普段何気なく野菜を袋に入れたり新聞紙に包んだりして保存しているけれど、はたして正しい保存方法なのか気になりますよね。
特にえんどう豆は、さやごと保存するのか、さやを取って豆だけを保存するのか迷うところ。
そこで今回は、えんどう豆の正しい保存方法を紹介します。えんどう豆のおすすめのレシピも紹介するので、味のレパートリーが少なくて困っている人は参考にしてみてくださいね。
目次
えんどう豆の保存方法!冷蔵と冷凍の2パターンを紹介
えんどう豆の保存方法は、冷蔵と冷凍の2パターンあります。えんどう豆の特徴を把握したうえで、適切な保存をすることが大切です。
- えんどう豆とは!保存する際に注意すべき点
- えんどう豆の保存方法!
冷蔵保存と冷凍保存にはそれぞれ違ったメリットがあるため、そのときの状況やあなたの生活スタイルに合った方法で保存してくださいね。
えんどう豆とは!保存する際に注意すべき点
日本には多種多様な豆が栽培されていますが、えんどう豆とは、「マメ科エンドウ属」の野菜のことです。成熟している実だけを食べ、さやは固くて食べられません。
えんどう豆はさやから実を取り出すと一気に痛み始めるため、スーパーではさや付きのまま販売されているものがほとんどです。購入したら、できるだけ早めに食べ切るようにしてくださいね。
種類 | 特徴 | ||
エンドウ属 | えんどう | 豆苗 | えんどう豆の若葉 |
さやえんどう | 未熟なうちに収穫してさやごと食べる | ||
絹さや | さやえんどうよりもさらにサイズが小さいもの | ||
スナップえんどう | さやと実がほどよく成長している、さやごと食べる | ||
グリーンピース | 青々とした実だけを食べる | ||
うすい豆 | 青々とした実だけを食べる | ||
えんどう豆 | 実が成熟したもの | ||
赤えんどう豆 | 完熟した実を乾燥させたもの | ||
ダイズ属 | 黒豆 | 種皮の色が黒色 | |
インゲン属 | 花豆 | 大きな花を咲かせることからこの名前が付いた | |
いんげん豆 | 未熟なうちに収穫してさやごと食べる |
関西地方では、えんどう豆のことを総称して「うすい豆」と呼ぶことがあります。しかし、うすい豆は和歌山特産の1つであり、えんどう豆とは品種が異なります。
えんどう豆の保存方法!
えんどう豆は傷みやすい野菜なので、保存方法によって日持ちする期間が変わります。さやから取り出した豆は一気に乾燥していくため、冷蔵保存は控えましょう。
- 【冷蔵保存】さや付き
- 【冷凍保存】さやごと
- 【冷凍保存】さやから出して
解凍方法や活用法は後ほど紹介するので、ぜひ記事の後半も参考にしてください。
【冷蔵保存】さや付き
えんどう豆は、さや付きのまま冷蔵庫で保存することができ、2〜3日ほど日持ちします。
えんどう豆は乾燥に弱い性質を持ちます。むき出しの状態でそのまま放置すると、表面からどんどん水分が失われていくため、必ず袋に入れて保存してください。
えんどう豆の保存方法
- えんどう豆を新聞紙で包む
- ジップロックのような保存袋に入れて密閉する
一度さやから取り出した豆は、どんどん皮が固くなって鮮度が落ちていきます。食べる直前に皮から出して調理するのが美味しく食べるためのコツです。
【冷凍保存】さやごと
えんどう豆は、さやごと冷凍することが可能です。冷凍で約1ヶ月日持ちするため、いつ食べるのか決まっていない場合は、とりあえず冷凍しておくと安心です。
えんどう豆の保存方法
- えんどう豆が重ならないように保存袋に並べる
- 空気を抜きながら密封する
上記のやり方であれば、急いでいるときでも簡単にできる保存方法なので便利です。
【冷凍保存】さやから出して
さやから出して豆だけを保存する場合、生のまま保存するやり方と、茹でてから保存するやり方の2つの方法があります。
