パスタの種類や特徴を解説!ソースに合わせたパスタを選べばお店のような味になる!

ペペロンチーノやトマトソース、クリームソースなどたくさんのソースがあるパスタ。自宅でも、「本格的でおいしいお店のようなパスタを作りたい」と思ったことはありませんか?

いつもと一味違うパスタを作るには、ソースに合わせてパスタを使い分けることが大切です。

しかし、似たような見た目のパスタがたくさんあり、「どれを選べばいいかわからない」という方も多いでしょう。

そこで今回は、パスタの種類を「ロングパスタ・ショートパスタ・珍しいパスタ」に分けて解説していきます。ソースの特徴にあったおすすめのパスタも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

代表的なロングパスタの種類と特徴

フェトチーネ

パスタといえば、多くの方が「ロングパスタ」を想像するのではないでしょうか。ロングパスタは、長さが25㎝程度のパスタのことをいいます。

代表的によく使われるものは以下の4つです。

  • スパゲッティ
  • カッペリーニ
  • リングイネ
  • フェトチーネ・タリアテッレ

似たような見た目でも、それぞれ異なる特徴があります。1つずつ見ていきましょう。

初心者におすすめの太さは定番のスパゲッティ

定番のスパゲッティは、約1.7〜2.0mmの太さのパスタです。イタリア語で「紐(ひも)」が語源になっています。

各メーカーから販売されており、日本で一番なじみがあるでしょう。

クリームソースからオイル系までどんなソースとも相性が良く、迷った時はスパゲッティを選べばまず失敗することはありません。どんな場面でも活躍する万能なパスタです。

細長いパスタの名前はカッペリーニ

極細が特徴のカッペリーニは、約1.0mm~1.1mm前後と日本の素麺と同じくらいの細さです。イタリア語で「細い髪の毛」という意味を持ちます。

冷製スープにもよく使われ、汁っぽい軽めのソースとよく合います。ツルツルとしたのどごしは冷製パスタにぴったりで、暑い季節にも食べやすいさっぱりとした一品になりますよ。

ただし、細くて麺がのびやすいので、茹でる時間は2分程度が目安です。また、茹であがったらしっかり冷水でしめるのもポイント。表面のぬめりが取れてコシが出ます。温めて食べるときは、麺がのびないように茹でる前にソースを準備しておくのがおすすめです。

つぶしたような楕円形のリングイネ

リングイネは麺を押しつぶしたような楕円形のパスタで、「小さい舌」という意味を持ちます。スパゲッティのような円柱状の形とは一味違った、もちもちとした弾力のある食感を生みます。

イタリア北部のリグーリア州では、バジルと松の実を使ったジェノベーゼソースによく使われます。香り高いハーブにリングイネの食感がとてもマッチすることから、イタリア北部では古くからの定番です。日本でも本格的なお店では、この組み合わせは主流なようです。

また、メーカーなどによって、楕円でも短径と長径に分かれます。短径は約1mm、長径は約3mmほどが一般的と言われています。

太くて平たいフェトチーネ・タリアテッレ

フェトチーネやタリアテッレは、麺に幅があるきしめんのような平たいパスタです。幅は約4~8mm、厚さは約1mm程度で、生パスタでもよく販売されています。ローマ時代から食べられていたと言われる歴史のあるパスタとして知られています。

イタリア北部ではタリアテッレ、南部ではフェトチーネと呼ばれているようです。

幅のある麺は濃厚なソースを逃さず口に運んでくれるため、クリームソースやボロネーゼソースなどと相性抜群です。ほうれん草などの野菜を練り込み、カラフルに仕上げたパスタもあります。

代表的なショートパスタの種類と特徴

ショートパスタ

「ショートパスタ」は短く切ったパスタのこと。実は、その種類はロングパスタよりも多いのです。パスタの形状によってサラダやスープなど幅広い楽しみ方ができます。

代表的なショートパスタの種類は以下の通りです。

  • マカロニ
  • ペンネ
  • ファルファッレ
  • リガトーニ
  • フジッリ

それぞれの特徴をチェックしていきましょう。

グラタンでおなじみのマカロニ

おなじみのマカロニもショートパスタの一種です。穴の開いた筒のような形で直径2〜5mm、厚さは1mm程度が一般的です。「素晴らしい」が語源となっていて、イタリアでは「マッケローニ」と呼ばれます。

