窓ガラスだけではなく、ボディの水垢汚れも防ぐことができます。
ただし、車にコーティング剤を塗ったまま放置してしまうと、コーティング剤が雨水と混ざって流れてしまい、逆に汚れとなってしまうことがあるのでこまめに掃除をしましょう。
ガラスの水垢を落としてきれいにしよう
ガラスの水垢の原因は、主に水道水や雨水などの水です。水滴が蒸発した後も、水に含まれているミネラル成分やホコリなどがガラス表面に残ってしまうことで汚れとなって付着してしまいます。
予防策としては、こまめに拭き掃除をするのが有効ですが、例え水垢が付着してしまっても、大半の場合は自宅にあるアイテムで落とすことが可能です。
酢やクエン酸、重曹でも落とせない場合には、歯磨き粉・新聞紙・アルミホイルなどを試してみましょう。車の窓ガラスの場合は、塗装部分に酸性の酢などが付着するとボディの塗装を傷める原因にもなるので、実施する際には注意が必要です。