買い物後すぐに下処理をするのが億劫な人は、生のまま冷凍保存するのをおすすめします。また、なるべく調理するときの手間を省きたい人は、茹でてから保存するといいですよ。
どちらの方法も味や食感に大きな違いはないので、あなたに合った方法で保存してくださいね。
えんどう豆を生のまま保存する方法
- さやから豆を取り出して水で洗う
- 水気をペーパーで拭き取る
- ジップロックのような保存袋に入れる
えんどう豆を茹でてから保存する方法
- 茹で上がった豆をざるにあげる
- ペーパーで軽く水気を取る
- ジップロックのような保存袋に入れる
えんどう豆の茹で方は後ほど紹介するので、ぜひそちらを参考にしてください。
また、えんどう豆を冷凍庫に入れたら、1時間後にもう一度取り出して豆をほぐしてください。豆同士が引っ付くのを防ぐことで、調理する際に好きな量だけ取り出しやすくなります。
えんどう豆の茹で方と解凍する際のコツについて
新鮮なえんどう豆が手に入ったら、そのおいしさを最大限引き出せるように調理したいですよね。
えんどう豆は茹で方や解凍方法によって食感が大きく変わります。ぜひ今回紹介するコツや方法を参考にしてみてください。
- えんどう豆のおいしい食べ方!「水っぽい」をなくすコツ
- 解凍方法!凍ったまま調理は可能?
- 凍ったままお弁当に詰めてOK
毎日の食事だけでなく、子供のお弁当にも使えるのか気になる人は、要チェックです。
えんどう豆のおいしい食べ方!「水っぽい」をなくすコツ
えんどう豆を茹でると「いつも水っぽくなってしまう」「中心部分が固いことがある」といった悩みを持つ人のために、ほどよい食感に仕上げる茹で方を紹介します。
材料
- 豆:150g(さや付きえんどう豆30~35個)
- 塩:小さじ1/2
- 水:300ml
茹で方
- ボウルに洗った豆と塩を入れて手で揉む
- 豆から水分が少し出てきたら手を止める
- ②を鍋に入れ水を入れる
- 中火にかける
- 豆が少し動き出したら落し蓋をする
- 弱火で3分茹でる(冷凍保存用は1~2分)
- 火を切って粗熱が取れるまで落し蓋をしたまま放置する
- 粗熱が取れたら冷めるまで放置する
- 冷めたらざるにあげて完成
葉野菜を茹で終わったらすぐに冷水に取りますよね。しかし、えんどう豆も同じように冷やすと、シワが寄ったり水っぽくなったりして味や食感に影響が出てしまいます。
えんどう豆が冷めるまで鍋の中で浸けておくことで、柔らかすぎず固すぎないホクホクとした食感に仕上がります。
解凍方法!凍ったまま調理は可能?
さやごと冷凍したえんどう豆も、さやから豆を出して冷凍したえんどう豆も、どちらも凍ったまま調理することが可能です。
ただ、炒め時間が短い料理で生のえんどう豆を使用すると、中心部分まで火が通らずふっくらとした食感にはならないでしょう。火入れの時間が短いレシピでは、茹でたえんどう豆を使用したほうがおいしく仕上がります。
えんどう豆を解凍してから使用したい場合、電子レンジで加熱すると水分が蒸発して実がシワシワになってしまう可能性が高いため、流水による解凍がおすすめです。
また、さやごと冷凍したえんどう豆は、常温に放置しておくことで徐々に解凍していき、実が取り出しやすくなりますよ。
凍ったままお弁当に詰めてOK
えんどう豆を茹でてから凍らしたものであれば、自然解凍でおいしく食べられるので、お弁当のおかずとして使えます。
凍ったまま詰めるだけで簡単にお弁当のおかずを一品増やせるので、朝が苦手なお母さんやお父さんも大助かり。
ただ、味付けしていないえんどう豆だけを入れても子供が食べてくれない可能性があります。マヨネーズを付けるだけでもおいしいですが、茹でた後にめんつゆに浸けてから冷凍すると、中に味が染みて子供でも食べやすくなります。
えんどう豆のおすすめレシピ6選!
