使ったイヤホンに耳垢がついてしまっていたという経験、一度はあるのではないでしょうか。たかが耳垢と、汚れを放置したままで使い続けると、耳のトラブルやイヤホンの故障の原因にもなります。正しい掃除方法を知って、清潔かつ安全に長く使いましょう。
目次
イヤホンは耳垢が溜まりやすい
イヤホンは、耳の中に入れて使うものです。そのため、どうしても耳垢が付着しやすくなってしまうものでもあります。
もちろん人によっては、耳垢の種類がより付着しやすいタイプである場合もあるでしょう。しかし、イヤホンの耳垢汚れは、誰にでも起こり得ることです。
自分が不衛生だから耳垢が付くのではなく、イヤホンを使う以上、避けられない状況であるということは覚えておきましょう。
耳垢が湿っている人は特に注意
耳垢には、湿っている『湿性』タイプと、乾いた皮脂がつく『乾性』タイプの2種類があり、どうしても『湿性』の方がイヤホンに付着しやすくはなります。しかし、『乾性』タイプの耳垢の人も、油断はできません。
イヤホンを使っている最中は、耳の穴が蓋をされた状態になってしまうため、耳の中が湿りやすい環境になります。そのため、元々は乾性タイプの耳垢でも湿気を含んで、イヤホンに付着しやすくなってしまいます。
特に、耳の中にしっかり入れるタイプの『カナル型イヤホン』を使っている場合は、インナーイヤー型のイヤホンに比べると耳垢が付着しやすいので要注意です。
耳垢以外の汚れも溜まりやすい
イヤホンの汚れで、特に気になりやすいのは耳垢です。しかし、汚れの原因はそれだけではありません。
イヤホンを使わないとき、カバンの中にイヤホンを放り込んで持ち運んでいる人は多いのではないでしょうか。しかしこうすることで、カバンの中の小さなゴミやホコリなどが、イヤホンに付着してしまいます。
また、知らず知らずのうちに、イヤホンを装着する手を介して、雑菌や手垢などが付着する可能性もあります。イヤホンは、気づかないうちに不衛生な状態になりやすいアイテムなので、こまめに掃除しましょう。
耳垢汚れの放置は危険
耳垢汚れがイヤホンに付着してしまうのは、必然といえます。しかし、その汚れを放置してしまうと、『耳垢がついてしまうなんて恥ずかしい』という気持ちだけではなく、より直接的なリスクにつながる恐れがあります。具体的に見ていきましょう。
耳にトラブルが起こる
汚れたイヤホンを使うだけでも、耳の中がかぶれてしまったり、その傷を介して湿疹ができてカビが発生してしまうことがあります。
また、長時間に渡って使用し続けることで耳の中が高温多湿状態となり、傷つけた場合と同様、カビによる炎症などの症状が出ることもあります。
ただでさえイヤホンは、清潔に使っていても、どうしても耳に刺激を与えてしまうものです。そこにさらに耳垢汚れなどが付着していると、トラブルのリスクがより高まってしまうでしょう。
イヤホンの故障に繋がる場合も
耳垢などの汚れによって、イヤホンが故障するケースもあります。
例えば、汚れによって接触不良を起こし、音質の悪化やノイズが増えたりという現象が出てしまいます。また、そのまま放置しておくと、完全に音が出なくなってしまうこともあるので注意が必要です。
せっかく購入したお気に入りのイヤホンを、長期間にわたって大切に使い続けるためにも、普段からこまめに掃除をしておきましょう。
イヤホンの掃除方法
イヤホンは、使っていれば必ず汚れてしまうものです。そのため、とにかく掃除をしっかりと行いましょう。パーツや汚れの程度によって、正しい掃除方法がそれぞれ異なるため、ポイントをしっかりと押さえておくと安心です。
表面汚れはティッシュで拭き取る
イヤホンを外したとき、目で見える汚れが付着している場合には、まず乾いたティッシュなどでイヤホンの表面を軽く拭き取りましょう。