日本ではグラタンに入っていたり、マヨネーズで和えてマカロニサラダに使われることが多いです。トマトソースやクリームソースなどとも相性が良く、ショートパスタの万能選手です。

ペン先のように斜めに切られたペンネ

ペンネは、斜めに切られて先が尖ったショートパスタで、「ペン先」が語源です。表面に筋が入っているものは、「ペンネリガーテ」といわれます。

イタリアのローマでは、唐辛子を使った辛いトマトソースであるアラビアータに使われるのが昔からのおなじみです。また、ミラノではゴルゴンゾーラを使ったソースが有名だそうです。

蝶の形のファルファッレ

ファルファッレは、かわいらしい蝶の形が特徴的なショートパスタです。見た目がいいだけではなく、凹凸のある形状で部位によって異なる食感を楽しめます

生地が薄めの外側に比べて、キュッとしている中心部の方が厚みがあります1つ口に入れるだけでも、食感の違いを感じられますよ。

太くて筋が入ったリガトーニ

リガトーニは、マカロニよりもやや太い直径8〜15mmのショートパスタで、生地自体にも厚みがあります。イタリア語の「すじ」という単語が語源です。

その名の通りソースが絡むように筋が入った形状は、カルボナーラやボロネーゼ、ラグーソースなどにピッタリ。肉類をベースにした重めのソースに、リガトーニの歯ごたえと食感がおいしさを引き立ててくれます。

一見、ペンネと似たような形をしていますが、斜めに切られた細めのペンネと比べて、リガトーニはまっすぐで太めであることが見分けるポイントです。

また、茹で時間は15分以上と他のパスタよりも長めです。

カールしたショートパスタはフジッリ

フジッリは螺旋状の形をしたショートパスタです。イタリア語で「ライフル」を意味し、日本では「カール」という名前でも知られています。

クルクルとした形は表面積が大きいため、ドレッシングやマヨネーズが絡みやすい形状です。お店でもサラダとして登場することが多く、スープの具としても見かけます。

自宅でも、レタスなどの葉物にアボカドやオリーブなどと盛り合わせると、デリ風サラダのような華やかな見た目になりますよ。

珍しいパスタの種類と特徴

ラザニア

ロングパスタやショートパスタの他にも、ちょっと珍しい形のパスタも存在します。

  • ラザニア
  • ニョッキ

実はこの2つもパスタなんです。それぞれ特徴を見ていきましょう。

板状のラザニアもパスタの一種

平たい板状のラザニアもパスタの仲間です。ホワイトソースやミートソースと一緒にミルフィーユ状に重ねてオーブンで焼くラザニアは、もともとはパスタの名前です。 

ラザニアはイタリア・ナポリの名物で、波打ったような形のものはアメリカ生まれと言われています。

本場イタリアでは、上にのせるチーズをミックスして使うのがおなじみです。リコッタチーズやモッツァレラチーズ、パルメザンチーズなどをたっぷりと使います。チーズの複雑な味わいとラザニアの小麦の甘みがかけ算されて、いっそうおいしくなるそうですよ。

団子状のニョッキは実はショートパスタ!

モチモチとした独特の食感のニョッキもショートパスタの仲間です。ニョッキの起源は古く、ショートパスタの元祖とも言われています。「こぶ」を意味する単語が語源です。

昔はパンと卵で作られていたようですが、現在は小麦粉をベースにジャガイモやほうれん草、かぼちゃなどを加えて作るのが一般的です。バターやクリームソース、トマトソースでも、ニョッキで作ると少し違った料理になりますよ。自宅でも簡単に作れます。

ソースや味付けに合わせたパスタの選び方!カルボナーラにはフェトチーネがおすすめ

カルボナーラ

自宅で作るパスタを簡単に本格的においしくするには、ソースや味付けに合わせてパスタを使い分けることがポイントです。

ここからは、ソースとパスタのおすすめの組み合わせを紹介します。

  • カルボナーラやボロネーゼに合うパスタの種類はフェトチーネ
  • トマトソースやペペロンチーノに合うパスタの種類はスパゲッティ
  • アラビアータに合うパスタの種類はソースが良く絡むリガトーニ
  • サラダに合うパスタの種類は見た目もかわいいファルファッレやフジッリ