えんどう豆を使った料理となると、なぜかいつも偏ったメニューになりがち。「レパートリーを増やしたい」「えんどう豆を大量消費したいからいろいろな味付けを知りたい」という人は、紹介する6つのレシピをぜひ参考にしてください。
- 豆ごはん
- スープ
- 卵とじ
- かき揚げ
- ガーリックチーズ炒め
- えんどう豆とベーコンと温玉乗せ
上記のレシピを順に紹介します。
豆ごはん
えんどう豆ごはんのレシピを紹介します。えんどう豆は生のままと茹でたもの、どちらを使用してもおいしい豆ごはんができますよ。
材料
- 米: 2合
- えんどう豆:120g(さや付きえんどう豆25~30個)
- 酒:大さじ2
- 塩:大さじ1
- 昆布(5cm角):1枚
- 水 :適量
作り方
- お米を洗ってざるにあげる
- ①と酒・塩・昆布・水を炊飯ジャーに入れる
- ②を30~1時間置いて浸水させる
- ③が終わったらえんどう豆を加える
- ④から昆布を取り出し普通コースで炊いて完成
浸水する時間がなく、材料を混ぜてそのまま炊く場合は、普通コースではなく炊き込みごはんコースで炊き上げましょう。
スープ
えんどう豆を使ったスープのレシピを紹介します。生のえんどう豆を使用する場合は、柔らかくなっているか都度確認しながら作りましょう。
材料(2人分)
- えんどう豆:300g(さや付きえんどう豆60~70個)
- 角切りの豚肉:100g
- 玉ねぎ:1/2個
- セロリ:1/3本
- じゃがいも:大1個
- サラダ油:大さじ1
- 水:800ml
- 洋風スープの素(固形):1個
- 塩:少々
- こしょう:少々
- パセリのみじん切り:少々
作り方
- 玉ねぎ・じゃがいも・セロリを1㎝角に切る
- 鍋にサラダ油をひいて豚肉と①を入れる
- ②に全体的に油がまわったら水を加える
- ③を強火で煮る
- フツフツしてきたら弱火にして約20分煮込む
- えんどう豆と洋風スープの素を入れてさらに約30分煮込む
- ⑥に塩とこしょうを加えて味を整える
- 器に盛ってパセリを添えて完成
野菜の食感を楽しみたい人は、⑤と⑥の煮込む時間を少し短くしてみてください。
卵とじ
生のえんどう豆を使って作れる卵とじのレシピを紹介します。
材料
- えんどう豆:100g~120g(さや付きえんどう豆20~25個)
- 水:20ml
- 本だし:小さじ2/3
- 酒:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- 醤油(薄口):大さじ1/2
- 卵:1個
作り方
- 水・本だし・酒・みりん・砂糖・醤油を全て鍋に入れる
- ①を火にかけてフツフツ煮立ってきたらえんどう豆を入れて約10分煮る
- えんどう豆が柔らかくなっているか確認する
- ③を強火にして溶いた卵を流し込む
- 卵に火が通ったら完成
自宅にお肉がなくても、満足度の高い卵とじができます。お好みでご飯の上に乗せて食べるのもおすすめです。
かき揚げ
えんどう豆だけを使ったかき揚げのレシピを紹介します。
材料
- えんどう豆:200g
- 卵:1個
- 小麦粉:50g
- 冷水:50ml
- 油(サラダ油やキャノーラ油):鍋に入れて深さ約3㎝になる程度
作り方
- ボウルに卵と冷水を入れて混ぜる
- ①に小麦粉を入れて混ぜる
- ②にえんどう豆を入れる
- 揚げ物鍋に油を入れて180度に熱する(衣を落として底まで沈まず途中で浮きあがってくる状態が目安)
- ③を穴あきおたまですくって④に入れる
- 3~4分揚げる(途中で一回上下ひっくり返す)
- 網の上に取って完成