また、装着後のイヤホンには、耳の中の湿気などが残っており、やや湿り気があります。イヤホンが傷むのを防ぐためにも、ティッシュなどで湿気もさっと拭き取りましょう。
まずは、この拭き取り作業を習慣化してみるのがおすすめです。
細かい汚れには歯間ブラシが便利
イヤホンの細かい溝に溜まった汚れには、歯間ブラシが便利です。歯間ブラシを使えば、音が出る部分の、細かい網の目に溜まっていた汚れもかき出すことができます。
ただし、この手法で掃除をする際、汚れをイヤホンの中に入れてしまわないように注意しましょう。
また、イヤホンの中でも特に汚れが溜まりやすいのが、カナル型イヤホンです。耳を密封する部分のイヤーピースを取り外し、中の細かい汚れもしっかりチェックして、念入りに落としていきましょう。
その際、イヤーピースをウエットティッシュなどで拭き取って消毒しておくと、より清潔です。
フィルター掃除のコツ
カナル型イヤホンのノズルフィルター部分の掃除には少しコツがあります。
まず、イヤーピースを外します。次にフィルターを、乾いた布や綿棒で掃除するか、ブロワーなどで風を当てて、そっと掃除をしましょう。
この際、力を入れてしまうと、フィルタが外れてしまうこともあるので、注意が必要です。また、ウエットティッシュなどの湿り気のある布で拭いてしまうと、フィルターの目詰まりの原因となり、別の故障を引き起こしてしまうので避けましょう。
耳垢汚れを防ぐ方法
イヤホンの耳垢汚れを防ぐためにできる対策を紹介していきます。イヤホンの形からのアプローチや、道具を用意する方法など、防止対策の観点もさまざまです。自分に合った方法を見つけてみましょう。
耳垢ガードを利用する
カナル型イヤホンに耳垢が付着するのを防ぐには、『耳垢ガード仕様』のイヤーピースを使用するとスムーズです。
このタイプのイヤーピースには、耳垢フィルターがあらかじめ装着されているので、とても簡単に耳垢汚れを防止できます。
汚れたら通常のイヤーピース同様、買い換えましょう。
乾燥剤を入れて保管する
耳垢汚れは、いつも完璧に取り除けるとは限りません。そこで、雑菌の増殖を防ぐのに有効なのが、密閉容器の中にイヤホンと乾燥剤を一緒に入れて保管する方法です。
その際、まずはイヤホンに付着した耳垢を取り除き、湿気も拭き取った上で行いましょう。
耳垢に限らず、湿気はイヤホンを傷める大敵ですので、このように湿気を防止する保管環境を整えるのもよい策です。
汚れにくい・手入れしやすいものを選ぶ
音の聞こえ方などの好みと併せて、耳垢が付着しづらいかどうかという観点も、イヤホン選びの参考の軸に加えてみましょう。
例えば、インナーイヤー型イヤホンの場合、カナル型に比べ、そもそも耳垢が付着しづらい形状になっています。このように、汚れにくいものを選ぶことも一つの方法です。
ただし、インナーイヤー型イヤホンは耳垢が付着しにくいからといって、耳垢が全く付着しないわけではないので、注意しましょう。
また、イヤホンの中には、水洗い可能な商品もあります。耳垢などによる雑菌の繁殖を防ぐためには、あらかじめ洗えるものを選んでおくのもよいでしょう。
例えば、カナル型イヤホンの場合、特に汚れやすいイヤーピースの素材に着目します。基本的にシリコンタイプの素材のものであれば、洗えることが多いです。
イヤホンの耳垢はマメに掃除しよう
イヤホンを清潔に保ち、安全に長く使い続ける極意は『マメに掃除をし続ける』ことに尽きます。最初は手間だと感じるかもしれませんが、日常の習慣として一度取り入れれば、意外と続きやすいものです。
自身の耳の健康のためにはもちろんのこと、お気に入りのイヤホンを長く使い続けるためにも、日頃からイヤホンのお手入れを行っていきましょう。
また、耳垢ガードなどの予防アイテムを取り入れると、日頃のお手入れがより楽になりますので、試してみてはいかがでしょうか。