それぞれ詳しく解説していきます。

カルボナーラやボロネーゼに合うパスタの種類はフェトチーネ

みんなが大好きなカルボナーラや濃厚なボロネーゼには、フェトチーネなどの平たくて太いパスタがおすすめです。平たい麺がソースをたっぷりと絡めて逃さないため、ソースのおいしさを存分に楽しめます。風味の強いソースにもパスタの存在感が負けることなく、お互いを引き立て合います。

自宅で本格的なカルボナーラを目指すなら、生クリームは使わずに卵黄とチーズで作ってみましょう。仕上げに粒の黒胡椒をたっぷり削ってかけてみてください。

もともとカルボナーラは、イタリア語で「炭火焼職人」という意味。黒胡椒の香りが広がり、本場のカルボナーラに近づきますよ。

さらにこだわりたい方は、パンツェッタと言われる生ベーコンを使ってみるのがおすすめです。本格的な風味とコクが倍増します。

ボロネーゼ

また、ボロネーゼは、時間をかけて煮込んだ奥深い味わいのソースに、平たい麺がよくマッチします。

まず、玉ねぎや人参、セロリなどのたっぷりの香味野菜と粗挽きのひき肉を炒めて旨味を引き出します。そこへ赤ワインを加えてじっくり煮込むと完成です。

ただし、フェトチーネは茹で方に少し注意しましょう。麺の表面積が大きいため、麺同士がとてもくっつきやすい傾向です。大きめの鍋でよくかき混ぜながら茹でましょう。

トマトソースやペペロンチーノに合うパスタの種類はスパゲッティ

トマトソースやペペロンチーノなどのオイル系には、スパゲッティがおすすめです。何にでも合うスパゲッティは、わき役としてトマトソースやオリーブオイルをよく引き立てます。

トマトの酸味と旨味のあるトマトソースをスパゲッティが絡めて包み、1つにまとめてくれますよ。

シンプルなオイル系では、にんにくの香りをまとったオイルの風味を邪魔しません。トマトソースやオイル系のパスタは身近な材料で作れるため、初心者でも作りやすいメニューです。

まずは定番のスパゲッティで作ってみましょう。

アラビアータに合うパスタの種類はソースが良く絡むペンネ

唐辛子を使った少し大人のトマトソースであるアラビアータには、ペンネがおすすめです。ペンネの細かく入った筋にソースがよく絡むため、トマトソースと唐辛子の旨みをしっかり味わえます。

イタリアのローマでは古くから「ペンネ・アラビアータ」が主流であり、アラビアータにはペンネを使うことが定着しています。

イタリア語で「怒りんぼう風」を意味するアラビアータは、辛味・甘味・塩味のバランスが重要です。辛くするだけでなくじっくりと加熱してトマトの甘味を引き出すことがおいしいアラビアータを作る秘訣です。使用する材料がシンプルな分、使用する材料の質や使用する割合によって味が大きく変わります。

上からチーズをたっぷりかけると辛さが和らぎ、食べやすくなりますよ。冷たいままでもおいしく食べられるため、作り置きにも向いています

サラダに合うパスタの種類は見た目もかわいいファルファッレやフジッリ

見た目も華やかなファルファッレやフリッジは、サラダにおすすめです。日本ではサラダにはマカロニがよく使われるため、ファルファッレやフリッジを使うと一味違ったワンランク上のサラダになりますよ。

どちらもそれぞれ食感や見た目が独特なため、同じ食材やドレッシングを使ってもまるで違うサラダのような仕上がりになります。ブロッコリーやシャキシャキとしたコーン、やわらかい葉物を使ってもおいしいです。

ファルファッレはカラフルなものを使うと、テーブルがにぎやかになりパーティーやおもてなし料理としても活躍しますよ。

まとめ|ソースに合ったパスタを使って上級者になろう

パスタにはスパゲッティやマカロニだけでなくさまざまな種類があり、その数は500種類以上あると言われています。それぞれ歯ごたえや食感、舌触りなどに特徴があり、ソースに合わせて使うことで本格的でお店のような一品になります。

パスタはシンプルな材料が多いため、1つ1つの材料や工程にこだわることで上級者になれますよ。

ただ、種類が多いためどれを選ぼうか迷ってしまいがちです。そんな時はこの記事を参考に、ソースに合わせたパスタを選んでみてくださいね。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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