えんどう豆だけでなく、とうもろこしや玉ねぎなどの野菜をプラスしてもおいしく仕上がります。
えびやホタテなどの魚介類も一緒に揚げる場合は、揚げ時間を少し長めにしてください。様子を見ながら7〜10分程度揚げれば、中までしっかり火が通るでしょう。
ガーリックチーズ炒め
えんどう豆のガーリックチーズ炒めのレシピを紹介します。生のえんどう豆を使用すると中まで火が通りにくいため、茹でたものを使用してください。
材料
- えんどう豆:300g(さや付きえんどう豆60~70個)
- ニンニク:1片
- オリーブオイル:大さじ1
- 粉チーズ:大さじ2
- 塩:適量
- 粗びきこしょう:適量
作り方
- ニンニクをみじん切りにカットする
- ①とオリーブオイルをフライパンに入れて弱火で炒める
- ニンニクが色づき始めたらえんどう豆を入れて中火で炒める
- 全体的に油がまわって火が通ったら粉チーズと塩を入れる
- 器に盛って粗びきこしょうをかけて完成
ニンニクやチーズを少し多めに入れると、よりおつまみ感がアップしてお酒もすすむでしょう。
えんどう豆とベーコンと温玉乗せ
えんどう豆とベーコンと温玉乗せのレシピを紹介します。電子レンジで簡単にできる温泉卵の作り方も一緒に紹介するので、ぜひその他のレシピにもご活用ください。
材料
- えんどう豆:300g(さや付きえんどう豆60~70個)
- ベーコン:4枚
- オリーブオイル:大さじ1
- 塩:ひとつまみ
- 温泉卵:2個
- 水:50cc
作り方
- ベーコンを1㎝幅にカットする
- フライパンにオリーブオイルを入れて火にかけ①を入れる
- ベーコンの色が変わりカリカリになったらえんどう豆を加える
- ③全体に油がまわったら水と塩を加える
- ④が煮立ったら蓋をして3分煮る
- えんどう豆が柔らかくなっているか確認する
- 器に盛り温泉卵を乗せる
えんどう豆を器に盛る際、真ん中にくぼみを作るようにして盛り付けると、上に乗せる温泉卵が安定し、見栄えも良くなりますよ。
電子レンジを使った温泉卵の作り方
- 耐熱容器に卵を割り入れる
- 卵が浸かる程度まで水を入れる
- 爪楊枝または竹串を卵黄の一ヶ所に挿す
- 600Wで約45秒(500Wで約55秒)加熱する
- 時間が足りない場合は5秒ずつ追加で加熱する
- ⑤のときは卵から目を離さない
- 全体的に卵白が白くなったら完成
水が沸騰して吹きこぼれないよう、深皿を使って温泉卵を作るのがポイントです。
えんどう豆の賞味期限!腐るとどうなる?
えんどう豆の保存期間は冷蔵で2〜3日、冷凍で約1ヶ月です。えんどう豆は乾燥に弱い性質をもつため、冷蔵保存する場合はなるべく早めに食べ切りましょう。
季節や気温などのさまざまな環境の変化によっては、適切な保存方法をしていてもえんどう豆が腐ってしまうことがあります。以下のような状態が見られたら、食べないほうがいいでしょう。
- カビが生えている
- 酸っぱいニオイや味がする
- 表面にぬめりがある
- 糸を引いている
トッピングに使う機会の多い人は、なかなか消費しきれないこともあるでしょう。冷凍しておけば、必要なときに必要な量を取り出せるので便利ですよ。
まとめ|えんどう豆はなるべく早めに食べ切ろう
えんどう豆は冷蔵でも冷凍でも保存が可能です。すぐに使い切れない場合は、日持ちする期間が長い冷凍保存がおすすめです。凍ったまま料理に使えるので、忙しい朝やお弁当のおかずとして重宝するでしょう。
「えんどう豆を使ったレシピが思いつかない」という人は、今回紹介したアレンジレシピをぜひ参考にしてみてくださいね。